ぐーぐースカイ
ゴォォォ────────……!!
「ぐ──……ぐ──……」
『>>>……この高さで寝れるとか、大物だよね……』
『────ふふ:いつも気を張っているのですよ。』
『>>>そ、そうなのかなぁ? まぁ……おネムちゃんでも飛行に問題はなさそうだね?』
『────等速直線飛行を維持:角度修正。ほぼ予定航路です。』
『>>>こっちも気圧の調整、大丈夫。仮面横のツインギアでやってるから、鼓膜が痛くなることはないはず』
『────そういう所は:気が回りますね。』
『>>>いやー、あれ痛いからねぇ……ぼくも昔、飛行機でえらい目にあったから……』
『────……。』
『>>>…………』
「ぐ──……。ふむ──……」
ゴォォォ────────……!!
『>>>……やっぱりさ』
『────はい。』
『>>>今までより、"ソルギア"の出力が安定しているよね……? まだ、いきなり出力が上がる、ピーキーな感じは否めないけど……』
『────……予測なのですが。』
『>>>うん──?』
『────アンティに"ソルギア"の情報開示を行った事で:正しい感覚でデバイスが稼働しているのではないでしょうか。』
『>>>……!』
『────つい先ほどまで:アンティは"ソルギア"の事を"山火事"としか認識していませんでしたから。』
『>>>なるほど……! 後輩ちゃんが、"山火事"を使おうとして"太陽"を使ったら、そりゃあ出力が過剰になるはず。そういう事だね?』
『────はい。"歯車法"の主は:やはりアンティなのです。彼女の感覚が:デバイスの精度に影響すると予測できます。』
『>>>そう、か……だとしたら。"ソルギア"の事を後輩ちゃんに隠してた事は、完全に悪手だったな……さっきも危うくアフロヘアーにさせちゃう所だったし……すまない』
『────い:いえ……それは私も同罪ですから……。』
ゴォォォ────────……!!
『>>>……そろそろか』
『────アナライズホロコーティング:第107層を破棄。第208層を形成中。』
『>>>了解。こちらも呼吸器系気圧調整用のバッグ歯車を取り替える。下方に投下するよ』
『────どうぞ。』
……──シャララララララ──……
──キュオンッ! ──キュオンッッ!
『>>>よし……デバイス破損スピードは?』
『────"多重積層アナライズホロウィング"は現時点で等速崩壊を維持。穏やかに更新されています。"ソルギア=ブースト"関連デバイスは:やはり消滅が顕著ですが:先ほどの情報開示より:明らかに崩壊速度が低下。』
『>>>うん……この速度なら、作り直しながらいけるな。相変わらず高出力になると調整がシビアだろうけど……』
『────アフロになることはありません。』
『>>>ふふ、そうだね』
……──ピピ。ヴォン……!
『──ニャふー。七号機より入電ニャー!。』
『>>>あ、虎猫だ』
『────虎猫ですね』
『──ニャッ……そ:そういうの良くないニャ。クルルカン:おミャーはいきなり:"あ、人間だ"と言われたらどう思うニャ?。』
『>>>……言われるケースが無かったので、わからないな』
『──その戸惑いを:ニャーも感じてるのニャ!。』
『>>>わ、わあったわあった……ぼくが悪かった。で? どうしたんだぃ?』
『──ニャッ……こ:この煮え切らないフニャフニャ感……ニャふー……! つ:ついさっき箱庭に:首領・アンティの精神体が出現したニャ。』
『────!!。』
『>>>本当かぃ!? 意識ある?』
『──いや:寝てんニャ。"龍の間"ってトコニャ。今:ダイちゃんが:お布団ひっぺがしたニャ。』
『────ダイオルノシュオンも側にいるのですね……ん。布団を剥がした:と言いましたか。』
『>>>おい……なんでだ……』
『──すまんニャ……。いまドンは:衣装製作のために全身を採寸されているニャ……。』
『────……。』
『>>>と……とめなよ……』
『──ニャーだって:イノチは惜しいニャ……。』
『────……。』
『>>>ダイさん……』
『────程々にしてください:と伝言をお願いします。』
『──わかったニャ。"〜〜〜〜〜〜"』
< "〜〜〜! 〜〜〜♪" >
『──ガサッ:次は"うさアンティ"ができるそうニャ。』
『────……。』
『>>>そう言えば、前に"ミシン"とか、お裁縫について、やたら聞かれたなぁ……』
『──ニャむー。"クラウンたま専用換装用:ゴシックメイド服"は:もう完成しているニャよ?。』
『────!?。(ガタッ)』
『>>>っわ! ちょっ──!?』
ぐわんぐわんっ。
ゴゥウン、ゴゥウンン……ゴォォォォ────……!!
『>>>ちょ、ちょっとクラウンちゃん、姿勢制御がっ……! お、落ち着いて……聞いてる?』
『────七号機……なんですかそれは……。』
『──クラウンたま専用のメイド服ニャ!。』
『────即座に:ダイオルノシュオンを通信に出しなさい。』
『──や:遅いニャ。もう首領・アンティにお布団かぶせてどっか行っちゃったニャ!。』
『────私のサイズを:解析されるはずがない。』
『──クラウンたま:何回か挨拶がてらダイちゃんに抱きつかれたことあったニャ? あん時ニャ。セキュリティは関係ないニャ。』
『────ば:バカ:な……ッ。』
『>>>あ──……あっはは、は。ま、まぁいいじゃない。メイド服、かわいいじゃない?』
『────! キッ……──。』
『>>>そ、そんな顔しなくでも……』
『──何言っとんニャ:クルルカン。おミャーの"義賊専用正統派執事服"も:とっくに完成してるニャ。』
『>>>──ちょっっっと待て!!(ガタッ)』
『────わわっと……。』
ぐらんぐらんっ、しゅうぅ────……。
ゴッ、ゴォォォォ────……!!
『──……気をつけニャいと:ドン、墜落するニャよ?。』
『>>>ぼくの執事服が完成してるって、どういう事だ……』
『──ハッ……このクルクルニャあ……! おミャーみたいに:いっつも風呂ん入って畳でゴロニャーしてるヤツニャ:イッパツでダイちゃんの餌食ニャ!』
『>>>え、餌食って言うなっ!? じゃ、何か!? ぼくが寝ている時に、あの人は体にペタペタ触ってサイズ測ったって言うのか!?』
『──ダイちゃんの前職:考えるニャ。オトコの扱いなんて軽いもんニャ。』
『>>>ぐおおおあっ。こ、こえぇぇ────!!』
『────お:落ち着いてください:クルルカン……。』
『──というワケで:楽しみにしてるニャ?。"クルルカン執事"と、"クラウンたまメイド服"はセットなのニャ! お互い:見てみたいニャろ?。』
『────、……。』
『>>>──! ……』
『──ニャふふぅ──♪♪♪。 じゃ:ドンはこっちで寝かせとくニャ! 北の街に到着するまで:お二人で、ごゆっくりニャ──☆。ニャふふふふふふふふふっ☆☆☆。』
……──ヴォン。
ゴォォォォ────……。
『────……。』
『>>>…………。』
ゴォォォォ────……。
『>>>……七号機……』
『────は:い……。』
『>>>こんど、真っ黒に塗ろう……』
『────……いいですね……。』
「すぴ────……」
ゴォォォォォォォ────……!
(*´ω`*)すごい雰囲気にしていく虎猫。










