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虎は道連れ、ヌコ情け

おや……?(*´ω`*)

クにゃウンがコソコソしているようです(笑)



『──ニャ:ニャむぅ──……。ど、どうしたらいいのニャあ……。』



 七号機は迷っていた。


 無断外泊で、

 虎柄のイメチェンをしてきた子を見て、

 親はなんと言うだろうか。

 親っていうか、ご主人様。


『──クラウンたまに見つかったら:ニャンて言やいいのニャ……!。ニャんとかボディを元に戻す方法を探さんとニャ……。』


 コソコソと、フヨフヨと。


 箱庭の屋敷の朱塗りの柱に隠れながら、

 クにゃウン七号機は行く。

 その姿は、金と黒のシマシマ。

 一言で言うと、朝チュントラヌコである。


『──フーニャムムム……。外装変更デバイスなんて:そんな俗っぽいモンは"ヒノキ計画"の製作室にしかニャいニャ!。まぁ……計画のコンセプト自体が俗っぽいニャからニャあ……。ここからだと:けっこう距離あるニャ! が:がんばるしかニャいニャ! フニャむぅぅ──!!。』



【極秘】


 ──"ヒノキ計画"とは。


 歯車法常時展開型基幹デバイス、"クラウンギア"、

 通称クラウンの、次世代機ボディを生成する計画である。

 現在のM1型に比べ、生成中のM2型のコンセプトは、

 それはそれはもう俗っぽい内容となっている。


 ───"対クルルカン専用:水中襲撃用ボディ"。


 立案&設計はクにゃウン七号機ではあるが、

 製作にGOサインを出したのは、

 他ならぬクラウンその人である。

 飼い猫に俗っぽいと鳴かれても、

 まぁ、しょうがない計画であった。



『──ちょっと無断外泊しただけで:ニャンでこんニャことに……。と:とニャかく:誰にも見られニャいように:"ヒノキラボ"に行かんとニャ……!。』



 かくして、小さな虎は。


 自分を取り戻すための、旅に出たのだ──!






①第一ボス:ヨトギサキ


【 ……ふーむ、今日のおやつはゴマ煎餅(せんべい)かいの。たまには安嬢の"ぽたーじゅ"が食べたいんやが……ぼぉりぼぉり、ムゴ 】


『──ニャ:ニャムゥ……まさしく鬼さんがいるニャ……。どう()いたらいいのニャ……。ここを通れたら:すごい近道になるニャん……!。』


【 ずず〜〜…… 】


『──ちなみに"ポタージュ"は:おやつじゃニャいニャ……そこ大事ニャ。ニャむぅ。強制突破するニャ? で:でも:不審ヌコと思われて八つ裂きにでもされたニャ……! ニャむむむ……。』


【 ふぁ……退屈じゃ…… 】



 トットットットットットッ──……!



【 ──ん? 】


『──ニャむ……? 何ニャ:この音……。』



 トットットットットットッ────トンッッ!!



「くるる───ぅぅう!!!」



 ひゅ──────ん……──ぼしゅん!!



─────────────────────────────

 ■ミニゲーム:障子ストラックアウト■


 カンクルは助走をつけて障子に飛びこんだ!▼

 障子に5のダメージ!!▼

 今日の記録は4段目、2番目です!▼

 枠にぶら下がった場合は自己責任で脱出してください!▼

─────────────────────────────



 ぷらーん。


「くゆぅ──!! くっふ──♪♪」


【 ぅおおおおおいごるぁああああ!!! イヌっころぉおおお───!!? おんどれ何しくさっとんのじゃあああッッ!? いくら安嬢のお気に入りでも、やっていいことと悪いことがあんぞぉおおおい!? 】


『──い:今ニャ──!!』



 すぅ〜〜〜〜い……!



【 あぁあぁ……ハデに穴あけやがって……糊刷毛(のりばけ)あったかな……おいこら、反省せんかぃ 】

「くゆくゆ♪」

【 筆みたいな顔しやがって……おまえの顔で(のり)ぬったろかこら 】

「く、くゆ〜〜」


─────────────────────────────

 クにゃウンは、第一ステージを突破した!!▼

─────────────────────────────




②第二ボス:ダイオルノシュオン


< むぅ〜〜! 手縫いやと限界があるわいねぇ。やっぱりクラウンちゃん達に頼んで、"みしん"なる物を作ってもらわんと……! >


 チクチク。


─────────────────────────────

 ダイオルノシュオンは、お裁縫をしている!▼

 明らかに縫っている衣装がメイド服だ!▼

 おかしい! 和風の欠片すらない!▼

─────────────────────────────


 コソコソ……。


『──ニャ:ニャむぅ……今この虎ヌコ状態で会ったら:ダイちゃんに妙なインスピレーションを与えそうニャ……。どんなコスプレ衣装を作られるか:わかったモンじゃニャいニャ……。』



─────────────────────────────

 ■ HELP ■

 ※『虎猫アンティ』のコスチュームを追加させるには、

  トにゃウン状態でダイオルノシュオンに接触しましょう。

─────────────────────────────



< ふん、ふふん、ふ〜〜ん♪♪♪ >


 チクチクチク。


『──ど:どうしようかニャ……。いっそ突っきるかニャ……?。』

『 ──ガルン? 』

『──おニャあ!!? ビ:ビックリしたニャあ!!。』

『 ガルルンガルン! 』

『──お:おミャーもう起きたのニャ? ……ちょうどいいニャ! 』


─────────────────────────────

 ボーナスキャラ:ガルンが出現!!▼

 クにゃウンは闇に紛れた!▼

─────────────────────────────


『 ガルルンガー! 』

< あんらぁ、ガルンちゃんおはよぅ♪ えらいはよぅ起きはったねぇ? もうちょっと寝とかんでええの? >

『 ガルン? ガルンガルン♪♪ 』

< 元気そうやなぁ♪ ところでガルンちゃん……風のウワサで、ガルンちゃんはどんな衣装にも化け化けできるって聞いたんやけど…… >

{{ すぅ──……すぅ──…… }}


『(──あっ。横にイニィちゃん寝とんニャ……畳に座布団まるめて寝る悪魔とか:なかなかレアニャな……。)』


『 ガ、ガルンガルン? 』

< 前に仮面の坊やから聞いた、"立体裁断"言うんも気になるし……これはガルンちゃんに、私の衣装製作を手伝ってもらわなあかんね!! >

『 ガ、ガルン? 』

{{ すぴ──……てんひょう……ほこは、へんはいへふよ…… }}


『(──ガルン! やばいニャ! ダイちゃんのあの目は:(たくみ)の目ニャ! とっ捕まる前に:はやく通り抜けるニャ!。)』


『 ガッ……ガルルンガルン……! 』

< あっ、なんか用事あるん? ゴメンねぇ引き止めて。また今度、見に来てなぁ♪ この服の次は、うさみみ作るんやよ♪ >

『 ガぁルンガルン♪ 』

< はぁい♪ ばいば〜〜い♪ >



『──ニャッ……あんの丸ぽこウサギのせいで:えらいコスプレ衣装が増えるのニャ……ドン・アンティの明日は決まったニャ……。』



─────────────────────────────

 ■ HELP ■

 ※『うさアンティ衣装』が製作予定に追加されました▼


 クにゃウンは第二ステージを突破した!!▼

─────────────────────────────



『──ニャふふふ。ここまでくれば:もう余裕ニャ。ラボは目と鼻の先ニャ。』


 すぅ〜〜〜い……、……、……。


『──ついたニャ! 障子にかけられた障壁デバイスを解除ニャ……!。』


 ぴぴ、ぴぴぴ──シャコン。


『──開いた:ニャ……! ……ニャッニャッニャッ……ニャッニャッニャッニャッ!!。』


 スゥ────……。


『──これで、これで全てが、ニャかったことに──……。』


『──そこでなにをしてるミャ。七号機──……?。』


『────ニャッッ!?。ニャンと!? 貴様ニャあ……!。』





③ラスボス:クにゃウン二号機



『──に:二号機:ニャン……!?。』


『──ミ:ミャミャっ!? な:七号機……なんミャその姿は……!?。』


『──ニ:ニャオ……!。』


『──ボディが:ひと回り大きくなって……そのトラヌコ模様は!? おミャー!! ヌコをやめたミャか!。』


『──ニャッ……ニャッニャッニャッニャッ……見られてしまっては:しょうがないのニャ……そうニャ! ニャーはヌコの姿を捨て:トラヌコになってしまったのニャ!!。そう:言うなれば、ニャーは"トにゃウン"!! クにゃウンより進化した存在ニャ──!! ニャーはヌコをやめるぞ:にごうきぃ──!!。』


『──ミミャッ!? 血迷ったのかミャ:ななごうきぃ──!!?。』


『──ニャーとて:好きでこの姿になったワケじゃないニャ……! このままだと:クにゃウンズの皆にフルボッコされるニャ……! でも:このデバイスを使えば……!。』


 

 きら──んっっ!!



『──ミャミャッ!? そそそれはっ:"おしゃれ変更お試しチケット"……!?。』


『──そうニャ!! M2型製作の際に:偶然できたデバイス……! 自身をイチからやり直せる:奇跡のデバイスニャあ──!!。』


『──ばかミャッ!? そのデバイスは:安全性が確認されていミャい:謎が多いデバイスミャッ!!。七号機! おミャー:もし失敗して、そのボディのままになったら:皆にどう説明するのミャッ!?。』


『──……成長期ですって言うニャ。』


『──こ:このポンポコリンミャ────!!!!!。』


『──ニャッペッ……好きに言うがいいニャ……。ニャーは賭けにでるのニャ……。』


『──か:考え直すミャ:七号機ぃ……! なんでそんなトラヌコになっちゃったかは、ミャーには:わからんミャ……でも:一緒にクラウンたまに謝ってやるくらいできるミャ……!。』


『──……に:二号機……おミャー……。』


『──クラウンたまなら:きっと元のヌコボディに戻してくれるミャ! ミャーと一緒にくるんミャよ……。』


『──……。』


『──……七号機?。』


『──……か:かってな、こと言うニャ……!。』


『──……ミャッ……!。』


『──そんな確証が:どこにあるのニャッ……! ニャーはもう:トラヌコになっちゃったのニャアアアアア────!!!』


『──やめるミャアアアアア:七号機ぃぃい───!!!。』



 ──カチッ☆


 ピカァあああ────!!!!!



─────────────────────────────

 "おしゃれ変更お試しチケット"

 が起動しました!▼

 "フレームコピーモード"です▼

─────────────────────────────



『──ニャふふ……二号機:おミャーをコピーさせてもらうニャ……! 上手くいけば:クラウンたまにバレずに:元のヌコに戻れるニャ……!。』


『──ま:まぶしーミャ……!! 待つのミャ七号機……! 失敗したら:おミャーがどうなるかわからんミャ……!。』


『──う:うるさいニャ……! そこを動くなニャ! いま:これを投げつけるニャ!。』


『──えっ:なんでミャッ。』


『──知れたことニャ! "フレームコピーモード"で:おミャーのボディをコピーするのニャッ!!。』


『──!! ち:違うのミャッ七号機ッ!? まっ……:おミャーちゃんと"デバイスの説明書(マニュアル)"読んだかミャッッ!?。』


『──ニャにを:わけのわかニャんことを……ニャーの踏み台になるニャ……!! くらえぇぇ:二号機ぃぃぃいい───!!!。』


『──ミャッ:ミャアアアアアアアア────!!!。』



 ぱこ─────────────んんん!!!

 

 ぴっかああああああああぁぁぁ──!!!





 しゅうううぅぅぅぅぅ…………。





 ────……。





『──な:なぜニャ……!? どうして……。』


『──しくしくしく……。だから:言ったミャ……。』





─────────────────────────────

 クにゃウン二号機は、

 トにゃウン二号機に進化した!▼

 賢さが1上がった!▼

 悲しみが5上がった!▼ 

─────────────────────────────





『──ニャッ……ニャンで:おミャーまで:トラヌコに……。』


『──アホ……七号機の:アホぉ……。よく読めミャ……これが:"おしゃれ変更お試しチケット"のマニュアルミャあ……。』


『──えっ……。』



 ──ヴォン。



─────────────────────────────

 ■ HELP ■


 ・おしゃれ変更お試しチケット

 自分のボディを変更できる謎のチケット。

 "フレームコピーモード"では、近くの相手の

 ボディを、そのまま真似できます!

 真似したい相手の前で、自分に使ってね!


 ※相手に使うと自分のフレームをコピーさせられるよ! 

─────────────────────────────



『──……! ……!? 〜〜〜〜……!!。』


『──しくしくしくしくしくしく……。』


『──使い方…………間違った:ニャ……。』


『──アホんだらぁぁ……アホんだらミャあ……。』






 ────……。






『────それで。何故:二体そろって(・・・・・・)虎柄になったのか:詳細の入力を求めます。吐きなさい。』


『──……イメチェンニャ☆。』

『──ミャむぅぅ……ミャむミャむミャむぅぅぅ……。』


『────二号機が:(むせ)び泣いているようですが……。』


『──ニャーたちにも色々あんのニャ☆。そっとしといてやるニャ☆。』

『──……もう:なんでもいいミャ……。』


『>>>やぁ、どしたのクラウンちゃん。お、うわぁ! 見事な虎猫だねぇ! きみら、ちょっとおっきくなった?』

『────クルルカン。呑気な事を言ってる場合ではありません。この者たちのボディは:基礎フレームから書き変わっているのです。』

『>>>え、そうなの? ……クにゃウン達の、ボディの稼働に問題は?』

『────今のところ:問題は皆無のようですが……。』

『>>>ふーん……。ま、可愛いから、いーんじゃないかぃ?』

『────む:むぅ。あなたが:そう言うのでしたら。』


『──ミャむぅぅ……! クルルカンっっ! さすがクラウンたまに見初(みそ)められただけはあるのミャあぁぁ……!。』


『────ちょっ……。』


『──ま:まさかクルクルに借りを作るとはニャあぁぁ……! これは後で:しっかり返してやるニャ……! せいぜい期待しておくのニャなッ……!。』


『>>>……ちょっと待て。クルクルって、ぼくのことか……』



【 なんや騒がしいな……おぅ、虎猫やないか! 】

< あんらぁ〜〜♪ 可愛いなァ〜〜♪♪♪ >

{{ ふぁああ……よく寝た……って、なんでトラ柄、増えてんのよ…… }}



─────────────────────────────

 トラ柄は 概ね好評だった!▼

 二号機と七号機は ホッとした!▼

─────────────────────────────



< なるほどぉ……これは良さそうやわぁ! >



─────────────────────────────

 ■ HELP ■

 ※『虎猫アンティ衣装』が製作予定に追加されました▼

─────────────────────────────





 こうして、


 "虎猫アンティ"は生まれたのである。







(笑)虎は道連れだ(*´ 艸`)。・:+°

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