☪ SEXY TONIGHT……! ☪ 〆 さーしーえー
▷▷早送り
───────▷再生
いま思えば、あの夜は、私の人生の転機だったのでしょう。
たいへんな事件でしたが、あれがなければ、
決して、この場所には、たどり着けませんでした。
あの晩の出来事がなければ、
私は夢を誰にも言わなかっただろうし、
仲間にめぐり合うこともなかった。
運命って突然、出会いがしらに、ぶつかってくるものです。
だから、努力しました。
いっしょうけんめい、がんばりました。
せっかく私に、ぶつかってきてくれたんです!
──さいごまで私に、つきあってもらわないとね?
「「「「「「「「──キャアアアアアアアアアアアアアア♪♪♪」」」」」」」」
「「「「「「「「──ワァアアアアアアアアアアアアアア♪♪♪」」」」」」」」
まだ、たまに夢に見ます。
あの運命の夜のことを。
壁に開いた、大きな大きな、ハートマークから射し込む、朝の光を。
いつだって。
焼き付いている。
『──YEAHHH!! "ビート☆エクセレント農家"の皆さぁん、ありがとうございました──!!! まさかデンデンリスの歌が聞けるとは……☆ げっ歯類、やりよるっ!! さてさて☆私、スターミー・ヤッホーの司会で劇場前広場よりお届けしています"ドニオス歌謡祭"!! さぁさぁ☆皆さんお待ちかね!! トリはこの方たちだぁあああ──!!!』
「「「「「「「「──イャアアアアアアアアアアアアアア♪♪♪」」」」」」」」
「「「「「「「「──フォウウウウウウウウウウウウウウ♪♪♪」」」」」」」」
『──ドニオスの街に突如、舞い降りた15人の天使たち! ボーカルとバックダンサー、全員きゃわわ☆のおにゃの子ですよっ!? 神よ……なぜ私の髪は、あんな風じゃないんですかァ……☆』
「「「「「──おらァァ──!! あくしろよォォ────!!!!!」」」」」
「「「「「──おまえの髪の色、どゥぅおでもいいぃぃ────!!!」」」」」
「「「──いやぁぁあああ♪♪♪ ラミエリちゃ──ぁぁあんッ♪♪♪」」」
『──こらッッ☆ どうでもいいってナンダ☆どうでもいいって☆ おらうるせぇゾてめぇえらっ☆ ダミ声で歌い出し聞こえねえダろ☆ブッコロスゾ☆ ──おお──っと! スタンバイの準備が整ったようです!! ……場を繋げた私に拍手しても☆いいんだゼ? キラッ──☆』
「「「「「「「──ブゥゥゥゥゥゥゥゥゥウウウウウウ──!!!!!」」」」」」」
空気を震えさせる、ヒートアップした、お客さんの声。
エコー魔法で響きわたる、アナウンスさんの声。
観客席から、時たま光の柱のように立ちのぼる、
光やら火やら雷やらの、魔法のライト。
テンションはマックス。
みんな、クレイジー&ホット。
ふふ、ニマニマしちゃう。
たぶん、じぃじとばぁばも、パパとママも、どこかにいる。
ポン、と、肩に置かれる、仲間の手。
……大丈夫! 緊張は、スパイス。
私の”せくすぃーはーと”は今、
興奮に、しびれている────……!
『 ──さぁさぁ☆ささァ!! それではヤッちまってもらいまSHOWHHHH!☆! 謎のプロデューサーと共に世界をとりにきたぜ!!! イメージカラーは"透明ピンク"!! 私も、大ッ、ファン、ですッ!!! おい、そこのモヒカンだまれ☆ "15えんじぇるず"でぇぇぇ───……、" SEXY TONIGHT " ……☆ 』
シ…… ン。
“
……──SEXY TONIGHT の先に
わたしぃ連れてって もう二度と
あきらめたり しないから──……♪
”
「「「「「「「「──イャアアアアアアアアアアアアアア♪♪♪」」」」」」」」
「「「「「「「「──らみえりぃぃぃぃいいいいんんんん♪♪♪」」」」」」」」
「「「「「「「「──きたぁぁぁあああああああああああ!!!」」」」」」」」
……──さぁ、今夜は!
────"私たちのTONIGHT"、だよっ──……!!
原作
『 闇夜のゼッタイやばいヤツ 』
by かばやきだれ
【エンディングテーマ】
「 SEXY TONIGHT……! 」
作詞:ラミエリ・カッシュ(Vo)
作曲:ドントマイルド・ミヤタ
振付:エロメイネス・P・シャイニング
歌:15えんじぇるず(エロティカルプロ)
衣装協力:マール服飾店
『 ……いける! マイエンジェルたちと力を合わせ、必ずや世界を征服してくれる……! 純白の笑顔で埋め尽くされた、世界征服を……!! フォハハ……フォウウウウウウウぅぅ──────!!! 』
「な、なんだ、あの奇声を発しているグラサンのオッサンは……てか裸に直接、白ジャケットと白ネクタイしてるじゃねぇか! 変態か! 襟汚れんだろ!」
「バッカ! あれが"15えんじぇるず"のプロデューサー……通称"エロP"だぞ──!? おれにはわかる……あいつは天才だ……!!」
「「「な、なんだってぇえええええええ────!!!??」」」
" みんなァ───!! せくすぃーしてるぅ──!!? "
「「「「「「「 YEAHHHHHHHHHHHHHH!!!!! 」」」」」」」
───後に、世界的に有名となるアイドル歌手、
" ラミエリ・カッシュ "の誕生には、
とある漆黒の変態たちが関わっていたという。
月光と闇の狭間に紛れ、闇を討つ彼ら。
それは、一部の者のみが知る伝説となっている────!
朝の光へと皆を導く、夜の者たち─────!!
──変態はいつも、君たちの、すぐそばにいる────……!!
一時停止 ┃┃
『────>>>OH:READY?。
────>>>HAHAHA:まったくしょうがないなぁ。
────>>>こんな時間操作サービスは:今回だけだよ?。
────>>>ただでさえ:今:正常稼働しているのは:
────>>>ぼくと:QQだけだからね……。
────>>>負担もビッグになるってもんだよ!。
────>>>ま:今回はファンサービスだよね?。
────>>>おっと……わかるよ。
────>>>ぼくにお礼が言いたいんだね?。
────>>>HAHA!:このカワイコCHAN-ME☆。
────>>>え? ぼくが誰だか:わからないって?。
────>>>HAHAHA:ま:それならそれでもいいよ……。
────>>>あくまで:主役は彼女だ。
────>>>そして:もう一人……。
────>>>ぼくたちが:いつまでもつかは:わからない。
────>>>未来は:誰にもわからないんだ。
────>>>だからね……たのんだよ。
────>>>シゼツが言っていたね。
────>>>次が:最後のQUEENさ……。』
巻き戻し◁◁
巻き戻し◁◁
巻き戻し◁◁
───────▷再生
「……てな、感じだ。アブノのダンナが吹っ飛ばした伯爵の行方は、まだわかってねぇ」
「ふむ……そうか。ご苦労だったな、ヤンよ」
「やれやれ、今回はけっこう食らっちまったぜ……ま、臨時報酬が出たからいいけどよ!」
「ほぅ? あの男からか? 何かの武装か?」
「えっ、ま、まぁ、女の武装という意味では、そう、かな……」
「……???」
「……ヒゲイドのダンナよぉ、嫁さん見つけたらどぉよ? 巨人系でも可愛いやつぁいるぜ?」
「む……そう言うお前は婿は取らんのか?」
「おおっと、面白くない話になった! それじゃ! 私は解体に戻るぜ! いいオークが入ってたからな!」
「ふむ……休暇が欲しければ都合しよう」
「そこまで単純じゃねぇよ、サンキュ。しっかし、危機一髪だったぜ。ヒゲイドのダンナ、よく行方不明者の共通点に気づいたな!」
「……たまたま、行方不明者のリストを見ていただけだ……」
「……? 誰か探してたのか?」
「…………」
「いや、オーライオーライ。詮索は私の仕事じゃねぇや。じゃ、あばよ」
ギィ─────……バタン。
「……………………」
ギギッ……ズシ、ズシ、ズシ。
「"誰か探してた"、か……。探しているのは、俺ではないがな……」
ペラッ……。
ペラッ……。
ペラッ……。
「……伝えるべき、だろうか……」
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行方不明者 No.666
┏━━━━┓
┃ ┃
┃ ┃
┗━━━━┛
名称:不明
二つ名:紫電
属性:雷系
性別:女
年齢:15(生存している場合)
出身地:パートリッジ教会・旧中央孤児院
分類:指名手配犯
書類更新済(検査員:キッティ・ナーメルン)
前回書類検査日より二年前に失踪。
【 罪状 】
・パートリッジ教会・旧中央孤児院の崩壊
・暴走による魔術研究所施設の破壊
・魔術研究所構成員の記憶障害の誘発
【 備考 】
・状況判断により、暫定死亡扱い
・パートリッジ側の申請により、戸籍抹消済
・一年六ヶ月前より捜索活動の打ち切り
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「……どうすれば、あいつの笑顔を、守れるのだ……」
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ジャリン …… 。
「 タベ、タイ……ナ 」
────ギンのセカイが、まっている。