☪ SEXY TONIGHT……! ☪ ⑯
クライ。 コワイ。
ソコカラ キタ。
デモ イマハ トジコモル。
ソト二 デテモ コワイ。
キズツクコトガ コワイ。
オナジデナクテ カラダガ チガウ。
デモ イッショニ イタクテ、
デモ ズキズキト イタクテ。
コワイ ナァ。
ガルンハ デキソコナイデ、
ニセモノナンダロウナァ……。
コワイナァ……。
コウヤッテ クラクテ マアルクナッテ、
ヒトリダケデ……オチツイテ……ネムク…………。
……────ガンッ──……!!
……ガ……ッ?
……────ピシッ、バシッ──……──ピカッ!!
『 ヒ ヒカリ ガ……! 』
……ビシッ!!
……──バリバリバリッッ!!
……────バリィィィイインンン───ッッ!!
────。
『────……ニ"ャフゥゥゥゥゥゥウウ…………ッッ。』
『 ──ッッ!? ガガ、ガガガッッ────!!? 』
────ソンナ バカナ!
────ナゼ ココニッ!?
『──……みんニャがぁぁ……。ピンチニャって時ニニャあぁぁ……。一人でぇ……。ニャムニャムぅ……。居眠りぃ:ぶっこいてやがるたぁぁ:ニャアアアぅぅあああああああ────……?。』
『 ──ガガガッッ!! ガガガガッッ!? ガルンガルンッッ!? ガッホッ、ガッホ……!! 』
────クラヤミニ ミエルハ、
チイサク、デモ、タシカナ、
金ノ、光。
『──……こんの:バぁカ弟子ニャぁぁああ……!!!。おミャーの血は:何色ミャアァアアアアアア────!!!!!。』
『 ──シ、シショオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ────!!!?? 』
イチバン コワイノ、
キタァァァアアアアアアアア────!!!!!!
{{ ──!! ガルンの玉が!! }}
────バキバキ、バリィィィイインンン!!
『───ニ"ャタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタ──!!!』
『 ガッ、ガルル、ルルル、ルルル、ルォ……! 』
──仲良し三兄妹の家。
「ぐ〜〜っZzz……──ハッ!? 説明しようッッ!!! "ニャンコ百裂拳"とは、百獣の王の領域に前脚を踏み入れたヌコが、誠心誠意を込めて連打するニャンコ奥義である!? 同じ所に繰り返し、止めどなく叩き込まれるヌコ・クローは、例え実害がなかろうと確実に『え、もしかして俺、削れてんじゃね?』という精神的ダメージを与えつつ、リズミカルな刺激をハートビートするのだ……!!! くっ……ぐぉ……ぐぉぉお〜〜Zzz!」
──ガチャ……。
「……ちょっと兄さん。今、何ジだと思ってんの……いや寝てるし……」
「ミヌフリよ……! いったい何事だッッ──!?」
「あ、カイセッツ兄さんも起きたのね……。いや、セッツメイ兄さんの寝言が、流石に見ぬふりできなくて……」
「……」
「……? 兄さん?」
「……スルーゼー家の、鑑だぜ……!! うぅぅ……」
「ちょ……なに泣いてんの? お兄ちゃん……」
──エロ屋敷。
『 ガルオオオオオオオオオンンンンン!!!!! 』
『 なにぃいいッッ!? フォオオウウウ────!!! 』
{{ ──ガルン!! 起きたのね!! }}
にゃんこバシバシ目覚まし、大成功だわ!!
さすが、千年の研鑽を積んだだけはあるわね!!
ピエロちゃんがクにゃウンを呼んでくれたのかしら……!?
ガルンの身体が、ボアっ!! と膨張した勢いに驚いて、
エロメイネス伯爵は空中に舞い上がり、距離をとったわ!
あの格好で、宙で腕を組んでいられる神経がわからないわね……!
『 ガ、ガルッッ!? ガルルルッッ!? 』
────ブンッッ! ブンッッ──!!
{{ ちょ、ちょっと! 落ち着きなさいガルン……!! }}
『──ニャふふ……!。後ろニャよ……!。』
『 ──ガルルォォオオオッッ!!? 』
……。
「あっ……かわいい……」
「「摩訶不思議じゃのぅ……」」
ラミエリさんは、空飛ぶキャットは大丈夫なようね。
『 フォオオウウウ……! なんだ、その矮小『──あんニャ紙装甲相手に:ニャ────にを臆する事があるニャ!! モロ見えニャー!! ぶったたけば終わりニャあ?。遠慮が美徳の時代は終わったのニャあ☆。ニャむー☆。』き、貴様ァァあああ……!』
クにゃウン? 敵さんの台詞に被せるの、やめましょうね? おこだからね?
{{ く、クにゃウン!! どうしてここに!? }}
『──ニャん☆。徹夜でオシゴトしててやってニャんニャーぜ!。と思ってた時に:イニィちゃんの悲しみの流路を感じたニャ!。サービス残業は:おニャの子のためにするもんニャー!!。』
{{ …… }}
そのオシゴト言いつけたの、冠ちゃんじゃないの……?
その理論だと、あの子が女の子扱いされてないと思うんだけど……。
……ジジ、ジ。
……! この子……!
アナライズコーティングで、流路のボディを維持してるのね!
あっけらかんとしているけど、なんて命がけな……。
今のこの子は、深い湖の底に素潜りしているようなものだわ。
『 フォウゥゥゥゥ……悪魔よ、それもお前の仲間だと言うのか……? 』
『──千年家族ニャ!。』
『 ……どういう意味だ? 』
『──千年家族って意味ニャ!。ちゃんと聞けニャあ!。』
『……貴様ァァあああああ──!!』
…………わぁ。
{{ ……クにゃウン? 呼吸をするように敵を怒らせないでね……? }}
『──ニャーは呼吸機能はないニャよ?。怒ってるのはニャーのほうニャ!。イニィちゃんをこんな恥ずかしいポーズにしてニャ……!。』
『 ふ……エロティックであろう…… 』
『──お前がえばる事じゃないニャ!。どう考えてもエロいのはイニィちゃんの身体のせいだニャ!。』
{{ おいまて }}
『 偉そうな口を叩く小動物だな……? 畜生にエロの何がわかる…… 』
『──お前は何もわかってないニャ!。十字架を:剣のように突きつけて拘束するとか:ほんとアホニャ!。十字架プラスおニャの子って言ったら、もっとオーソドックスでいいのニャ!。出直してこいニャ!。このポンポコリン!。』
『 か、か、この畜生めが……!! 』
「あ、あの悪魔さん……このネコさんは、何を言っているんですか?」
{{ ……知らなくていいこともあるのよ }}
冠ちゃんは普段、この子達に、どぉんな教育をしてるのかしら……。
えっ……?
私のせいじゃないわよね!?
……ギシッ……!
{{ ちっ…… }}
私の身体は、相変わらず白の十字架の檻に囚われている。
クにゃウンが場を繋いでくれている、この間に、
店長かヤンが目を覚ましてくれたら……!
ガルンは起きた! けど……!
『 ……ふん! 畜生と、霞の化け物か……! ドニオスにはおかしい奴らが多いと見える……! 』
『 ガ、ガルルン…… 』
『──ニャーに落ち込んどるニャか!! どう見たって:あっちの浮いてるほうがおかしい奴ニャ!!。』
「げ、げんきなネコさんですね……」
ガルンは、"初めての悪口"を経験して、ちょっと気弱だわ……!
ラミエリさんは、戦力とはカウントできないし……!
私は、こんな有り様だし……!
ピンチ、だわ……!
『 おかしい? 私がか……? フォハハ……高みの存在は、いつも理解され難いものだ……! 』
『──ブリーフ一枚で宙に浮いてるヤツが理解されニャいのは:自然の摂理ニャ!。され難いんじゃニャくて:理解されないニャ。』
『 き、貴様になにがわかるぅぅぅ──!!! 』
この子……ほんとに口だけは回るわね……。
『 ……フォ!! こんな畜生と口喧嘩をしても、なんの得にもならん……先ほどから随分と講釈をたれてくれているがなぁ? 周りをよく見ろ? 』
ムカつく顔で、私達を見下すように手をパタパタする伯爵。
『 二人の面は倒れ、悪魔は拘束され、フォッホ!! その魔獣はブルっていやがる!! さぁ、畜生よ……? お前が一匹ごときで、なぁにが、できるというのだぁぁああ! 』
く……!
『──ニャれニャれ……:哀れなヤツだニャあ……。』
『 ……なんだと 』
……えぇ〜〜……。
まだ煽るんですか、クにゃウンさん……。
『──ちニャみに:そこの仮面の変態二人は:ちょっと知らんニャ。』
『 ……お前、ひどいな…… 』
『──ニャむぅ……鏡を見ろニャ……。おミャーに比べたら:クルクルの方が千倍ましニャな……。』
本人に言ってあげて……。
『──ニャい! 空飛ぶ……エロもっこり!。』
その呼び方はダメだと思うわよ。
『──……おミャーはいつから:イニィちゃんが拘束されたと:錯覚していたニャ……?。』
{{ ぇ……? }}
────。
『 フォ……フォハハハ! フォハハハハハハハ……!! き、キミは何かね、思わせぶりな事を言って、私が動揺すると思っているのかね……? 』
{{ クにゃ、ウン……!? }}
『──イニィちゃん。よく耐えたニャ!。バッタバッタと倒れた:変態さんを庇って:捕まったフリをしてたんニャんな……?。イニィちゃんは:ハートフル悪魔さんニャ!。』
{{ ? ……?? }}
『──でも:そんな事しなくていいニャ!。時には力任せの時も必要ニャ! 荒ぶるイニィちゃんも:ニャーは好きニャ!。』
{{ えーと……??? }}
『 ……畜生よ、気でもふれたか? 狂言を吐こうと、そのエロティックな肉体を拘束している、"エロティカルプリズン"は解除せぬぞ……? 』
……クにゃウンは、何を言っているんだろう?
内心不思議な気持ちで見ていると、
空中の猫は、爪をチッチッチッ、として、続ける。
『──ニャあ……。哀れなエロもっこりに:冥土の土産に教えてやるのニャ……! イニィちゃんは訳あって:ハートフル悪魔さんになってしまったニャ! その身体は:確かにエッチぃかもしれないニャ……!。』
{{ おい…… }}
『──でもニャあ……? イニィちゃんの本体は:そっちじゃないニャ! その肉体は:仮に捕まったフリをしているだけニャ!!。』
{{ ……、…… }}
はッッ───────!!?
『──お前はばかニャ!! イニィちゃんの本体は"杖"ニャあ!! ワザと捕まったフリをして、隙をずっと伺ってたのニャあああああ────!!!。』
『 ──な、なにぃぃいいいいいいい────!!!?? 』
…………。
ぇ、と……。
か、身体を、闇の羽根にでも、変えて、と……。
バラ……ッッ。
{{ あ、抜けれた…… }}
────がばぁ!!
「────てめぇいい加減にしとけよッッ!?」
ヤンが起きた。
{{ ぺ、ぺろてへっ……☆ }}
((((;゜Д゜))))










