荒ぶる保護者会か〜ら〜の〜
以前から要望のあった「登場人物まとめようぜかばさん忘れる忘れる」(笑)ですが、
『はぐるまどらいぶ。ピクシブ百科事典』のほうにまとめる事にしました!
・:*+.\(( °ω° ))/.:+
ある意味だれでも編集できます(笑)
せっかくですから、挿し絵付きにしていきたいですね!
「……──アルロット、あちらの清掃は終わりましたか?」
「はい、婦長様。つつがなく」
「よろしい。ですが、エプロンが汚れています。王城に仕えるメイドたるもの、服装にもこだわりを持たなければいけません」
「っ! これは、失礼いたしました。すぐに着替えてまいります!」
「良いのです。あわてて走ってはなりませんよ? ネリエス! シーツを運びます! こちらを手伝ってくださる?」
「は、はいっ、ただいま!」
……────キラッ……。
「……──あら……」
「……? 婦長様、どうなさいました?」
「あ、いえ……今日の夕陽は、とても美しいですね。何やら、煌めきのようなものを感じます」
「まぁ……婦長様が、お仕事の最中に、そのような事を仰るだなんて!」
「……戯れが過ぎました。ネリエス、運びますよ」
「ふふ、かしこまりました」
ファッさぁ……、キュ。
トトっ、トッ、トッ、トッ──……。
トッ、トッ、トッ、トッ──……。
────……。
「…………」
……あ、あ、あっぶにぇぇえ〜〜ッッ!!!
『────対象の離脱を確認。警戒レベル:中に移行。』
『>>>ちょ、ちょっと……ヨロイとかに反射した日光、さっきのメイドさんの顔に当たってたじゃん……気をつけなって!』
「ひぃぃ〜〜……! んなこと言ったってねぇ〜〜!? こっちは天井で息ひそめてんので、精一杯なのよぉぉおぉ〜〜……!!」
あせった。ホントにヤバかった。
メイドさんの顔、ピカってなった……。
このヨロイ、ぜんぶインクで塗っつぶしたい。
かなりの階を、天井伝いに登ってきた。
確かに、先輩の言う通り、王城の廊下の天井は高い。
なんとか空中を歩いてきたけど、やっぱ人いると怖いから!
生メイドさんなんて、私、初めて見たわよ……。
クラウンによると、まだ15フヌも経っていないらしい。
……なんで時の流れって、こーゆー時、のんびりなのかしら。
「ぅわぁぁああん……!! 金ピカいやだぁぁぁあ……!!」
『────申し訳ありません。一定期間なら:当機の回転を停止できるのですが。』
『>>>クラウンちゃん、夕焼けが反射して、ミラーボールみたいになってたもんね……』
「こうなったら、マントで身体を覆って……」
『>>>バッサバッサ音でるよっ! あうとぉ──!』
あぅぅぅううう……!
向いてねぇぇえええ────!!
ヨロイ的にも、精神的にも、
私にお城クエストは、きつすぎる!
しょうにあわん……。
「……あっ、箱に入ってゆっくり移動するとか……」
『>>>箱入り娘ってガラじゃないでしょ!? 何言ってんの!?』
「──ちょ!? ちょっと失礼じゃない!?」
『────声量を。声量を抑えてください。』
『>>>ああもぅ! なんならきみが決めなって!! 先に進むの!? 進まないの!?』
「うわぁぁあん!! 先輩が先輩っぽいぃぃいい〜〜!! 腹立つぅぅう〜〜!!」
『────がんばりましょう。』
「うぅぅ〜〜、どぉろぼぅせんぱぃぃ〜〜……!」
『>>>……ほんとだから、何とも言えないよ?』
「ごほぉぉおめんなさぃぃ〜〜……!」
『>>>ほ、ほらぁ! がんばって! ここまで来ちゃったじゃないか!』
「うう〜〜……きちゃった……がんばる」
ぐすん。
空中を歩ける金のブーツで、王城登山、がんばります。
──スタコラサッサ。
また、ちょっと登って。
天井辺りで、ふと、気になって。
「……クラウン。うさ丸は、やっぱり上なのよね?」
『────肯。"ほのおどらいぶ"の反応は:感知しています。現在も跳躍移動中。』
『>>>迷子になっているんだろうか……』
「……"跳躍"……。──! それ、おかしいかも……」
『>>>! どうゆう事だぃ?』
『────詳細入力を。』
「……うさ丸ってね、ひとりでいる時って、あんま跳ねないのよ。ぽてぽて歩くの」
『>>>!!』
『────……。』
「ひとりで慌ててるのかもしれないけど……」
『>>>……後輩ちゃん。うさ丸が跳ねる時って、どんな時だぃ?』
「えっ……うーん。例えば、誰かについて行く時? ほら、歩幅が違うから……」
『────疑念の提案。通常移動の際は:アンティの肩に乗っています。』
「あ、それは、ある程度親しい人にするのよ多分。だから、ええと、つまり……」
『>>>"初めて会った人について行く時"には、跳ねて移動する可能性がある……?』
「──っ!! そう、かも……」
『>>>……よく見てるよ。その線はあるかもしれない』
「や、でも……思い違いかもしれないし……」
『>>>いや、ありえると思うよ。もう誰かに見つかって、一緒に行動しているのかもしれない』
「そんなぁ……」
『>>>あまり悪く考えないで。クラウンちゃん、うさ丸の跳躍移動には、乱れや歩幅の違いはあるかい?』
『────否。一定のリズムを保っています。』
「! それって」
『>>>追っかけ回されてもいないし、拘束もされていないってことだ。まぁ、うさ丸は見た目が可愛らしいし……明らかに人が与えたであろうグローブをしてるからね! 迷い込んだ従獣だと思ってくれる可能性は高い』
「そぅ、だといいな……!」
『>>>後輩ちゃんも、あんまりビビんなくても大丈夫さ! きみが今日この城に来たのは、ある意味、公式的なことなんだ。きみはプレミオムズだからね。従獣のラビットを追いかけてお城に侵入したってのは、まぁ、謝れば許してくれる範疇だと思うよ?』
「えぇ〜〜……ほんとかなぁ?」
『>>>ははっ、あんまり大量の貴族や、どえらい要人に会わなければね?』
「ちょっと……かんべんしてほしいわ……」
『────謝罪後に危害を加えてくるようなら:一斉掃射します。』
「……はぃ?」
『>>>いざとなったら、全力で逃がすよ! さて──んじゃまがんばろう……ん』
「ん……な、なに?」
『>>>……後輩ちゃん、天井に手を当てて……』
「……?? こう……?」
……キン。
──、────、───、──、────。
「……せんぱい!」
『────震動を感知。』
『>>>あっちゃあ……これ、次の階、けっこう居るぞ……貴族まみれだ……』
「どっ、どうしよう……」
『>>>参ったな……居なくなるのを待って……いや、ダメだ、日が暮れてしまう』
「日が暮れるとダメなの? 夜、動きやすいかもだけど」
『>>>後輩ちゃん。さっき、バレてもプレミオムズだから謝れば何とかなるって言ったけど、それは明るい内の話さ。夜に王城に忍び込んだヤツなんて、全員、牢屋行きだよ』
「ちょっ!? まてぃぃ────……!!!!! それはさっき、なして言わなかったのよ!!?」
『>>>いや、標的の居場所がわかってんのに、そんなにかからないって……』
「うっわぁぁ……ベテラン義賊様との常識の違いを感じるわよ……」
『>>>えっ……と、とにかく! 進めるギリギリまで詰め寄って、チャンスをだね……』
「────警告。通路に設置したアナライズカウンタに反応。数フヌ後:こちらに先程の使用人集団が来ます。数:5」
『>>> 』
「 」
……………………。
『>>>……天井はお友達』
「こわぃこわぃこわぃこわぃこわぁぃ……5人もメイドさんいたら、誰か一人くらい、天井みるんじゃないの!?」
『>>>……、……』
「そこ、だまんないでよぉ……!」
『────掃除用具を持っているようです。』
『>>>上の階に掃除に行くつもりだね……』
「ぬぁ! はっ、挟み撃ちじゃないのよ!」
ちょっとぉぉお……!!
このまま天井に張り付いてて、
ホントに大丈夫なんでしょうねぇ〜〜!!?
────。
『──ニャム? ドン・アンティ:ピンチニャ?。』
【 お、おぅ……なんや、雲行き、怪しゅうないかぇ……? 】
< あんれまぁ〜〜……安ちん、ちゃんと兎さんに会えるんかぃな〜〜? >
『ガルンガルゥゥ──ゥンン!!』
{{ そ、そうね、助けてあげたいわね……でも、あなたが出てって吠えたら、すんごい大事件になるから、今は大人しくしてましょうね…… }}
『ガルッ』
【 のぅ大姉……俺っち、ようわからんのやが、お城に忍び込むっちゅうんは、けっこう危ないんかぇ? 】
< ん? んぅ〜〜……。ここの国の上様が、どうなんかは知らんけんども、普通、忍びが天守に潜んだら、打ち首やねぇ〜〜 >
【 ……。どぅぇぇぇええええええええええええええええ────!!? 】
{{ えっ、何っ……? サキさん、そこらへん疎いんですか? }}
【 ぅっ!? えっ、ぇぇええええええええ!!!? お、おまっ、とっ、止めろやぁぁあああああ────!!! 】
< ほらぁ、この子、けっこう苦労して育ったからぁ…… >
{{ ぁ、あぁ──…… }}
『ガルンガルン。ガルンガルンルン?』
【 こっ!? こうしちゃおれん!? 俺っちはやっぞ!! 安嬢を連れてかれてたまるかぁ! 裂いちゃる! 来たヤツらみんな裂いちゃる! 花のように散らせやぁぁぁあ!! 】
シャキィィィイインン!!
──ガッシ。
< はぁ〜〜い、花ぁ? 落ち着くんやでぇ〜〜? 国のお偉いはん方、そんな血祭りにしたら、安ちん、二度とお天道さん浴びれへんなんでぇ〜〜? >
{{ うわぁ…… }}
『──爪のびたニャ。シャキーンってなったニャ。おっかないニャな?。』
【 はっ、はなせっ!? 後生やぁっ! 離してくれ、大姉!! 】
< あかんよぉ〜〜♪ 爪しまいんさぃな〜〜? >
{{ やれやれ……どうしたものかしら…… }}
『ガルルン〜〜……』
────。
【<{{ 私がいれば、だいじょうぶなのに }}>】
【 ! 】
< ! >
{{ ! な…… }}
『──ニ"ャむッッ!?。』
『ガルルア!!』
{{ くちが、勝手に……? }}
【 お、おい……今の、まさか…… 】
< あの子が、呼んどる……! >
────。
ポチャアン────……!
「────っえ?」
胸の、装甲が、波打つ。
黄金の中で唯一、白く輝く、装甲が。
水面のように、波紋が、ひろがってゆく。
『>>>──なっ!?』
『────"さいしょのむねあて"の:起動を確認。』
「ちょ……こんなときにっ……!? えっ……?」
きゅぅぅううんん──!!
ばしゅッ、ばしゅッ、ばしゅッ……!!
「──!! サキ! ダイさん! イニィさんまで!」
金の歯車から現れる、三つのアイテム。
私の大切な、三種の神器。
……ガ、チャン──。
『>>>……!! 後輩ちゃん!! 胸の装甲が……!』
「──ぅ、あ」
"さいしょのむねあて"の装甲の表面が、
波打ち、きれいな波紋が広がっていく。
胸の真ん中の、"金のはぐるま"の紋章が浮かび上がり、
それが、少し大きくなり、音をたてて、展開された。
「────…… 」
……そっか。
ここに、噛み合わせるんだ。
『>>>え──?』
────わたしの身体に、黄金の流路が、走る。
手を、空中に差し出す。
もう、わかっている。
「「 ────" ヨトギドライブ " 」」
────ぎゃおぉぉおおんん!!!
黒金の鬼姫が、歯車へと、姿を変える。
『>>>……! きみ……!!』
つぎだ。
「「 ────" ダイオルドライブ " 」」
────くぁんくぁんくぁんくぁんくぁん!!!
白金の花姫が、歯車へと、姿を変える。
『>>>……すげ……』
そう、これでいい。
「「 ────" イニィドライブ " 」」
────ァァアアアアアァァァァ……!!!
紫金の魔姫が、歯車へと、姿を変える。
「────…… 」
"3枚の、はぐるま"。
「せっ、と──……」
……ガチャン────……!!!
わたしの胸の歯車に、"みっつのどらいぶ"が、噛み合った───。
そう、
まわりだす事は、決まっている────。
────ギャギャギャギャギャギャギャギャ────!!!
ひとつのはぐるまと、みっつのどらいぶ。
うなり、まざり、ひかり。
白の胸甲に、吸い込まれていった。
────みっつはかさなり、よっつめへと。
そして、王の冠が、取り憑かれたように、言うのだ。
『────は、ぐ、る、ま、ど、ら、い、ぶ。』
『────シゼツ ソウル : クラウニング────。』
きゅおおおおおおおおおおん、ん、ん────!!
「 おいで 」
わたしは、めのまえに、手をのばした。
((((;゜Д゜))))キタぁぁぁああ───!!!!!