プレミオムズ集会⑪
(`◔ڼ◔´三`◔ڼ◔´)もうすぐ! もうすぐ!
もうヤヴァイこと、起きないよね!?
((((;゜Д゜))))
だいいっかん、はつばいちゅう!┏( .-. ┏) ┓+
金娘「で、でたなおっぱい!!」
姉乳「あ〜〜ら、ご挨拶ねぇ?」
ヒキ姉のお姉さんである、オシハさん!!
思わず身構えてしまう!
おおおおっそろしい女の人がいたもんだわっ!!
な、何がおそろしいって、
この人のボディタッチって、なんというか……、
──そう、安心すんのよ!!
あれだ!! 母さんに、後ろからギュッ、ってされた感じ!
オシハさんが抱きついてきた時、あんな感じの優しさがある!!
──なのに、次の瞬間、撫で回されている!!
そそそそそそんなのずるいわッッ!!
安心した所をねらってくるなんて!!
なんておそろしいの──ッッ!?
金娘「がるるるるるる──!」
姉乳「あら、随分ときらわれたようねぇ……ふふ、なら、これはいらないのかしら?」
熊神「あ、おま……」
──ヒョイ。
──!?
オシハさんが、ベアさんから、ギルドカード……?
の、ようなものを、つまみ取り、それを……!
──つっぷい。
金娘「 」
……乳の間に、はさみやがった……!!
姉乳「ほ〜れほれ、あなたの欲しいものは、ここよ義賊ちゃん♪」
金娘「……しょ、正気なのッッ!? ふ、ふざけないでッ!!」
姉乳「……私はいつも、100パセルテルジ真面目に、ふざてるわっ!!」
───そっ、そんなこと初めて言われたわっ!?
姉乳「ほ〜〜れ、ほ〜〜れ、どうするぅ〜〜??」
金娘「ぐ、ぐぬぬぬぬぬぬぬねぬぬ……!」
目の前に、乳の間にカードをはさんだ羊が、ふりふりしている。
──ちょっとヒキ姉!?
アンタの姉貴、どうなってんの──!?
『>>>…………』
『────……見ちゃいけません。』
『>>>え、あっ……』
姉乳「ほ〜〜らぁ……こ・こ・よ♪ コ・コ「いーかげんにしろボケ」
────ゴシャン!!
姉乳「──プメァ!!」
金娘「ビクッッ」
……くまさんチョップが、炸裂した……。
姉乳「……メィィイィぃぃぁぉぉ〜〜〜〜……!!」
あ……ひ、羊だ……!
おっ! ちょっと、ヒキ姉の悲鳴と似てるわッ!!
わー、やっぱ双子だぁ──!!
──しゅっ!
金娘「!!」
ベアさんが、何事もなかったかのように、
オシハさんの胸のスキマから、カードを抜き取った!!
すごっ……よく普通に取ったわね……。
熊神「──アホたれ! 話が進まねだろッたくよォ……ほれ、クルルカン! これがお前の"クラスルーム許可証"だぜ?」
金娘「あ! ありがとうこざいます……」
"クラスルーム許可証"……?
とてもギルドカードに似た金属板だけど、
パンチングはされておらず、穴は空いていないわ。
八つ棘の星の意匠が7つ、円になって描かれている。
星の輪っかだ。
姉乳「めぅ〜〜……!」
金娘「……だ、だいじょぶです……?」
熊神「あぁ──気にすんな! 今のはホントにふざけてただけだからな!」
いや、熊神さま……、
そのガントレットで脳天チョップは、さすがにちょっと可哀想では……。
銃侍「ベア殿。"簡易メッセージ"の説明は終わったでござるよ。ドニオスギルドから返事がござったよ」
熊神「へぇ! そいつはすげぇや、なんて来たんだ?」
──ッッ!!
白童「それがです「 なんでもありません。この、"クラスルーム許可証"は、どうすればいいんでしょうか 」あっれぇ──???」
銃侍「は、は、は……ゆ、ユユユ殿! めっ、でござるよ……」
熊神「あ? あ、あ──そうだな。それはな、プレミオムズ専用の部屋の、登録ができるんだ」
金娘「──!! 専用の部屋、ですか!?」
姉乳「……たぁ〜〜! そーよ? 私たち、ひとりにひとつ、部屋をもらえるわ」
あっ、オシハさん復活したで。
金娘「あのっ……部屋って……どこに?」
姉乳「ん? ここ」
金娘「へっ」
姉乳「王城」
金娘「…………。──ええええええええ〜〜〜〜!?」
えええええええええ〜〜〜〜!?
熊神「あー、正確には、"第一ギルド管轄区域"にだ。まぁ確かに、王城の建設物にゃあ含まれるな」
えええ〜〜!?
わっ、私ッ……、
王さまのおウチに、部屋もらえるんですかぁ〜〜!?
金娘「こっ、こんなクルルカンの部屋をっ……王城にッ……!?」
姉乳「あ……それ、自分で言っちゃうのね……。部屋の中央にある台座にね、そのカードをかざせばいいのよ。それで、その部屋が、ずっとあなた専用になるわ」
熊神「郵送配達職のプレミオムズであるうちは、そういうこったな!」
…………。
え……、……。
すごいことになった……。
つい数ヶ月前まで、魔無しの田舎娘だったのに……。
"王城に私の部屋"……?
ほ、ほんとに……?
熊神「はっは……!」
姉乳「あらぁ〜〜、なんか、見てるこっちが楽しくなっちゃうような、絵に描いたような驚き方するわねぇ〜〜!」
金娘「あ、いや、だってぇ……」
クマさんと羊さんが、えらい微笑ましい表情を向けている。
……だって、お城に自分の部屋、できんだよ……?
金娘「あ、えと、場所は……?」
熊神「上だ。二つ以上、上の階のはずだ。はは、おれ達の中で、一番上の部屋だぜ?」
姉乳「ま、眺めだけはいいと思うわよ〜〜?」
金娘「は、はぁ……」
たっかい部屋に、ご縁があるのだろうか……。
熊神「は、まぁいけばわかるさ。ギルドの連中が片付けてくれてるはずだが……」
姉乳「あ、中にある台座ね、一番さいしょに、たまに"クラスルーム許可証"を、はじいちゃう事があるのよ。その時は、あきらめずに、もう一度かざしなさい。そしたら光って、ちゃんと台座の上でくるくるするから」
金娘「……くるくるするんですか?」
姉乳「うん、くるくるするわ」
……ほ、ほぉ……。
熊神「でかいロウソク立てみたいな台座だ、すぐわかる。自分専用のクラスルームは、好きに使っていい。あーでも、たまに掃除するやつが忘れるんだよなぁ……」
姉乳「あんまり使わないものね」
金娘「や! お掃除くらいなら、自分でしますし……」
熊神「! はっは! 殊勝な義賊サマだ! ……さて、そんなところか。おい、"アンティ・クルル"。何か質問はあるか?」
金娘「あ……えと、はい」
ベアさんに、初めて"フルネーム"で呼ばれたかな?
金娘「いくつかいいでしょうか」
熊神「かまわん」
金娘「今日……"格闘職"のプレミオムズの方は来ておられませんでしたよね……?」
熊神「あーあ! "ゴウガリオン"な……あいつは、ほっとんどこねぇんだよ……」
銃侍「年に1回は来るでござるよ?」
白童「ははは!!! いやぁ───今日いたら、どうしようかと思いましたぁ!!! アンティさんと同じ、ドニオスギルド所属のプレミオムズですよ!!!」
金娘「どっ……!? どんな方なんですか……?」
熊神「体のデカい、ライオンの獣人でなァ……」
萌殺「マジこえぇぞ。道着きててな」
幼官「あのね──!! いっつもおこった顔してるんだよ──!!」
玉兎「にょきっと!」
ええ──……。
体のおっきい、獣人さん……?
金娘「な、なんで、こないんです、か?」
熊神「あいつはいつも、山とか、谷にいるんだよ……どっかの山で、強いヤツにケンカ売ったり……」
金娘「……」
……それって、ぜったい魔物ですよね……?
熊神「あ、おま、"カーディフの街"って、知ってるか?」
金娘「──ッ……」
……。
いきなり、地元の名前が出てきて、驚く。
……落ち着け、わたし……。
金娘「……。ええ、確か、ドニオスの街の、左隣りの……」
熊神「左っていうか、西な? その街の、さらに西に西に行くと、"崩海"がある」
金娘「──! ……"ほうかい"ですか……?」
熊神「知らねぇか? ま、"でっかい"ガケみたいなもんだ」
金娘「──! 大きなガケ!」
白童「北の街、"パートリッジの北には、"銀海"が」
萌殺「東の街、"ホールエル"の東には、"王海"が」
姉乳「西の街、"ドニオス"の西には、"崩海"が」
銃侍「南の街、"ナトリ"の南には、"灰海"が」
熊神「ってな?」
金娘「………」
熊神「はは! 決まり文句みたいなモンでな、皆、覚えてる。実際の地形よりかはアバウトだが、王族とかは、この言い回しを好む」
金娘「……初めて聞きました」
熊神「ああ、一般向けじゃねぇな。みんな"海"がつくけどよ、実際の海は"王海"だけだ。"銀海"は氷の大地。"崩海"は、ガケのようにえぐれた土地。"灰海"は、レエン湖の先の大自然をさす」
銃侍「ま、"王海"は、実際には南東よりにあるのでござるが」
萌殺「マジで魚に関しては、ホールエルはナトリに負ける」
……くらくらするわね。
四大都市の、外の世界のことか……。
カーディフの街の、さらに西……。
レエン湖より、さらに南……。
金娘「えと、なんの話でしたっけ……」
熊神「ああ! ゴウガリオンの放浪癖な! あいつはな、よく"灰海"と、"崩海"にいるんだよ……」
てことは……。
金娘「えと……南の果てと、西の果て、ですか?」
熊神「ああそうだ。果て、というか、街もあるだろうけどな」
金娘「!」
熊神「ゴウガのやつは、かなり外側の情報を、年に一回くらい持ち帰ってくるんだよ。もっと頻繁にこっちに顔出しゃいいんだが……」
幼官「え──!! こわ──い!!」
白童「何しゃべっていいか、わかんないですよね!!?」
萌殺「マジでキレそうなツラしてるよな」
玉兎「にょきっとな?」
そ、そんな方が、同じギルドにいるんですね私……。
熊神「他にはあるか?」
金娘「あとは……次のプレミオムズ集会って、また月末にあるんでしょうか。私、実は月末はちょっと忙しくて……」
試験とか、試験とか、試験とか……。
熊神「あー、そうなのか? 次の日程は決まってねぇな……議題が少ないと、何ヶ月もやらねぇ時もあるぜ?」
姉乳「月末からずらしたいのなら、私が声かけといてあげるわよ?」
金娘「ほんとですかっ! それは、ありがたいです……!」
姉乳「あのクッキー5枚でいいわよ?」
オシハさんが、良いおっぱいに見えてきたわ!
……あ、そういやヒキ姉と友達なのバレかけてたわ。
ダメだ、油断できん……。
熊神「お、そういやおま、今日はどこ泊まるんだ? クラスルームか?」
金娘「え"っ!?」
いや、いきなり王城に泊まるのは、ちょっと黄金の心の準備が……。
金娘「……今日は街の方に宿をとってるので、そっち行きます……」
熊神「おぉ。それなら、そろそろ切り上げた方がいいな……。クラスルーム、ちょいと片付けときてぇだろ……閉門までに、とっとと宿に行かねぇといけねぇし……」
金娘「あ……」
……。
そうか……。
これで、プレミオムズ集会、おわりなんだよね……?
わたし、生きて帰れる……?
幼官「ええぇ〜〜〜〜──!!!」
玉兎「にょ、にょむぃ……」
ぎゅんむむむぅ〜〜〜。
金娘「──!」
はた、と、声の方向に顔を向けると、
エコープルちゃんが、うさ丸を抱っこしながら、
泣きそうな顔で、こちらを見ている。
……おおっと、あはは……。
さいごに、でっかい難関がありそうね?
ぁぁぁ!(´;ω;`)










