プレミオムズ集会⑩ さーしーえー
サイン本を手に入れてくださった方、ありがとう&おめでとうござです(*´ 艸`)
すでにサインじゃない件(笑)
活動報告は返信アレですが、すべて読んどりますよ〜〜!!
書籍版では、デバイス"フラフープ"が、名前変更になってたり……(笑)
第1巻、はつばいちゅうです〜〜!ヾ(*´∀`*)ノ+
なんか、レクチャーを受けている私。
「……──なので、"簡易メッセージ"を使う時は、まず手をかざしてでござるな……」
「? ?? 手を、かざす?」
「ははは!! アンティさん!! 目の前に手をかざしてどうするんです!!! プレミオムアーツに手をかざすんですよ!! もっと上です!!!」
──なっ、ならそう言ってくださいな!
「あーいや、今のは某の説明が足りなかったでござる……ふむ、しかし、首にプレミオムズアーツがくるのは、珍しいでござるなぁ」
「そ、そうなんですか?」
「そうですね!! "簡易メッセージ"は、プレミオムアーツから、金色の光の文字を表示しますから!!! あんまり顔に近いと、見にくいですよ!!!」
「い、いやいやいや……私、明らかイチバン顔に近い所なんですけど……」
「プレミオムズ集会の通知が来た時は、文字は見えたのでござるか?」
「え……あ、はい、ちょうど口の前辺りに……あ。簡易メッセージって、アレのことですか!?」
「左様でござるよ。アンティ殿も、簡潔な内容のメッセージを、他のプレミオムズや、水晶球を持つ者に送れるのでござる」
「え……それ、めっちゃすごいですね……!」
離れた所にいる相手に、簡単な文章を送れる、ってことよね……?
す、すごくない?
まるで、"光の手紙"みたい……。
『>>>へぇ──、まるで"メール"じゃないか! この首輪に、そんなすごい機能があるんだね!』
『────じ〜〜……。』
『>>>……。わ、わかったよぅ、もぅ詮索しないってばぁ……』
「アンティ殿、どちらの手でもよいので、その首輪状になったプレミオムアーツに、手を当てられよ」
「いや〜〜、しっかし!! 首輪も金色、体も金色!! 見事に金色ですねっ!!!」
「え、あーはい。こう、ですか?」
ちょ、ヒナワさんとユーくんに挟まれている……。
う、うーん、なんだこれ。
歳が近い男の人に、こんなふうにレクチャーされた事なんてないからな、私……。
な、なんか、ドギマギしてしまうんだけど……。
ヒナワさん、見た目は先輩と同じくらいの歳かな?
青っぽい着物を着てて……髪なっげ!
ポニーテールでふくらはぎ辺りまであるってことは、
髪おろしたら、地面についちゃうんじゃ……?
男の人なのになぁ……。
ユーくんはちょっと声がでかいけど、
基本、元気な男の子に見える。
着てる白っぽいコートが大きいので、
なんか、背のびしてる感じがするわね。
あ、いや……エルフさんだから、私より年上なんだよね……。
"子供扱いでいい"とは言われたけど、
あんまり失礼ぶっこかないようにしないとな……?
ちょっと心細くなって、うさ丸の姿を探すと、
向こうでエコープルちゃんとマジカさんに、
両耳をもひゅもひゅにぎにぎされていた。
二人とも、肉厚お耳に夢中みたいね……?
「ふ……アンティ殿?」
「あ、はいっ、すんません、えと、手をかざして、どうしたら……」
「ふふ。こうつぶやいてくだされ。"コ・ロ・ン"、と」
「こ、……"ころん"?」
───ジジ、ジジジジジ──……!
──! 首のプレミオムアーツが、少し光ってる!?
と思ったら、顔の左前に、金色の文字? が浮かんでいる。
『:|』
点がふたつと、一本線。
……なんか、顔みたいだ
「……?」
「相手に送りたい言葉を簡潔に言うと、そこに金の文字となって出るのでござるよ」
「あまり長いのはムリですよ!!! 簡潔にです!!!」
「え……え……」
「アンティ殿は、どうやらドニオスの街の冒険者のご様子。ギルマスは確か……ヒゲイド殿と仰ったかな? ふふ、何かメッセージを送られてみては?」
えっ!? この簡易メッセージ、ヒゲイドさんにも送れるの!?
「プレミオムズのみんなや、水晶球を持っている方には送れますよ!!! ギルドには水晶球がありますから!」
え〜〜、それって、
キッティが使ってた、ギルドカードを登録する時に使ってた、あの水晶球にも、メッセージが送れるってこと!?
「ま、一度"簡易メッセージ"を送ると、しばらくこちらからは何も送れなくなってしまうでござるが……」
「使用できない期間は、けっこうランダムなんですよねー!!!」
あ、頻繁には送れないんだ……。
ちょっとホッした……。
こんな便利なモノがあったら、
郵送配達職なんて、おまんま食いっぱぐれだわ。
や、プレミオムズと水晶球持ちにしか使えないんだろうけど……。
「あまり長い文章を送ると"簡易メッセージ"を送れなくなる期間が、長くなる事がわかっているでござる」
「アンティさん!!! 短く!!! お試しですから、短くですよ!!!」
と、というか、ヒゲイドさんにメッセージを送るのは決定なんですね……。
み、短く……どうしよかな……。
「……わ、わたしは、まぁまぁ……元気です」
──ジジジ……チカチカ。
『:I’m doing good.』
わ、ほんとに文字がでたわ!
すごいわね……どうなってるんだろ。
「はは、良いのではござらんか?」
「アンティさん!!! 次は、"デ・リ・バ・リ"ですよ!!!」
「……"でりばり"?」
……ジジジ。
『:I’m doing good.』To |
「……」
「ドニオスギルド、と……」
「ど、"どにおすぎるど"」
──ジジジ──!!
ポン。
「! 金の文字が消えました!」
「送られたのでござる。これで、しばらくは簡易メッセージは使えなくなるでござるよ。向こうからのメッセージは届くでござるが」
「つ、使えなくなる期間は、決まっているんですか?」
「いやー、それがよくわからんのでござるよ……」
「はっきりとしたルールはないんです!!! 送った言葉の長さに対して、だいたい一週間から、1か月くらい使えませんよ!!」
「そんなにですか!!」
はぁ〜〜……、連続で使えたら便利なのに……。
「ギルド側の水晶球も、ほぼ同じ条件でメッセージを送れるでござる。ただ、ギルドは、緊急時のために簡易メッセージを"温存"しておるであろうから、まず返事はこない……」
──ポン。
「えっ」
「おろっ」
「あっ」
……。
私のプレミオムアーツの前で、
金色の小さな光が、ふよふよしている……。
あ、下に、"ドニオスギルド"って書いてある……!
指さして、ヒナワさんに首をかしげる。
「……?」
「ま、まさか返事がくるとは……。アンティ殿、ギルマスに気に入られているのではござらぬか?」
「え、は、はぁ……」
「アンティさん!! "リード"ですよ!!!」
「り、"りーど"!」
──ポン。
『:Take a bath.』
「……」
「……」
「……」
……"風呂に入れ"……?
どゆことやねん……。
いつも綺麗にしとるっちゅうねん……。
なんやねん風呂入れって……。
「あ、アンティ殿は、風呂嫌いでござるか?」
「いやいやいやいや、シャワー派ですが、かなり好きで入ってますよ!? 綺麗好きですよ私っ──!?」
「な、なんでこんなメッセージ送ってきたんでしょうね、ドニオスのギルマスさんは!!!」
「ふーむ、そんなに汚れている印象はないでござるがなぁ……」
「よごっ……!?」
「清潔そうに見えますよね!! 肌に垢とかも浮いてませんし!!!」
「これでもかってくらいに、ピカピカでござるのになぁー? は、は……」
ちょ、ちょっと、ヒゲイドの旦那ぁ……!
やめてくださいなぁぁあああ!!
男の人二人に、フケツだと思われるでしょ──がぁぁあああ!!
な、なんなんだ風呂って!!
私って、そんなにドロドロのイメージあるッッ!?
「う、うぅう……」
「い、いや、お気になさらず。とにかく"簡易メッセージ"の説明は以上でござるな!」
「あ、アンティさんは、お綺麗ですよ!!!」
「あんがとうございますぅ……」
なぜだ……どうしてこうなった……。
15の乙女のハートにダメージが……。
いや、お風呂はどっちかというと好きだってばぁ……。
しょぼん……。
「は、はは。さ、さて、あとは"クラスルーム"についての説明でござるが……」
……──ガチャ。
「どうだぁ──、簡易メッセージの説明終わったか──?」
「おどしてきたわよ──☆」
ちょうど、ベアさんと、オシハさんが戻ってきた。