表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
370/1216

たいようさんさんうさぎさん さーしーえー

新年いっぱつめですね(*´∀`*)




 ひゅおおおおおお────。



 新しい風が吹き、


 遮るものがなくなった太陽が、


 オレたちの視界を、照らし出す────。








「……──ふっ、ふっふっふっ、ふっふ」



「ウソだろ……」



「ふ────っ、ふっふっふっふっふ……」



「なんと……」



「ふっふっは、は────あ──っはっはっはっは──!!!」



「そ、そんなバカな……あ、あなた、何者なんですの……?」



 3体の、炎のゴーレムを生みだした火の少女。

 しかし、今、それを見ているものなど、いない。

 突然あらわれた質量(・・・・・・・・・)に、皆、驚いている。





 ────黄金の少女の後ろに、それは、いた。





挿絵(By みてみん)

「わっ…… (私もホンキを出す) (時がきたようね……) (うっう、はず……)

『 にょっき……? 』




「す、スネイオ先生っ……! あれは、まさか……!」

「信じられんっ……! "召喚獣"じゃ……!!」

「ばっ、バカなっ……!?」


 は、初めて見たぞ……。

 あの、巨大なモフモフの丸いボディ……、

 天を突く、一対の白い耳……、

 力を感じずにはいられない、発達した赤い拳……、

 聡明なる知性を思わせる、光り輝くつぶらな瞳……!!

 あれがっ、"召喚獣"かっ……!!!


「では、アンティ・キティラの持つあの本は、"魔導書"だと言うことですかっ!?」

「うむ……!! 外側の見た目は偽装しておるのじゃろうが、まず間違いないのじゃ! ミス・キティラが本を開き、あの白い獣が現れた……! あのタイミング……もやは疑いようがないッッ!!」

「なんてこった……!! この戦いは、お互いに使役する者同士の戦いとなったと言うことですね!?」

「そ、その、とおりじゃあぁぁぁ……!!」


 こ、この体から湧き上がるビリビリはなんだっ……!?

 オレは、教師という立場を忘れ、興奮しているのかっ!?

 雷の魔素が、勝手に身体に集まってきやがるぜ!!


 ……──ビリビリビリィィ──!!


 オレたち教師陣の会話を聞いていた周りの生徒たちにも、

 そのボルテージは伝わっていったようだぜ!!


「お、おい、"召喚獣"だってよ……!」

「"炎のゴーレム"に、"白いモフモフ"……! すごいな……!!」

「でっか……! え、金さじちゃんって、獣従職(サモナー)だったの!? 世界にはあんな魔物がいるのね……!」

「や、召喚獣って言ってたから、秘密の魔導書、とかじゃないのか?」

「や……それよりもさ、あれさ……めちゃくちゃ、かわいくない……?」

「うん……おもった……何あれ……お持ち帰りしたい……」

「心が、ぴょんぴょんするんじゃあ〜〜!」

「神の使いは、神獣なり」

「ガバッ──!!」

「なんか、ラビットの王様みたいなやつだな……」

「うん……あ、でも、燃えたら焼肉になっちゃうんじゃ……」



『──にょ!? にょむむむむむむむうぅぅぅ〜〜……』

(ちょ、うさ丸……) そのデカさでくっついて (ふるえないでよ) (ぉぉ……)


「ふ、ふふ、アンティ・キティラ……あの身のこなしに、その白い獣……あなた、底が見えませんわね……」


「え!? あ、いや、こいつはその……」

『にょむにょむ、にょきっとなぁ……』


「し、しかし! その白い獣は、どうやら私の"赤の騎士(レッドウォーリア)"達の炎を怖がっているように見えますわ!」


(そりゃ白玉肉の) (グリルには、) (なりたくない) (でしょうからね……)

『にょッッ!? にょ、にょにょんむぅぅう〜〜……!』


「ふ……ふ! 図体の大きさでは負けていますが、その大きさに見合わず! 可愛らしいこと! そんな小さなッッ! マスターのうしろに、隠れようとしてっ!!」


「──あ? てめいま乳のこと言ったか?」


(あっ)……。あ、あなたの方がその召喚獣よりも遥かに恐ろしいですわね……。か、数では私の"赤の騎士(レッドウォーリア)"の方が(まさ)っています!! いけっ!! 我が下僕たちよ!!」


 ……──ごぉおおおおあああ!!!

 ……──ごぉおおおおあああ!!!

 ……──ごぉおおおおあああ!!!

 

「ひ、ひゃああああああああ〜〜〜〜!!!」

『にょおおきいぃっつとぉおお〜〜〜!!!』


 おお……レンカの操る3体の炎のゴーレムが、

 真っ赤に燃える剣で、黄金と白玉に襲いかかる!!

 おっ、お! よけた! 逃げ回っとる!

 ぶ、無様だが、流石に避けている!

 あの大きなラビットも、動きが速いな……!


 ゴーレム達が剣を避けられる度に、

 地面がドッカンドッカン言う!

 キティラ組は逃げの一手だな……。

 やはり、レンカの言った通り、

 あの白い召喚獣は、炎が苦手だったか……?


「これは勝負が見えて来ましたね、スネイオ先生……」

「……ぷるぷる」

「……!? スネイオ先生!? どうしたんですぷるぷるして!! 今、ぷるぷるって口で言ってましたよ!?」

「……ジャイアー先生。私は、ドーラ学院長にも秘密にしていることがある……」

「な!? ど、どうしたんです……何ですか、いきなり……」

「聞いてくれ……私は、不完全ではあるが、"鑑定(ステータス)"が使えるのじゃ……」

「!!!?? 何ですって!?」


 す、"鑑定(ステータス)"だと……!?

 あの、相手のコンディションを丸裸にするという……!?

 そ、そんな高位スキルを、スネイオ先生が……!?


「スネイオ先生……!? あなたはまさか、元、神官だったのですか……!?」

「……!! ちがう!! 断じて違うのじゃ! ジャイアー先生、神官を甘く見てはいかん……! あれらは、本当に狭き門なのじゃ……! 私は、失敗したのじゃ、多くの攻撃魔法を犠牲にし、中途半端な"鑑定(ステータス)"を会得してしまった……クールタイムも長い……私は、間違ったのじゃ……」

「なんと……」

「しかし、私は今、あの白い召喚獣に、思わず、それを使ってしまったのじゃ……」

「……!!」


 その気持ちは、わかる。

 もし、オレも"鑑定(ステータス)"なんて魔法が使えたら、真っ先に今、あの白いモフモフの事を知りたがるだろう。

 今のスネイオ先生の話では、不完全な"鑑定(ステータス)"を使い、今はクールタイム中だということか……。


「何が、見えました?」

「正直に言おう……私の"鑑定(ステータス)"は、ほとんど無効化された」

「なっ!?」

「使った相手が高位存在である場合、このような事がある……私の"鑑定(ステータス)"は不完全であるから、尚更のことじゃて……」

「そんな……」


 い、いや、だがしかし!

 スネイオ先生は攻撃魔法を犠牲にして、その力を得たと言った……だが! あの防御魔法や、補助魔法の速さや精度から、スネイオ先生は、かなりのレベルには達しているはずなのだ!!

 あの白いモフモフは、それよりも高位な存在だと言うのか!?


「……かろうじて、あの白い召喚獣の、レベルだけが見えた……」

「────!!!!!」

「しかし……私は未熟(ゆえ)、やはり、間違いかもしれん……」

「な、にをおっしゃるか……!」


 ど、どういうことだ……!?

 レベルを見て、何を間違えるというのだ……!


「……あの、白い召喚獣のレベルは、いくつと見えたんですか……?」







「……レベル……"333"、じゃ……」



「ばっ……、か、な…………!!?」





「ぎゃぁぁああ〜〜〜〜〜〜!!!」

『にょんにょややぁぁあ〜〜!!!』



「それそれそれぇええ─────!!!」

『──ごぉおおおおお──────!!!』





(*´∀`*)うさ丸なに逃げとんねん(笑)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『今回の目次絵』

『ピクシブ百科事典』 『XTwitter』 『オーバーラップ特設サイト』 『勝手に小説ランキングに投票する!』
『はぐるまどらいぶ。はじめから読む』
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ