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バカ魔王は待たせとけっ!


─────────────────────────────

 >>>……アンティ

   こんな時になんだけど

   ちょっといいかな……?

─────────────────────────────


「えっ……! な、なに?」


 あ、改まって、どしたのよ。

 なんか、緊張しちゃうじゃないの。


 ドキドキ。


 ……。


─────────────────────────────

 >>>……いいくにつくろう

─────────────────────────────


「……鎌倉幕府?」


─────────────────────────────

 >>>うわああああああああああ!!

─────────────────────────────


「うわっ」


 ちょ……

 なんで絶叫系なのよ……。


 あれっ?

 なんとなく答えちゃったけど、

 "かまくらばくふ"って……ニャンだっけ?


『────クルルカン。やはり、あなたの"記憶(メモリー)"の一部が、ダウンロードされてしまったようです。』


─────────────────────────────

 >>>一般常識的な知識だけなら

   いいけどさ……

   ぼくの"思い出"とか含んでたら

   人格に響いちゃわないかい?

─────────────────────────────


「え……私、なんかヤバイの?」


─────────────────────────────

 >>>確認しよう……

   えーっと……第2問!

─────────────────────────────


『──ガルン!』


「が、がるん?」


─────────────────────────────

 >>>ぼくしか知らないことで

   知識じゃない思い出…… あっ

   と、隣の席の女子の父親と

   デートしてた保健室の先生の名前は?

─────────────────────────────


 ……。


「知ってるワケないでしょ何言ってんのよアンタ……」


『────問題が問題すぎます。』


{{ ……くわしくききたいわね }}


─────────────────────────────

 >>>ホッ…… どうやら

   知識野の記憶(メモリー)だけっぽいな……

─────────────────────────────


「……ねぇ、そのデート、どうなったの?」


{{ もちろん、尾行したのよね? }}


『────……。』


─────────────────────────────

 >>>じゃあ……第3問ッ!

─────────────────────────────


『──ガルン!』


{{ 「 ちょ 」 }}


─────────────────────────────

 >>>……"言霊法(ことだまほう)"って わかるかい?

─────────────────────────────


「えっ──?」


 ……。


 ……こと、だまほう……?


「……ううん、わかんない……初めての言葉だと思う」


─────────────────────────────

 >>>そっか……

   うん……わかった……

   たぶん "前日"までの

   一般知識野だな……

   あの教室の時まで……かな?

─────────────────────────────


「先生のデート、どうなったの?」


『────反応を見るに、深刻な記憶混濁は発生していないと予測。歯車法による機構概念イメージの、円滑な共有化に期待。』


─────────────────────────────

 >>>なるほど! そうだね!

   はるかに共有できるイメージが

   多くなるはずだ!

─────────────────────────────


「…………」


{{ あきらめないでっっ、ピエロちゃん!! }}


─────────────────────────────

 >>>アンティ! きみ

   "ドリフト"の概念 わかるかい?

─────────────────────────────


『────クラウンギアより懸念表明。危険です。よくてパワースライドです。』


 ま、まぁた、こんの子たちは……。

 人を置いてけぼりにして、

 マニアックでよくわからん会話を……!

 ……って、"ドリフト"?


「──ッ!? わかるわ! そ、その、車輪を滑らして……」


─────────────────────────────

 >>>うわぁ きてるね──!

   ぼく "普通"は高一の時に

   とったからね

   まさかとは思ったんだけど

─────────────────────────────


『────本当に、させるおつもりですか。』


「……? 話が見えんのだけど」


{{ あら、ピエロちゃん。さっき自分で言ってたじゃない }}


「──へ?」


{{ "バイクで魔王に挑(いど)む" }}


 ……。


「……嘘でしょ?」


─────────────────────────────

 >>>イニィさん

   スライムの道は

   ガルンツァーの正面に

   出せるんだよね?

─────────────────────────────


{{ そのくらいの流動操作ならバッチリよ。杖は取り外しも出来るけど、"時空砲"として使うなら、ガルンに固定してた方がいいと思うわ。ピエロちゃんは力は強そうだけど、体重が軽すぎ。何かに固定してないと吹っ飛ぶわよ? }}


『────イニィ・スリーフォウの意見に賛同。ガルンツァーの固定砲台としての運用を提案。』


「えっ、えっ」


─────────────────────────────

 >>>クラウンちゃん

   "紫"の時限結晶の感知だけど……

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『────相反する属性魔法体の流路に感知を妨害されていますが、接近すれば捕捉は可能だと予測。』


─────────────────────────────

 >>>ガルンツァーに 以前からの

   変更点はある?

   ……各メーターが王冠の歯車に

   なってるのは見えてる……

─────────────────────────────


『────構造機構を分析中……完了。

 ────左右後輪部:及びリアフェンダー、

 ────合計三ヶ所に伸縮性アーム機構有。』


─────────────────────────────

 >>>バッ!? 

   バイクに隠しアーム……

   ガルン きみ

   ロマンチック装備すぎるよ……?

─────────────────────────────


『……ガルロ?』


「あ、あのォ──……」


 私がおろおろ、っとしてる間に、

 めっさ話が進んでいるのですが……。


─────────────────────────────

 >>>砲台固定なら砲身……あっ杖か……

   を 前に向ける必要があるから

   走りながらだと

   やっぱ ドリフトじゃない?

   前進中はブレーキになってやばいよ?

   ぜったい前まわりになる

─────────────────────────────


『────あなたにしては危険かつ自己中心的な意見に分類。アームでの固定を進言。ガルンの重量と総合して耐えられます。』


─────────────────────────────

 >>>うーん すぐに移動できないのは

   回避面でキツイだろー

   それなら間をとって

   砲撃時に上に向かって

   山火事ブースト撃つとか……

─────────────────────────────


『────走行する面がスライムである以上は埋没率に懸念。転倒の可能性。』


─────────────────────────────

 >>>アームが出るなら補助輪みたいな

   もんじゃんか?

─────────────────────────────





{{ ……夫婦喧嘩みたいね? }}


「たまにこんな感じなんです……」





 ……なげぇ。



 ああああ、とにかく。

 わかったよやるわよ、

 やりゃいいんでしょ。

 いいからあくしろよ。

 魔王まってんだから。






今は「いい箱作ろう」1185年

……らしいですね(*´ 艸`)

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