表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
299/1216

悪魔的無計画

 


「──"しろいふた"は、まだ、目覚めてない──……? 」


「ええ……」




「そ、それって、どう言うことなの?」


「……今、"14の転換路"と流路を交えて、わかったの。14、いえ……15の十字架は、まだ、本来の役目を果たしていないわ」


─────────────────────────────

 >>>本来の役目……って?

─────────────────────────────


「──"しろいふた"を、叩き起すこと」


「た、たたき……?」


「……十字架たち(・・・・・)から、少しだけ、太古の情報(・・)を引き出すことが出来たわ……」


「イニィさん、そんな事までできんの……」


『────問。その情報とは。』


「……"くろいかみさま"同様、"しろいふた"の正体は、何も、わからない。でも、わかった事もある……。"しろいふた"は、"眠り続けている何か"をベースにして、作られたモノ……」


「……! "眠り続けている"……って、"しろいふた"も、生き物みたいなモノなの!?」


「私にも、それ以上はわからなかった……でも、何故、"15の転換路"が作られたかは、わかった。眠っている"しろいふた"は、確実に、聖属性か、もしくは光属性の最高峰と呼ばれるべき存在だわ」


『────作戦予測。休眠状態にある聖属性の存在で遮蔽し──。』


─────────────────────────────

 >>>15の転換路で その寝ぼすけを

   叩き起こして 下の暗黒と

   相殺する……? そゆことかい?

─────────────────────────────


「────そう。"十五夜計画(パーフェクトナイト)"と、呼ばれていたそうよ……」


─────────────────────────────

 >>>! 満月の概念と かけてあるのか

   こっちも…… いっしょだから……

─────────────────────────────


「……え、えと、イニィさん。まるで、直接、昔の人から聞いたような感じで、話すね……?」


「! ……」


「あ、ち、ちがうの! イニィさんの能力(ちから)を疑ってるんじゃないの! そ、そうだ、"本"! 14の十字架は、本のような役割を持ってて、それを読んだんだよね! ね!?」


「…………ええ、そうね……」


『────"十五夜計画(パーフェクトナイト)"は、まだ、完了していないのですね。』


「! クラウン……」


「……本来、15あるべきだった十字架は、14まで"完成"し……最後のひとつは、間に合わなかった……」


「! それって……」


「そう……この杖よ。この握りの所は、不完全なまま起動したために、へし折れたのよ」


「…………」


─────────────────────────────

 >>>14の転換路と あなたの十字架

   その違いは なんだい?

─────────────────────────────


「……"闇の流路"が流れているかどうか」


─────────────────────────────

 >>>『────「 ! 」。』

─────────────────────────────


「……詳しい、説明は……はぶかせて。簡潔に、言うとね……凄まじい光に耐えるには、闇の道がいるの」


「……?」


「私の杖はね、無属性なのよ。だから、どんな流路でも通す。その特性で、私の中に留まろうとする闇を、流し続けてくれていた」


「! ……だから、表面の色が、紫とか、金に変わるんだね……!」


「……そうね。でも、今は、このままではダメ……」


『────イニィ・スリーフォウ。作戦の詳細の入力を。』


「!」


─────────────────────────────

 >>>そうだね

   今 このメンツで

   あなたが一番 やり方を知ってる

   ……そうだろう?

─────────────────────────────


「…………」


「イニィさん……?」


「……ピエロちゃん……手伝って、くれる?」


「なんでもするよ!!」


「そぅ……。── (ごめんね)……」


「え?」


「……──やる事は、ふたつよ」


「う、うん」


「ひとつ。この杖に、闇系統の流路を転写する。"しろいふた"が起きたら、多分、聖属性の魔力が、凄まじい勢いでこれに流れるわ。それに、耐えられるようにね」


「ど、どうやって?」


「あら、私は悪魔じゃない。がっつり闇系統だわ」


「! イニィさんの流路を、移すの……?」


─────────────────────────────

 >>>それ だいじょうぶなの?

─────────────────────────────


「……私以外には、できないわ。やるしかない……もう一つを、ピエロちゃんに手伝ってほしいの」


「なに?」


「私のバカ弟が、一度、転換路をひっくり返したせいで、今、流路の流れは完全に止まっているわ。見て、都の黒を。あれは、"しろいふた"と"くろいあな"が、ひっくり返ってしまっているのよ」


「……"くろいふた"に、なっちゃってるんだね?」


「……ええ。上に暗黒の領域、下に光の領域がある。そして恐らく、14の十字架は、光の中に包まれているわ。それを、動かす必要がある」


『────具体案を入力。』


「……私は直接、流路を転換路に流せない。でも、間接的に、刺激を与えることはできると思う」


「────?」


「これよ」


「……え? "紫の時限結晶"……?」


「これを……"物凄い勢い"で、真下に撃ち込み、黒を貫通させ、白に流路をぶち込む。白の中で弾けた紫の流路で、14の転換路を刺激し、起動させる」


─────────────────────────────

 >>>ちょ……

   時限結晶を弾丸にして

   "狙撃"するって言うのか……

─────────────────────────────


『────……。イニィ・スリーフォウ。私が入力申請したのは、具体案です。』






「……さぁて、ここからが本題なんだけど……ピエロちゃん? "コレ"を、もぉんのすげえ速さで、地面にぶっ込む方法……何か、思いつく?」


「……イニィさん……計画とか立てるの、めっちゃくちゃヘタっぴですよね……」






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『今回の目次絵』

『ピクシブ百科事典』 『XTwitter』 『オーバーラップ特設サイト』 『勝手に小説ランキングに投票する!』
『はぐるまどらいぶ。はじめから読む』
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ