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もぉぉ、先輩のえっちぃ!

 

 呪いの仮面が、先輩になった。



『────警告(アラート)警告(アラート)警告(アラート)。ハッキングを受けています。ハッキングを受けています。危険です。危険です。』


『>>>いやぁ、そんな物騒なもんじゃないって〜〜! てか、クラウンちゃん、ボディのイメージあったんだ──! そんな見た目だったんだね〜〜!』


「く、クラウンちゃん……」


 戦闘中なのを忘れ、クルルカンが、

 クラウンを"ちゃん付け"で呼ぶのに、

 若干の、衝撃を受ける。

 馴れ馴れしすぎるわ……。


『>>>てゆかさ〜〜、何故に幼女? 6歳くらい? なんでその見た目にしたのさ』

『────ワクチンプログラム生成。有害対象に攻撃を開始。』

「え、幼女って何……」


 何の話してんの……。

 よ、幼女って?


『────攻撃開始。発射。発射。発射。』

『>>>おっととっと。ふっ……そんなものが、このぼくに当たるとでも思ってるのかぃ?』

『────削除(デリート)削除(デリート)削除(デリート)。』

『>>>ひらり。はらり。ふらり。』


「あの……ちょっとアンタたち何してんのよ……」


 里の防衛中に、ケンカしないでくださる……?

 クラウンすごぃな……

 敵の魔法、ぜんぶ防御しながら仮面の相手とか……。


『>>>も〜〜ぅ、時間ないんだからやめてよ? 今もぼく、スキル経験値、ガンガン使ってしゃべってるんだよ?』


 え。へ? なんて?


 経験値……まさかっ!? "経験の値"!?


「そ、それって、私のスキルの経験の値のこと!?」

『>>>だからそうだって〜〜! きみの歯車の元になってるヤツだよ〜〜!』

「ええええええ!? そ、れって、アンタがしゃべり続けてたら……」

『>>>そのうち歯車だせなくなるね』

「いぃ!? ちょ、ちょぉぉぉおおおっっとおおおおお!!!」


 やばい、やばい、やばぁいぃ!!

 クルル先輩とおしゃべりするだけで、

 私の切り札が、ガリガリ消費されてますよぅ!


『────滅却。滅却。怨霊退散。』

『>>>ふ、甘いぜ、幼女よ……』

「おいゴルァぁああ!! 何してんのよアンタらぁああ!!?」


 さっきから、幼女幼女って、何やねん!

 ──え、クラウンって、幼女なの!?

 ……生まれて一ヶ月ちょいよね。

 ……興味、あるな……。


「────いやいやいやいや! そんなばやいやない!」

『────悔い改めろ、盗賊。』

『>>>あっはっはっはっはっ〜〜は!』

「脳内で勝手にケンカすんの、止めない!?」


 おい、ふざけろ先輩&相棒。

 ヒトの力使って、頭ん中で追いかけっこか。

 いや、見えないから……。

 ホントに追いかけっこかすらも、わかんない……。


 え、何これ。

 私、おこっていいよなァ!!?


「クラウン……おい、止まりなさい……」

『────家内安全。家内安全。ワクチン追加。』


 いや、話きけよ……今はダメでしょって……。


『>>>ふっ、黄金の煌めきと言われたぼくのステップに、そんなシャボン玉みた────』

「あああ!! 仮面、てめぇもいつまでも調子乗ってんじゃないわよっ!! いいからクラウンとめて、はやく手伝ってよぅぅ!!」

『>>>あ、ごめん……』


 ごめ……。

 ごめんじゃねぇよ……

 ごめんで済んだら、魔法はいらないのよ……。

 あ……やった、7体目、倒した……。


『────メモリの藻屑と消えろ、黄金。』


 クラウンさん……

 氷魔法、防いでくれてるところ悪いんだけど、

 …………あんた、そろそろ、正気に戻れ。


 たぶん、一人暮らしの部屋に、

 男が侵入した感じなんだろうけども。


『>>>仕方ない……ちょっと手荒に行こう。そりゃ!!』

『────!?』


「お、お?」


 …………?

 ど……どうなたの?



『>>>は〜〜い、だっこ〜〜!!』

『────きゃ……──。』

「…………だっこ?」



『ぷにぷに』



『────!? ────!! ────ッ!!?』

『>>>ん、なんだこの感触……』


 え、いま……

 "きゃ"っつってなかったか、クラウン……。


『>>>あ、ごめん。後ろから持ち上げたから……』

『──────あ、あ、あ。』


 え、なに、何なの。



「あの、だいじょ……」


『───きゅ〜〜〜〜……。』


『>>>あ、気絶した』


「──は?」





 ───きゅうううううん…………。



 うううん。


 ううん。



 ────ひゅ〜〜〜〜〜〜〜……



 キィン、キィン。


 キィン、キィン、キィン。


 キンキキン。


 コンコロロン。


 キィンカ────ン。


 キキキン、キン。


 キンキンカ────ン。


 ブスブスブスっ。


 キン。




「…………」


『>>>…………』





 氷、防いでた歯車が、


 全部、おちた。




『>>>……やべぇ』


「ぉおおおおおおい、せんぱあぁぁぁああいィッッ!!?」





 ────なきそう。




( º言º)シニテエノカァァ……カメンゥゥ……

↑もうしんでる

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