道化乱舞 さーしーえー
考えるってのは、大事だ。
止まらないって、ことだから。
お肉がなければ、野菜のメニューを考える。
野菜もなければ、お魚のメニューを考える。
お魚もなければ、デザートの日にしてもいい。
私たちは、自由だ。
その時、その場で考えて、
ひとつひとつ、
何かを、守って、みたらいい。
ほら、度胸はついたでしょう?
熱い心が、生まれたでしょう?
答えは、いつも、私の中の、
私が見てきた、みんなにある!
考えよう、考えよう。
後は、どうなろうと、
今は、それでいいじゃない。
怖くても、
わからなくても、
この先が、どうなろうとも。
止まっていたら、何もッ! 変わらないッ!!
さぁ、動き出せ!!
舞い踊れッ!!
この世界に、私は、いるのだからッ!
だから────!
「────クラウン」
『────レディ。思考解読。概念生成。』
───────たまには、誰かと、一緒にね?
『────左腕装甲:再構築完了。』
『────サブマシンガンの概念が構築されました。』
『────"黄金の弾線"が更新されます。』
『────"黄金の駆逐"が再登録されました。』
『────左腕部は武装構成されています。方向に注意し、落ち着いて照準を合わせてください。』
「あいあい、りょーかい!」
「な、なんだ、あの、腕……」
「あのヨロイ、なんなの……」
────はは、考えたのは私だけど、
こんなんなるとは思わなかったわ!
ちょっと相棒、これ、大丈夫なんでしょね!
『────爆球密閉中。不完全燃焼:正常移行。』
「ふかんぜん……それ、ホントにだいじょぶなの?」
『────問題ありません。可燃性一酸化炭素、高温で格納しています。』
「はは、まるで大丈夫そうに聞こえないわ!」
この、右手に構成されてる、黄金の球体。
これも、私の考えが、正しく伝わっていたら、
それなりの威力になるはずなんだけど。
────左手は、歯車に飲み込まれし、銃身に。
────右手は、風を求めて暴れる、熱の球に。
──さぁさぁ皆様、お集まり!
──今宵も、道化は踊るわよ!
──熱くてさめない、そのうちに!
───いっちょ、やったるかぃ?
『────ブローバックシステマ、起動開始。』
『────空間リロードシステマ、直結完了。』
『────シューターリング、回転開始。』
『────臨界点です。』
──出し惜しみできない仕組みなのよね、コレ。
「──うて」
『────ガンファイア。』
何が、起こっているの。
私達の目の前で。
はは、
ははは、
……ありえない。
ヒキハさん、
あなた、
なんて人と知り合いなの。
この人は、ダメだって。
強すぎるって。
ダダダダダッダダダダダッダダダダダッ!!
ダダダダダッダダダダダッダダダダダッ!!
ダダダダダッダダダダダッダダダダダッ!!
ダダダダダッダダダダダッダダダダダッ!!
「…………ふぅむ」
ダラララララララララララララララララ
ララララララララララララララララララ
ララララララララララララララララララ
ララララララララララララララララララ
ララララララララララララララララララ
ララララララララララララララララララ
ララララララララララララララララララ
ララララララララララララララララララ
ララララララララララララララララララ
ララララララララララララララララララ
ララララララララララララララララララ
「うわぁ…………」
「うわぁ…………」
──キ、キャオ、キャオ!!
──グォアア──!!
──ギュイ───!!
──ギギャン!!
──ギャ、ギゴゴ!?
──ギャ、ギャギャギャ!!
──ギュ、ギュガガ……
「……これ、腕、疲れるわね。次こっちいこっか」
アンティさんが、黄金の球体を、
チイタハの群れの真ん中に、
ポイッ、ってした。
シュウウウウウウウウ────────!!
バアアアアアアア
アアアアアアアアアア
アアアアアアアアアアアア
アアアアアアアアアアアア
アアアアアアアアアアアア
アアアアアアアアアア
アアアアアアアン
「ええええええ……」
「ええええええ……」
なんで、あんな小さな物が、
あんな、大爆発するの……。
「わあすごい……え? "バックドラフト現象"? だからクラウン、わかるように言ってってば!」
「「…………」」
────ギャ、ギャン!
────ギャンギャン!!
「うっせ」
ポイッ、ポイッ!
シュウウウウウウウウ────────!!
バアアアアアアア
アアアアアアアアアア
アアアアアアアアアアアア
アアアアアアアアアアアア
アアアアアアアアアアアア
アアアアアアアアアア
アアアアアアアン
バアアアアアアア
アアアアアアアアアア
アアアアアアアアアアアア
アアアアアアアアアアアア
アアアアアアアアアアアア
アアアアアアアアアア
アアアアアアアン
「────」
「────」
「うわぁ、クラウン……これやりすぎよぅ……ねぇ?」
「騒音で聞こえない……」
「爆音で聞こえない……」
「──え? なんて?」
────ガルルロロオオオオオオオン!!!
「!! アンティさん! 前! まえ!!」
「うわっ!!」
「えっ? あっ」
ドンッッ
────ギャオオオオオオ〜〜……!
────ギュオオオオオオ〜〜……!
…………。
左前にいたチイタハが、左回りに、
右前にいたチイタハが、右回りに、
お空に、飛んでった。
あはは……チイタハって、空飛べるんだ……。
「わぁ〜〜ビックリした。あんま揺れなかったね!」
「ホント、何なんですか、あなた……」
「なんでこの人、郵送配達職なんかやってんだ……?」
「──え? なんて?」
「いいから! 前向いてください! アンティさん!!」
「そろそろ手ぇ離してないで、それ握れよ! それで向き変えれるんだろ!」
「えっあっいや大丈夫よ?」
「「またチイタハ吹っ飛ばしたら、どうするんですか!!」」
────ガルルロロオオオオオオオン!!!
「な、なんでこんなに怒られるのよ……しょぼん……」
(*´∀`*)ジャグラースタイルです。