表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
141/1216

属性って大事よ? さーしーえー

 

 クリーム色のローブの中身は、羊でした。


「ああああ、あなたッ!! アンティ(・・・・)! 名前ッ! アンティ(・・・・)キティラ(・・・・)でしょう!!」


 ぎあああああああ!!

 本名、バレとるぅぅううううう!!!


「ちがいますぅぅぅうううう!!」

「うそおっしゃいぃぃぃ!! あ! ほら!! 王冠(おうかん)!! あたま! ほらぁ!!」


 うわああああああ!!

 まずいいいいいい!!


「えいぃ!」


 左手で掴んでいた、うさ丸を、頭にセッッット!!


「にょきっとな?」

「ほおぉぉおおらぁああ王冠なんて見えません? なーに言ってるんですか??」

「な、なんですかそのラビットの魔物はっ!? か、かわいいですね…………で、は、な、く、て!! そんなぶっ飛んだ言い訳が、今さら通じるワケないでしょうがぁぁああ!!」


 ────ボオオゥアアアアアア!!


「「ぎぃやあああああ────!!」」


 ────どごぉおおおおおん!!!



 ほのお、ぶっ飛ばされました。








 ────きゅううううん。


 トットットットットッ!


 とりあえず、2人で逃げてます。


「………………その足」


 ひぃぃ、ヒキハさん、

 "距離滑り(スケスケ)"、めっちゃ見てるぅぅ!!


「金色の輪……あなた、やっぱり……!」

「……もぅ! ヒキハさん! あと! あと! とにかくまず、あの炎ッ!」

「……! 私の名前……!」


 もおおおおおお!

 なんなのよぉぉおおお!

 ばれたじゃないのよぉおおお!


 これもそれもあれもどれも、

 こんのくっそあおい炎野郎のせいじゃあああ!!


「……あなたッ! あれくらいの魔物なら、倒せるんじゃなくて!?」

「私はスピリット系は初めて会ったのよぉおお!!」

「──ッ!? 苦手だと言う事ですかっ!?」

「わるいっ!? そっちこそ、さっき、"やっぱりいたか"みたいなこと言ってたでしょ! なんか対策ないのっ!?」

「こ、こんな上位のファイア・エレメントだとは思っていなかったのですよ!」

「どゆこと!?」

「普通のは、赤い(・・)んですのよ、炎が! でも、後ろのアレは、真っ青でしょう!?」

「やばいの!?」

「やばいです!! 青ければ青いほど、温度が高いです!」

「うわぁあん、ばかぁあああ!!」

「泣かないでくださいまし!」

「ど──すんのよ! このままだと、2人とも消し炭よ!? あんたもまだ、マトン肉にはなりたくないでしょう!?」

「引っかかる言い方ですわね!? 私はまだ10代です! せめて、ラム肉とっっ!!」

「どうでもいいぃぃいい────!!」


 あんたが子羊だろうが、

 年老いた羊だろうが、

 んなこた、どっちでもいいのよぅ!!

 後ろの火の玉をどうにかしんさいな!!


「くっ! こうして逃げてもキリがない! この技が、効くかわかりませんが……!」

「お! いけいけ! 副隊長!」

「あ、あなた……後で覚えてらっしゃい……」


 あ、やべ……

 また、アンティ・"クルル"しか知らない情報を……。

 もういい!!

 後で、だまくらかしてやる!!

 いけいけ!

 王都の"剣技職(ソードマン)"部隊、副隊長なら、

 必殺技くらいあるでしょう!!


 ザッ────!!


「────ッ!」


 ヒキハさんが、止まった!

 私も、少し離れて、後ろから見る!


 シュオン──!


「! 剣が……!」


 剣が、抜かれた……!

 ローブの中に、隠し持ってたのね!

 まったく気づかなかったわ!


「…………いきますよ」


 ──チャキン!


 ヒキハさんが、剣を、構える。

 え! あれ!?

 ファイア・エレメントに、

 物理攻撃って、効かないんだよね!?

 だいじょぶなの!?


『────魔力が発生しています。』

「!? ……魔力って、ヒキハさんから?」


 オオオオオオオオオ……


「!」


 これは…………"風"?



挿絵(By みてみん)

「"ウリアルの翔ける大地の風よ"

 "我の剣につどい、刃とならん"」


「か、風の、魔法だ……!」


 学校の教室やらで、同年代の魔法は見たことあるけど、いま、ヒキハさんがやっている魔法とは、段違いだ。


 風が、剣に集まってる!!

 空中のチリが、巻き込まれているのかな。

 剣の側に、2つのうず(・・)が、見えるわ!


 ゴオオオオオオオオ……!!


 き、きた……!!


 ヒキハさんが、構えを解く(・・・・・)



「くらいなさい──"アモンスラッシュ"!!」



















「………………」

「………………」


 ボオオゥアアアアアア……!!


「…………でかく、なってない?」

「…………普通のヤツは、あれで消し飛びますのよ?」


 いや、だから、普通じゃないでしょ……?

 青い、でしょうよ……?


『────敵対勢力、風の魔素を取り込み、巨大化しました。』




「にげましょおおおおおお!!!!」

「ばかひつじぃぃぃぃいいいい!!!!!」


 ボオオゥアアアアアア────!!







最近、感想欄に、うさ丸が出没するんだ……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『今回の目次絵』

『ピクシブ百科事典』 『XTwitter』 『オーバーラップ特設サイト』 『勝手に小説ランキングに投票する!』
『はぐるまどらいぶ。はじめから読む』
― 新着の感想 ―
[一言] むしろなぜ風は火を強化しないと思ったのか・・・やるなら水か土で風でやるなら真空状態できないと
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ