セイント・レンタル さーしーえー
おまたんたんたんたんたんたんたん!!!
人生で一番いそがしくて草ァ!!
(´º∀º`)ファーʬʬʬʬʬʬʬʬʬʬʬʬʬʬʬʬʬʬ
孤独だったリビエステラにとって、
母は語り継がれた書たちであった。
孤独でないと気づいた時、彼女は、
姉妹の寝床の中で、エコープルに、
とある、未解の聖典の話を語った。
「これが──"白の聖典"の、最終巻なのですか?」
「ええ。ひどい保存状態でしょう」
「……現物を見れる日が来るとは、思っていませんでした」
「ふふ……政敵だったものね、私たち」
「確かに、ページが穴だらけですが……そもそも、白紙……のような?」
「ええ。劣化が早いインクが使われていたのか……ほぼ、読めないの」
「はじめから、何も書いていなかった本だと言われても、納得してしまいますね」
「教育係の婆や たちは、この最終巻が、贋作だという人もいるの。聖女魔法の理論自体は、前巻で完結しているから」
「! そうなんですか?」
「ええ……。ぶっちゃけると、この、最終巻が、なんのためにあるのか、よく分かっていないのよ」
「……。ほぼ、ということは、読める所も、ある……?」
「……! ええ、そのとおりよ。ご覧なさい。この、ページだけ」
「ぁ、穴だらけだ……。……」
「ひどいでしょう。しかも、聖女の魔法の書とは、思えない、単語が並んでる」
「……、……。" 借用 "、……" 取り立て "……、……"白化"……。……" 勇者は人とは "……、……" 連帯保証 "……、"ふたり"……、" ちから "……。……" 聖女は写し身 "……"契約"……"返済"」
「ふふ、ワケわかんないでしょ?」
「……本当に、ですね。まるで、借金の、取り立ての方法みたい!」
「っ! ふ、ふっフフ……! 本当よね。ねぇ、エコープル」
「! な、なんです?」
「あなた、私に、敬語なんて、使わなくていいのよ?」
戦いの、天空と、大地のなかで。
リビエステラと、エコープルは、舞う。
姉聖:( だ、ダメだわ……!
まだ、精度が、あまい……! )
聖狼:『 クルォオオオンン・・・! 』
妹聖:( お姉ちゃんも、わたしも……!
まだ、使いこなせて、ない……! )
聖兎:『 にょきっとなぁあ・・・! 』
ふたりの、桃色の御髪は、
その服と共に、
跨る、勇者の聖獣たちも含め、
キラキラと、"白化"している。
これは、紛れも無く、
リビエステラとエコープルの、
"聖女としての覚醒"を意味していた。
"トレニアイズ・カーヴァンクル"に乗る、
リビエステラが、
天空から放つ、光の矢の雨。
" ウサマルオー・ヴレイズ "に乗る、
エコープルが、
大地に放つ、光の聖なる防壁。
それは、すさまじき威力の、
聖女魔法であった。
事実、たくさんの、
鋼モドキの、黒い竜たちは、
かなりの数が、一時的に、
行動不能になっている。
しかし────。
姉聖:( ぁ、あぶなかった……!!
いくつか、狙いが
外れた"光矢"を、
この狼が、曲げてくれた……! )
聖狼:『 クルォン♪ クロォン……! 』
妹聖:( ぅ、うさ丸が、ガレキを、
投げてくれなかったら、
あっちの建物は、
倒壊してた……! )
聖兎:『 にょきっとなぁぁ……♪ 』
ふたりの聖女が行った魔法は、
多数いる敵の真下に、
光のバリアを展開し、
その場所に、真上から、
光の攻撃を加える、
というものである。
その聖なる矢は、外せば、
王都の街並みと人を、
傷つけてしまうし、
その聖なる盾は、外せば、
同じく、敵の下にある大地を、
過剰に、破壊してしまう。
大きな、"白き聖魔術"の威力だからこそ、
求められる、
繊細な、コントロール。
覚醒したばかりの、
13歳と、11歳の、若い聖女に、
それは、すぐに求めるには、
酷な、要望であった。
結果から言うと、
リビエステラが外した"光矢"は、
トレ二アイズ・カーヴァンクル──、
つまり、でっかくなった カンクルが、
"聖なる結晶"を中空に召喚し、
プリズムに光を通すように、
曲げ、敵へと当てた。
エコープルが、防御し損なった攻撃は、
ウサマルオー・ヴレイズ──、
つまり、でっかくなった うさ丸が、
近くにあった、適当なガレキを、
ぴょいぴょい投げて、
敵を コケさせた上に、
光の矢の威力を、防いだのである。
カンクルは、魔力の風を。
うさ丸は、魔力の音を、"読んで"いる。
その、勇者のような、チカラで。
未熟な聖女たちのサポートを。
白化して、強化された、
勇敢なる聖獣たちは、
しかと、行っていたのである。
姉聖:( この狼……!
なんて……精度の空間召喚を、
しかも複数、同時に……!
しかも、あの結晶を通った、
私の"矢"は……拡散して、
威力も、数倍になっていた……! )
聖狼:『 クルル、クルルル……! 』
妹聖:( わたしが、守りそこねた、
攻撃の着弾地点に……!
あんなに、ピンポイントで、
ガレキを投げるなんて、
すごい、察知能力だ……! )
聖兎:『 にょんやぁ〜〜!! 』
"聖なる攻撃"の、"誤爆"を防いだ、
ふたつの聖獣に、
冷や汗を かきながら、
感謝するしかない、
ふたりの聖女。
しかし、聖女たちの、
焦りは、引かない。
なぜなら──、今の攻撃を、
彼女たちは、もう一度、
しなければ、ならないからである。
姉聖:( かなり、当たっては、
いるけど──……!
急所は、外してしまった、
個体が、多い……! )
妹聖:( もう1回、しなきゃ、
いけない……!
威力は、ある……!
でも、今の、わたしたちで…… )
はたして、街の被害を出さずに、
聖なる攻撃が、できるのか。
じわりと、きしむ、ココロ。
この、緊急事態だ。
のちに、ゆるされる、
誤射かもしれない。
または、この聖獣たちが、
フォローしてくれるかもしれない。
〖 GYUAOOOOOOO……!!! 〗
〖 GRUUUUOOOAAAAA……!!!! 〗
まだ、黒い竜たちは、
うごめいている。
伝承のドラゴンよりは、
小さなカラダ。
しかし、それでも。
それぞれの個体が、
2階建ての、宿屋くらいはある、
金属質の、バケモノだ──。
姉聖:( また、しなきゃ……、 )
妹聖:( いけない、よね……! )
やらない、という、
選択肢は──、ない。
しかし、自分たちの、
未熟さが、にくい────。
姉聖:( くそっ、この狼の──……、 )
妹聖:( ちぇっ、この兎の──……、 )
聖女たちは、願う。
叶うはずもない、願いを──。
姉聖:( この子の、
結晶召喚が、
私にも、
使えたら──、……! )
妹聖:( この子の、
索敵能力が、
わたしにも、
つかえたら──、……! )
彼女たちは、ねがった。
なにかを守るための、
さらなる、チカラを──。
そして──。
────" 聖女 " とは。
まもるための " 願い " を、
叶え続ける、存在である。
だから。
それが、
────" ポップアップ " した。
────" PON "☆
〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖⟡〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗
〖 発動条件が成立しました 〗
〇▽〇+
〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖︎︎︎⟡〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗
姉聖&妹聖:
「「 なっ────……っっ!?!? 」」
〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖︎︎︎⟡〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗
ホワイト:ブースト状態の
聖女が2名以上いるため▽
勇者からの能力の借用が
可能です▽
対象:
:ウサマルオー・ヴレイズ
:トレニアイズ・カーヴァンクル
〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖︎︎︎⟡〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗
〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖︎︎︎⟡〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗
連帯保証しますか? 〇▽〇⟡
はい ▽ いいえ
〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖︎︎︎⟡〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗
姉聖&妹聖:
「「 っ────……ッ!!! 」」
この世の中には、
まだ、解き明かされていない、
"神秘"が、存在する。
幼い、聖女たる彼女たちが、
その、すべてを、
解明している、はずが、ない。
ただ────、
彼女たちが、強烈に、
思い、起こしたのは────、
あの日。
まだ、今よりも、
ドギマギしていた、
きまずく、あたたかい、
ふたりのベッドで。
ともに、ならんで、読んだ────、
あの、ボロボロの。
希望の、本の、ことだったから──。
姉聖&妹聖:
「「 ────" はい "ッ──!!! 」」
〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖︎︎︎⟡〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗
連帯保証しますか? 〇▽〇⟡
はい ▽
〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖︎︎︎⟡〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗
彼女たちは──、まよわなかった。
〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖⟡〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗
〖 連帯保証が承認されました 〗
〇▽〇+
〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖︎︎︎⟡〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗
──── カッ !!!
「なん、だ……?」
「あの、ひかり、は……?」
「せいじょ、さまが、ひかってる……!」
白く、ぬりつぶされた、王都で、
それでも、かがやく、せいじょ たち。
その、光が、おさまる、時。
姉聖:『 くるるるるるっ……!!! 』
聖狼:『 ──クルぉっ!?!? 』
妹聖:『 にょきっと、な──!!! 』
聖兎:『 にょ、んとぉ・・・!?!? 』
ふさふさの、" オオカミ耳 " と──、
ぷにぷにの、" ウサ耳 " をした──、
〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖⟡〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗
〖 きっちり ミミ そろえて 〗
〖 返してもらおか! 〗
〖 " 聖女の借用 "が発動しました 〗
〇▽≦+
〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖〖︎︎︎⟡〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗〗
ケモ耳の、ふたりの聖女が、
そこに、いたのだ──!!!!!!
うおおおおおおおおおおおお!!!
※次、いつになるか分かりません(:3_ヽ)_