混線解除
混線現象が認められました▽
同期:統合率が上昇しています▽
表裏個体により-パスワードが省略されます▽
"単独時限通信階層"-program / landing///」|▽
同期唯一化します▽
同一融解:開始▽
・・・・・・・|/ー\|▽
ハードウェアが-物理的に剥離されました▽
同一化-停止▽
再起動します▽
妹乳:「──アンティ!」
金表:『・・・・!』
姉乳:「だいじょうぶ?」
銀裏:『・・・・?』
・・・あ、
あ れ ??
わ た 、
わたし、たち、は?
日神:『────感謝します☼
────オシハ:ヒキハ☼』
金神:『>>>ちっ、すまない。油断していた』
月神:〘------ぁ;あぶなかったのんなぁ☪︎〙
水神:〘#……肉体は、分離しているが〙
熊神:「名前は言えるか?」
金聖:「・・・??」
・・・アンティ。
わたしの、名前は・・・アンティ・キティラだ。
私は、尻餅を ついて、
へたり込んでいる。
すぐ後ろに、ヒキ姉が居て、
おっぱいが邪魔だ。
……正面の、少し離れた時に、
鏡を見ているみたいに、
同じように、マイスナが、
キョトンとした顔をして、
へたり込んでいた。
その後ろで、オシ姉が、
マイスナの両脇を、
後ろから抱えるようにして、
しゃがみつつ、支えている。
・・・わたしたちは、つい、さっきまで、
うでを、ゆうごう、させて・・?
あ、れ・・・??
熊神:「同じような事が、何度か あったのか?」
日神:『────:……☼』
金神:『>>>ここまで顕著なのは、初めてだよ』
ベアさんは、こちらから転送した、
音声通信の機能がついた、
コンタクト レンズ型のデバイスを通して、
クラウンと、先輩に、
問いかけているようだった。
向こうの、マイスナと同じように。
私の顔も、素っ頓狂な、
バードが豆鉄砲をくらったような、
そんな表情をしているに違いない。
妹乳:「マイスナさんと……、
体が、混ざりかけていました」
金聖:「・・・!!」
そばに しゃがむ、
ヒキ姉の言葉に、目を、まあるく、見開く。
妹乳:「姉さまと、私が、
真っ先に、気づいて……、
あぶなかったですわ」
姉妹:「ひっぱっただけで、
とれて、良かったわよ……」
銀聖:「そんな・・」
オシ姉が、でっかい胸と、
大剣を揺らしながら、
少し、フラつく銀の姫を、
エスコートしながら、
こちらに近づいてくる。
熊神:「……なかなか、厄介だぜ。
離れても、近づきすぎても、
おまえたちは、ヤバイってこった」
姉乳:「戦わなければ、問題は ないのよ。
たぶん、力の行使のタイミングや、
目的が一緒だと、
こう なっちゃうんだわ」
金聖:「・・・、・・」
銀聖:「・・、・・・」
キラリ、と、髪が、ひかる。
……! ぎんいろ!
わた、わたしの・・・金の、髪に、
……ふた房ほど、
メッシュのように、
"銀"色の……髪が、混ざっている。
金聖:「 ──!! ・・、・・・」
銀聖:「 ──!! ・・・、・・」
マイスナの……銀色の、髪に、
混ざっている……"金"色の髪も、
わたしの、髪と、同じように、
ゆっくりと・・・"元"の、髪の色に、
もどっていった。
スゥぅぅぅぅ────……
金聖:「 ・・・・・・」
銀聖:「 ・・・・・・」
見まちがいじゃ、ない。
見まちがいじゃ、なかった・・!
たぶん、今ま、でも、、、、。
・・・、・・。
金聖:「──そ、そうだ、敵は・・?!」
銀聖:「──ど、どうなりましたか・・!?」
こんな、へたり込んで、
のんきに、へばっとる場合やぁーない!!
そ、空の、竜モドキ共は・・・!?!?
わたし達は、どれくらい、コンセンしてたの……!?
姉乳:「──落ち着きなさい!
さっきの、あんた達の攻撃で、
数と火力は、かなり削られたわ。
一気に出なきゃあ、あれは、勝てる」
妹乳:「ええ……最高位の、光魔法のようでした。
この"眼"の"視界"には、
"拡散光線系"、とか、
表示されていましたが」
熊神:「でかめのヤツは、ほとんど、
撃ち落としちまってたぜ。
でけぇ、爆発だったな・・。
気を失ってたのは、60ビョウくれぇだ」
ずどおぉおおおおおおんんん・・・!!!!!
金聖&銀聖:「「 ──・・!? 」」
衝撃音が聞こえる。
やっぱり、まだ、敵は、いる・・・!!
しかも……今の音は、
空からじゃあ、ない・・・!!!
ち、地上、から、だわ……っ!!!
熊神:「空中で、砕けた、
竜の、お人形さんの、カケラが・・、
おまえらが格納する前に、
何体か、小さな破片に なって、
降り注いだんだが── 」
姉乳:「小さな破片、って言っても、
レッドオーガくらいの大きさは、
あるんだけどね── 」
妹乳:「それに、手足が生えてきています。
竜のような、アンデッドのような、
カラクリのような……まったく、
やれやれですわね」
金聖:「──じ、じゃあ、すぐに・・?!」
銀聖:「──はやく、戦わない、と・・!?」
・・・キンっっ!!
・・・ギンっっ!!
あわてて、立ち上がり、
マイスナと、体勢を立て直す。
し、しかし、こまったわ・・・!!
わたしが、パワーアップしたチカラを使うと、
熱が暴走しちゃうし・・・!!
マイスナは、その逆で、ヒエっヒエに、
なるだろうし・・・!?
スキルがレベルアップして、
強力になった分、基礎的なチカラの強さに、
わたし達のボディが、耐えられて、
ないって、コトッ・・・!?
まるで、こども用ランチの お皿に、
バケツ一杯の、カレールーを、
ブチ込み続けているような気分だわ……!!
大きな容量のチカラを持っていても、
一度に使える力──お皿の大きさが、
限られているって、いうのなら……。
わたしの熱と、マイスナの冷気を、
相殺することでなら、チカラを、
使い続けられそうだったのに……!
その弊害で、
今度は、アンティ、マイスナ、
大★合★体、ってかぁ・・・???
──くそっっ、カンベンしてよね?
いや、ユウゴウしたら、
使用回数が上がるってんなら、
あえて、くっついちゃうのも──・・・!?
熊神:「だからぁ、落ち着けってよ!」
私たちの考えを、見透かすかのように、
クマさんが、声をかける。
金聖:「で、でも……! このままじゃ」
銀聖:「全力で、攻撃し続けることが……」
熊神:「やれやれ、やっぱ、
まだ、娘っ子だなぁ~~!!」
姉乳:「そうよぉ。あんた達、
大事なコトを、忘れてる」
金聖&銀聖:「「 ──・・? 」」
大きな、青いヨロイを着た、
でっかいクマさんが、
ズドォン・・・!!! ──と、
片膝を、地面に つく。
はは、まるで、ハンマーのようだ。
少し、地面のブロックが割れ、
破片が、ちいさく、ふっ飛ぶ。
跪く、大きなクマさんは、
ニヤリと、ワルそうな、カオをする。
その後ろに、ニヤニヤと笑う、
でっかい双大剣を携えた、
おっぱいの、女剣士がいる。
そんな、1ページ。
ヨロイのクマさんは、私たちを、
毛むくじゃらの手で、指さしながら、
熊神:「──お前たちは、いま。
ふたりぼっちじゃ、ないだろう?」
金聖&銀聖:「「 ──…… ! 」」
それが、いやに、
絵に、なっていた。
炎聖:『 ──うちこめ!! ひなわ!! 』
銃神:「 かか、言われずともな! 」
どどどどどどどどどどどおおどどどどどどどど!!!!!
萌神:「 マジ・・・もぉえ・・・どォきゅん!!!♡♡♡ 」
── ど ぉ ん !!!
── バ が ガ ぁ ぁ あ あ あ ん !!!!!!
白童:「あはははははははは♪♪♪
バカみたいに攻撃してくるから!!!!!!
"反射"、し放題ですねぇぇいいいいいいい!!!!!」
──リィン・ぃンぃンぃンぃンぃンぃンンンン!!!!!!!
──コォォォォォォォォォォォォォォオオオオオ!!!!!!
獣王:「グンガアアアアアアアアアアオオオオオオオオ!!!!!」
どごおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおんん!!!!!!!
日神:『────流石:ですね☼』
金神:『>>>ふん。ま、たよりには、なるね?』
金聖&銀聖:「「 ──…… 」」
たたかっている。
なかまたちが、たたかっている。
熊神:「ここは、絵本の中とは、ちげぇさ。
ほれ、わかるだろ」
学友:「──金さじ!! だいじょうぶか!?」
学友:「──金さじちゃん!?」
学友:「──マイスナちゃんも・・無事かい!?」
金聖&銀聖:「「 ──……! 」」
学校の悪友どもに、声をかけられて、
ハッとする。
銅従:「 ──( コクリ ) 」
銅と青銅の混ざった、
へそ出しヨロイを着た、イヴさんが、
わたしの友だち達の そばで、
わたし達を見ながら、
しっかりと、頷いた。
"保護"……してくれている、のね?
イヴさんは、わたし達に、
駆け寄ってきそうな生徒のひとりに、
肩に手を置いて、制止してくれている。
他の、"銅の刑死者"の皆は、
騎士や、冒険者の人たちと一緒に、
みんなの避難を、
手伝ってくれている。
銅従:「 ──慌てず、逃げなさい! 」
銅従:「 ──あなた! そこの子と、
手を、つないであげて! 」
銅従:「 ──そこの冒険者! 手を貸しなさい! 」
剣士:「 お、ォお!? なんだぁ、アンタら!? 」
術士:「 いいから、手ェ貸してやんだよ!! 」
王兵:「 このガレキが邪魔だあ! あつまれィ!! 」
・・・・・。
ふしぎ、だ。
この、身体には、
たくさんの、高度な、感覚器官を、
増設してるって、いうのに。
わたし達、以外の────、
みんなが、頑張っている声が。
いまの、いままで───、
きこえて、いなかった気がした。
姉乳:「今の、アンタたち、にはねェ───」
こン時の、オシ姉の笑顔は──、
姉乳:「 ア タ シ ら が 、
い ん の よ ォ ー ♪ 」
めちゃくちゃ、ガラ、悪かったのを、
めたんこ、覚えてる。
妹乳:「……あまり、抱え込まないで、
ほしいのです」
ヒキ姉が、言った。
妹乳:「わたくしは……あなた達の、
"命令"が欲しいと、
言いました。しかし、それは── 」
私が、人生で、
さいしょに会った、ホンモノの剣士が、
剣を、持ち変える。
スラォぁぁ────きんっ。
妹乳:「ひゃくてんまんてんの、正解を、
わたし達に、教え続けろ、という、
ことでは、ありません──」
──それは、慈愛に満ちた、
笑顔と、ともに。
妹乳:「 あなた達が、やりたいことを。
わたし達に、"届"けて。
アンティ、マイスナ ── 。 」
金聖&銀聖:「「 ・・── 。 」」
それは、たぶん。
いちばん、たいせつな、
わすれては、ならないこと。
・・まったく、この、ひとは。
金聖:「・・かっこいーじゃん、ヒキ姉・・!///// 」
銀聖:「・・みなおし、ました・・・!///// 」
妹乳:「 ──あら! 年上の冒険者には、
もう少し、敬意を払っていただいても、
よろしくってよ?♪ 」
・・いまは、
もちろん、緊急事態、なのだが。
この、短い、やりとりで、
なんだか、わたしとマイスナは、
ほっと、した。
妙な、責任感が。
意味のない、カンチガイが、
融けた、気がした。
・・・わたしらは、つおい。
それなりに、つおい。
でも、それは。
泥を、かぶり続ける、
くだらない"義務"が、
あるわけじゃあ、ない────・・・!!!
・・・きぃん・・・!!!
・・・ギィン・・・!!!
月神:〘------へへへ☆
------チョーシ;でてきたのん?☪︎〙
水神:〘#……くく。コンデションが、
#……持ち直している〙
わたしの中に、息を はくような、冷静さが。
マイスナの中に、凛と立つ、ほのかな熱が。
生まれた気がした。
わたしたちのスキルは、
ココロの 回転駆動 と、繋がっている。
いつだって、連動し、かがやいている。
熊神:「よし。やっと、本調子の、
カオに、なりやがったか」
金聖:「そ、そんなに、
カオに、出てましたか・・////」
銀聖:「か、仮面で、あんまり、
見えない、はずなのに・・////」
姉乳:「自分を正義の味方とカンちがいしてる、
くそゴミカスヤロお と同じカオしてたわ。キッモ!」
金聖:「──こここッ!?
コトバ、つよォくなぁーいッ!?!?////」
銀聖:「ふ、ふんぎーっ!!!
わ、わたし、悪役だもぉーんっ!!!////」
あ、あんたァー!! 言いすぎやろぉァアーっ!!!
いいすぎ、おぷぁいやろおおお!!?
たすかに、ちょっと、どっかで、
気負いすぎてた感が、
あったかもしれん、デスケドねぇえええ!?!?
ほれぃい!!! そこに、キラキラした目の、
女の子も、いるやぁ、ないですかあああいいいい!!!
めっちゃ、キタイのマナザシやんけ!!!???/////
ちょっとや,、SOTTO は、
正義のミカター!! っぽく、
振る舞わなきゃ、いきゃんでしょうガァルルあー!!!/////
妹乳:「姉さま・・・。
総合火力では、負けているんですから、
せめて、年長者としての、
精神的な、威厳は、ですねぇ・・・」
姉乳:「んぁー、なによぉー」
熊神:「ふん♪ 年長者うんぬんは、
まァ、いんだけどよぉぉーっ。
どうやら、年下ちゃんチームも、
なかなか・・・がんばってるぜ?」
金聖&銀聖:「「 えっ? 」」
・・・としした、ちぃぃむ?
そ、それって、つまり、まさか──・・!
熊神:「──おまえらが、でっかい、やっこさん、
撃ち落としまくってくれた、
おかげでよ──。今は、
ちいせぇザコが、いっぱい おかわり、
って感じだぜ。まぁ・・・オシハの、
言う通り、それでも、まぁまぁ、デカいが──。
──ほれ、見ろよ」
クマさんが、うえを、ゆびさす。
わたしとマイスナが、それに、つられる──。
姉聖:「──"我が敵を-天空より射貫け"
── "ホーリーアロー" ────✧✧✧✧✧」
花狼:『 クルォォオオオオオオオンン────!!! 』
妹聖:「──"我が友を-大地の誇りと守れ"
── "ホーリーガード " ────✧✧✧✧✧」
兎王:『 にょきっとなあああああああ────!!! 』
金聖&銀聖:「「 ・・・!!!!! 」」
聖女の魔法を発動する、
リビと、エコの、桃色であるはずの、髪は。
もはや、花のような、可愛らしさではなく。
精霊王、ヒューガノウンである、
ローザのように。
美しく────真っ白に、光っていた。