悪約御礼、手ノ成ルホウヘ。梦[ゆめ]③
『ねぇ、ばっちゃ』
『なんだい』
『なんで、ばっちゃは、はか、ほると、
花、まくんね』
『……まいちゃ、いけないのかい』
『いや、きれいだけんども』
『そうさね』
『でも、ぼくら、どろぼう、なのに、
なんで、花、まくね』
『いいんだ。ばっちゃは、
この花が、すきなんだよ』
『おれい、なの?』
『おれい?』
『たからを、ぬすむから』
『……そう、おもいたきゃ、
それで、ええが』
『ちがうん?』
『……すうねん、たつとね、
きいろく、うつくしく、咲くんだよ。
いちめんに、ね』
『ほっか~』
『そうすると……どこで、盗ったか、わかる。
だいだい、うちでは、そうしてるんさ』
『なるほど、なぁ~♪』
『それに……きれいだろ、
おっめも、なんどか、みたろ』
『ん! きれい、だった!』
『……おっめも、”開錠” なんて、
もって、なけりゃあ、なぁ』
『なんで! ばっちゃと、おなじ、じゃ、
なかったら、ひろって、もらえなかった!』
『……おっめは、わがとは、ちがって、
まっすぐ、めだちすぎだ……』
『?』
『おっめも……すこしずづ……、
目さ、くもる……さびしいもんだで』
『? よく、わかんない!』
『ん、ばかたれめ』
『? えへへ……/////
ここも、あとで、きたら、
はな、ばたけ に、なる?』
『ん、そっさな。
まるまる、はかの、まわりあ、
まっきいろに、なりよる』
『きれいだろぉねぇ。
きっと、おはかの、ひとも、
よろこぶよ!』
『おっめは、ほんに、なぁ……』
『だって、あんなの、
うれしいに、きまってるよな!
あんなに、うつくしいんだもの!』
『・・・』
『うまってる、ひとも、
くる、ひとも、うれしいさ』
『・・・ん、そっさな』
『えへへ……////』
『……それ、バー坊、
そこさ、もっと、うめろ』
『はいっ。
おりゃああぁぁあああ』
『ばかんね』
『おわった!』
『ボコボコじゃ!
もっと、ならさんね』
『はいっ!』
『しょうの、ない、やつじゃ』
『ねぇ、ばっちゃ』
『なんさね』
『ばっちゃの、まえの、ひとも、
まえの、ひとも、
ずっと、はかあらし??』
『……そうじゃ。おなじ、ちからの、こを、
ひろって、つがすんじゃ』
『おれ、なんだいめ!?』
『ん、……わからん。
じゃが、おうとが、とまったときから、
あったと、きく』
『す、すごい! じゃあ、
さんびゃく、ねん、まえから、
”はなさき” は、あったんだ!』
『すごいもんか。コソどろの、
くそやろうどもの、れきしじゃて』
『でも、むかしは、おうと、は、
あるいて、たんでしょ!
そんな、ときから、つづくのは、
すごいよ・・・!』
『……あほな、こじゃなぁ』
『おれも、あるいてるの、
みてみたかったぁ!』
『あほめ、えるふでも、ない、わっぱが、
ときなど、こえられね』
『そんなぁ! ねぇ、ばっちゃ』
『なんさね』
『なんで、おうとは、あるいてたんね?』
『・・! ・・・』
『おさんぽ、してたんね?
・・・ばっちゃ?』
『・・・にげ、とったのじゃ』
『ばっちゃ?』
『しろい、おうはな、あるかせ、
みらいを、めざす、まち、とした。
でも、な。はざま、で。
くろい、おんなと、であって、
これは、いけないと、かんじた』
『くろい、おんな・・・?』
『んだ。だから、こわくなって、
しろは、くろを、
ばらばらに、して、ふうじた』
『・・・ん!?』
『かか。でもな、バー坊よ。
くろ、はな、かならす、きよる。
あさひ、が、かならす、
てらす、ようにの。
よるは、かならず、
いちにち、いちにち、ちかづき、くる』
『・・・うん』
『だから、いつしか、おうとは、
にげる、ように、した。
しろの、おうは、くろから、
にげる、ために、まちを、うごかした』
『そうなの?』
『んだ。たいこより、ひきつぐ、
”はなさき”の、はかあらしの、
これは、くでん、じゃ』
『にげるための、まち?』
『んだ』
『でも、それじゃぁ』
『んだ。まちは、さんびゃくも、まえに、
とまりよう』
『……くろい、おんなは、おいかけて、くるの?』
『……バー坊、もう、かえって、寝れ。
ばっちゃは、つかれちまった』
『ぇえ・・・!? つづきが、きになるよ・・!
ばっちゃは、いっつも、むっかしばなしを、
とちゅうで、やめちまうから!』
『そんあことぁねぇ』
『そんあこと、あらぁ!
こんまえも、むかし、
まえの、”はなさき”が、
きゅうけつき、から、しごとを、、、』
『あー! そん、はなしは、わすれた!
ばっちゃは、わすれちまった!』
『ず、ずるいぞ!! ばっちゃは、
つ、つかれると、いっつも、それだ!
それの、いっつも、つづきを、
がんばって、ききだす、おれの、くろうをー!!』
『ほれ、いくぞ! はかまえで、
だだこねる、もんでねぇ!』
『ぁあーっ!!
まてよ、ばっちゃああああ!!』
『はよ、こい! あほたれが!』
オレは、そいつが立っているのを、見て。
死んだ、ばっちゃの話を、痛烈に、思い出した。
” お い つ か れ た ん だ ” 。
” 花咲 ”、だけが、なぜか、
理解した。
[ ──── あ ÷ め だ ま ÷
あ め ÷ だ ま ÷
あ め だ ÷ ま ──── ❂ ]
「しゃ、べ、、、っとる、、、」
惚ける、ルクレイン。
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黒い、湯舟の、ナカで、立つ、ナニ カ。
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「バ、、、、るっ、、、、ヒュッ」
エミィが、オレの、服を、つかんで。
「ァ、、、れっ、は、、、だ、メ、だァ、ぁ、ぁ、ぁ」
「・・・ッッ、、、!!!」
きたない、ラビット耳は、
ふるえ、キっている。
オレも、脳みそと体が、かたまって、
うごかない。
「ひ、ヒト型の、ま、、、マジック、アイテム、なのか・・・!?」
ルクレインが、驚愕している。
[ ──── は ぐ る ま ÷
は ぐ る ま ÷
は ぐ る ま ──── ❂ ]
ねじ込み合った、
うでや、あしや、どうたいの、スキマで、
まっくろな、ギザ歯の、円盤と、
黒鉄の鎖が、ギコギコと、
音を、ならす。
[ ──── は はは はは ハ ÷
は っは は はは は ÷
ヒは ははは はははは ──── ❂ ]
「・・・まもの、なのか!?」
「・・るとす、ばるとす!!! バルトス!!!!!」
エミィの声で、しびれが、やわらぐ。
「 に ッ 、げ る ん だ ッ ・・・!!! 」
「 あ・・・ 」
「 に げ る ん だ よ ッ ・・・!!! 」
オレは、目を、うばわれていた。
うばわれて、いたんだ。
そうに、ちがいない。
だから。
すこしだけ、前に、いた、
ルクレインも。
めを、うばわれて、いたに、
ちがいないんだ。
くろい、ガチャガチャと、うごく、
その、おんな、は。
まえに、手を、あげて、
なにかを、つかんで。
だから。
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[ ──── た だ ÷ い ま あ ── ❂ ]
ルクレインの、目
玉
が、
ネ
ジ
れ
て 。
「■■■■■■■そガ■■■☒■■■ブぐ■■■!!!??」
にんぎょうは、おれたち だった。










