リビエステラの手記より さーしーえー
おまたせしましたm(●´ω`●)m
いやぁー、年始にガッツリ体調を崩してから、
かんなり ゆっくり、回復期間、いただきました。
※前話、かんなり書き直して、挿し絵たしてます
※リハビリがてら、のんびり、書いていきます♪
白双聖皇
リビエステラ・テラリリウム の 手記 ,
第 参 巻 / 10 の 月
聯盟の章 / 第 七 項
より ── ,
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私が その時、
感じたこと と 言えば──。
お姉さま は、やはり、
故郷の皆様に、愛されて育ったのだ、
と、いう事でした。
カーディフの ご学友たち は、
ドニオスにて、お会いできなかった、
アンティ姉様と、マイスナ姉様とに、
ふとした きっかけ で、
足を延ばした王都にて、出会えた事に、
たいへん興奮している ご様子でした。
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ふふ……この時の私たちは、まだ若く。
東ギルドの職員とも、
やっと、コミュニケーション が
取れるように なってきた頃です。
比較的、同年代に近く、当然、初めて出会う、
お兄さま方と、お姉さま方の、
あまりに突然の来訪と、
湧き上がる、太陽のような元気に、
隣にいるエコープル 共々、
少々、おっかなびっくり に、
なったものです。
ですが、その溌剌とした元気さは、
決して、誰かを不快にさせるような、
類のものでは、ございませんでした。
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この時より前に、
何度か、御姉様方と、お茶をした際、
アンティ御姉様が、同級の方が、
少し 苦手であるという お話は、
やんわりと、聞きかじっておりました。
当時の私は、魔無し、、、なんて理由で、
御姉様の学園生活に ちょっかいを かける
ご学友など……! そ、、その、、、
チョ、チョメチョメ、してしまえ・・!!!
などと、多少、物騒な事も、
考えていました……ですが。
実際に、ご学友に囲まれる、
御姉様方を見て、
そんな考えは、消し飛びました。
カーディフの地では、
未来を担う、素晴らしき、若き芽が、
豊かに育まれているのだな と、
若輩ながらに、
感じたのを、覚えています。
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アンティ姉様が、ご学友を、
どうしても、苦手だったのは、
やはり……ご自分だけが、
魔法を自力で発現できなかったという、
後ろめたさも、手伝っていたのでしょう。
御姉様方は、私が思うより、
ずっと、辛い心境に、
耐えてきたのやも、しれません。
ただ──神に感謝するほど、
幸いなことに。
彼女たちの周りに、キラキラと笑う、
ご学友たちは。
皆、うんと、気持ちの良い、
ヤツらで、ございました。
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カーディフの生徒様方は、
恐らく、ドニオスの地にて。
アンティ姉様と、そして、
マイスナ姉様の事も、
ドニオスの人々に、
しっちゃか めっちゃか、
質問攻めに、しまくってきたのだと、
西の巨人の知らせから、
おおいに、察することが出来ましたが、
どうも、そこいらの、
ドニオスで感じてきた、
金色と、銀色に関する、
些細な疑問たちは、
まったくの、初めての土地で、
かつての学友と再会した嬉しさで、
皆、すっかり、吹き飛んでいるようでした。
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私たち──私と、エコープルも、
よもや、聖女候補、
第一位と、第二位、などと、
言いだせるはずもなく。
ただ、御姉様方の、
冒険者になってからの友人だとして、
カーディフの皆様の、混じりけの無い、
輝く好奇の目と、まぁまぁな、
質問攻めに、タジタジと しておりました。
ふふ……エコープルは、
今では、あんなに ふんぞり返っているのに、
この時ばかり は、緊張して、
私の手を、ぎゅっと、
にぎって、きましたっけ……♪
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今でも、あの子は、
この時の ような昔話を、
言って、からかうと、
ピンク色になって、照れよります。
思えば──、私たち二人の、腐れ縁も、
このまま、一緒の墓石に、眠りそうな、
とんだ、長丁場に、なったものです。。。
──おっと! 御姉様方の、お話でしたね。
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この時の、御姉様方と言ったら。
一番、恐れている質問といえば、
「 ──なぁ、金さじ! ドニオスのさ……、
" アンティ・クルル "、って冒険者は、
つまる所さ、キミなのかぃ──!? 」
「 ──マイスナさんって、、、もしかして、
" マイスナ・オクセン "、っていう、
二本角の、冒険者だったり──!? 」
といった、ことだったでしょう。
御姉様方にとって、それは、
やっと掴んだ、静かな平穏を、
グラグラと揺るがす、禁断の問いかけ、
だったのですから。
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ですが──しかし。
実際のところ というと。
そのような、不躾な質問は、
とうとう、飛び交うよな事は、
ございませんでした。
どちらかと、いえば──。
この時、実際に、声に鳴り浮かんだ、
ご学友の言葉といえば──、
「 ──なぁ、金さじ・・・!
俺さ、、、おまえが、
誇らしいよ・・・!! 」
「 ──そうよ! 金さじちゃんは、
本当に、私たちの、
ヒーローだわ・・・!! 」
──と、このような、ことで、
ございました・・・♪
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それに対する、アンティ姉様の、
反応と言ったら・・! それは それは、
可愛らしい、ものでした・・♪
「 ──ぇ、ええ・・・ッ!?///////// 」
ふふ……♪
覚悟していた、絵本のヨロイへの、
追及やら、質問やらは、なんのその。
そんな事は、そっちのけで!
同年代の子供たちは、このように、
手放しに、アンティ姉様のことを、
褒めちぎり、続けるんですもの・・!、
アンティ姉様が、
どのような顔に、なっていったか、
これを読む あなた様には、
ご想像が、できるでしょうか・・?♪
ふふふ、ふふふ……♪
今でも、私は。あの時の姉様の お顔を、
鮮明に、思い出すことが出来ます。
チルテトの、毛並みのように、
ぽっかぽかの、ピンク色になった、
アンティ姉様の、ほっぺたと、
お耳の色を……!
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「 ──な、なんなの!?//////
さっきから!?/////
やめてよ、ね・・っ!?/////// 」
と──。
あまりの、同級生の、誉め殺しに!
とうとう、アンティ姉様は、
みんなの飲み物を買いに行く!///
と、言い出しました。
もちろん、その行いは、
マイスナ姉様も、私も、エコープルも。
明らかな、ただの照れ隠しから成る、
義賊、顔負けの、大逃走であると、
言うまでもなく、分かりました。
ふふふ・・・♪
だって・・・皆様分の飲み物なんて、
あの方は……無限の空間の中に、
湖、一杯分は、持っていたでしょうから♪
買う必要の、全くもって無い、
ドリンクを探しに行くのは、
ただただ、自らの赤面に、
耐えられなくなった御姉様の、
純なる、乙女の心で、ございました。
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あっという間に、そそくさと、
しゃしゃり走っていった御姉様に、
少々、唖然としつつ、
カーディフの皆様方と、
マイスナ姉様、私、エコープルの3人は、
その場で座り込み、待ちます。
王都にある野外の広場の一つで、
ちょうど、乱立する、
石のベンチがございました。
昔、屋根でも支えていたのでしょう、
趣深い、石の柱などが、
建ち並ぶ、賑わった場所で ございました。
アンティ姉様が、祭りに消え、
座り待つ合間も、
皆様の、姉様への称賛は、
止むことが、ありません。
たいへん心地良いことですが、
あまりに、ひっきりなし なので、
どうも、違和感も、感じ出します。
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とうとう、マイスナ姉様が、
皆に、聞きました。
「 どうして今日は、そんなに、
アンティのことを、ほめるの? 」
──と。
すると、話に賑わっていた、ご学友の皆様は、
す、、、、と、
少しだけ、バツが悪そうに、
静かになって──。
……。
やがて、一人が、こう、答えました。
「 ・・ぼくたち、全員、ね?
この前にあった、魔法の三次試験に、
落ちちゃったんだ 」
そう、寂しそうに、答えたのです。
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15の歳の、一般的な魔法系 学院の、
三次試験といえば、
属性魔法の、応用コントロールの試験に、
違い、ありませんでした。
私は、聖女としての教育を受けながら、
育ったので、世間知らずでは、ありましたが、
今となっては、この歳になり、
学校も、幾つかは、
建てさせていただいた身ですから、
よく、理解できます。
魔法学校科の、第三次試験とは、
15、6歳の生徒たちに とっては、
恐らく、学生にとって、最初の壁となる、
非常に難しい、関門で ございました。
同じく、当時は、よく分からなかった、
マイスナ姉様も、その、生徒様の答えに、
首を傾げます。
しかし、生徒様方は、
そのまま、続けました──。
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「最近、知ったんだけどね……?
ウチの学校の先生って、、、
とっても、素晴らしい先生が、
そろっているんだって」
「街の、お父さんとか、大人の人に聞くと、
昔は、かなり有名な、冒険者だった人も、
いるんだって」
「そうそう、四属性の、
魔法使いとかね……!
本当は、とっても、
珍しい人材なんだって・・・!」
スネイオ先生の自伝を、
読ませていただいた事が あるのですが、
まさか、壊滅させた敵組織の 一人娘と、
学院の教師に なっておられようとは。
私も、あの件が落ち着いてから、
調べてみたのですが、
当時の カリーヴァ学院の教師陣は、
恐ろしいメンツが、そろっています。
「だからかも、しれないけど・・・。
ウチの学院の第三次試験は、
やたらと、ムズカしいんだっ・・・!」
「そうなのよねぇー・・・」
「 ──……。
それと、アンティを ほめることが、
なんの関係が あるの? 」
そう、マイスナ姉様は、
問いかけました。
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生徒様方は、続けます。
「・・言ってしまうとね?
ボクたちは、その試験を、
ナメていたんだよ・・・」
「ええ、そうね・・。
必ず、うまくいく!
根拠もナシに、
私たちは絶対やれる!
って、思っていたわ」
「属性学の実技授業は、本当に、
面白いんだ。最近、わかったんだ。
多分、他の学校では、
ここまでの授業は、してないんだよ」
「オレたちは、さ・・。
先生の期待に、応えたかったのさ」
「 ・・・・・ 」
アンティ姉様も、ご自身も。
受けたことの無い授業のことを、
マイスナ姉様は、複雑そうな、
お顔をして、聞いておられました。
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しかし、マイスナ姉様は、
ご自身の気持ちは抑え、
生徒様方の お話に、
寄り添うことに、したようでした。
「 ・・それで、その試験に、
落ちちゃったんだね? 」
「ああ・・・。
結果は・・・惨敗、さ。
ひどいモンだったんだよ」
「私たち、なにも出来なかったわ。
課題のマトに、
指定の魔法を当てられたのは、
クラスの中で、2人だけだったんだよ」
「それも、カスっただけさ。
マトは、10個あるんだ。
その二人が当てられたのは、
どちらも、さいしょの、
一つだけさ──…… 」
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さみしそうな空気が、
皆様のまわりを、
包み込みます。
マイスナ姉様は、じっと、
皆が話し始めるのを、
待ちました。
「……言ってしまえば、ね?
あれは、ボクたちの、
初めての、挫折、だったんだ」
「うん……そうよね。
がんばっていれば、
何事も、上手く、いくんだって、
そう、思っていたわよね……」
「毎日、努力していたさ……!
でも、うまく、いかなかった。
だから、柄にもなく、みんな、
落ち込んじゃってね・・・」
「なにを やっても、
上手くいかないんじゃないか……って、
あきらめムードが、漂ってさ……」
「一時期、クラスの雰囲気が、
かなり、悪くなっちゃった時が、
あったんだ・・・・」
「
──でも、そんな時に。
先生が、こう、言ったのさ。
」
◆♰♰♰♰♰✦♰♰♰♰◆♰♰♰♰✦♰♰♰♰◆
◆♰♰♰♰♰✦♰♰♰♰◆♰♰♰♰✦♰♰♰♰◆
『 ……アンティくん なら、
あきらめるかね?
きみたちは……、
まったく魔法が使えない人の、
気持ちに、なってみた事が、
果たして、あるのかね? 』
「 ──ってね? 」
「ボクたちはね、
ハッと、したのさ」
「マイスナちゃん、
キミにも、わかるかい?」
「 ──、……、、、 」
マイスナ姉様の目が、
まあるく、開かれていったのを、
覚えています。
◆♰♰♰♰♰✦♰♰♰♰◆♰♰♰♰✦♰♰♰♰◆
◆♰♰♰♰♰✦♰♰♰♰◆♰♰♰♰✦♰♰♰♰◆
「ボクら はね……、
情けないことに、
先生に言われて、
はじめて、気づいたんだ」
「私たちは……魔法を、
上手く使えないことで、
心が折れてしまっていたけど……」
「魔法を、ずっと使えない 金さじ は、
もっと・・・つらい目に、
あっていたんじゃ、ないか……ってさ」
「その時、改めて、
考えてみたんだけど、
恐ろしく……さびしい事よね?
みんなが使える魔法を、ずっと、
自分だけが、使えないなんて……」
「先生は、言ったんだよ」
『 ──何故、まったく魔法を、
使えなかった 彼女より、
先に、君たちが、あきらめるのか? 』
「 ぼくたちは──、やっと。
そこで、金さじの スゴさが、
わかったのさ── 」
◆♰♰♰♰♰✦♰♰♰♰◆♰♰♰♰✦♰♰♰♰◆
◆♰♰♰♰♰✦♰♰♰♰◆♰♰♰♰✦♰♰♰♰◆
「あいつはな、すごいヤツなんだよ。
決して、あきらめずに、
夢を掴んだヤツなんだ・・・!」
「多分ね……学校ではさ?
いっつも、あんなに、元気に、
バカにしてた男子とかと、
追いかけっこ、してたけど……」
「ぜったい、魔法が、
いつまでも、使えないって、
不安に、圧し潰されそうな日も、
あったよな・・・?」
「それでも、アイツは、
あきらめなかったんだ」
「ボクたちはね……それに、
勇気を、もらったのさ!」
◆♰♰♰♰♰✦♰♰♰♰◆♰♰♰♰✦♰♰♰♰◆
◆♰♰♰♰♰✦♰♰♰♰◆♰♰♰♰✦♰♰♰♰◆
「あいつは、僕たちの、
ヒーローさ。わかるかい?
アイツの……スゴさが、さ。
たぶん、誰よりも、踏ん張って。
今、あいつは、ぼくたちの、
誰よりも、前に、飛び立ってる」
「私たちは、金さじちゃんの、
クラスなのよ。
あれくらいで、ヘコたれては、
いけないのよ♪」
「それでね? そっから、
クラスの みんなが、
また、がんばろう! って、
なったのさ♪ ははは、
単純だろう?」
「でもね、いまや、金さじちゃんは、
私たちの、原動力なのよ♪」
「オレもね、いつか、金さじみたいに、
かっ走っていける、デカい、
魔法使いになるんだ・・・!
アイツはね! オレたちの、
目標なのさあ!!」
「 えへへ・・・///////// 」
ふと見た、マイスナ姉様には、
慈愛に満ちた、
女神のような微笑みが、
浮かんでいます。
アンティ姉様は、いまや、
ご学友たちの、生きる希望と、
なっていました。
◆♰♰♰♰♰✦♰♰♰♰◆♰♰♰♰✦♰♰♰♰◆
◆♰♰♰♰♰✦♰♰♰♰◆♰♰♰♰✦♰♰♰♰◆
「……リビお姉ちゃん」
「え……?」
手を繋ぐ、エコープルが、
ちょいちょい、と、
指を、さした、方向で──、、、
アンティお姉様は、
泣いて、おられました。
誰にも、バレないように。
石の、大きな柱の 後ろで。
声を、殺すように、
小さな身体を、
揺らして、おられました。
それは。おそらく。
なにか、大切なことが、
救われた、瞬間で、ございました。
◆♰♰♰♰♰✦♰♰♰♰◆♰♰♰♰✦♰♰♰♰◆
◆♰♰♰♰♰✦♰♰♰♰◆♰♰♰♰✦♰♰♰♰◆
「ていうかさぁ……ボクたちはね?
その……今は、魔無しのコトを、
からかっちまった事を、
気にしているんだよ……」
「そうだよなぁ……なんだかんだ、
4年、だよなぁ……??
ずっと、からかって、きちゃったし……」
「でもね、謝ろう、って、
思ってんだけど、会うと、
なんだか、忘れちゃうんだよなぁ……」
「ねぇ、マイスナちゃん……??
その辺の、コトって・・・、
金さじちゃん、なんか、
言ってたこと、なーぃ??」
「 ・・・・たぶん、もう、
大丈夫だと、思うよっ////// 」
マイスナお姉様は、
そう、やさしく、答えました。
もちろん、かくれんぼの、
泣きむしさん の、ことは、
しっかりと、銀色の君も、
気づいています。
◆♰♰♰♰♰✦♰♰♰♰◆♰♰♰♰✦♰♰♰♰◆
◆♰♰♰♰♰✦♰♰♰♰◆♰♰♰♰✦♰♰♰♰◆
「 ・・・ぉ、、おまたせ……///////// 」
けっきょく、アンティ姉様は、
しばらくして、
泣きはらした顔を、
なんとか、帽子のつばで、
隠しながら。
しらばっくれつつ、
皆の元に、戻ってきました。
飲み物なんて、まったく手に、
持っていません。
私は、ジュースが手元から出る、
金色の、マジックショーを見ながら。
この方たちの、素晴らしい出会いを。
神に祈らずには、
いられませんでした。
◆♰♰♰♰♰✦♰♰♰♰◆♰♰♰♰✦♰♰♰♰◆
「うぇー!? 金さじ!?
それ、どーなってんだよぉぉぉおおお!!!??」
「す、すげぇーッッ!!!!!
てか、コップ、何個もってんだ!?
アレぇぇえーっ……!?!?」










