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ソラカケル・タンプゥレ! さーしーえー

ぉおおおおおおうううう

またまたまたまたまたまたまた!!!


ごめぬです、えんらい時間、

かかりますた!!!!!

時間なくて目次絵かけねー!!!(笑)






 カーディフの夜。

 マイスナとベッドの中で。



 昔、門番の おっちゃんに聞いたコトを、

 ダべっていた こと がある。




 つまり、カーディフという街は、

 " つまはじき(ども)(らく)(えん) " なのだ。




 昔、王都から(はじ)き出された、

 " ワケアリ " の者たちが、西に(のが)れ。


 そこから、さらに()()めなかった者たちが、

 西の果てへと辿(たど)り着き、

 炭鉱の周りに、小さな街を作った。



 そう、"西の果て" だ。

 だって────ここから先は、

 人なんて、住めないのだから。



 それを聞いた マイスナは、

 (かがや)(はだ)で、キラキラと笑いながら、

 " ふふ、じゃあ、わたしも、

  つまはじきもの、仲間だね "

 って、はにかんでた。



 そうだね。そうだとも。

 やっぱり、私たちは。



 はんぶんこ どうし で、

 できそこない だ。

 




 もちろん、小さな私にとって、

 そんな話は、あまり、実感は、なくて。

 ただ、ココは、ほっとする街で。


 でも、(もの)(ごころ)が ついた頃、

 少し、あの街を見回すと、

 たしかに、不思議な違和感が あって──。



 夢だった冒険者を辞め、

 街を守り続ける者。


 田舎の学院にしては、

 不釣り合いな教師たち。


 需要が一般的では無い、

 コッコ鳥の卵の畜産業者。



 何かに失敗して、ここに、

 (むか)え入れられた人々──。




 ほかの街を知ると、

 カーディフの街の、特別なトコロが、

 ちょっとだけ──見えてくる気がした。



 新鮮な(けい)(らん)や、あれほどの調味料が、

 すぐに手に入る、小さな街、ってのは、

 実は、けっこう……異質なのかも?


 街の規模にしては……、

 ずいぶんと、色んな職業の人が、

 集まっている気がしてくる。


 よくよく考えると、

 ご飯を食べに来てくれていた人たちは、

 とても……多彩な人達だったと、

 今でも、思ったり。


 田舎街に、なんで、こんな……?


 …………?




 まぁ、これでも、いっぱしの、食堂娘だ。

 " ごひい "の事実は、

 うれしい事に、決まってる。

 お客さんなんて、もはや、

 家族みたいなモンだ。


 "街"と共に生まれた食堂は、

 "街"の、歴史を知ってる。




 昔、" 流れの お弁当屋さん " だった、

 私の 母さんと、おばあちゃんは、


 この街で、あの、

 " 焼き飯 "を、つくった。



 父さん いわく、それは、

 "料理" というよりかは、

 "調合"に、(ちか)かったんだって。



 15年、生きて。

 私は、アレより美味しい、

 ご飯の料理を、まだ、知らない。



 アレを つくって、私が産まれる前に、

 おばあちゃんは、消えてしまった。


 私が、あの人に会ったのは、

 たぶん、一歳の、時 だけだ。





 私だって、コレを──、

 誰かに、(つな)げていきたいのだ。








「よっ、っと、はっ!」





 ヨロイ姿のマイスナが、

 お城のナカの、図書館で、

 器用に、フライパンを 返している。


 燃えるうつわには、炎の神の意志が宿り。

 具材は、鬼姫の刃で、さばかれている。


 きひひ……。

 "白華の狂銀"が、フライパンを(あやつ)る姿は、

 はたから、改めて見ていると、

 けっこう、シュールなモンだ。


 私も……いつも、

 あんな感じ、なのだろうか──?




「……すっごく、手際が、きれいですね!」

「ええ、そぉね」



 これまたごうな、おっきなソファに。

 私と、シャンティちゃんはすわり、

 クッキング・オクセンフェルトを、

 (なが)めている。


 ……。

 王城から()げ出すタイミングは、

 完全に、(のが)してしまった。



 王室の誰かに、

 私たちの"無認可ランク"とやらが、

 バレてる可能性を考えると、

 しょうじき、吐き気が するけど……──。


 考えてみりゃあ、この お城からは、

 前回も、前々回も、、、


 天空庭園から飛び降りたり!

 窓から、飛び降りたり!


 はっは……毎ッっ回、

 目立ちに、目立ちまくって、

 しまっていますぁ。



 先輩や先生の、気配を消す技術を使ったり。

 " わーぷ・どらいぶ " を使って、

 トんじゃったり、と。


 この お城から脱出する手段が、

 ないワケじゃあ、ないケド──。



 マリーさんや、アバンテさんは、

 今夜、ここに私たちが泊まることを、

 知っているし……、


 いきなり、消える、、、って、のも……、

 実は、けっこう、マズいのかも、しんない。


 お腹の下が……ズン、とする、

 感覚だった。


 ……わかる。

 絶対に、マイスナも、

 コレを、感じている。



 それに……、

 シャンティちゃんにも、

 出会って、しまった。


 いや、まぁ……この言い方は、

 シツレイ・センバン、なんだが。


 やれやれ、だわ──。



 "食堂娘"にしては、

 " お知り合いの貴族さま " が、

 増えすぎた、って、


 ことかもね────。






( ────、……。。。 )

( ────、……。。。 )




 たぶん、内心では。

 私も、マイスナも、

 (フク)(ザツ)な気分を、つくりながら。


 マイスナは、炎の神を、(あやつ)り。

 私は、シャンティちゃんの、お相手をする。




「アンティさん……!!

 あの、マイスナさんの使っている、

 フライパン……!

 とっても、きれいですね……!!」

「──……!

 ……きひ、そーでしょ。

 とっても凄い、ドワーフさんが、

 つくって、くれたのよ」





 とても、いい香りがする。

 食材が、おどっている。


 小さなサイコロ状に切った、

 ベーコン、玉ねぎ、ニンジン、ピーマン──。

 入れる順番を、まちがえちゃあ、いけない。

 少しだけ、待って──()しげのない、ライス。


 少し多めの バター、

 よくばりな胡椒(ペッパー)

 少なめの (ソルト)、、、、。

 シュガーコーンを発酵させて作った、白い調味料。

 魚の()()を乾燥させた、グレーの粉。


 混ぜこんで、(てい)(ねい)(いた)めると、

 この時にだけ見える、黄金の、お米の色。

 

 最初に、油と一緒に軽く(いた)めた、

 クレープのような、ペラペラ・エッグを、

 再投入するタイミングも、カンペキ。


 切るように混ぜて、んで、、、(いた)めあげる。


 仕上げに……、今は、

 少しだけ、" お醤油(しょうゆ) "を さして、

 香りで、水分を、ふっ飛ばす──……っ。





 " シュじゅわヮわヮぁぁあああ──……・・っ・・!! "





 きひひ……♪

 "調合"とは、よく言ったモンよね?


 こうばしい、かおり。





 " ばっちゃん焼き飯 " は、


いわずもがな。

 我が生家、キティラ食堂の、


 " 無敵メニュー "だ。

 







「おっ……!? 美味しそうなっっ──……

 におい、すぎませんかぁあああ♪♪♪///////」





 おっ。

 ふふ……トロけとる、トロけとるっ♪


 シャンティちゃんの お顔が、

 10歳の女の子、年相応の、

 ご飯前の お顔に、なってきてる。


 どんだけ、エラくたって、

 どんだけ、食堂娘だって、


 おナカってヤツは、

 ひとしく、へるのだ!!!





 マイスナが、白金のフライパンを持って、


 " どない?? "


 というよぉな、アイコンタクト。




 私は、


 " カンペキ♪♪ "


 といったように、


 両手、ゴールデン・サムズアップで返す。




 我が、愛しき"狂銀姫"は、

 たいへん、ごまんえつそうである。


 我慢する微笑みは、

 たいへん可愛らしく、

 いつだって、私にも伝染し。


 私たちが殺し合った あの日を、

 忘れさせてくれる。




「うわぁああ……!!

 お、おいしそぅおおお……っ♪♪//////」


「ばっちゃんやきめしだよ」

「あっ、コラ、マイスナ!」

「あっ、ごめん」


「ばっちゃん焼き飯、ですか!?」




 は、ははは……。

 あっ、コレ、やったなぁー……(笑)


 ま……まぁ、王城に出入りする、

 お嬢様が……、

 あんな、西の果ての街に、

 メシ、食いに来るこたぁ、

 ないとは、思うケド……?




 ──にしても。

 マイスナが作った「ばっちゃん焼き飯」は、

 もはや、文句の付けようが、ない!


 めんきょ・かいでん である!!!




「めっちゃ、うまく、できたーっ♪」

「えらいぞ!!!」



 フッ、このアンティ、

 もう、思い残すコトも、あるまい……!!


 あぁ、いやいや……♪





「アンティ、これ、どする??

 ダイさんごと、いく?」

「なんでやねん」




 きっ、貴族さまに、

 フライパン・ダイレクトは、

 あかんやろ……!


 お皿、だそおや!!


 私とアンタだけ なら、

 やらんでも、ないががが……?



 あっ、でも。

 ちょっと、思い出したけど──。





 シャンティちゃんの、おばあちゃまって、


 "毒"とか、気にするタイプ、


 なんだよなーっ……。




 前だって、ほら。


 "銀"の────。






「……シャンティちゃん。

 えーっと、食器、カトラリー?

 "銀"ので、いっかな……?」





 "銀"の食器は、


 "毒"に反応して、変色する。



 彼女たちにとって、

 その輝きは、"お守り"、である。




 だから────。







「マイスナ、えーっと、

 スプーン、こさえて……あげて!」


「わかった。ちっちゃいの、

 ようい、するね??」





 シャンティちゃんの、

 おばあちゃま、ゆるしてくれ。


 この料理に、毒なんざぁ、

 入れられた日にゃあ、


 私とマイスナは、そろって、

 自決すらぁあなあ・・・!!!


 キティラ食堂の安全基準は、

 私たち、レターライダーズが、マモる……!!!



 ただ、だからこそ、

 安心できる、銀の──、、、








「──もうっ! なにっ、

 いってるんですかっ♪♪♪」







 ──そして、あの。




 " みっつの宝石 "が、舞う────。











挿絵(By みてみん)










 ……きゅぅおお────……!!!





 ──ふわぁああ・・・♪











「「  ────……、へっ・・・???  」」











 当然、私たちは、


 コンランした。









 


 

あっ……(笑)(︎o^^o;)

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― 新着の感想 ―
[一言] すっごい久しぶりに見た!アッパーさんの遺品(?)だ!
[一言] ここまでくれば、さすがに気付きますよね? パイセンに先生、クラウン、ローザが居て誰も気付かないなんて無いですよね? 国宝イヤ、伝説級のアイテムと、なったカトラトリセットを普通に食事に使って良…
[良い点] 貴族の知り合いが減ったら王族の知り合いが増えたぞ! や、やっ...やったね?(笑)
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