天空食堂あれやこれ
おぅまたんたんたん♪(●´ω`●)
ん? 馬じゃねぇよ。
お待たせってことだぁ。
アン:「えっ、すごぉ〜〜〜っい……!
でっけぇぇえ〜〜……!!」
マイ:「本当に、お城の敷地内に、
食堂が、あるんだねぇー……!!」
王都・隠れ神百景・その27
〖 セントラル・ギルド 天空食堂 〗
オススメ度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆
★エルシエルド城の敷地内に
併設された、ギルド 王城 出張所の
五階にある、職員用の大食堂です♪
ギルド職員の利用が主ですが、一応、
文官や司書官などの貴族階級 様方も
ご利用が可能となっております♪
★王城の お仕事の関係者の方でないと、
中に入るのは、難しいかも……!?
★本日の日替わりランチは、
「白玉肉のジュワしぃ♪ソテー」です!!
アバ:「例の学術会まで、
少し、時間があろう!!
ここは、私の おごりだ!!
少し、待っていたまえ!!
む!? あの女剣士たちは、
君たちの、知り合いかね!?
よぉし、今日は、無礼講だ!!
楽しみに、待っていたまえ!!
ふはははははは・・・!!!!!!」
マリ:「うふふ♪ ここの料理長は、
昔は、王城で腕を奮っていたの!
お味は、期待して いいわよっ♪」
アン:「えっ、あの……!?」
マイ:「ありゃ……行っちゃったねー」
アバンテ男爵と、マリーさんは、
どうやら、何か食事を
ご馳走してくれるみたいだ……!
自分たちで頼もうとも、思ったけれど、
よくよく見回すと、
まったく知らないメニューも多そうだわ……?
お任せしてしまっても、
いいかもしんなぃ。
とはいっても、ディナーには、
少し、早い時間だ。
あまり、重いもので
なければ、いいけど……?
マイ:「きれいな食堂だね、アンティ」
アン:「うっ、そうねぇ。さすがに、
あの屋根は、ウチの店では、
マネが できん……」
なんと、エルシエルドのお城の近所!
王都ギルドの食堂の屋根は、
大きなスリットが、5つ、空いており、
黄金の夕焼けが、きれいに、
自然光となって、店内に降り注いでいる。
かなり太い、四角い、木の柱が、
建物の枠組みに、いくつも使われていて、
とってもステキな、カフェみたいだ。
アン:「なんか……音楽が、聞こえる!?」
マイ:「あっ、あれじゃない?」
……店内に、"音の出る箱"を、見つけた!
少し大きめの、立方体の木箱だ。
美しく、落ち着いた音楽が、
中から聞こえてくる……!
クラウンに分析を頼むと……、
" オルガン・ボックス "という、
アイテムだった!
クラ:『────魔石と:
────ジェム技術を利用した:
────巨大な:オルゴール機構の:
────ようですね……!☼』
カネ:『>>>素晴らしい音色だけど、
>>>少し、大きいなぁ。
>>>ふ、これじゃあ、子供が、
>>>中に隠れられそうだ』
アン:「いいなぁ、こーゅーの……。
さすが、王都って、カンジ」
マイ:「えへへ♪ アンティの、
"ご実家"にも、置いてみる?」
アン:「いゃ、高そー……!」
高額そうな魔術オルゴールから離れ、
店内を、まわってみる ことにした。
王竹で出来たイーゼルに、
シンプルな切りっぱなしの黒板が置かれ、
人気メニューの紹介が、さし絵と共に、
描かれている……!
" あの、多忙マリーさんを、
王都ギルドに縛り続けている、
マボロシの定番メニュー!! "
" コッコ鶏 白湯麺、
一杯、なんと 540 イェル!! "
アン:「……マボロシなのに、定番……??」
マイ:「540イェル、やすいねー」
マリーさん……普段から、
かなりの激務の ようだ……。
ホロリ。
少し進んだカウンターで、
オシ姉と、ヒキ姉が、
なにかを、注文している。
聞き耳を、たててみようか……。
オシ:「ビールある? へ?
支部長に止められてる?
な、なんでよ!?」
ヒキ:「姉さま……、一応、まだ、
職務中です……」
……。
そっと しておこう……。
ステキな店内? の中で、
大きな木の机とイスで、
ふたり、大人しく待っている事にした。
アン:「こぉいう、ぶっとい木の机も、
オシャレで、いいなぁ」
マイ:「こんど、ソーラさん達にも、
作ってあげる??」
オシ:「へぇあ……けっきょく、
お酒は、お預けかぁ……」
ヒキ:「姉さま♪ 当たり前ですよ♪
恥、かかせないでくださいな♪」
オシ:「アンタねぇ……。さっき、
ご貴族サマに斬りかかったの、
止めてあげたの、
誰でしたっけぇ〜〜?」
ヒキ:「──ひょ……!?
そっ、それは……っ!
そにょうぅぅ……///」
私とマイスナが座っている そばに、
オシ姉と、ヒキ姉が、座ってきた。
前に あげた、大きな三本の大剣を、
机のワキに、立てかける。
ゴト、ゴトリ。ゴン。
……机は、かなりの重量の木材なので、
剣の重さに負けることは無いだろうけど。
食堂内に いる、数十人の職員さんは、
チラホラと、こちらを見ている。
アン:「……剣、めだってるねぇー」
オシ:「アンタがぁー、言わない、のっ☆」
──キンっ☆
あたっ。
仮面、小突かれた。
なに すんじゃぃ。
マイ:「けっこー、見られてるよねぇー」
ヒキ:「ホホホ……このメンバーでは、
しょうが、ありませんね」
……ん? ……ぅんむ……。
……どうやら、私たちの、
ピカピカ☆ヨロイも、
かぁーなぁーりぃー、の、
注目を、集めているみたいだ。
……あかん、気にしたら、負けだ……。
にしても、でっかいジョッキだ。
どんだけ、飲みモンが、入ってんの。
アン:「それ、お酒?」
オシ:「ちゃうちゃう。私のも、
ヒキハのも、オレンジジュース」
ヒキ:「私が そばに居るうちは、
呑ませませんわよぉ〜〜♪」
マイ:「そのジョッキだと、
果物酒に見えるねー」
まちがいねぇー。
オシ姉は、でっかいジョッキで、
ぐびぐびと、オレンジジュースを、
やり始めた。
ヒキ姉も、お淑やかに飲み始めたけど、
けっこう、飲むスピードが、早い。
姉妹そろって、仲良く、
ガブ飲み派みたいね。
アン:「ふたりとも、なんか、
料理、たのんできたの?」
ヒキ:「ぇ、あ、いや、その──……」
オシ:「……あの筋肉、オゴって、
くれるんでしょ?」
マイ:「そう言ってたねー」
筋肉、て……。
アバンテ・シューティングスター男爵。
なかなか、豪胆な御仁である。
思ってた"貴族サマ"のイメージとは、
だいぶ、ちがった人だったわなぁ……。
つーか、あの人、マジで、超・有能。
仕事の指示とか、的確すぎ。
たぶん、キッティ レベルでしょ、アレ。
おそらく、すンごぃ偉い人。
つーか、"お手伝い中"、、、
途中から、フツーに、敬称つけずに、
"アバンテさん!"って、呼んでたわ……。
マイスナに関しては、もはや、
"おっちゃん"呼ばわり、だった気がすゅ。
私たちの、悪いクセだわぁー……。
気にして、いらっしゃらない
感じだったけど、、、。
かーっ……!
気を つけなくちゃなぁー……。
オシ:「あたし達にまで、
"オゴり"、なんて、ねぇ……??」
ヒキ:「どういう、
風の吹き回しでしょうね?」
アン:「……?? どゆこと?」
マイ:「友達じゃ、ないの??」
オシ:「いや……数回しか、
しゃべった事、ないわよ?」
ヒキ:「その、こう言っては、
なんですが……普段は、
あまり、目を合わせて、
くれませんし……。態度も、
よそよそしいん ですのよ」
オシ:「"心の壁"、が、あるっつーか……」
ヒキ:「いつもは……下の方を向いて、
かしこまって、しまわれますわね」
マイ:「胸の駄肉を、
直視し難い、とかかな……?」
ヒキ:「…………だ、だにく……」
オシ:「──はっ!
そんなタマじゃないでしょ!
あの、カタブツはョーう。
なんか、ミョーに、
怖がられてる、っつーかァ?
ほら、そゆのって、わかんじゃない!」
アン:「そ、そっかなぁー……?
割かし、フツーに、
しゃべりやすかったけど……」
オシ:「あ、それ、アンタの特殊能力だと、
思うわよ。マジで」
ヒキ:「同意しますね。ゴクゴク……♪」
アバ:「──うむ!! 待たせたな!!」
マリ:「オススメ メニュー、
できたて ですよぉ〜〜♪♪♪」
そんなこんなを、話していたら、
アバンテ男爵さんと、マリーさんが、
両手に、器用に お盆を持って、
こっちに、どっしん、どっしん、
歩いてきた。
アバ:「ふっ──王都ギルドぉぉ、
王城出張所が名物!!!
セントラル ギルド食堂、
随一の、変わり種!!!
『 コッコ鶏白湯麺 』は、
偏に、
マリー・マトマットのためだけに、
ねじ込まれた、
珍メニューである……!!!
こいつに ギルド辞められると、
組織が、まわらないので、
──なっっっ!!!」
マリ:「おほほほほほほほ……♪♪♪
好物を、定番化させましたっ♪
ぶぃっ☆♪♪」
アン:「あはは、ひでぇ話だ……」
マイ:「ぃい、においだねー!!!」
オシ:「おおっ、ホントに、
私らの分も あんじゃん!」
ヒキ:「わたくしも、久しぶりに食べますわ♪」
アバ:「マリーはな……しょっぱなの、
異動面接にて、自分の月の給料を、
一万イェルほど引き上げ、
プラス、無理やり、
ギルドの食堂に、
自分の好きな麺類のメニューを、
追加しまくったのだ!!!
なかなかの、やり手である……」
マリ:「いまや、人気メニューなんですよ♪」
めちゃくちゃ、しゃべるやんけ、
アバンテさぁん……なぁにが、
心のカベじゃい。
アバ:「紆余曲折を経て、豪誕した、
謎のヌードル・メニューであったが、
今では、かなりのファンが付き、
どうして中々、人気の逸品である……!!
コクのある、ミルキーな、スープ・・・!!
絶妙な刻み具合の、白ネギ・・・!!
白に赤く浮かぶ、半熟たまごカット・・・!!
そして、とぉるん・とぅるんの、麺……!!!
こどもから、おとなまで、大好き!!
定価税込、一杯、540イェルで、
この美味さは、
有り得ぬで、あろうよ──・・・!!」
もう、若干、うるせぇまで、あるな。
おぉ……逆三角形の、
真っ白な、陶器の器に、盛られている。
オシャンだ……。
うん、それに、程よい量だわ。
女の人も、イケるわね。
ぉ、箸だ、やりぃ♪
赤い、六角形の箸、かわいいな。
……よし、食うか。
……。
ずぞぞぞぞぞ────っ……!!
────、、。
アン:「──ぅ、ウメぇえええええええ!!!」
マイ:「──ずばばばばばばばばばばば!!!」
こ、これは、おいしい!!!
こ、濃いのに、アッサリ!!!!!
う、薄切りとはいえ、
チャーシューも、二枚、
しっかり、乗っている・・・!!!
鶏肉に……ネギ、メンマ、
小さく、楓形にカットされた、
ニンジンも、入っている・・・!!!!!
こっ、これが、540イェル・・・!?
王都の食堂、バグってんだろ……!!!!!
ヒキ:「ね、ねぇさま、もう少し、静かに……」
オシ:「──ずばばばばばばばばばばば!!!」
アバ:「ぅわはははははははは……!!
うわはははははははっ・・・!!
そうだろう、そうだろう、
そうなるだろう・・・・!!!!!」
マリ:「この味ださせるまで、
苦労しましたぁ〜〜♪
何人、すげかえたかっ♪
ちゅるるぅ〜〜……っ♪♪」
マリーさん、勤務態度かこつけて、
けっこー、やってんなぁ……。
アン:「けど、マジ超おいしいわね、コレ!」
ヒキ:「50イェルで、
トッピング増やせるんですのよ♪」
うわぁぁ〜〜、チャーシュー、
増やしてぇぇぇ……!!
マイ:「──ずばばばばばばばばばばば!!!」
オシ:「──ずばばばばばばばばばばば!!!」
汁ぅ。
アバ:「ふははははははははは……!!!
いい食べっぷりでは、ないかっ、
気に入ったぞ・・・!!!!!」
マイ:「んぐんぐもぐ、
んりゎ、どーむぉー」
オシ:「あんぐ、うんぐ、もんぐ、
あんふぁに、きにいはへて、
ぼぉーなるっへ、
もんへほ、はいはよぉー!」
ヒキ:「こらっ、姉さまっ!
おハシで、人を、ささない!」
アン:「なんだぁー、別に、
仲わるくないじゃん!
さっき、変なこと、
言うかららぁー」
ヒキ:「ぅ、うーん、いつもは、
このようなテンションの方では、
ないのですがね……?」
アバ:「なに?」
アバンテ男爵さんの、
麺を啜る手が、
ぴたっと、止まる。
アバ:「私の知り合いに、
このような、大剣使いの、
ふたり組は、おらぬぞ???」
オシ:「…………」
ヒキ:「…………」
アン:「……ん?」
マイ:「もぐもぐもぐもぐ」
マリ:「──あはっ♪ アバンテ男爵♪
おっっっ、バカ、
ですねぇええ〜〜〜〜っ♪♪」
〜〜〜 30秒後 〜〜〜
アバ:「──な、なにィぃいい〜〜!?!?!?
こ、こやつらがっ、
あの、"羊毛姉妹"、
だと、言うのかぁあああああああああ
あああああ!?!?!?!?!?!?」
オシ:「気づいてなかったんかーぃ……!
オラ、よく見ろやぁ!!
足にプレミオム・アーツ、
巻きついとるやろげ。ドーン!!」
ヒキ:「──ちょ、おねぇちゃん!!?
食堂の机に、足、
あげないでくださいましッッ!!!」
アバ:「ぇ──ぇえええええええ!!?!?
しっ、しかし!? 以前は!?
そっ、そんな、黒っぽい鎧では、
なかったでは、ないか!?!?」
ヒキ:「さ、最近、新調しまして……ホホホ♪」
オシ:「アンタねぇ、どんだけ私たちに、
ピント、合わせてなかったのよ。
モグモグ……おかわり行ってこよーぉ♪」
アバ:「そっ!!! その剣も!!!
いつも使い潰すと聞くし!?
そのような大型剣では、
なかったでは、ないか!!?」
ヒキ:「さいきん、プレゼントされまして♪」
オシ:「これ、マジ、サイコー。
あたしらの生涯☆愛刀☆決定」
カネ:『>>>ラッパーか』
ネ6:『C6:──YO!♪!』
先輩、ツっこむ。
オシ:「おいっ、筋肉♪
コレ、オゴリだから、
トッピングましまし♪
替え玉たのみまくっても、
かまわねぇよなっ♪♪♪」
ヒキ:「こ、こりゃっ、姉さま……!!」
アバ:「そっ、それは、かまわんが……??
"至高"ともなる、"総隊長"なら、
普段、もっと良い食事を……???」
オシ:「ゲへへへッ♪♪
やりぃ〜〜っ♪♪♪///」
ヒキ:「うわっ、今の笑い方、
アウトですわよ!!!」
マイ:「あたしも、おかわり、
いく〜〜〜〜っ♪♪」
ちゃっかり、マイスナも行った。
マリ:「皆さん、よく食べますわねぇ〜〜♪♪」
アバ:「ま……まさか、
ラーメンの替え玉ごときで、
"至高"が、喜ぶとは……」
アン:「アバンテさん、オシ姉は、
そんな高貴なタマじゃあ、
ないですよぉ〜〜。
ジャムパンとか、
炙った鮭の皮とか、
バリバリ食いますよ?」
アバ:「しゃ、シャケの、かわ……」
マリ:「いぃですねぇ〜〜っ♪」
アバンテ男爵は、この日、
件の羊毛姉妹と、
少しだけ、仲良くなったと いう。
ビッグオーの11話は、
マジで いい話だなぁ〜〜ww
↑こいつ