クラウンチェック/コメットおじたん。さーしーえー
活動報告で ふにゃふにゃ と言ったな、
スマン、あれはウソではないが、
できたので投稿する。(:3_ヽ)_
「つーか、ごめん、クラウン。
こんな 事務仕事に、
付き合わせちゃって、さ?」
『────ふふ──☼
────この程度でしたら:
────何時でも:どうぞ☼
────それに:今さらな:
────気も:します☼』
「きひひ。たしかに?」
今、私は図書館の、本の整理。
マイスナは、新刊の入れ込みをしている。
この、"本の整理"というのが、
けっこう、大仕事だったりした。
新しい本を、本棚に入れるためには、
ジャンル別に、組み替えたり、
本のタイトル順に、並べ直したり、と、
単純に、スキマに、チョチョッと、
数冊、ブチ込むだけでは、
終わらないからだ。
今、クラウンに、図書館全体を、
再スキャン してもらってる。
アナライズ・カードの、"光の板"たちが、
そこらじゅうを、透過していく──。
ヴぉヴぉヴぉヴぉヴぉ──・・・!!
ヴぅぅん・・・────。
『────分析完了☼
────相変わらず──:
────すごい量の蔵書ですね☼
────前回の冊数は:
────3,733,226冊:でしたが:
────現在では:400万冊に:
────達しようと:しています☼』
「そんなに! まったく……、
マリーさんに、コレ、押し付けたヒトは、
なぁーに、考えてたんでしょうねぇ!?」
『────"学術会"と:
────"クルルフェルト祭"が:
────予想以上の工数に達した:
────とは:容易に予測できます☼
────ただ:私:個人的にも:
────この仕事量は:鬼畜としか:
────言いようが:ありません☼』
"太陽神"以外のヒトには────。
という、言葉が、隠れていたり?
きひひ♪
「お。次、入れ替える書籍は、
B-3-12-17と、12-28 で、オーケー?」
『────はい:その通りです☼
────ついでに:D-7-32-5:と、
────E-8-43-9:を:統合しましょう☼』
「りょ。転送まかせて。
次の演算たのむわ」
『────レディ☼
────すっかり:複数の歯車の操作も:
────手馴れてきましたね☼』
「きひ♪ そりゃあね──?」
クラウンは、入れ替える本のジャンルや、
冊数を、本の"厚み"含めて、
一瞬で計算し、"手順書"のデータを、
即算、私のアタマん中に、叩き込む。
私は、30〜40コの、
小さめの、飛行型バッグ歯車を操作して、
本のシリーズを、一時的に格納したり、
逆に、相応しい本棚に、
本を射出したり、まぁ、作業係だ。
便利なのが、さすが歯車、
ホラ、あそこのシリーズ?
本、10冊くらいの束を、
歯車で、サンドイッチしているんだけど、
両サイドが歯車なので、
そのまま亜空間内で、
ベルトコンベアーみたいな形の、
作業ラインに乗せて、
運搬しながら、分析、清掃が、
できるらしい。
『────本を"ブロック"として:
────3Dデータに:落とし込めるのは:
────いいですね☼
────パズルゲームの駒を:
────作っている気分です☼』
「バラけて格納するよりは、
あらかじめ、グループ別に、
分けてた方が、効率がいいって事よね?」
『────そういう事です☼
────こちらの方が:
────アンティの脳にも:
────負担が少ないですし──☼』
なるほど?
よーするに、私とクラウン、
ふたりで、パズルゲームを、
しているような感じだ。
私たちの目の前で、
本たちが、有り得ない軌道で、
カクカク、テキパキと、
行進のようなダンスを、
おどっている・・・!!
「だれにも、見られてないでしょーね?」
『────さすがに:スキャンしましたよ☼
────私たち以外:
────誰も居ませんし──☼
────マリー・マトマットの:
────睡眠状態も:モニタリング:
────しています☼
────アンティ:あれは:
────起きませんよ……☼』
「はは、そうかも……」
「……はにぁ〜〜♪ ずごご、Zzzzz……♡」
マリーさんは、
幸せそうに、爆睡しているみたいだ。
……仕事に追われる悪夢に、
うなされていないのなら、
幸いだわ……。
「あれ、そういや、先輩は?」
『────カネトと:ギンガ殿は:
────飲み物を取りにいって:
────くれました☼』
「へ? 箱庭内でしょ?
転送すれば、よくね?」
『────いえ:あの……///☼
────"お酒"関連は:
────転送を:控えているので……///☼』
「あんら。やっぱ、神さまには、
酒かぁー……!」
『────す:すみません……///☼』
「いーなぁ!
タバコは、一生しないけど、
お酒は、憧れるわーァ!」
『────ぁはは……///☼』
「……つーかさ、クラウン」
『────は:はいっ!?///☼』
「あっちのチーム……大丈夫なの?」
私とクラウンが、、、
パズルしまくった、
本棚の、スキマに……。
データを共有した、
マイスナ&ローザチームが、
新刊の本を、
ブチ込みまくっている。
その……例えでは無い。
ええ、つまり、"文字通り"────。
〘------マイぢゃーん!!☆☆☆
------ほれッ☆ ソコのんよっ!!☆☆☆
------いけいけッ☆ それっ☆☆☆
------やるのんよぉおおお〜〜〜〜☆☆☆〙
「ちぇりゃちぇりゃちぇりゃちぇりゃ
ちぇりゃちぇりゃちぇりゃちぇりゃ
ちぇりゃちぇりゃちぇりゃちぇりゃ」
ズゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!
ドゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!
「・・・・・・」
『────・・・・・・☼』
マイスナ、あいつ・・・・・。
本・・・・・投げとんな・・・・・。
「……クラウン。新刊書籍の、
損壊率は……?」
『────:……一応:
────許容:範囲です……☼
────さすが:天才肌と:
────いいますか……☼
────絶妙な:投擲の:
────コントロールですね……☼』
「……ほな、ええか……」
ハタから見たら、
狂銀のカッコした お姉さんが、
本を両手で持って、狂ったように
投げまくっているのだから、
もちろん、
"良い子はマネしないでね♪"
案件、で ある……。
ただ、ブン投げられた本どもが、
本棚のスキマに、綺麗に、
ストスト入っていく モンだから、
これまた、素晴らしい大道芸である。
〘------そこだッ;いけいけ☆☆☆
------マイちゃーん!!!☆☆☆
------ゆくぞッ;やれやれ☆☆☆
------マイちゃぁああーん!!!☆☆☆〙
「とりゃとりゃとりゃとりゃとりゃ
とりゃとりゃとりゃとりゃとりゃ
とりゃとりゃとりゃとりゃとりゃ」
「あれ、ローザは なんか仕事しとんのか?」
『────:一応:指示系統羅列と:
────動作サポートは:
────行っているようです☼
────言動は……アレですが☼』
「ヒューガノウン祀ってる教会に、
申し訳が たたんが?」
『────私に:言われましても☼』
全世界の皆さん、ごめんなさい。
あの精霊王は、私が育てた。
『────うーん:困りましたね☼』
「どったん? 精霊王、シメる?」
『────それは後に:するとして:
────今は:この鬼畜リストです☼
────冊子の作成や:
────書籍の収集などは:
────数が多いだけで:単純です☼
────ただ……このリストだけでは:
────やるべき作業が曖昧な項目が:
────いくつか:あります☼』
「そ、そうよねぇ……」
それは、私も、思ってた。
このリストは……、
どっから、どう見ても、
"可及的、速やかに"──だ。
今夜のディナーが やってくるまでにゃ、
つぶしこまにゃあ、なんない。
『────しばらくしたら:一度:
────マリー・マトマットを:
────覚醒させて──:
────詳細な"引き継ぎ"を──☼』
「やるべき、なんだけどねぇー……」
「むにゃむにゃ……♡♡ お祭り、ちね……♡♡
Zzzzzzz……♡♡」
『────彼女は……:
────寝させておくべきです☼
────人道的に……☼』
「……心底同意……」
さて……どうしたものか。
くまった、くまった。
「アンティー、本の入れこみ、
おわったよー」
「マイスナ、あんた、今は いっけど、
子供の前で、本、投げちゃダメよ?」
「なんで??」
なんでって、アンタ……。
〘------次は:"冊子つくり"のん?☆☆〙
『────そうですね……☼
────優先順位は:高そうですし☼』
〘------その後が:フワフワのんねぇ〜〜☆
------やっぱ;マリーさん;
------叩き起すのんかぁ〜〜☆☆☆〙
精霊王、お慈悲を。
「さすがに、かわいそう?
さっき、寝たばっかり」
「……うーん、そうよね。
ちょい待ち、ローザ。
"イド博士関連の書籍 集め"とか、
ここら辺は、先に やっちゃおうよ。
起こすにしても、もちっと、
数時間後に……」
〘------あんまり;オススメは;
------しないのんねぇー☆☆☆〙
あら、その心は。
〘------かなりの量の;お仕事のん☆
------引き継ぎミスると;マジで;
------間に合わなくなるのんよっ☆
------それに;"ただ書籍を集める"だけと;
------"何故それを集めるか"の理由を;
------把握しているのとは;
------大きな違いが出てくるのん☆
------言ってること;
------分かるのんかぁ〜〜?☆〙
「……ちっ、精霊王、言いやがるわね」
「ローザが、マトモなことを……!!」
『────今のローザの意見には:
────同意します☼
────こちらは:書籍の文章も:
────前もってスキャンしています☼
────書籍を集める目的さえ分かれば:
────最悪:"本体"を集める必要など:
────ありません☼』
「なるほど……もし、
"情報をまとめる"だけなら、
本は、集めなくていいんだ……」
「どこかに、"まとめて運ぶ"、のなら、
内容の分析は せずに、
集めるだけでいい、ってことだね」
〘------そーゆーとこ;
------ハッキリしとかないと;
------時間;とけちゃうのんよぉ〜〜☆☆〙
くそー。
言い方はハラ立つが、
ローザの、言う通りだわ。
このリストは、どっか早いタイミングで、
口頭で、内容の詳細を聞いたほうがいい。
「……どうする? そりゃ、イチバンは、
マリーさん、叩き起す、
ことだけど、さァ……?」
「ぅ、うーん……。ローザの原液、のませる?」
「そ、それは……」
お仕事ゾンビみたいに、ならへんか……?
ホワイト原液なのに、
ブラック まっしぐらでしょーや……。
〘------そりゃ;可哀想とは;
------思うのんけどぉー……☆☆
------後で;後悔する;
------よりは;いーよ?☆☆〙
コイツの過去 知ってると、
重みが、ちがってくんわね……。
ヒューガさんいわく。
ロザリア王女いわく。
精霊王の過去は、後悔との戦いだった。
「……わかったわ。数分 考えて、
ムリと判断したら、叩き起す」
「そっかー……」
〘------英断だと思うのんよ☆〙
『────わかりました☼
────その:方針で☼』
ローザも、本心では、
マリーさんを叩き起すのは、
イヤなんだろう。
ただ、このスライム神は、
思いやりが生む後悔を、
よく、知ってそうなんだよなぁ……。
……しろい、ふた。
……。
……………あれ?
ヒューガさんって、
なんで、
" し ろ い ふ た " に 、
な っ た ん だ っ け 。
「……ん?」
「アンティ!」
「ぉ、どった!?」
「ハシゴ、うごいてる」
「……へ?」
王室図書館・分室の本棚は、
それは、それは、でっかく、
背ぇ高のっぽ、ばっかりだ。
当然、なっがい、なっがい、
備え付けの ハシゴが、
たくさん、たくさん、隠れている。
その、ひとつが────……?
「うごいて、る……?」
「なんか、かたむき、変じゃない???」
『────ばッ・・・:バカな!!!☼』
「「 ──・・・ッ!? 」」
クラウンの、驚愕の、こえ!?
『────し……!☼
──── 震 音 反 応 で す っ !!! ☼ 』
「は、はぁッ!?」
「それって──」
『────申し訳ありませんっ!!☼
────こっ:この・・・!!☼
────この部屋に──:
──────誰か:います!!!☼』
はあああああああああ!?!?!?!?
「で、でも……!? クラウン、
あんた、さっきぃ……!?!?」
『────た:たしかに:
────先ほどのスキャンでは:
────反応が:無かったのに……!?☼』
マジで、言ってる!?
そ、それって、ヤバくないか……ッ!?
さっき、空間能力、つかってんの、
モロに、見られてんじゃないのッッ!?
マイスナが、クラウンに聞く!
「クラウンさん、
銅メイドさん達じゃないんですか!?」
『────あの方たちは:6名全員:
────王城の探索を:しているので:
────ちがいますっ!☼』
ちょい待て聞き捨てならんぞ。
『────これは……う:上です!!!!!☼』
「ゃ、そりゃ、そうでしょおおおお!!」
「あ! ハシゴの、うえ!?」
ぉ……あ! あれ、あれか!?
あれ……? なんだ……!?
ぼやけて、見えるわ……!?!?
──・・・グラァ・・・・・──っ!
『────……!?☼
────ぉ:落ちてきます!!!☼
────アンティ!! マイスナ!!
────受け止めてくださいっっ!!☼』
「なぁにいいいいいいい!!!???」
「ぅえああああああああ!!!???」
──ガクッ・・・ズルッ、、、──
「────Zzzz……ふご、んっ、
──んぉおおおおごごおおおお──!?!?!?」
「「 ──どぁああああああああああああ!?!?!? 」」
あぶにゃあぁぃいあああああああああああ!!!
「マイスナあああああ!!!」
「よしきたあああああ!!!」
トップスピード、はいりまぁす!!!!!
────Catch・・・!?
┃┃
┃┃
\\ ノ/
▷〇
ε≡ \__〇/\〇__/ ≡3
「「 とりゃああああああ────っと!!! 」」
「 ──うおおっ・・・ッ!? 」
────ズドムッ・・・!!!??
・・・・・。
・・・・・・・まに、おぅた……!?
ナイス、きゃっち・・・よね!?!?
上から落ちてきた人は……、
私とマイスナに、
サンドイッチ・お姫様だっこ(技名)を、
食らっている……。
「──おぉ……な!? なんだ、
おまえたちは・・・!?」
「げっ……! その、かっこう……!?」
「き、貴族……さま、ですか……!?」
かなり、派手な装飾の、
しかし、堅実なデザインの服が、
視界に、入る……!!
ずいぶん、筋肉質の男性だ……!!
ごっつい、黒っぽい髪の毛の、
おじたんである!
髪は、けっこうフサフサである……!!
か、片目だけの、メガネ……!!
も……モノクル、だっけ……!?
「ぬ、これは……!!」
持ち上げられている紳士は、
自分が、女の子ふたりに、
支えられている現状を、
理解したみたいだ!
「と、とりあえず、下ろしたまえ!!」
「「 あ、はい 」」
ハシゴの上から、
落ちてきた、おじたんを、
そっと、じゅうたんの上に、下ろす。
──トスン。
ケガは……なさそうね。
『────い:いったい:何処から……!?☼』
クラウンが、超・パニくっとる。
いや……私も、パニクりたいんだが……。
「うーむ、しまった、眠っていたか……」
「「 ハシゴの上でぇ!? 」」
どんだけ器用やねん、
王都の貴族さんぁ……。
「君たちが、受け止めてくれたのか、
礼を言う。で? 誰だね?」
「「 ・・・・・ 」」
……なんだろう。
言葉が、でにゃい。
すると、筋肉質の おぢたんは、
勝手に、しゃべりはじめた。
「
……ふむ。
では、こちらから、
名乗るとしよう。
我が名は────、、、
ア バ ン テ !!!!!
シ ュ ー テ ィ ン グ ス タ ー !!!!!
男 爵 で あ る !!!!!
」
うああああああああああああああああああ。
だんしゃくさんやぁああああああああああ。
「うーむ。ここへは、
普通の方法では、入れないはずだが。
ところで、マリー嬢は、
何処へ、行ったのかね?」
「「 ・・・ 」」
かっちりした服を、
筋肉で、ギュウギュウしながら。
アバンテ男爵は、
金色のモノクルを輝かせ、
あたりを、キョロキョロ、
見回した。
ミニ四駆みたいな名前の
おじたんやなぁ(´・ω・`)。