王都の検問 さーしーえー
キッティの さし絵、
ちと修正しました(;^ω^)
「学論会は、少し暗くなってからです。
もし、お時間が あれば──、
よかったら! 夕ご飯を食べてから、
見に来てください! ──ではっ♪♪」
「にょきっとな?」
「くっゆーぅ!」
妙に やる気に満ちた キッティは、
うさ丸と、カンクルの
入ったカバンを持って、
ギルド専用口から、行ってしまった。
王都の西側の大街門は、
よく見ると、三重構造になっていて、
その隙間に、色々な機能が、
隠されているみたいだ。
まぁ、なんにせよ、
朝のウチに、王都に着いて、よかった・・・。
マイスナと、しゃべる。
「やぁれやれ・・・まったく!
ヒト騒がせな、受付嬢さんだこと……っ!」
「んだねーっ。でも、
街の中に入るまでに、
バイバイしちゃうとは、
思わなかったねーっ」
「そうねぇ……トホホ……。
キッティが裏口を通れて、
なぁーんで、私たちが、正規ルートで、
並ばな アカンのか・・・」
「ぅーん、、、ナトリの街の、時みたいに、
外周壁の出張所から、
街の ナカに入れたら、よかったねー」
「ぁ! しまった!!
それよぉ……! バカ正直に、
正面から入ンなくても、
キッティが居たんなら、ギルド出張所で、
クチ、利いてくれたんじゃ・・・!?」
「ぁー……、やっちゃったねー。
このヒトゴミから抜け出すのは、
今からだと、たいへんかもー」
た、たしかに・・・。
今、私たちは、王都の、
でっかい要塞みたいな入口の、
これまた、でっかい、
トンネルみたいな、
アーチ状の建造物の、真下の、
検問待ちの行列の中を、
じっわ、じわっと、
進んでいるんだ、けんども──。
マジで、めっちゃくちゃ、超・ヒト、多いわ。
あんまり、列が、進まにゃい。
つーか、ヒトごみの、
横幅が、広すぎて……!
もはや、列ですら ねぇわ・・・。
これも、お祭りの賜物、なのかな……?
『────推測:待ち時間:
────17分:30秒と予測☼
────ふふ:見た目ほど:
────ひどくは:ありませんよ☼』
『>>>すっげぇ人だなー。
>>>お正月の時のさ、
>>>神社の参拝客、
>>>みたいだねぇー』
先輩の時にゃあ、
神サマにアイサツかますのも、
たいへん だったのねぇ……。
新年の挨拶とか、
別に、おウチで お祈りとかで、
じゅーぶん でしょーゃ!
「あぁ……ちくしょ。キッティに、
ついて行くんだった・・・失敗した。
どする? 戻って、
外の出張所、いく?」
「ぅーん……、いつもは、
手紙とかを、預けるだけでしょ?
そこから、アンティと私だけで、
街のナカに入れるか、
わかんないし・・・」
「てしかに?」
「あと、ここからジャンプして、
後ろに戻ったら、
すぅうっっごい、目立つと思う」
「・・・つるはしで、
チャイムを殴ったような、
音は鳴りそうね・・・」
主に、靴底から。
「ぅーん…、こいつらが、
全員 消えれてくれれば、
待ってる間、
アンティと、唾液交換、
楽しむんだけど・・・」
「こりゃっ……! 何言っとんじゃ///
そもそも、この人ら、
居なくなったら、待たなくて、
よくなるっつーの!//////」
「あっ、そうだね! ぇへへ・・/////
きょ、今日、どこで、
エッチ、しよっか……♪///」
「こッ、こらぁっっ・・!?////
耳元で、囁くんじゃ、にゃー!!」
たまに、ニャーナみたいな、
照れ方に なってしまう、
わたくし、アンティである。
「ま、まぁ……?
あと、15分、くらい?
しゃべってたら、すぐか……」
「うさ丸たち、キッティに、
つれてかれ ちゃったねーっ。
手が、サビシイ・・・ワキワキ」
んだなー。
あやつらのモフモフは、
待ちぼうけしてる時は、大変よい、
ヒマつぶしナデナデに、なんだけんども。
「……てか、キッティの発表会、
夜ごはん後っつってたわよね。
時間、遅すぎない?
日付かわる前に、終わんのか……?」
「魔物に ついての発表なのに、
うさ丸とカンクルを連れてっちゃって、
だいじょうぶ、なのかなー」
た、たしかに・・・!
よく忘れるけんども、
あの、モフモフ☆ペアは、
けっこう、レアモンなのよね・・・!!
ひとりは、私の作った魔物? だし・・・?
ひとりは、レアうさぎで、
何故か、勇者? だし・・・。
「なんか、大丈夫かなぁ・・・。
公開実験会とかに、なったり、
しないでしょねぇ・・・?」
「……" でっかくなっちゃった "、とか?」
「ぃ、いや! さすがに、それは、
大公開、しないでしょーよぉお!?」
巨大化する魔物とか、
改めて考えたら、びっくりドッキリうさぎよな!!
頼むから、トラブルは起こすなよ、
うさ丸ぅうう・・・!!!
「アンティのキスは、
晩御飯の味~~っ♪♪」
「そこな狂銀っ。可愛く、
ヤバい歌、作曲すんじゃないの」
「前から言おうと思ってたけど、
ふたりで、
ガーリックトースト食べた後の、
ディープキスも、わたし、好きだよ?」
「あんときゃ、私たちは、
アタマが、イカれてたのよ・・・/////」
「またまたぁぁ~~///// えいっ♡
アンティだって、好きな、
くせにぃぃ~~♪♪ このっ♡ 」
「うわぁぁ・・・この人、いま、
狂銀っぽ~~ぃい・・・!」
「次は、いちごジャムだな」
「アホか・・・! だ、だいたい、
ソレしたら、キス以外、
できなくなっちゃ・・・、……、ぁっ」
「・・・なに?」
「・・・・・にゃんでも、にゃい/////////」
「・・・ふぅぅう~~~~ん???」
「・・・/////////」
「・・アンティの、エッチ・・♪♪/////////」
待ち時間は、あっという間だった。
なぜか、無性に、
狂銀を、ぶっ飛ばしたくなったが。
え? イミが、わからない……って?
うるせぇ。永遠に、意味など分かるな。
「唾液、でてきたー」
「だまれ狂銀」
検問の兵士さんら は、
私たちを見て、ニッコニコだった。
「すっごいなぁー、キミたち!!
よく、出来てるよ!!」
「カフェ前の像に、そっくりだ!
どうやって、作ったんだい?」
「???」
「???」
作ったんだい?
作ったのは、変態だが・・・。
マイスナと、首を ひねりながら、
しかし どうやら、対人検査は、
オールパスのようだ。
カンタンな質問も、まさに、流れ作業。
この人数だ、こうなるか。
「オーケーだ! いやぁ、すまないね。
いつもは、ひとりひとり、
警戒するなんて、ここまでは、
しないんだけれども」
「なにせ、新しい お祭りの、
真っ只中、だからなぁ……!
まったく、俺たちの身にも、、、おっと!
後ろのハンサムな商人さんが、
怒りそうだ・・・もう、
行っていいよ! 楽しんで!」
「ぉ、お疲れ様です」
「がんばです」
検問の兵士さんら に、アイサツをカマし。
やっとこさ・・・最終の門に向かう。
ふぅ・・・前は、ここを通んのに、
こんなに時間は、かかんなかったヮ・・・。
「ぁ。聞いてみ、マイスナ。
街の中から、少しだけ、
音楽とか、聞こえる」
「ぁ、ホントだ―。
朝ご飯たべられる、屋台とか、
あるかなー」
ぶっっっとい、
王都を囲む壁を、とおり、抜けて。
ここには、ぶっちゃけ、
身を隠すために来たけれど、
まぁ・・・お祭りの露店で、
ごはん食べるくらいは、いいでしょや。
「前の商人さん、あれ、食べ物系よね?」
「ぜったい、屋台の荷物だよーっ!」
────そんな、ことを、話してた、とき。
それは、たぶん。
王都の、最後の門を、
とおる、時、だった。
────胸元の、〖 ギルドカード 〗が──……、
──── ポぉお─────……ン ・・・・・!
と、鳴ったのだ。
「 ────……ッっ?! 」
「 ────……っッ!? 」
しょーもない話を していた、
私とマイスナは、仮面の下で、
いっきに、冷や汗を出し、
自分たちの、胸元を、見る。
その動きで、お互いに、確信する。
私の瞳の金と、彼女の瞳の銀が、カチ合う──。
────……なにかを、" 検知 "された・・・!!!
それも、ギルドカードの、情報、を・・・!?
──まじィわ。
「こっち── 」 キィン──…・!
「ぅん── 」 ギィン──…・!
すぐに、門の最後を、抜け切り。
王都の内側の、
大きな石のブロックで出来た、
何かの建物の基礎の、
四角い巨大な柱の影に、
マイスナと、滑り込む──。
すると────……、
──……ぎぃぃ、バタンッッ!!
「──ほ、ほんとうなのか・・・!?」
「──あぁ、たしかに、今・・・」
「──おいおぃ。本当なら、コトだぞ?」
「──…… 」
「──…… 」
王都の、内側の、検問所から。
武装した、衛兵たちが、
飛び出て、きたのは。
まさに、ギリギリの、タイミング だった。
これピーンチ!!?((((;゜Д゜))))!?










