かんじょかな?
たいとるのなぞ
「────ぁの……たまには:
────いっしょに:お酒でも……/// ☼」
「>>>──!?」
などと、嫁さんに言われたので、
カネトキは、まぁ、おどろいたワケだ。
「>>>(──なんか、退屈させてたのかな……!?)」
「────(もじもじ……/// )☼」
ただ、もちろん、嬉しい。
好きなレディが、モジモジしながら、
一緒に飲もうなんて、お誘いに来るなど──、
もはや、ガッツポーズしたい心境である。
「>>>──しゃあッ!!」
「────:っ!?/// ☼」
ガッツポーズした。
「>>>えっと、今からでも、いいかぃ?」
「────は:はい……///☼」
太陽神は、赤面した。
"シルバーグレイ"は、
別に、雨に打たれて、
"ぬれねずみ"に ならなくとも、
いつでも入店が可能だ。
元・花魁組が、
かわりばんこ で切り盛りしているだけの、
たいそう、素晴らしいBARである。
立地の条件から、年齢制限は、
多少、ガバガバでは、あるが──。
洋風の木造建築の空間で、
金の簪たちが、
しゃんら、しゃんらと、ゆれた。
≦ ぼうや、今日の、おすすめ やぁえぇ~~♪ ≧
「>>>あっ、ども……!!」
「────むむっ……!?☼」
【 ぐかか♪ こりゃ、おかんむり♪
ヒトサマの食べもん、
とらへん っちゅーんじゃーぃ! 】
いつの間にか、
"ママさん"の位置に落ち着いた、
ヨトギサキ と、ダイオルノシュオン の 良い所は、
客が、いい雰囲気になったら、
さっさと、裏の座敷に入り、
のんびりする所だろう。
上客に、構い過ぎず。
お気に入りのキセルを吹かし、
誰かしらの、衣服を、縫う。
たいへん、空気の読める、
鬼姫と、炎姫である。
まぁ、いつもの通り。
カウンター席の二人は、
たわいも無い会話を、楽しむまでだ。
「>>>──えっ!? じゃあ、あの実……、
>>>けっきょく、食べれなかったのかぃ」
「────はい☼
────アンティが"調べておいて":
────と、ずいぶん前に:
────まとめて格納した:
────いくつかの:木の実ですが──☼
────さいごの 一種類は:
────" ハナサナイゼの実 ":
────という実でした☼」
「>>>す、すごい名前の、実だなぁ……」
「────強力な接着剤の材料に:
────なるようです☼
────いくつか:変異種の:
────" モゥ・ハナサナイゼの実 "も:
────紛れ込んでいました☼」
「>>>ははは……ソイツなら、
>>>何でも、しつこく引っつきそうだ」
「────けっこう:危険な実です☼
────接着面を剥離させるには:
────" モゥ・ワカレマショウの実 ":
────というのが:必要な ようです☼」
「>>>……離婚届みたいな植物だな。
>>>やれやれ……いったい、誰が、
>>>名付けたんだか?」
「────ふふふ……♪☼
────犯人は:この箱庭に:
────いるかも しれません☼」
「>>>はは、ちがいない。
>>>ぼくは、あのメガネ作家に賭けようかな?」
「────ふふふ:
────意外と:レディQやも:
────しれませんよ?☼」
scene - select...▼
「──ぶっっあぅくしょぉぉ────い!!!◎▽◎=3
いけねぇ、いけねぇ……!▽
原稿が、飛んでっちまうとこだったわー-!!▽」
「+++……ねぇ。この ベタ塗りだけど・・・
+++当然・給料は出るんでしょうねぇ?」
[入力切替]ビデオ●▼●
今日は、スッキリとした味の、
焼酎を見つけることが できた。
酒の種類は、増え続けている。
「────:……どうしま:しょうかね☼」
「>>>……ん?」
「────アンティの:ご学友の:
────修学旅行です☼」
「>>>……そうだねぇ」
ステキなグラスは、
酒の味を、ガラリと変える。
二人して、ちびちびと、飲む。
落ち着いた、いい、時間だ──。
「────やはり:甘いのでしょうか☼」
「>>>……なにが、だい?」
「────アンティなら:
────バレても:
────大丈夫な:気も:するんです☼」
「>>>……」
「────あなた:は☼
────その……やはり☼」
「>>>……」
「────" 悪意 "を:信じる:
────タチ:ですか☼」
「>>>……ぅーん──……」
グラスの中の酒は、
澄んでいる はずなのに、
人生の、豊かさ なんか が、
まるで、融けているようにさえ、想える。
「>>>……最近は、ちょっと、
>>>ちがうかな?」
「────ぇ?☼」
「>>>後輩ちゃんたちの力が、
>>>露見したら、
>>>悪用しようとするクズは、
>>>必ず涌く。それは、保証するさ。
>>>すべての人間が、道徳を、
>>>貫けるわけが、ないからね」
「────:……☼」
「>>>ただ……ソコが、問題なんじゃあ、
>>>ない気も、してる。
>>>そこじゃあ、ないんじゃないか、って──」
「────:と……言うと?☼」
「>>>" お節介 "、すぎだろ? 彼女!
>>>困ってるヒトなんて、それこそ、
>>>無限に、いるんだぜ? だから── 」
「────:……っ!☼」
「>>>助け続けちゃうかも、しンないからさっ──…… 」
──カラン。
カネトキは、グラスを持った片手の、
ひと差し指を、宙に向け。
実に、小気味良く、言った。
「────:……///☼」
「>>>……ん、なんだぃ?
>>>ずいぶん、嬉しそうじゃないか」
「────ぃ:いえ……あなたが///☼」
「>>>?」
「────:あなたが:今……:
────" 悪意 "では:なくて……:
────" 善意 "で:悩んでいるから……///☼」
「>>>……!」
クラウンは、頬を染めながら、
自身の両手で、コロコロしているグラスを、
ジッと、見ている。
カネトキは、何とも言えない愛おしさに、
駆られてしまった。
まぁ、イタズラ心も、湧くさ────…… 。
「>>>……その、こんな席、だからさ?」
「────ぇ:ん?/// ☼
────はい?///
────なんですか?☼」
「>>>ちょっと、聞きにくい事とかも、
>>>ちょろっと、聞いちゃったり、して……?」
「────?☼」
コテン、と首を傾げたクラウンは、
すぐに、微笑む。
「────ふふふ:どうぞ?☼」
「>>>オコんなぃ?」
「────それは:あなた次第です♪☼」
「>>>ぁー……、ぅ、ぅーん……///
>>>じゃあ、率直に聞くけど」
「────はぁい?☼」
少しだけ溜め、切り出す。
「>>>なんで、後輩ちゃん達の"分泌物"、
>>>集めてんの?」
「────っゴボッっ・・・!!!??//////☼」
タイミング悪く、
酒を口に含んでいた クラウンは、
目に見えて、派手に、むせ返した。
「────けっ:けひっ!☼ こほっ!?☼
────っな:なにを:いきな・・・!!!??//////☼」
「>>>ミャナミとニャーナから、
>>>貯水層エリアが、
>>>すっげぇ量に なってるって、
>>>聞いたんだけど……?」
「────そそそそそそそそそそ:
────れれれれはは!!!//////☼」
「>>>" そろそろ嫁さんを止めろ!"ってサ☆
>>>はい、これ、七兄妹からの、ご署名、全員分☆」
「────ぁ:う"ぅぅ……//////☼」
「>>>ははは。で?
>>>どーしますかね? おかあさま☆」
カネトキは、横向きに身体を向け、
片ひじをバーカウンターに立てながら、
イジワルな笑みを、浮かべている。
クラウンは、酔っただけでは無く、
顔を赤面させながら、頭を抱える。
──以下、カミさん の言い訳── 。
「────おっ:おとこのヒトだって!?///☼
────何か:集めたり:
────コレクションするの:
────お好きでしょう──……!?///☼」
「>>>いや男女関係なく、
>>>アレを収集するのは、
>>>全世界、分け隔て無く、
>>>ヤバい嗜好だと、思うけど……?(^_^;)」
「────集めているだけです!!!//////☼」
「>>>これ、亜空間内の、
>>>濾過システムの、使用記録♪」
「────!!?//////☼」
「>>>集めたうえで、フィルタリングしたな?」
──ヴォン、と宙に出現した、
半透明の、小さな水色のウィンドウには、
クラウンが、度々、
大量の液体を、
濾過精製していた という記録が、
細かく、記されている。
「────( ;゜³゜)~♪ぴゅっ:
────すぅぅ〜〜〜〜っ☼」
「>>>あらぁ~~♪
>>>口笛、ヘタだねぇー♪」
「────ぃ:いいじゃ:ないですかっっ!?☼
────せっかく:
────無限容量なんだから:
────すっ:少しくらいっ!?//////☼」
「>>>少しでは、ないかな……。
>>>この量なら、もう、
>>>プール開き、できるからね……。
>>>あの二人、すげぇな……。
>>>これ、ホントにデータ、
>>>合ってんのか……?
>>>どっから、こんな水分、でてんだ・・・」
「────ぁ:あぅ……//////☼」
クラウンのフェイス・カラーは、
元・メカッ娘なのが、
アヤしくなるほど、
多種多様な色合いに、変化している。
もはや、次ぐ言葉も あるまい。
「────ぁ"ー:ぅ"ー…………(シクシク)」
「>>>──ぁ! ちがう、ちがう!
>>>そうじゃないさ。
>>>クラウンちゃん、わかってるって!」
「────:……?☼」
「>>>最初から、こう聞けば、
>>>よかったな──── 」
なんとも、キワドい話題である。
最初の、良い雰囲気は、何処へやら──。
だが、次の、カネトキの質問で。
この空気も、
ガラリと、変わる────。
「
>>>あの ふ た り の、
>>>身体に ついて──、
>>>なにを────調べ続けてる?
」
「────:… ☼」
「>>>"有機物残量測定濾過積層"とは、なんだぃ?」
彼は、隠蔽ファイルを、解き明かしていた。
あ、今年のTシャツも通りました(*^^*)
⬇










