緊急脱出。さーしーえー。
昔を思い出して書きました(笑)
マイスナには、
バレてしまっているけど。
私は、けっこう
絵本コレクター、だったりすゅ。
地元のガキんちょたちに、
昔っから、よく、
読み聞かせたり、していて。
けっこう、
ハマって、しまったのだ。
ちっちゃい子らに、
向けた、お手紙。
誰かに、伝えておきたい気持ち。
そういう、奥深さが、
染み込んでいる。
そんな、本たち──。
やさしさ。
たのしさ。
こわさ。
みらい。
きぼう。
だれかに、つたえるために。
踊る、正義と、悪。
わたしたちが、見るべきなのは、
光だけじゃあ、ない。
──そうだ。
わたしの持っている、
あの、絵本にも、
ゆーれいは、登場する。
ただ────。
(((( --────-- ))))
「「 ──っ、─…… 」」
あそこまで、美しくは、ない。
『────きますっっっ!!!☼』
束ねられた、
ふたつの幻影が、
光を、透過しながら、
──── の ば す 。
『>>> よけろっ!!!』
「「 ──っ・・・!! 」」
しゅるるる っ っ っ !!!
────" リボン "──・・だ!!!!!
植物の、ツタ、の、ようにッッ!!
こちらを────……!!!
「っ、マイスナ!! つかめッッ!!」
「ぅ、んっ──!!!」
── パ シ ぃ い ッ ── !!
彼女の手を取り、
──グアン、と、ひっぱる・・!!
「つよすぎた!!」
「だいじょうぶ!!」
舞い、持ち上がる、銀の、髪。
マイスナは、さすがだ。
まったく、危うさが無く、
サンダルで、とんっ……!
と、着地する──……!!!
「──っ、アンティ……」
「……ええ」
(((( ─√──√──√─ ))))
ドレスから噴き出した亡霊は、
わたし達と同じで、ふたりだった。
……。
…………チッ。
うつくしい、わね……。
ふわふわと。
透けるヴェールは、
花嫁のよう。
やれやれ。
ゆうが な、こって──。
〘------どうなっているのん?☆〙
〘#……わからんが、目の敵に、
#……されておらんか?
#……ほら──こちらを、向くぞ……!〙
美しすぎる、
ゴーストたちの、
向きが、変わった。
足元は、綺麗な布が集まり、
複数の、花の、
つぼみのように、なっている。
リボンたちが、しゅるしゅると、
その、まわりを、おどっていた。
ちょっと、蛇みたいで、イヤ。
その、下方に、かがやく、
太陽と月のドレス。
ふん……、" 守護者 "とでも、
いうの──?
『────厄介……です☼』
「なに、が……」
やつら から、
目を、離さずに、
言った。
『────魔物では:ありません☼』
「「 ……!? 」」
『>>>なんだって!?』
……どゆこと!?
仮面ごしに、
先輩も、見ているはず。
色々、分析、できてるのよね……!?
クラウンの、声が、ひびく。
『────"分析完了"☼
────分析結果:出します──☼』
──ぴぴ、▽。
視界のスミに、
対象情報が、ダウンロードされる。
ピ、ピ。
==============================
対象A:【 ゴールド・ニュンクス 】
対象B:【 シルバー・ニュンクス 】
タイプ:【 式神 (自然発生) 】
マスター:【 ?悲?回? 】
==============================
『>>>なんだと……』
「クラウン。しきがみって、なんさ」
『────私も……:混乱しています☼』
しっか、神さま。
夫婦パワー、出しぃさ。
(((( ─√──√──√─ ))))
「「 ……! 」」
光のカーテンを、
かぶったみたいな。
目の前の、御二方が、
──ぷくりと、膨れる。
『────ロックオンされています☼』
『>>>逃げろ。ヨロイが無い。
>>>相手にするな。
>>>パーカーにゃあ、荷が重い』
その通りだと思い、
いつもよりスースーする足で、
ふたり、駆ける──……!!
目指すは──ドアだ……!
タタタタタっ・・・!!!
『>>>──ッ!? ……" 眼魔 "・・・!!
>>>────"反射速度"・・・!!!』
〘#……借りるぞッ、カネトキッ!!!〙
「「 ──ッ……!? 」」
──ズギュゥオウウウウンン・・・!!!
時の、重さが、増した。
そして────気づく。
( ……ッ!? リボンの……!? )
( しょく、しゅ……!? )
なぁんだ、コレ・・・!?!?!?
私たちが、ドアに着く前に、
ドレスの守り神さんから、
アホみてぇな数の、
レース・リボンが、のびていた。
イカかよ。
かず、おおっ。
やべーわぁ──。
『────"ウィップ"……!?☼
────展開が:はやいっっ……!!☼』
『>>>すぐに、右に重心を向けなっ!!
>>>足ィ、絡め取られるぞっっ!!?』
(( くっ・・・!! ))
"先輩の仮面"は、
思考を、速くする事が、できるけど。
今は、それに、ついて行ける、
"黄金龍"と、"天空鯨"の、
"筋力"が、ないッッ・・・!
私たちは、ちょっとばかし、
流路で、強化された、
"食堂娘"の"筋力"で、
これを、よけなくちゃ、いけない。
( からだがっ・・・!! )
( おも、いっ・・・!! )
スローモーションの世界で、
息苦しくも、なりながら。
ドアからの脱出を、あきらめ、
右へと、よける。
ギ、チ、チ・・!!
『────!!☼
────カネト!!☼』
『>>>……!! 限界を、
>>>見極め、すぎだ……!!
>>>負荷を、かけすぎんなよ……!?
>>>よし──ゆっくり、"戻す"、ぞ……!!』
──ぉぉおおおおおんんん!!!
時の流れが戻り、音が、もどる。
光が、ふえる。
──ドドドドドドドドド──……!!
「っ! うぉ……!!」
「あぶなかった!!」
レース・リボンが、
"スパイダー・アタック"のように、
ドアを、真っ白にした……!!
どっから、出てんだ、あんな量ぉ!?
私とマイスナが、
部屋の壁に激突し、
すごい音が鳴る。
────ドゴシャアぁぁああんん!!!
『────アンティ──ッ……!?☼』
〘------大丈夫のんよ-☪︎⋆〙
「たりめーだ。ぁめんなよ?」
「とびこむのは、ベッドだけです!」
手に召喚した、黄金の歯車と、
白く光る銀の鎖で、
壁への衝撃は、完全に、殺している。
ぁッ……ちっと、
壁、へこんじったケド……。
すまん、アブノさん……。
『────ほっ・・・!☼
────心配:
────させないでください!!☼』
「今さら、なぁに、言ってんのよ!!
クラウン、アレ、燃やせそう!?」
──ボッ!!
手の、歯車から、炎を、出す!
すると──、
けったいな、事が、起きた。
すぅ──っ・・・!!
「……!! アンティ、あいつら……!」
「うっわ……けったくそ、わりぃなぁ!!」
私の、"特製ファイア"を見た、
ふたりの、たいへん、
お美しーぃ、"おゆうれい様"方は。
なんと────、
"太陽と月のドレス"の、
"後ろ"に、隠れたのである。
〘------ドレスを;盾に;
------してるんのんなぁー☪︎⋆〙
〘#……ふっ。"芸術"に対する、
#……理解が深い、人外のようだな?〙
……。
……ぃゃぃやいやいやいや。
布が、布を、盾に、すんなや。
こちとら、"山火事つかい" さん やぞ……?
なんか、ひきょーだわ。。。なァ?
おっ、イラついてきたわ。
「チッ、チッ、チッ……」
「アンティ、、、なげキッスは、
後で、わたしに」
するけど。
ぁーあんか!!
イケすかねぇなあ……!!
炎、ぶっぱなしゃあ、
そりゃ……倒せるだろうとは、思う、が!!!
こっちにゃ、熱にゃー強い、
"アナライズ・コーティング"、あるしぃ?
"空間接続"で、呼吸も、できらぁ。
あの、ドレスごと燃やせば、
まぁ、はやい。
ただ……それは、
やったら、" マ ケ "
" マ ケ " 、 よ な ぁ 。
「なめたマネぇ、してくれやがンなァァ……?」
「キサマぁ……守護者、シッカク、だゾ……?」
『────ぁ:あの……:まだ、
────あの:ドレス達の:
────守護者か:どうかは……☼』
〘------おうわぁ……☆
------キレ芸は;やめるのんなぁ……☪︎⋆
------タダでさえ;ふたりとも;
------キレると;共鳴して;
------止めにくいのんに……☆〙
しらんしっ。
わーってると、おもっけど……。
あたしらは、そのドレス!!
けっこう……どストライクなのよぉ……!
べつに、着ねェーに、
してもなァ。
いや、マイスナには着せて、
眺めて楽しむ けんども。
つーか、
あの、変態が、つくったとは、いえ……、
こぉーんな、ココロぉ、
こめられた、"芸術品"……!
炭に、すっかよ!
バカらしい……!
ふだん、お荷物の品やら、
たいそう、大事に、
運んどるんやぞ、コチトラ、よぉ。
ここで、消し炭にしたらァ、
わたしの、黄金の良心が、
チクチクと、痛まァーなあぁ……?
「決めたわ。あのドレスは、いただく」
「当然です。わたしと、アンティのエモノだ」
きひひ、そーよね?
おぉ──い、
誰に、ケンカ売っとんのじゃ、
この、双子クラゲ ちゃん が。
みてろよ? タコすけ。
──いてこましちゃる!!!
「格納すっぞ、クラウン!」
『────わかりました☼
────チャレンジしましょう☼』
──きゅぅおおおおんんん!!
────きゅぅういいんん!!!
手で、バッグ歯車を、あやつる。
さぁて、二代目クルルカンの、
ジャグリングは、いかが──……?
「わたしも、鎖で!」
〘------あいあいさーっ☆☆〙
おっ、マイスナも、やる気だっ。
まぁ、ゆぅても、布やろ。
この、回転、
この、勢いな、
当たれば、まず────、、、
ふ っ ・・── 。
「「 ──・・・!?!? 」」
ん っ 、 消 え た が !?
ん"っ……!?
ど こ い っ た !?!?!?
『>>>さっきから……"魔力"を、
>>>感じないんだ……、見えない。
>>>ずっと、"眼魔"、
>>>してるんだが……』
「どッ、どこいったの!?」
「えっ、えっ」
〘#……落ち着きなさい!!
#……チッ、"式神"とは、
#……なんなのだ……。
#……気配が、読めん……!!〙
えぇぇぇえええ、
ナニソレぇぇえぇぇ……。
部屋の空気が、張り詰める!
ここには、わたし達と、
きれいな、ふたつの、
ドレス、しか……にゃい!?
「おっ……ドレス、しまって、逃げっか?」
「それ、賛成……っ!」
無理には、戦わんわ。
だが、ソレは、もらう。
いけるやろ。
とりあえず、上の階の、
アブノさんに、このことを──っ……、、、
────っト……。
〘#……──バカもの!!
#……不用意に、うごくな!!!〙
「「 ……──ぇッ──…… 」」
──しゅるる、
という、音がした。
ぐ
る
ん
っ
。
「「
う ぅ っ 、
わ ぁ っ っ
」」
部屋が、一回転、する。
ちがうわ。
もちあげ、られ、トル・・・!!!
「そんなっ……!?」
「あんな、布、に……!?」
こいつら、、、
どうやって、浮いてんだ……!?
『>>>あそこだ!! くっ!
>>>クラウンちゃん、火っ!!』
『────はいっ・・・!!☼』
──ボシュンッ・・・!!!
────ぼぉぉおおお!!!
クラウンが、小規模の、
爆発を、連続して起こすが、
よけられる!!
当たって、いない・・・!?
『────思うより:
────ずっと:速い!!☼』
『>>>水みてぇに、よけやがる!!
>>>後輩ちゃん!!
>>>こっちで、頭を保護する!!
>>>リボンの、切断を!!』
ちょっとした、油断に、
なる、のだろぉか……!!
まっさか、今さら。
こんな、布クラゲ共に、
負けねぇ、だろうと……!?
で、でも……!!
リボンなんて、回転で、
断ち切れる。
──ぎゅるる・・。
「……!?」
手の、歯車に、
から、んで、やがる。
いつの、まに。
『>>>まずい』
クモの巣に、かかった、
ディナーの、ようだった。
──シュババババザザザザ!!!
──ぎゅるるるるるるるる!!!
「「 ぬぉおわわあああ〜〜ッッッ!!??? 」」
──ぐるぐるぐるぐるぐるぐる──!!
──ぐーるぐるぐるぐるぐるぐる──!!!
──ぅ、うわああああ!!!
大量の、レース・リボンに、
ぐるぐる巻きに、されていく!!!
こ、こいつ!!
意外と、チカラが、ある!!!
本体が、宙に浮いたまま、
私たちの手足を縛って、
浮かんだ、まま、なんて・・・!!
ぜったい、フツーじゃあ、
ないっ・・・!!!!
「ちょ、ひぇぇえい……!?」
「さっ、さかさまぁ……!?」
『>>>アナライズ・コーティングする……!!
>>>だから、丸ごと、燃やして……』
『────こっ:これ以上やると:
────部屋に:引火しますよ!?☼』
『>>>炎は、吸い込めるだろぉ!?』
『────あんなに速いのです!!☼
────燃やすまでが:大変ですよ!☼』
ありゃっ、
久しぶりに、クラウンと先輩が、
モメている!!
……なんか、なっつかし…、、、
────って、
そんなバヤイや、ない……ッ!!
「ぁ、アンティ……!! まえ……!!」
「へっ、、、うおおっ……!!?」
リボンの触手に、
絡め取られた、
私たちの────、
(((( ─√──√──√─ ))))
「「 どぉお…… 」」
すぐ前に、やつらが、きていた。
「あ、あんだぁ、コイツぅう・・・!!」
「ち、ちかい、な……!!」
(((( ─√──√──√─ ))))
なんだぁ、ゴラぁ!!!
しげしげと、見て、いやがる!!
「こんのぉ!!」
「ローザ、鎖! 氷!」
しゅる・・・!
すこぉ────……!
「「 ・・・!? 」」
あ、あたらな、い・・・!!!
ちがう、、、よけられたんじゃ、ない!!
す り 、 ぬ け た ・・・!!!
「うそ……」
「えっ……」
まるで────"幻影"だ・・・!
ぜんぜん・・・手応えが、ないッッッ!!!!!
『────接触:感応が……"0"……?☼』
『>>>違和感が、わかった』
先輩が、言う。
『>>>こいつら、触れない……』
すどおり、クラゲってか!!!
「でも、つかまれてんじゃんっっ!!」
「ローザ!! リボンに、攻撃を!!」
──すかっ!!
────すすかっ!!
「なんで、からぶんねん……!!!」
「ひゃっ、そ、そんな……!?」
『────炎も:ダメです!!☼』
『>>>ゴーストより、タチ、
>>>悪いじゃなぃか……!!!』
この、ダブル布クラゲには……、
炎も、歯車も、
素通り、、、だってーの・・・!?
・・・・・あれっ?
もしかして、コイツ・・・。
" 反則 "、じゃねっっっ???????
パーカーごしに、
身体に、リボンの触手が、
ぎりぎりと、食い込む。
ぎりぎりぎりぎりぎりぎり・・・──。
おい、はなせや。
「もうやだおうちかえるうううううう!!!」
「はなしぇええええええええええええ!!!」
(((( ─√──√──√─ ))))
無数のリボンに拘束され、
為す術の無い、私たちに、
クラゲヤローの、本体たちが、
せまる・・・!!!
なんとなく、視界に入った、
いっぽん、いっぽんのリボンは、
めちゃくちゃ、、、綺麗だ。
切り刻んで売ったら、
大人気に なるに、違いない。
レースの柄……美しすぎ、だ。
ただ……こんだけ、
"糸コンニャク"みてーに、
ぐるっぐるなら、話ァ、別だ。
きっっっっっも。
無い、乳に、、、。
最近、、、やっと、
明るい未来が見えてきた、
我らが乳に──、
遠慮なく、
パーカーの上から、
パイスラ、入れくさって、きやがる。
「アンティ……見られてる」
「わーってる……くそ……」
(((( ─√──√──√─ ))))
クリアな、視線を、感じる。
つーか、顔が ねェから、
めっちゃ、不気味だ。
透明人間が、
シースルー・カーテン、
かぶったような、"みてくれ"、だ。
(((( ─√──√──√─ ))))
「「 ……、……!! ……!? 」」
色んな角度から、見られてる……!?
ちくそっ!!
なぁにを、シナサダメ、
してやがんだっっ・・・!!?
あっ、やば、さらに、近づいた。
……なにか、マズイ気が、すゅ。
これ以上、接近されちゃあ──……!?
くっ……!
──もぞ……。
……!!
こっ、これは──、
"だぼだぼパーカー"の、スキマ……、
いける、か……!?
「……っ! ──マイスナっ!!」
「……っ! うんッッ──!!!」
──ギャぅおおおおおんんん!!
──ギィぃぃぃいいんんんん!!
(((( ─√── ! ──√─ ))))
歯車と、鎖を、
目の前に、出して!
カチ合わせ、
──おおきな、音を出す!!
──キギィイ・イィい・ぃいいいんんん!!!
『────……!?☼』
『>>>なにを……── 』
……ゅる。
あ っ !!!
少しだけだけど!!
リボンの拘束が、弱まった!!
今だあぁああああああああああ!!
「どりゃあああ──っ!!」
「えっええええ──い!!」
すぽ────っん!!!
やったああああああああああああぁぁぁ!!!
ぬけだしたあああああああああ!!!!!
『>>>ば、バカやろぉぉおおおおおおおおお!!!』
すぐに、先輩の怒号が飛ぶ!
『>>>なぁあああに、
>>>リボンの拘束と一緒に、
>>>パぁぁーカぁぁー!!!
>>>脱ぎ捨ててんだぁああああ!!!
>>>ただでさえ!!!
>>>ペラッペラの!!
>>>薄い装甲ぉおおおお!!!!!
>>>脱ぎ捨ててんじゃ、
>>>ねぇよおおおおお!!!』
「だぁれが、ぺちゃパイだああああ!!!
うすいって、なんだああああああ!!!
これでも、育ってきてるって、
言ってンだろがああああああああ!!!
今だって、チチに、
リボン ひっかかって、
ちょっと、痛かったわあああああ!!」
『────あの:落ち着いて……☼
────頼みますから……☼』
だって。
先輩が。
ペラッペラとか。
「アンティ!!!
サンダルに、リボン、
からまってる!!」
「なぁにいい!!!??」
ほんとだあああああ!!!
マイスナのにも、絡まってる。
チッ……パーカー脱いだからって、
次は、こっちか!?
しつこいぞっっっっっっっ!?!?!?
「どりゃあ!!」
「あっ、とんだ」
──パリーン!!
脱ぎ捨てたサンダルは、
光の魔石のランプの ひとつの、
ガラスを、粉々にした。
「わたしも、やる。ちねーっ!!」
マイスナが、
クラゲヤローに向かって、
サンダルを、蹴っ飛ばす。
私も やろ。
「パーカー、かえせええええ!!!」
──すかっ。
見事に、透過した。
はァァァァァァア゛ア゛ア゛ア゛ア゛???????
(((( ─√──√──√─ ))))
「ひきょうだぞ!! あんだぁオメー!!!」
「せいせいどうどう、たたかえええー!!!」
〘#……、……あとで、"指導室"、
#……、いや……"シルバーグレイ"、だな……〙
『>>>ああぁ……アホぉおおお〜〜……!
>>>し、信じらんねぇ………。
>>>まったく、攻撃が、
>>>当たらなぃ相手の前で、
>>>とうとう、パンいち に、
>>>なりやがったぞ?
>>>この、レズビアン共が……。
>>>ど、どうすりゃ、
>>>いいんだぁぁぁ……。
>>>見ろよ、壁一面、
>>>リボンの、
>>>"スパイダートラップ"、
>>>だらけ、なんだぜ……?』
「「 ん? なにがっ、、、ぅわぁあ〜〜 」」
先輩に言われて、
あらためて、部屋の中を見ると。
飴茶色の壁には、
無数の、たっかそうなリボンが、
うごめいている。
きっっっっっっっっしょ。
あれ、わたしら、ぱんつ、いっちょだ。
あれれれー、おかしいなぁー……、……。
「やっぱ、燃やすか……」
「ドレスに、
アナライズ・コーティングする?」
『────本体に:触れられ:
────ないのでしたら……:
────意味が:ないのでは……☼』
『>>>それに、分かんないかぃ……?
>>>"執着"が、
>>>やべぇんだよ……見ろよ。
>>>あの、シキガミさん、
>>>また、きみ達のこと、
>>>捕まえようと、してるだろ……?』
……ほんま、ソレ。
布クラゲの、御二方は、
四方八方に、
リボンのツタのような触手を、
展開、しまくっている。
『────しかし:間違いなく:
────アンティとマイスナを:
────標的に:していますね☼
────拘束が:目的のようです☼
────接近を:許すべきでは:
────ありません☼』
『>>>いったい、なに、したんだよ。
>>>ベタ惚れ、されてるじゃないか。
>>>きみたち』
「知らんっつーの。
シキガミって、食堂娘、食うの?」
「なんで、狙われてるんだろぉ……」
『>>>頭に"宝石"でも、
>>>ついて、いるからじゃないかぃ?』
「「 ──ッ!!! 」」
『────まさか……☼』
……ぉいぉい、カンベン、
してくだ、さいぁー。
" 紅の時限結晶 "……──スカーレット。
" 紫の時限結晶 "……──バイオレット。
「……先輩、そーゅーヤバいことぁ、
はやく、言ってくんない?」
『>>>……言ったら、脱ぐの、
>>>やめてたのかよ』
『────どうにかして:さわる:
────方法を──考えねば……☼』
(((( ─√──√──√─ ))))
「「 ……、…… 」」
ジリジリと、距離を、詰められていた。
ダブル式神 vs ダブルぱんつ
(((o(*゜▽゜*)o)))