存在感って大事です。しゃーしーえー
魔王:{{ るぅ〜〜ぅんる、るぅ〜〜ん♪♪ }}
金聖&銀聖:
「「 ・・・ 」」
イニィさんが、
るんるん で、出かけてった。
るんるん である。
なんなら、本体である十字杖を、
わざわざ、フォーク状にして、
可愛らしい小カバンに入れて、
スキップしながら、出ていった。
服は着ている。
金聖:「………………デートか?」
銀聖:「…………でーとかな?」
銅従:「買い付けですね」
金聖&銀聖:
「「──ぉをぅわぁあ!!?」」
ウチの、気配を断つのが
お得意な、メイドが急に
そばに、たたずんでて ビビる。
金聖:「か……" かぃつけ " ぇ……?」
銅従:「えぇ♪ 店長の お使いです」
金聖:「──! それって、まさか……」
同じ店でバイトしている
暗殺メイドさんによると、
魔王サマは、服飾店で使う、
ヤバい魔物の素材を、
競り落としに行ったのだと言う。
金聖:「つまり……あの変態のために、
お買い物に行ったって、
ことぉ……?」
銀聖:「るんるんだったねー」
銅従:「お買い物ですから♪」
……そういう、もんかなぁ???
金聖:「……あのヘムタイに、
よくも、そんなに、
尽くすわねぇーっ。
……まさか、狙ってるのか……??」
銀聖:「るんるんだったねー」
銅従:「あら、店長は、仮面を取れば、
クールな殿方ですよ?」
金聖:「へぇ、ふーん…………── 」
銀聖:「かめんを、とったら…………── 」
…………。
金聖&銀聖:
「「──どうぇぇぇぇぇぇえええええ!!!?」」
銅従:「おうるさい」
金聖:「アイツの素顔、
見たこと、あるのぉ!?」
銅従:「あら、もちろんでございます♪
凛々しい御顔立ちですよ♪
きゃっきゃ、ウフフ……♪」
キャッキャ ウフフ、イヴさん。
金聖:「…………まぁ、いい。
顔がイケメンだろうと、
変態であることに、
変わりは、ない。
あの服飾店は、
ドニオスの魔界だ……」
銀聖:「そういえば、
ガルン、置いてかれた?」
銅従:「いえ、あのカバン、
ガルン様ですよ?」
さっすが ガルン。
怪獣、バイク、着ぐるみ店員。
最終形態は、魔王の るんるんバッグ。
金聖:「可能性のケモノ」
銀聖:「アンティ、おこられるよ」
金聖:「なにがやねんな」
銅従:「お嬢様方が、最近、街を
お空け気味ですから。
たまの お手伝いの息抜きが、
楽しみなのでしょう」
金聖&銀聖:
「「 ふみょお 」」
……それを言われちゃあ、
言葉が でにゃいが。
銅従:「いえ、旅のお供に、
イニィ様方から、
ご不満が ある訳では無く……」
金聖:「わーってるわーってる」
銀聖:「でも、楽しそうで良かったです」
銅従:「今日は悪徳オークション会場を、
ひとつ、つぶすそうです」
金聖:「……ふぉーん」
銀聖:「暴君っぽーい」
聞かなかった事にしよう。
楽しそうな顔をした、
十字杖を持って暴れ回る魔王の姿など、
私は、まるで想像する事が出来ない。
ほら、わっち、食堂娘なもんでっ☆
銀聖:「服飾店かぁ……」
金聖:「えっ、なに……/// まだ、
肌着のストックは、充分よ……?」
銀聖:「チラッ」
金聖:「ぁ、あによぉ……??」
おぱんてぃのストック数は、
かなりのものである。
銀聖:「もう、かなり、さむく
なってきたから……、
夜の部屋着、可愛いの、
着せたいなぁー……なぁーんて?」
チラッ。
金聖:「ぁ、あたしに、かぁーい!!」
そりゃ、たしかに
もうすぐ10の月だしぃ?
肌寒いっちゃ、はだざむいケドぉ。
すーぱーヨロイの効果で、
ヘソ出してても、
冷えるこたァ無いしぃ?
塔の部屋でも、
バッグ歯車から温風だしたら、
べつに、ハダァカでも──……?
銀聖:「──アンティは、
わたしを着せ替え人形に、
したくないの!?」
金聖:「──したいに決まってんでしょ!!」
ドニオスの魔界に、行くことになった。
ついた。
お店の看板には、
「マール服飾店」、と書いてある。
ウソだ。
これは、世を忍ぶ、仮初の姿だ。
ワタシ、シッテル。
金聖:「だいじょーぶかなぁ……。
また、いきなり脱ぎ出す、
あの、白い変態トモダチの、
おじさんとか、いないかなぁ……」
銀聖:「アンティ……あし、あし。
あがってる」
──ぅおっと。
カラダが、反射的に、
店先のドアを、蹴破ろうとしていた。
本能って、こわぁ。
金聖:「でも、蹴破らない
理由なんて、ある?」
銀聖:「こらっ」
金聖:「わたし、この店のドア、
キックしないと、
なぁんか、調子が さぁ……」
銀聖:「ぽかぽかだよぉーっ!」
嫁が可愛いかったので、
ドアの寿命は のびた。
不思議なことも、あるもんだ。
金聖:「さぁ、ハラくくるか、
ちゃ────っす☆」
銀聖:「こんちはーっ☆」
気軽に入ったのが、いけなかった。
店長は、そこに いた。
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
ゴゴゴゴゴゴゴゴォゴォォ・・・!!!
・・・なッ・・・、なんだ……!?
こっ、この、・・・なんだろぅ・・・。
き、今日の、へんた……アブノさんは、
なんか、こぅ・・・そんざい が、
やたら、"存在感"が、ある気が、
するのだが……な、なんでだ・・・!?
変態:「む"ゥぅぅうううう・・・〜〜……!!」
……。
アブノ・マールの背中の筋肉は、
威圧感を、解き放っている。
金聖:「ぁ……アブノ、さん……?」
銀聖:「どうしたの……。
おなか、いたいの……?」
変態:「む……?」
ずしゅうぅうんん……!
謎の効果音と共に、
ヘムタイが、振り向く。
変態:「……ぉお!!
これはこれは、ふたりの、
せくすぃーぷりんせすよ……!
すまぬ、少し、考えごとを、
しておった……いや、なぁに、
次の、15エンジェルズの、
ライブ衣装をであるな……、
──……ッ!?
な ぁ に い い い ィィィ
ィィい────ッッッ!?!?
!?!?!?!?!?!?!?」
ドタタぁッッッ──────!!!!??
……みなさんは、どう思われるだろうか。
知りあいの、九割ハダカの変態が、
こちらの顔を見て、
吹き飛ばされたように、
地面に倒れ込む様子を。
尻もちを ついた瞬間、
アブノさんのケツと太ももの筋肉が、
衝撃を逃がすように、波打った。
変態:「な・・・、な・・・!」
金聖:「なんやねん」
銀聖:「おしり、大丈夫?」
変態:「なッ……なんというッッッ……!!
ことで、あるかああっっ・・・!!?」
────ガタガタガタガタガタぁ……!!!
私は、そりゃあ、
何処ぞ の馬の骨とも知れん、
田舎娘Aだけんども。
半裸オーバーの変態に、こんな、
襲われる1歩手前のようなポーズで、
ガクブルと、
おびえられるような行いは、
まるで、15年5ヶ月ちょい(+1000年)
の人生の中で、したことが、
にゃあい。
むしろ、震えたいのは、コッチである。
その、暴漢に襲われる手前の、
乙女のようなポーズを、やめぃ。
金聖:「なにを、わなないてんだ……」
銀聖:「おなか、冷えたのかな」
変態:「ま・・・、
まちがい、ないっ・・・!!
わっ・・・、
我と、
した事がああああああ──ッッッ!!!!!」
すると、アブノさんは、
いきなり四つん這い になり、
黒い、ショート グローブを着けた手で、
店の床を、殴り始めた。
──ドンっ!! ドンっ!!
変態:「──くそぅ、くそぉう!!!
我と、したことがぁぁああ……!!!
何故、なにゆえ、
未来に、おとずれるであろう、
すぺくたる せくすぃー!!
な、可能性にッッッ!!
気づけなかったので、
あろうか・・・!?!?!?
えぇッッ・・・!?
アブノ、マールよ・・・!?
おぬしは、気づけたはずだ……!!
我は、気づけたはずだぁぁああ──ッッッ!!!
このっ、
えくせれんと せくすぃー!!!
っ、たちに、おとずれる……、
このっ、せくすぃー!!
な、未来を・・・!!! 」
────ドンっ!!!
────ドンっ、ドンっ、ヅォカンっ!!!
変態は、四つん這いだが、
角度によっては、
ハイテナイようにも、
見えなくも ない。
銀聖:「アンティ、なんか、
くやんでるよ」
金聖:「そうねぇーっ♪♪(えがお)
変態ごとき にも、
悩みやら葛藤やらが、
あるでしょうから、
今日は、見て見ないフリして、
ドアを蹴破って、
帰りましょうかぁー♪」
──右足に、チカラを こめる。
ドラゴンのヨロイさん?
おねがいしまぁす──♪♪
わたしのケリは、
この店のドアを、粉砕する、
────はずだった。
きゅういいいいいいいんんんん──っっ!!!
金聖:「────疾っ 」
変態:「──ッッッ!!!
待てぇえええええええいいいッッ!!!」
金聖:「──・・・ッッッ!?」
──ずぎゅぅおおおおおおんんん・・・!!!!!
金聖:「──な・・・!?
なにィィィイいいい
──・・ッッッ!?!?」
──蹴りが!!
私の、ケリが!!
──う け と め ら れ て い る ッッッ・・・!!!?
ば、バカ、なっっ・・・!?
ドラゴンのヨロイのチカラを、こめた、
渾身の、ケリ、だぞ・・・!?
私は、この店のドアを蹴破ることに、
けっして、手を抜いたりは、しない・・・!!
半裸を超越した変態は、
さっきまで地面を殴っていたはずなのに、
あっという間に、目の前に立ち塞がり、
わたしの黄金のケリを、
その、黒いグローブで、
掴み止めている・・・!!!!!!!
HENTAI、き、きさまぁあああ──!!!
いつのまにぃィィいいいいい──ッッッ!!!??
──ジュゥオウウウウウ・・・!!!
私の金色ブーツと、
変態の黒のグローブの接点からは、
白いケムリが、たちこめている。
銀聖:「す……すごぃ……。
アンティの、本気のキックを、
片手、だけ、で……?」
金聖:「ぉ、をぃッッ……!?///
手ェ、はなせっ……!!
ま、マタが、
ひらくんだよぉッ・・・!//////」
変態:「帰ると、言ったな……。
──帰らせは、せんぞ・・・!!」
──あ"ァん・・・!?
変態:「今日わァぁ……、その、
せくすぃー・えぼりぅしょん!!!
に、かけてェェエエ工・・・!!!
ここを、通すワケには、
──い か ぬ !!!!!!!」
筋肉質 の 変態 は
店 の ドア の 前 で
た ち ふ さ が っ て い る !▼
これでは か え れ な い !▼
金聖:「き さ ま ぁ あ あ あ …… 。
なんの、つもりだァ・・・── ? 」
変態:「もし、ここを通りたいと、
言うのなら……──!!
この、" アブノ・マール "を、
倒していくが、
良 い ッ ッ ッ !!!」
拳法使いのような、
構えをする、
ブーメラン・パンツのヘンタイ。
同じく、構え直す、
黄金の、女クルルカン。
銀聖:「わくわく♪ ドキドキ・・・!!」
最強の ふたりの、" 決戦 " が、
い ま 、は じ ま っ た !!!!!!!
いーぃ話だ。ε-(´∀`).*・゜
※アブノ店長のフィギュアの販売は、
しておりません。










