ドニオスの踏破者たち
ほんの少し 前話、読みやすくしました。
※超かきなおした(笑)
「はーい! 今日の採取クエストは、
こちらでーす!」
「報酬査定は、この時間は、
3番窓口まで、お願いしまーす!」
朝の配達を終えてきて。
ごったがえしている中で、
思わず、眉が、あがった。
「今日も、たくさん、いんわねーっ!」
「んだねぇーっ」
ドニオスの冒険者ギルドには、
あっきらかに……、
今まで見たことの ない、
新顔さんの、
冒険者さん達が、増えてきている。
これさぁ?
新人さん、だけじゃなくって、
ちょい若めの お兄さん、
お姉さん系の、
ベテラン冒険者さんも、
ぜったい、増えてんのよねェーっ。
違う街とか から、
ドニオスに、集まってきて、
いるんだろぅか……?
活気が あって、
きらいじゃあ、ないんだけどねっ♪
「つい、ちょっと前まで、
どっちかってーと……、
ベテラン筋肉さん系が、
多い印象だったのになぁー……!」
「あの軽技職の、
お姉さんたちも、初めて見るねーっ」
ぁ、ほんとだ。
ヒゲイドさん いわく、
私たちが、
"客寄せアイアンパンダ"に、
なっているらしいけど……。
「……私たちが、
この街の評判あげるとか、
あるっけ……?
そりゃあ、例の……、
"ご本人サマ☆バトルお芝居"とかは、
あった、けどさ……??」
「アンティの可愛さは、
わたしだけのものダーっ!!」
「ど、どしたん、急に……?///」
「アンティを狙うやつは、
わたしが倒すゥゥゥっっ」
────ギィィあん・・・ッ!!!
……ぅん、爪しまおうね!
ちな、ヒゲイドさんは、
私たちが西に帰ってきてから、
会えて、いなかったりする。
ドニオスの街には居るっぽいけど、
なにやら……忙しいみたいで、
キッティと、よく教会のほうに、
出かけているみたいだ。
「今日も、いないのか……」
「ギルマスって、たいへんなんだね」
その……。
今回のアレコレで、
"神さまの引き継ぎ"関連のコトが、
マルっと、バレてしまったので……。
カーディフに帰る前に、
ちょと、ゆっくり、
話したかったんだけど……。
「明日には、いっかい、
帰らないとなぁ……。
バスリーさんのトコにも、
顔を出したいし」
「また、食堂、お手伝い、する?」
今も、ギルドに溢れる、
新旧、
さまざまな冒険者さんを、
新人 受付嬢の、ユービーちゃんが、
他のギルド職員さんと、
サバいている。
キッティは、
素は、お転婆な印象あるけど、
仕事は、はっやいし、
教えるのも、超・うまいかんなぁ……。
褐色美少女、ユービーちゃんは、
確実に、優秀☆受付嬢に、
育っているみたいだ。
「さぁーて。
配達完了、報告、してくっか。
そーぃや、うさ丸、いた??」
「ぅーうん。
カンクルも、どこに居るか、
サッパリ」
あの、白モフ共、
どこぞに行ったんや……?
まさか、ヒゲイドさんの、
両肩とかに、乗ってたりして……。
冗談ヌキで、たまに、
乗ってンかんなぁ。
……きひひ♪
「あっ……アンティ!」
「えっ──!?」
────どんっ!!
やっちまった!
完全に、よそ見して、歩いてた!
少し、歳上の冒険者さん……、
たぶん、先輩と、同じ歳ぐらいの、
男性の剣士さんと、
ぶつかってしまった。
「──む……、、 」
「す、すみません……!」
相手さんの髪色は、
キレイな、ミルキーブロンドで、
私の金髪に、少し、
赤みを足したような色だ。
ずいぶん、整った顔に、
前髪が、ぶっきらぼうに、
かぶっている。
小さく……頭の後ろで、
髪を、束ねているみたい。
青と白の、ヨロイを着ていて、
大剣を、背中に、しょっている……。
この人……たぶん、
かなりのベテランさんだ。
目線が合うまでは、
かなり、ギリッ、とした表情で、
ちょっと、怖いと思った。
謝ったのは……、
ほぼ、反射的だ。
「なんだ……?」
「「 ……、…… 」」
ギロリ──、と。
若い剣士さんの視線が、
私たちを、とらえる。
「──……!!」
「も、申し訳ないです……。
大丈夫でしたか?」
「わざとじゃない。
ゆるしてあげて」
怒られると、思ったのだが。
反応は、予想と、
ちょいと、ちがった。
「き、きみ達、は……!」
「す、すんません……」
「わたしと、しゃべってたから、
前、見れて、なくて……」
「ぁ、いや……気に、しないでくれ!」
私たちを見た後、
ぶっきらぼう な目つきが、
ずいぶんと、やわらかくなった。
使い込まれた、
ガントレットを着けた両手を、
パタパタと振り、
大丈夫アピールを してくれた。
「ほんと、スンマセン……。
今後、気を つけます」
「ぃ、いや!
これだけ人が、居るんだ、
そういう事も、ある、……さ」
──ホッ……。
トラブルには、ならなそうね……。
マイスナ、爪、しまぇ……。
最初に感じたより、
ずっと、下手に出られたので、
なんか、おどろく。
ぅーん……??
「こ……こちらこそ、失礼した」
「……!? い……いぇいぇ」
「?? さっきまで、
怒ってたように、見えた」
「ぃ、ぃや! ハハハ……!
そっ、そんなことは、ないさっ……」
……???
なんだろ、な……。
なんだか……、
アセアセ、といった感じ……?
ちょっと、意外である。
実の所、つまり、、、。
マイスナの、言ったとおり なのである。
わたしが、ぶつかった瞬間は、
間違いなく……"誰だ?"的な、
プチっキレを、
感じたのよね……?
振り向いた瞬間の、
眉間のシワを、
私たちは、見逃していない。
まるで……、
私たちの顔を、見てから、
怒るのを……" とりやめた "みたいだ。
まぁ、穏やかな結果になって、
よかった。
私も、フツーに、気をつけよぉ……。
「じ、じゃあ、これで……」
「バイバーィ」
「ちょ、ちょっと、待ってくれ……!!」
──……!?
呼び止められた。
敵意は、感じない。
「 その……、質問、が 」
「「 ……?? 」」
し つ も ん ?
「「 ??? 」」
「その……きみ達には、
"師" が──…… 」
「 アドマイン──……っ!
ここに、いたのね! 」
お兄さん剣士さんに、
ちょとだけ離れた所から、
声が、かかる。
これまた、
ドニオスでは見かけなかった、
魔女さんと……あら、
剣士さんが、もう1人か。
「よぉ、どうした、アドマイン。
ははっ、ナンパか?」
黒髪の、
少し、くだけた感じの、
片手剣使いの人のようだ。
まぁ……このミルキーブロンドの、
大剣使いさんの、
パーティだろう。
私は、声を かけ直す。
「質問の……」
「続きは?」
マイスナと、半分ずつ、
聞き返した。
「ぁ……、……ぃや、
いいんだ」
剣士さんは、
言葉を、引っ込めてしまった。
すぐ、そばまで来ていた、
パーティメンバーの、
おふたりさんが、
何やら、ビックリしている。
「アドマイン……?」
「おまえ……?」
「す、すまない!
邪魔をしたな」
「ぇ? えぇ……」
「だい、じょうぶ……」
むしろ、不注意だったのは、
あたし、だが……???
「で、では、さらばだ……!」
「ぁ、はいっ……」
「さいならー」
妙な空気感のまま、
その大剣使いさんは、
ぎこちなく……仲間の元へ、
行ってしまった。
……何とも言えない、場の雰囲気である。
「……なんだろね?」
「ぅーん……さぁーっ」
「よーぉ、どしたァ」
振り向くと、
ゴリルさんが居た!
今日も、優しそうな、
ゴリラ顔である。
「ゴリルさん!
お久しぶりっす」
「でたなーっ、
"鉄剣売りのゴリル"ー」
「なんで、"でたなー"、なんだよ……。
イチャモンつけられた訳じゃあ、
ねェみてぇだな……?」
今の、やり取りを、
見られていたみたいだ。
新人さん向けの、ギルド入口の、
剣売場を、ほっぽって、
心配で……見に来てくれたんだろう。
相変わらず、やさしさパパさん。
「いい人でしたよ。
私が悪いのに、
全然おこられてない」
「うん、向こうからも、
なんでか、謝ってくれてた」
「マジかよ……。
あの、アドマインって、
大剣使いの、若い兄ちゃん……。
他の街じゃ、
B+ランクの、
カタブツの冒険者で、
有名なんだぜィ……?
けっこぅ、キレやすいとかでよ……」
「「 まっ、マジすか……!? 」」
めっちゃ、つおい人やないのっ……!!
てか、キレやすいって……?
どこがぁ……???
「逆に、気ぃ使われてたよね……?」
「おとなな、たいおうだったー」
「そう、なんか?
おっかしいなー……??
前、聞いた話じゃ、
たしかに、怒りっぽいって、よォ……」
ぅ、うーん……??
いよいよ、
なんで、あんな空気感になったのか、
わかんなく、なってンだけど……?
「ひ、ひとちがいじゃ、
ないっスかぁ……?」
「およびごし、だったよ……?」
「おょッ……、ぃや、言い方よ……。
うーん、そんなハズぁ、
ないんだがなぁ……??」
「「 うむむー……っ?? 」」
混雑する、ドニオスギルド内で。
ゴリルさんと 一緒に、
首を、ひねったった。
片剣:「……なぁ、どうしたよ?
アドマインくんよぉ……??」
大剣:「……なにがだ」
魔矢:「いや、どうしたって……!!
あなた! パッと見たら、
信じられないくらい、
キョドって、
話をしていたから、
ビックリしたんだけど……!?」
片剣:「それな! あんな殊勝な、
アドマインは、この数年間で、
マジで、初めて見たぜぇ……?
けっけっけ……♪♪」
魔矢:「まるで、別人みたいだったわよ!?
あはは☆
どうしちゃったのぉ〜〜!?」
大剣:「ぅ、うるさぃッ……」
片剣:「あんな、ちっちぇえ女の子らに、
何を、ビビってたんだぁ?」
大剣:「────口を、つつしめッ……」
片剣:「……ぉをん……!?
ど、どうした……。
なんかオレっ、、、
マジぃこと、言ったか……、、?」
魔矢:「ちょ、ちょっと……!?
アドマイン、あなた、
変よ……? いったい、
どうしたのよ……?」
大剣:「……、……。
あの二人は、な……。
この前の祭りで……、
"芝居"を、していたんだ」
片剣:「ぁ? あーぁ……!!
お前が、真っ先に、
この街に着いたモンだから、
一人だけ、ゆくーり、
堪能したって、
ヤツだよなあ?」
魔矢:「あ〜〜ん、私も、お祭り、
行きたかったわぁ〜〜っ!
てゅーか、何それ!
あの女の子ら、
お芝居とか、してたの!?
うっわぁ、ソレ、
めっちゃ見たかったんだけど!」
大剣:「…………ちがうんだ」
片剣:「……え?」
大剣:「あれは……"演武"だった」
魔矢:「……アドマイン?」
大剣:「戦って……いたんだ。
あの、ふたりは……、……」
片剣:「………。……まさか……」
魔矢:「ぇっ!?
ど、どーゆぅこと?」
片剣:「…………"格上"、なのか?」
大剣:「……絶対に、ケンカを売るな。
俺はな……"戦慄"したんだ」
魔矢:「ぁ、あの二人……、
ものすごーく……、
つ……"強い"、って、コト……?」
片剣:「……それほど、なのか?」
大剣:「俺たちが百人いても、
絶対に負ける……。
そういう、手合いだ……。
俺なんか、秒で、
殺されるぞ……間違いなく、な」
片剣:「そ……! ……、……。
お前が、そこまで、
言うとは……」
魔矢:「ほ、本当、なのっ……!?
でも、あの子たち、
そんな、感じじゃ……!?」
大剣:「隠して、いるんだ……。
いつも仮面を、
つけているんだぞ。
ワケありなのさ。
確実に、な……」
片剣:「むぅー……」
魔矢:「で、でも……!?
そんな、人物がいたら、
街で……もっと、
騒ぎに、なりそうな、
もんだけれど……!?」
大剣:「"アレ"を、直接、
見ていないから、
そう、言えるんだ……。
あれだけの、人数が、
祭りには、いたんだぞ……。
ある程度の実力者が見れば、
あの二人が……、
バケモノじみている事などは、
すぐに、わかるはすだ……!」
片剣:「……でも、元々、
ドニオスに居る、
冒険者の連中は、
まるで、騒ぎ立ては、いない……」
魔矢:「えーっと、つまり……??」
大剣:「"街ぐるみ"で、隠している……。
そうとしか、思えない……」
片剣:「 ……! 」
魔矢:「まッ……、まっさ、かァ……?」
大剣:「──まちがいない。
気づいている奴は、
かなり、いるはずだ……」
魔矢:「……ほんまに?」
片剣:「……すげぇ所に、
来ちまった、モンだなぁー」
大剣:「未だに、信じられん……。
あんなものを、
街の祭りで、魅せる、とは……」
片剣:「それで、おまえ最近、
鍛え直して、いたのかー……!」
魔矢:「ひえーっ。
世界は、ひろいわねぇー……っ」
片剣:「──ま、ナンだ。
今、この街は、
活気があるし、よ?
しばらくは、
拠点に すんだろ?
はっは……♪
こいつァ、
面白くなってきやがったなァー♪♪」
大剣:「 ? 」
片剣:「……ヶヶヶ♪ だってよ?
あの絵本の両雄に会うたびに、
アタフタする お前が、
見れるんだろ?」
「────ぶぁ──っくゅん!!
わたしゃー、メスじゃーぃ!!
……ありっ?」
「アンティ、これはむしろ、
思い切って二人で男装しても── 」
バレてッラ(๑´∀`๑).*・゜










