あびゃびゃびゃびゃ さーしーえー
PSPのモンハン初代を、
起動しちまった……。
どうすんだ……。
時間、とけるぞ……((((;゜Д゜))))*.+゜
「あびゃびゃびゃびゃ……」
マイスナが、奇声を発している。
「だ、だいじょーぶ……?」
「あばばばば……(((;゜Д゜)))」
現在、私とマイスナは、
猛スピードで、
南から、北へと向かっている。
ドニオスは、素通りしたった。
ちぇ……帰ってイチャイチャすんのは、
もう少し、後回しに、
なっちゃいそーだ。
『────スケイル・スケイター:
────起動します☼』
〘------ランディング・ブレード;
------展開するのん☆〙
森の中では、基本は木をキックしまくり、
「横スクロール」を カマすんだけれど。
ここみたいな、平らな街道では、
甲高い足音が、
あまりにも響いちゃうので。
私は、ブーツを、ギアの車輪のついた、
ローラーブレードに。
マイスナは、ハイヒールを、
"スケート靴"みたいに。
"電鎖歯車法"、で加工し、
移動手段として、愛用している。
ギュルルルルルルルル──・・・!!
リィィィ──ギィイン──・・・!!
私の足元の歯車から迸る、
黄金色の、稲妻と。
マイスナの足元の刃を支える、
銀色に回転する、ベアリング。
『>>>姿勢制御、おーらい!』
〘#……氷結、良好。問題は無い〙
以前より……デバイスの能力が、
向上しているのを感じる。
"歯車"と"鎖"の相性は、
バツグンに、良い。
私たちの"チカラ"は、
確実に、"混ざって"いる。
まじわり、あっている──。
マイスナに、聞いてみた。
「パートリッジに行くの……、
やっぱ……しんどぃ?」
「……ぅん……」
マイスナは、高速移動しながら、
私の真横で、コクリとした。
「私は……あの街に、
めいわくを、かけすぎたから……」
「……」
……思い出す。
暴走していた、マイスナのチカラは、
雪山をひとつ、"神域"にするような、
そんな、チカラだった。
とまらない、ユキ。
ふりそそぐ、イナズマ。
テンからきこえる、ナゾのナキゴエ。
はぐるまほう。
ぷらずまほう。
いまも……たまに、見てしまう夢。
私たちが、"決闘"、した場所──。
「……。アンタが、悪いワケじゃない」
「……」
「んな顔、すんな」
マイスナの、表情は暗い。
私たちの心は、つながっている。
ヘタに気をつかっていることなど、
彼女には、もはや、
筒抜けなのだ。
だから、私たちの中には、
ウソが、存在できない。
お互いの心の中に、
えぐりこみ合うしか、
できないのだから──。
「……」
「……」
高速で、流れる景色。
見える。
あの、ウェルダー山が。
街の後ろに、白く、そびえる霊峰が。
徐々に、ちかづいてきている。
私たちは、忘れ……られないのだ。
歯車で、えぐった、内臓を。
鎖刃で、つらぬいた、胴体を。
「……」
「……」
それが……なんだってんだ。
もう、私たちは、共に、いる。
誰もが知る、
"敵"と、"味方"、として──。
だから──……。
「……」
「……」
回転と、ブレードの音が、
風に、まざり、掻き消えていく。
……──。
私は、とびはねた。
「 ──てやっ・・・! 」
「 ・・・!? 」
地面を、超・もっくそ、蹴りあげ!
すこし、あぶないとは、思ったけんど!
彼女の身体を、横に、ひっぱる!!
──きぃぃぃいいんんん──・・・!!!
「──……、!? ぁん……っ?!」
「──── っ── 」
──すべてが、よこむき だ。
猛スピードで吹っ飛んでる間に、
マイスナの身体を抱きしめ、
キスをする。
── 「 「」 」
──けして、あさくは、なく。
かみあい。つながり。
歯車 鎖
カチあう、仮面 ──。
「──……っ///」
「──……っ///」
──きぃいん……!
──ぎぃいん……!
手を繋ぐ着地は、滑らかである。
バカみたいに神妙に、言ってやった。
「──いつも……私が、そばにいる。
それだけしか、言えないもん……///」
「──えへっへ……♪///」
……そーよ。
ずっと、その顔、しちくり。
「アンティは、
たまに、とっても、
ダイタン、だねっ♪♪///」
「……///」
カッコつけたかったが、
少し…照れてしまった。
銀色の月の姫は、わらっている。
私は、手を、はなさない。
「エスコートを、いたしましょう。
愛しの、狂銀 姫──///」
「よろしくおねがいします。
最愛の、義賊 様──///」
風のように、私たちは、
北の街へと、向かった。
「「 お待ちしておりました! 」」
「「 ──・・・ん"ぅ!? 」」
──なん……?
パートリッジの街に着くと、
いきなり、頭を下げられたので、
ふたりで、おどろく!
その、制服、まさか……?
「もちろん、パートリッジギルドの者です!」
「ささ、おはやく! こちらにどうぞ!」
「「 えっ、ぁ、あのぉ……? 」」
なぜ、ここに来ることが……、
バレてんのかなあああああ……!?
あっ!
ま、まさか、ギルドマスターの誰かが、
前もって、連絡なんぞを……?
「「 どうなさいましたか??? 」」
「ぃや、えーっと……」
「ぁわわわ……っ//////」
ぶっちゃけ、油断してたわ……。
さっきの"空中くちづけショー"、
見られて、ねーだろぉーなぁ……///
北の街の、いちばん、南の大門。
マイスナは、少し萎縮して、
私の背中に隠れ、様子を見ている。
しょうが……ない、わよねぇ、、。
仮面で顔を隠してるとはいえ、
"紫電の魔法使い"は、
この街の、"指名手配犯"だ……。
それに、この街を一度、
雪で、埋めつくしかけとるワケだし……。
マイスナの、申し訳なく思う心は、
察するに、あまりある。
「うあぅ〜〜っ//////」
「ま、マイスナ、肩、おもい、おもいって」
ただ、その……あはは。
彼女の素敵な白銀のドレスは、
私の黄金のシルエットから、
もっくそ、ハミ出まくって、
いるんだけンども。
個人的には、後ろでチョコチョコする、
マイスナの可愛らしさの方に、
目が、行っちゃったりする……あはは///
「アンティ〜〜、わたし、
まだ、心の準備、
できてないよぉ〜〜っ!///」
「だ、だぁいじょうぶ、だって……!」
実は、私もなのだが……。
ぇ、コレ、ギルドに直行コースじゃ、
ねっっっだろぉーな……?
とりま……出迎えしてくれた、
ギルド職員さんに、
話しかけてみることにする。
「ごっ、ご無沙汰しています。
もしや……ヒゲイドさ、、、
ヒゲイドの方から、
連絡が、ありましたでしょうか……?」
「──! いいえ!
そういう訳では、ございませんよ!」
えっ、そーなの!?
じゃ、、なして、
前もって、でむかえ、なんぞ……?
「ふふふ、美しい足音が、
ここまで、響いておりましたので!」
「「 あぁ……/// 」」
どうやら……///
さっき、チューするために、
巨大横向き跳躍したのが……、
たいへん、マズかったようだ……///
「ふふふ、すぐに、わかりましたよ!
よく、聞こえますから。
ようこそ、アンティ様方!
パートリッジは、歓迎いたします……!!」
二人の、モコモコ職員さんに、
かるく、頭を下げられる。
あ、服的なイミの、モコモコである。
もちろん、前に来た時より、
気温は、かなり暖かい!
七分袖なのに、
装飾が、モコモコなギルド服は、
なんだか、とっても可愛らしく見えた。
「何なりと、お申し付けください!!」
「お食事は、お済みでしょうか!?」
「ま、待て待て……!!」
いきなり、こんなグイグイ対応では、
食堂娘のメンタルに、、、
グサグサ、くるってモンでしょ・・・!
「ぁ、あの、そんな、
めたんこ丁寧に、
していただかなくても……!
そ、その、こちらは、
いきなり立ち寄った、だけですし……!?」
「何を、おっしゃるのですか!!!
北のパートリッジ、
あの冬の大恩を、
忘れては、おりませんよ……!!」
うわー、
そのポーズ、かわいー。
「アンティ様が来れば、
お出迎え差し上げるのが、道理!
街の借りは、私たちが、
率先して、返すが良し・・・!!」
まぁ……ギルドの人たちは、
私が120箱くらい、
救援物資、もってきたの、
知ってるかんなぁ……。
つーか、ヒゲイドさんに感謝しーや。
私に、そんな、
へりくだらんとってくだしーな。
「それに……我らギルドは、体面上は、
隠してはおりますが、、、!!
大量の物資運搬に、
あの、"奇跡の雪解け"──。
もはや、"義賊のウワサ"は、
もはや街の隅々まで、ひろがっております!」
「へあっ・・・!?」
ん だ 、 と ぉ お お ・・・!?
この職員さんっ!?
今っ、サラッと、
えらいこと言っとらんかぁあ!?
「そんなに……私のコト、
ウワサに、、、なってんスか……?」
「──あっ!!
も、申し訳ありません……!!
"黄金の義賊クルルカン"の英雄譚……!
このように煌めく、ウワサ話には、
戸は建てられませんで……!」
「いまや、アンティ様は!
この北の街では、どう転んでも──、
"黄金の英雄"あつかいが、
妥当な所かと……!」
「かっ、カンベンしてよぉ……!///」
「アンティが、まつりあげられとる……!」
あっあぁ〜〜っ。
おうちに、帰りたくなってきたなあああああ。
はぁぁ……はやくマイスナと、
40メルトルテ上空で、
サドンデス・マッチしたい……//////
「ご要件などあれば、お聞かせください!
僭越ながら、
お力添えなど、
させていただきますから……!」
「どうぞ、なんなりと!!!
当ギルドは、アンティ様の大ファ……っ、
──爆推しです!!!」
ばくおしって、なんやねん……。
『>>>ぁー……。これ……後輩ちゃんさぁ、
>>>"アイドル扱い"に、
>>>なってや、しないかぃ……?』
〘#……くっくっく、くっくっく……!〙
あいどる、だぁああ……?
かんべん、しちくり……。
ギルド職員さんたち、
なんだか、鼻息が荒くて、
こええんだよおおおおおおおおお。
「わぁ……! そのマフラーは、
はじめて、見ました……!!」
「かっけぇー……!!
華が、ありますよね……!!!」
この男女のギルド職員さん、
けっこー、わけーな……。
私と同じくらいの歳か、、、
もしかしたら、ユービーちゃん、
くらいかも、しんない。
私、ばっかりみて、
キラキラしてんじゃねーよ……///
ぁ……でも、こンだけは先に、
言っとくか。
「やれやれ……さきに、ひとつだけ」
「「 ……!! 」」
背中に隠れている姫様を、
かるく、抱きしめて、言う。
「彼女は──もうひとりの私です。
そのように、扱うようにね?」
「ぁ、アンティ……!?///」
「「 ……!!!///
かしこまりました・・・!! 」」
北の、わっけぇ、ギルド職員さん達は、
ノータイムで、あたま、さげよった。
「「 たいへん、おにあいです!!! 」」
「ど、どーゆぅ、いみよ……///」
「…………ポッ……っ///」
何だか、妙に……こそばゆい感じだ///
どーして、こーなった。
私たちゃ、新婚旅行に来てんじゃ、
ねーんだぞ……//////
と、ともかく……職員さん達に、
ロックオンされちゃった事は、
しょーがない……。
本来の目的は、伝えておこう………。
「実は……今回は、ブレイクさんに、
お伝えする事があって、
参りました。
その、いきなり来て、
申し訳ないのですが──。
2件ほど、いそぎの用件です。
居場所など、教えていただければ──」
「っ! かしこまりました!」
「ご案内させていただきます!」
えっ、あっ、
ちょと、待って……?
ふたりの職員さんが、
誘ってくるように、
街の中へと、入っていく。
げ、コレ……、
同行しなきゃいかん、
ヤツやんなぁああ・・・!
場所さえ、教えてくれりゃー、
コッチのタイミングで、
勝手に、行くってえええええええ。
(ひえぇーっ……! どっ、どーせなら、
少しは観光してから、
行きたかったんだがああ・・・!?)
(え、コレ、そのまま連行……?)
マイスナと、顔を見合わせ、
お目目、パチクリする。
ぁ、あ、ちょと待って……!?
ち、ちくそー!
しょーが、ねぇえええええ。
義賊と狂銀は、
きんっ、ぎんっ、と
着いていきますよぉおおおおおっと・・・!!
「おとーさん、見てえ──っ!!?」
「──わぁぁあ!! クルルカンの、
おねえちゃんだああ・・・!」
「ぉ! おいっ、あれって……!?」
「あぁ……!!
すげぇよなああ・・・!!」
「あ、あの、銀色の姫はっ……!?」
「「 ……////// 」」
街の中を、職員さんに先導されて、
歩いていると。
何やら……少し距離を置かれつつも、
ウワサ話は、聞こえまくってくる。
だーから、すぐに入るのは、
イヤだったんだぁ──!!!
しまった、こんな時の、
神官服……も、あかんか……?
あぁ……もう遅い。
きんぴか、ぎんぴかは、
めだつんだぞぉおおおおおお!!?
し、しかも、
ギルドの職員さんに、
先導されちょるし……!
「──ぁあーっ!!
あの人だよなぁ……!!
こないだの冬の、物資不足の時!!
めちゃくちゃな量の支援を、
即行、運んでくれた人ってゆぅ・・・!?」
「ぉお……!!! そうらしいなぁ!!
あの時の、火の魔石の恩──っ。
パートリッジは、忘れられねぇぜ!」
「でもよ……! ギルドがさ?
一応は、隠してるってことは、、、
なにやら、ワケありっぽいのかな?」
「ぉー! どうも、
そういう話らしいなぁ。
普段から、すげぇ量を、
届けてくれてるらしいぜ?
能力を持った、高貴な方が、
正体を隠して、
冒険者やってるとか、さ!
いろんなウワサ、あるよなぁ!!」
「ははっ! それよォ!
なんか、ワクワクするよなぁ!
何にせよ、ありがてぇ話だ……!!
おい! おがめ、
おがんどけ……!!」
ぉ、おいっ/// やめぇや……!!?
こちとら、田舎町の、
食堂娘、だっつーの!?//////
ま、待て待て待て待て……!
ホントに、おがむんじゃねぇわ……!
うわぁぁぁあ……//////
ちょっと来なかっただけで、
なンなの、このあつかい……!?
やめてくださいよぉおおああぁ・・・///
「ふふ、雪解けしたパートリッジも、
美しいでしょう……!!」
「おかげさまで、
たいへん迅速に、
街の修復が、進んだんですよ……!?」
前を歩く、ギルド職員さんが、
ニッコニコで言ってくるけど。
あんたら、ちょっと周り見ろや・・・!?
──うっわ!?//////
ぁ、あそこの、おばあちゃんなんて、
こっちみて、土下座してんじゃないの・・・!!
やっ、やめなさい!?
わたしゃ、お殿様じゃ、ねーんだぞ……!!
おもわず、ひきつり気味の、
黄金の愛想笑い、したわ!
「アンティ、慕われてるねっ……♪」
「いや、胃にくンだけど……」
街のみんなの、
こっちを見てくる目が、
みなさん、キラキラして、
いやがりますわぁ〜〜……!!!
「う、うわあああーっ♪♪♪ 黄金の、
クルルカンだああ・・・っ!!!✧」
「す、すげぇ、かっけえええええっ!✧」
「おかあさん、あのマフラー、ほしい!!」
「あの……うしろの、きれいな、ひと、
きょうぎん・・・?✧」
「あの、ドレス、きれい……!
わたしも、あんなの、着たぁーい♪✧」
「うっぉおおぉぉ〜〜っ!?
あの、黄金と、白銀の、対比よ・・・!
ぅ……美し、すぎないか・・・!?」
「こいつは、おどれぇたナ……!
かかかっ・・・♪
絵になる御仁たちだぁ・・・!!」
「これは、、、良いモンが見れたぜ。
ギルドに向かっているな?
また、大事なクエストを、
任されるのか?」
「て・・・・・・てぇてぇ」
「ょ、よこしまな視線も、
感じンだけど……、///」
「……/// こ、こんな感じで、
見られるとは、思ってなかったね……///」
結婚式じゃ、ねーんだぞ……//////
ぅ、うーん……まさか、
こげな迎え入れられ方を、
されるとは……///
「……///」
「ぇ、えへへ……♪」
私が、唯一、心配だったのは、
あの、"とけない冬"のせいで。
"狂銀"であるマイスナが、
北の街の人たちに、
嫌われてや、いやしないか、という、
ただ、その一点だった。
あの時……。
たぶん、そんな、ウワサも──。
でも……?
どうやらそれは、
いらん心配だったようである……//////
私とマイスナが、
横を、通り過ぎる、たびに。
子供たちは、みんな、
目が、キランキランである……///
とくに……ちっちゃな女の子の視線は。
可憐な、銀の花嫁に、
くぎづけ、なんよなぁ──//////
「ドレス、かわいぃ〜〜♡♡」
「きれいぃ〜〜♡♡」
「すごぉいぃ〜〜♡♡」
「おひめさまっ、みたい〜〜♡♡」
「おとーたん、わたし、
あの、おうかんみたいなの、ほしぃー♡♡」
「よ、よかったわね、マイスナ」
「・・・/////////」
ったりめーだ。
ウチのよめ、かーいーだろ。
ちなみに、それ王冠じゃなくて、
ティアラ、っていうのよ。
ぁ……やべ。
街の人たちに、
気をつかってたら、、、。
もう、真ん中のギルドに、
ついちまった・・・!
「申し訳ございません!
ギルドマスター・ブレイクは、
ただいま、外出しておりまして!」
「少し……お待ちいただければ。
どうしましょう。ギルドの食堂など、
ご案内、いたしましょうか?」
「い、いえ……!?
ここ、待合室、ですよね……!?」
「こっ、ここで、待ってます……!」
すっかり「場所おしえろや!」と、
言うタイミングを、逃してもーたわ!
だ、だってぇぇ……。
北のギルド本部に入ってからというもの、
すれ違う職員さんたち、ほぼ全てが、
足を止めて、わざわざ立礼してくれるのだ。
「「 お久しぶりです。
ごぶさたしています 」」
「ぇ、あ、ど、ドモ……///」
「ぺ、ぺこり……///」
正直、た、たまったもんじゃないわ……。
いっかい、いっかい、
こちらも、お礼し返したんだぞ……?
「ほほほ……♪ そのように、
立ち止まらずとも……♪」
「アンティ様方は、
通り過ぎるだけで、よろしいかと♪」
「そーゆぅワケには、いかんでしょ……///」
「こくこくこくこく……!///」
こちとら、礼節ってモンを、
実家で、叩き込まれてんのよ。
食堂娘のハート、にゃめんなよ……?
そんなこんなで、
人目が少ない……待合室は、有難い。
心が、休まるってモンよ……。
「はぁぁ……そーいや、チロンちゃん、
見かけなかったなぁ……。
せめて、見知ったヒトなら……。
モフモフで癒されようと、
おもったのにーぃ」
「チロンちゃん??
ダレ、ソノオンナ」
あっ。
こ……こえーわ。
「アンティノ……ナニ?」
「爪、しまえ。
私がチチクリ合うのは、
てめーだけだ……///」
馴染みの受付嬢ちゃんだと、
説明する。
アンタのことも、助けてくれた、
モフモフちゃんなのよ、と、
教えてあげる。
「ほぅ……?? モフモフ、なの?」
「うん、たいへん、ちいさなモフモフ」
「ほぉお……♪ それは……さわりたい」
マイスナが、銀色のクローを、
わきわき、している。
にげろ、チロンちゃん。
そう言えば、うさ丸とカンクルは、
ナチュラルに、ドニオスに置いてきた。
え、ひどい?
いや……アイツ、今回は、
心身ともに、疲れてたっぽいから──。
──以下、回想。
「あんた、今回は……留守番してな?
ちょっと、ゆっくりしんさい」
「にょきっとぉ……?」
「カンクルは、うさ丸と一緒に、
いてあげてねっ!」
「くっ、くゅーっ!!!!!」
そう言って、銅色メイドさん部隊に、
ドニオスギルドに、
うさぎチームを届けるよう、
頼んでおいたのだ。
「アンタたちも、今回は、
色々と、立て込むだろーから……、
ドニオスで、休んでなさいな」
「ブレイクさんに見つかると、
ややこいですから」
「チッ……かしこまりました」
「今、舌打ちしたか、オンドレ?」
「舌、なくしますよ?」
と、いうふうに、
我らが暗殺メイドさん達には、
休暇を、与えたのだが……。
6人全員、すっげぇ、ブーたれていた。
まったくぅ……。
たまにゃ、ユービーちゃんにも、
顔、出せっつーんだ……。
あんたらの、末の、妹なんっしょ?
姉妹、七人、みずいらず!
と……しゃれこんで、ほしいのだが……。
この分だと、また、姿を消して、
そばに、仕えている気もすゆ……。
「おるかな……」
「おるかも……」
呼んだら……でて来そうな気もするので、
もはや、呼ばないことにした。
さて……これから、どうすっか。
「こっちから……ブレイクさんに、
会いに行くつもりが……、コレ、
呼びつけるカタチに、
なっとるやんけ……」
「ちょっと、時間かかりそうな、
感じ……だったよね?」
北ギルドの待合室で、
マイスナと、となり同士、座りながら、
頭をかかえる。
「うわぁ〜〜……、ちょっと、
美味しいモン、食べて、
落ち着いてから、
たずねるつもり、だったのにぃ……!」
「た、たいほ、されないかな……」
「そっ、それは!
だ、大丈夫だと、思うけど……」
「うえぇ、なんか、不安に、
なってきた……!」
そりゃ、"教会の地下崩落"って、
大事件は、大事件だけど……!
前は……なんか、
"お目こぼし"してくれそうな、
感じ、だったし……!?
「も、もしタイホされそうになったら、
そんときゃ、また、逃げるから……!」
「えぇぇ〜〜〜〜……っ!?//////」
うわっ、つーかぁ……!?
前に、マイスナを連れて帰った時。
わたし……ギルドの壁に、
大穴、あけて、
逃げてンのよねぇ……!!
「さいしょに、頭さげんのは、
決定だわなぁぁ……」
「えっ、なにしたの……」
アンタのために、
壁に、パンチしただけよ……。
「つーか、今から伝える内容、
なーんも、整理してねーわ……!?」
「そ、そうだねーっ……。
流れるように、まっすぐ、
ギルドに来ちゃったもんね……」
「ど、どーしよぉ……!
くっそー、ヒゲイドさんめぇええ……!
なぜ、わたしがあああああ。
私の、ヒミツの、暴露をおおおお」
「ぁ、アンティ、落ち着いて……。
えっと……どこまで、
伝えて、いいんだっけ……?」
「いや……あの分じゃ、
できるだけ、全部、でしょ……」
「そ、そっか……」
「うわーっ!! ゼッタイ、
信じて、くれないよぉおお……!」
「そ、そっか、な……?」
「そうよおおお……!
だって、サ──?」
私は、やけくそ気味に、
伝えなきゃな内容を、
マイスナに、ぶちまける。
「
私たちがさ?
この世界の七人の神さまを、
次の神さまに、引き継がせる
存在でさ?
んで、そのせいで、
変なチカラを使えたり……、
ギルド球に触っただけで、
入力の文字制限が、解除できるなんて、
フツー、いきなり言われて、
信じ、られるぅぅううー?
」
「そ、それは……むず「 ふんっ、心外だな── 」
──。
ゾワリ、と、した。
まったく、気配が、
し な か っ た の に ・・・。
いきなり。
──ポンっ。
と……。
肩に……手を、置かれたのだ。。。
「「 ° д ° ごっ…… 」」
「 ──ふんっ、いいかね?
覚えて、おきたまえ──。
私は、アホみたいな ヨタ話を、
あたまっから、否定は、しない。
信じないのでは、ない。
まず……"試す"のだよ── 」
ば、かっ、にゃっ……、……!?
にゃぜっ、こんな……!?
簡単に、後ろ、おぉ……っ!?
『────なんと☼』
『>>>すげぇな、このジジィ……』
せっ、センサーに、
まったく、反応、がっ・・・!?
がくがく、ブルブルブルぶるっぶるぅぅう……!
「 ──ふんっ?
さぁて……♪ なにやら、
"とても面白いこと"を、
のたまって、おったな? 」
「「 ぁ、ぁばばばばば…… 」」
空気が……さけるような、
おじいちゃんの、声。
ぞっ、ゾワゾワ、ぞわぁああ・・・!
「
──"七人の神"、云々は、ともかく。
ほれ、どうだ──。
私のギルド球を、
触ってみたまえ──。
────なぁ? アンティ・クルル?
」
「「 あびゃびゃびゃびゃ……!! 」」
スーパーおじいちゃん、
──" ブレイク・ルーラー "。
北のギルドマスター様は、
隠密行動が、おじょうず……!!
「さ、さわるんで……」
「かた、はなしてもらって、いすか……」
「 ふふ、なぜだ? 」
こわい。
とりまゲリョスたおほう(´﹃`)。










