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⚙⚙⚙ 北国リベンジ ⚙⚙⚙ さーしーえー

さきほど、ふにゃふにゃだと言ったな……?

──ふっ、あれは、フニャだ。


キリッ( •̀ω•́ )✧




 ゴウガさんが、

 マグロ一匹、食ってる音で、

 目が覚めた。




金娘:「…………」

銀娘:「…………」


獣王:「…………」




 ──ドンっ。


 醤油(ショーユ)を ひと(タル)

 差し入れておいた。




獣王:「ガォォオオオォォォォ……♡♡♡」


銀娘:「そしゃくおんだったかー」

金娘:「おかげで、えらい夢みたわね……」



 ヤバい音してたので、

 フル装備で、

 確認に来てもたやないかーぃ……。



銀娘:「久しぶりに、悪夢だったねー!」

金娘:「まちがいない……」



 ゴウガさんの居る和室を、

 後にする。



金娘:「さぁて……! んんん……!

    そろそろ、

    この お(シロ)からも、

    おいとま、しないとなぁー……っ!」

銀娘:「たんのうしたなーっ!」



 きひひ、たしかに。

 いっしょうぶんの、お魚を、

 食べたかもしんない。


 それは、言い過ぎか。


 ……うさ丸とカンクル、どこいった?




銀娘:「アンティ、あれ」

金娘:「んん?」






挿絵(By みてみん)


玉兎:「にょきっとな……」



 うさ丸は、新しい ギア装備に、

 まだ、戸惑(とまど)っているみたい。




金娘:「……、しっぽの歯車(ギア)ふくめて、

    勝手に、(うご)いとる……」

銀娘:「なんか、話してるみたいだねーっ」



 マイスナの言うとおりだった。

 うさ丸の装備している歯車は、

 尻尾(しっぽ)右手(みぎて)左手(ひだりて)

 それぞれのウサ耳がついたギアだが、


 その3つのウサギアが、、、

 うさ丸の、ちょい前の空中に浮き、

 何やら……意思を持ったように、

 フヨフヨと、イドバタ会議(かいぎ)をしている。


 なんというか……ウサ歯車(ギア) 同士、

 たいへん、仲が良さそうねぇ……。



金娘:「なんじゃありゃ……」

銀娘:「しろ、あか、くろーっ」


玉兎:「──にょきっと!」



 起きてきた私たちに気づいた、

 うさ丸が、ぴょこぴょこ、

 こちらに近づいてくる。


 ──それに、ウサギアたちが、反応する!






   ぴゅ──== ⚙


     ぴゅ──== ⚙


  ぴゅ──== ⚙






 ────ぎゅぅういいん、

    がちゃああああ──んんん!!!




    !? ∩ ∩⚙

    ⚙(ฅº꒳ºฅ)⚙

       Ⅱ

       ω



玉兎:「──にょんわあああああああ!?」




 あっ、ガッチャンコ、した。




陽神:『────:ふむ……☼

    ────:一定距離:

    ────(はな)れると:

    ────自動装備される:

    ────ようですね☼』

金神:『>>>ははは、

    >>>気に入られてんねぇー』



玉兎:「にょ、にょきっと、な……?」




 ほぅ……私の頭の上の王冠(クラウン)と、

 同じような感じに、

 なっちゃったのかな……?



金娘:「ま、よく、似合ってるわよ」

玉兎:「にょっきにょき……!

    にょ、にょっ、にょき……!

    にょっきにょき、にょきにょき、

    にょきっとなぁああ・・・!!」



 何やら勇者サンは、

 感傷的になっていたけど、

 とりま、頭の上に、乗せておいた。



 ──ぎゅむっ。



玉兎:「にょきっと」

陽神:『────……前が:

    ────見えません……☼』



 カンクルを探しに、

 城外(じょうがい)に出たら、


 ヒナワくんと、

 マジカちゃんが居た。


 何やら、様子が おかしい。




玉兎:「にょんやぁ???」

金娘:「マジカちゃんが……、

    挙動(きょどう)不審(ふしん)だ……」

銀娘:「そだねーっ」




 ヒナワくんは、いつも通り、

 からっと笑顔で居るのだが。


 となりに居るマジカちゃんが、

 なんというか……フラフラ、

 ウーロウロしている。


 お、落ち着きが、ない……???




挿絵(By みてみん)


 ──ゴッ。

 ────ゴッ。




金娘:「あっ……なぐってる」

銀娘:「なかよし、だねぇー♪」



 マジカちゃんに、

 (なぐ)られとるヒナワくんは、

 なして、あんなニコニコしとんのや……。



銃侍:「──おや、

    アンティ殿(どの)、マイスナ殿(どの)!」

萌殺:「──っッ……//////」




金娘:「おはようございます」

銀娘:「はよーっ」

玉兎:「にょきっとなーっ☆」


銃侍:「からから♪ うさ丸どのも、

    おはようございまするぅ☆」

萌殺:「よ、よォ……っ//////」




 ……。



金娘:「……」

銀娘:「……」



 じ────っ。



萌殺:「……!? な、ま……マジ、

    なん、だぁよ……っ!?//////」


金娘:「ぁ、いや、なんというか……、

    すっげぇ、女の子っぽく、

    なりましたよね?」

銀娘:「かあいぃ」


萌殺:「なっ……!?」




 うでを前で組んでいる、

 不機嫌(フキゲン)そうな、マジカちゃんを、

 あらためて、見ていると……、


 なんというか、、、

 もはや、コケシ☆ボディの、

 面影(おもかげ)すら無い!




金娘:「気のせいかもしんないスけど、

    昨日より、なんか……、

    身長、伸びてません??」

銀娘:「いろんなトコが、

    せいちょーしてる??」


萌殺:「な・・・!?///

    マっ、マジ、そんなコト、

    ねーから・・・っ!!//////」



 いや、そんなコト、あるでしょ……!!

 ええっと、その、

 あきらか、昨日より、

 (ツヤ)っぽい、っつーか……!


 ぜってー、おっぱいも、おケツも、

 ふくらんで、いらっさるぞ……!?


 あたし、そーゆーとこ、

 敏感(ビンカン)なんですからね・・・!?




銃侍:「あ☆ やっぱり、

    そー思うで、ござるかぁー♪♪」



 ぁ、若様(わかさま)・・・?

 あっ、また殴られてる。

 つーか、もはや()られとる。



 ──ゴッ。

 ────ドこッ。



金娘:「な…………なんか、ありました?」

銀娘:「けんかしたの???」


萌殺:「まっ……!? マジ、

    なんでも、ねーって……!!//////」

銃侍:「からから♪

    ご心配、なくでござるー☆」


玉兎:「にょんやぁー」

金娘:「???」

銀娘:「???」




月神:〘------ぁーっ……☆☆☆

    ------手ぇ;

    ------出したのんなぁ──☆☆〙


水神:〘#……くっくっく。

    #……何とも、微笑(ほほえ)ましいものだな〙




 ・・・えっ!?///

 そ、それ、って・・・!?///




銃侍:「して、お身体のほうは?」


金娘:「……ぇっ/// そ、その、

    もう、平気です!」

銀娘:「もう、元気なった」


銃侍:「何よりに、ござる──」


金娘:「実は……そろそろ、

    ドニオスに、帰ろうかな~~っと?」

銀娘:「ずいぶん、

    お世話になりましたから」


銃侍:「何を言われるか──……! 」



 かるく、ヒナワくんに、

 立礼される。



銃侍:「感謝の──言葉がない」


金娘:「ふふ、も♪ 聞き()きましたよ」

銀娘:「しょーがねーなー♪」



 よく晴れた朝で、

 となりで、魔女も、笑っている。



萌殺:「けけけ……♪ こーいぅヤツはな、

    マジ、こんくれーケンキョなほうが、

    いーんだよお!」


金娘:「い、いや……考えたら、

    こっちも、好き勝手、

    やってましたし」

銀娘:「お城の魚、たべまくったしなー」


銃侍:「あの(たぐい)のものなら、

    いつでも、ご馳走(ちそう)するでござる」



 笑顔で頭を上げたヒナワくんは、

 もう、元の髪の色じゃあ、ない。


 白光りする流れは、

 きれいだけど……、少し、

 物悲(ものがな)しくもある。


 マイスナも、同じ気持ちのようだった。



銀娘:「かみ……ごめんなさい。

    色、かわっちゃって」


銃侍:「(あやま)られるような事など、

    微塵(みじん)も ござらん」



銀娘:「でも……こんな事を言うのは、

    失礼かも……ですが、

    その、白髪(しらが)だと、

    お(よめ)さんを見つけるのも、

    ちょっと、苦労しそう」


金娘:「こ、マイスナ……!」




 えらい、本音で言っちゃったわな、

 この子ったら・・・!


 もはや、仲間意識は高いのだが、

 いちおー、ヒナワくんは、

 街の、トップの息子サマだ。


 顔色を、そろ~~っ、と、

 うかがったんだが──……?




銃侍:「──からから♪

    (わたし)の お嫁さんのことなら、

    マジで、微塵も心配ないので、

    お気に なさらずとも♪」


萌殺:「ぐっ・・・!/////////」



玉兎:「にょ、にょんやぁーっ」




 こ、これは……、

 どうやら、ヤボなコトを、

 言ってしまったみたい!


 ヤバいよ、ヤバいよぉ~~。


 マジカちゃん、()でダコみたいだもん。




銀娘:「ぁ、あぅわぁ~~っ……///」

金娘:「──そっ!? その……!///

    ナトリを、出る前に、

    トウゼンローさん達に、

    ご挨拶(あいさつ)など……!?」


銃侍:「──む? 父上は、

    今朝方も、ベア殿たちと、

    森の事後 調査に、

    行っておられるからのぅ……。

    あまり、気にしなくても、

    よいでござるよ?」


金娘:「ぁ、いや、そういうワケにも……」

銀娘:「そーいや、ウチのメイド、

    しりませんか?」


萌殺:「ふ、ふん……っ///

    "銅の刑死者(ブロンズ・ワークス)"の、

    ねぇちゃん達なら、

    ヒナワの妹らに、たまに、

    マジな訓練、つけてるぜ?」


金娘:「そーなんスか!?」

銀娘:「知らなかった……」


萌殺:「──は、ありゃ、

    マジでヤベーよ。

    Aランク暗殺職の戦闘 講習なんて、

    マジで、なかなか、

    受けられねーからな?」

銃侍:「──その通りで、ござる。

    命のやり取りの感覚を、

    あのように丁寧(ていねい)に指導されるなど、

    有り難き幸せかな」



 ぃゃ、ま、感謝されてるなら、

 いーんだけども・・・?



金娘:「さ、さいですかぁー……。

    そいや、カンクルも、

    見ませんでした?」


銃侍:「あのキツネ殿か?

    それなら──」

萌殺:「──ホレ、マジ、あすこ」




花狼:「──くぅうゆくゆくゆくゆくゆくゆ

    くゆくゆくゆくゆくゆくゆくゆくゆ

    くゆくゆくゆくゆくゆくゆくゆくゆ

    くゆくゆくゆくゆくゆ!!!!!!」


 ──ずぅぉドドドドドドドドドドドド!!!




 じめんに、うらみでも、あんのか……。




金娘:「なにをしとんのじゃ、あのこは……」

玉兎:「にょんにょんやぁ……(たねまきだねー……)





 お城の花壇(かだん)を攻撃しまくっている、

 カンクルさんを抱きあげ、

 マイスナにパスした所で、


 ──調査組が、帰ってくる。




当然:「ううむ……」


銃侍:「おや、父上、お帰りでござるか」

萌殺:「今日、マジはやくね?

    昼に、なってねーじゃん」



 そうなの?



金娘:「お疲れ様です。

    トウゼンロー様」

銀娘:「どうか、しましたか?」



当然:「む……!」



 ポニテ・パパは、

 私とマイスナの顔を見て、

 少し、思案したようだが──。




当然:「こまった事に、

    なりおったわ……」


金娘:「???」

銀娘:「???」




 何やら、素直(すなお)に、

 言うことに、したようである────。




当然:「ここじゃ」




 トウゼンローさんに連れられて、

 来たのは、

 ナトリの街の中にある、

 小さな川、だ。


 ナトリの街は、

 たいへん、水路が多い。


 その中の、ひとつなんだろう。



 異変は、すぐに、わかった。



金娘:「水が……」

銀娘:「あかい?」



 川の水が……あかいのだ。

 いや……濃い、ピンク?



銃侍:「なんと……(どく)、か?」

萌殺:「マジ、ヤバくね……?

    それに、この、におい……?」



 つい、こないだまで、

 ナトリの森は、毒で(おお)われていた。


 そして、この、川の色……。

 これでは、ナトリの街の人は、

 とっても不安に、

 なってしまうんじゃ──……。



姉乳:「南からの川、

    ほとんど、この色なのよ……」

熊神:「クマったぜ……、

    調査隊が、何人か、

    染まる前の水、

    飲んじまったんだ」


銃侍:「その者の、体調は?」

 

白童:「今のところ、

    飲んだ量が少ないのか、

    体調不良者は、いません。

    ただ、調査は、

    必要ですね……」


当然:「……」




 一難(いちなん)去って、また一難(いちなん)、ってか。



 ……。


 ……………でも、な……?



 この、色。


 この、香り。





当然:「はて……」


金娘:「どこ、か、で……?」






 知ってる、ような?




 …………。


 ……………………。




金娘:「……まさか?」

銀娘:「アンティ?」




 ──きぃん、と、立ち。


 ピンクの川の、水に、


 黄金の、ゆびを、つける。




 ──────()めてみた。





妹乳:「──アンティ!?」


銃侍:「……アンティどの!?」


萌殺:「マジか、おまえ!!」






銀娘:「 し ょ っ ぱ い 」






 ()めたのは、私だけど、

 私と"(つな)"がってる、


 マイスナが、感想を言う。




 ────そう、しょっぱい──。





金娘:「…………" シソ "、だわ」


当然:「・・・!!」


金娘:「" (うめ)()し "の風味(ふうみ)ですよ、コレ」




 クラウンに分析してもらい、

 結果を、確実なものにする。




陽神:『────分析完了(アナライジング)

    ────アンティの:

    ────言うとおりです☼

    ────毒性:無──☼

    ────ナトリジソの成分と:

    ────岩塩由来の塩分を:

    ────検出しました☼』


熊神:「ぉ、おま……コレ、ぜんぶ、

    ウメボシの、(しる)

    だってのかぁ……!?」


萌殺:「マジで、言ってのんか……」




 みんな、戸惑っている。




姉乳:「……。多分、だけど……、

    あの、でっかいウサギさんを、

    ぶっ飛ばした、ポイントに……、

    岩塩(がんえん)と、ナトリジソの、

    群生地が、あったんじゃないかしら」


当然:「なん、と……」


白童:「なんとも信じ(がた)いですが、

    この、川の光景を見る限り、、、

    そうかも、しれません。

    あの──トドメ、という魔女の、

    "ハイスプレット"は──」


妹乳:「 ──"火"と、"水"……!! 」





 つ、つまり……。


 ウサミミマガを、貫通(かんつう)した、


 火と、水が、()()ざった、


 すっげえ、魔法が──、




 どっかの、水源(すいげん)ちかくの、


 岩塩と、


 梅干し作りに使う植物の群生地を、


 ぶっ飛ばしちゃった・・・、



 ──って、コトぉ!?




当然:「むむむ……!!

    これは……こまり、よったわぃ……!」




 トウゼンローさんが、

 むずかしい、顔をする。




当然:「毒性が無いのは、(さいわ)いじゃが……!

    こんな、しょっぱい水では、

    名産品の調理が、

    まったく出来ぬぞ……!?」


金娘:「……!」

銀娘:「それって、お魚、とか?」




 料理は、水が、イノチ──。

 もちろん、当然のことだわな。


 ピンクの、川を見る。




金娘:「かたよった、お味には、

    なるわ、なぁ──……」


銃侍:「これは……弱ったでござるな。

    ナトリの街の……暮らしと経済、

    どちらにも、大打撃でござる」

萌殺:「長期化すると、

    マジ、やべーな……」




 街の水が、

 ぜーんぶ、しょっぱく、なってくるかも、

 って、ことか……。



金娘:「……クラウン?」

陽神:『────可能かと思います☼』



 バッグ歯車で、川の、

 赤い水を、吸い込む。


 もう片方の、バッグ歯車から、

 きれいな、透明な、水が、出てくる。


 ──バチャバチャ、バチャ……!



陽神:『────可能では:

    ────ありますが……☼』

金神:『>>>また、めんどくせぇーぞ、

    >>>コレ……』


金娘:「そこまで……広範囲(こうはんい)、かな」


当然:「水源、というのはな……、

    思うより、地下などに、

    入り組んでおる……。

    その"空間格納"による、

    異物排除は、素晴らしいが……、

    さすがに……そこまで迷惑は、

    かけれぬでのう」


金娘:「むずかしい、でしょうか。

    私たちが、また、発生源に、

    行って……?」




灰姫:「──時間が、経ちすぎておる。

    恐らく、"(あか)種水(たねみず)"は、

    かなり、分散しておる故──」




 ハイ姫様が、

 お城から、スタスタと、歩いてくる。





灰姫:「──"水"は、"根"よ。

    いくら、其方(そなた)たちであろうと、

    すべての発生源を"()()やし"に、

    するには……恐ろしい時間が、

    かかるでな」


銀娘:「行ってみないと、わからない」


灰姫:「やめて、おきなされ……。

    主要な水路が、すべて等しく、

    赤に染まるほどの規模じゃ……。

    恐らく、大きな川の流れも、

    変わっておろうぞ」



 ハイ姫さまは、

 今回は、こちらをバカにするのでは無く、

 純粋に、気遣(きづか)ってくれてるようだった。



灰姫:「トウゼンロー。

    小さな水路は捨て、

    大きな街の中の水源のみ、

    清き水流を、確保するべきじゃ」

当然:「そう、じゃな……。

    水の大魔石と、浄化術士の、

    費用が、かさむが……、

    致し方、あるまい……」



金娘:「私が……水を、()して……」



灰姫:「何ヶ月、留まる気じゃ……ならん。

    人生を、無駄に削るようなものじゃ」

当然:「……うむ。自然に、おさまるには、

    かなりの、時間が、かかろう……。

    流石に、それは(たの)めぬ」




 確、かに……現実的じゃ、ない、か……。

 本音を言うと、私は、

 ドニオスが、とても、気に入ってる。


 人助けとはいえ……、

 ずっと、ナトリに、

 付きっきりになるのは……、

 ちょっと……こわい。



金娘:「……、……」


灰姫:「お気に、なさられるな。

    これは、人命には、関わらぬ。

    その(とうげ)は、おかげで、

    通り越しておるのじゃから」



熊神:「ふ……あの奥様が、

    どえらく、殊勝(しゅしょう)になったモンだゼ」

姉乳:「 ──しっ 」



灰姫:「自らの幸せを、かえりみるのじゃ。

    つくして、もろうたでな──」


金娘:「……、……」

銀娘:「……、……」




 ほのかな、灰色の、

 思いやりを、感じる────。



 ぅ、うーん……。

 どうすっぺ、かなぁ──……。



 えーっと?

 つまり、ナトリの街は……。


 しょっぱくなった水が、

 自然にキレイになるまで、


 水の魔石とかを、買いまくって、

 きれいな水を、確保(カクホ)……するワケだ。


 めっちゃ、お金、かかりそう。



 肝心の、" しょっぱ(みず) "は、

 いつ、(なが)()るか、

 はっきりとは、わかんない、、、っと。



当然:「ううむ……"出費(しゅっぴ)"、だな……。

    どうしたものかの……」

灰姫:「やるしかないぞ、トウゼンローよ」



 お金の、モンダイなのだ。


 うーむむ……かわいそす……。




 そりゃ、ドニオスには、帰りたいけど、

 このまま……帰っても、

 気持ち的に、ゆっくりは、

 できない、んだよなぁ……。


 気ーに、なっちゃうでしょおや。


 ナトリの飲み水、

 ずっと、しょっぱいまま、なんだわ?

 



当然:「1000は……いると、思うか?」


灰姫:「いや……大池の分を思うと、

    2500は、致し方なかろぅ……」


当然:「うぅむ……。せめて、

    街の、中の、清らかさだけは、

    死守せねば、のぅ……」



  か わ い そ ぉ ー …… 。




 よーするに、


 おカネが、かからずに、


 街の中に入ってくる、



 お水が、きれいに、


 なりゃーいいワケだ……!!!




 なんか、、、なんか、ないかな!?




 みず、きれいに……。





 お み ず を 、 き れ い に 。









 ────。







金娘:「  あ  っ   」


銀娘:「 アンティ? 」










 

 ────  お る や ん 。









金娘:「  ── は い っ 。 」


姉乳:「 はぃ、アンティさん! 」





 挙手(きょしゅ)したった。







金娘:「あの、実は、ですね──…… 」




当然:「む……??」

灰姫:「ん……??」







金娘:「

     き、北の街の──。


     大教会の、地下に、ですね……。



     " (みず)をキレイにする魔物(まもの) "が、


      大量発生、、、して、たり、


      するんですが ────

                   」















  『 キュッキュ 』


        

     『 キュッキュ 』



 『 キュキュ? 』

        『 キュッキュ~~! 』


   『 キュキュ! 』


      『 ガリガリガリ 』







デブ:『『『 ── キ ュ ッ ? 』』』















  " デブ(すけ)たち " 、の チカラ が いるわ。












【速報】デブ助、引越し決定。

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― 新着の感想 ―
[良い点] カンクルの種まき [気になる点] デブ助会ったらまた襲って来ないか? [一言] 「くゅっくゆゆ、くゆゆゆ!(せかいは せいれいかに ひれふすのだ)」
2022/06/28 00:08 退会済み
管理
[良い点] 種は蒔かれた… ならば、爆発しろ… いや、爆発した結果だったか… おしあわせに…末永く爆発してくださいませ [気になる点] ゴウガさんの食事… マグロ生噛りですか? 頭のところが美味しいの…
[良い点]    Å    | ましか|ひなわ              おめでとう  爆発しろ   (かばちの家の壁を殴りながら) [気になる点] デブ助はマイスナの事覚えてるんやろか。仮面付け…
2022/06/17 18:04 今日のお前が言うなスレはここですか?違います。ここはにっぷるの感想欄です。クソみたいなコメントはお控え下さい。
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