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天空天撃の魔女

前半シモく、

後半ムネアツにしました。





 イヴです。



 お嬢様方は、お休みになられました。


 今は元気そうですが、

 "夜"が"総力戦(そうりょくせん)"ではなく、

 "(まゆ)"になるという事は、


 まだ、体力が万全では、ないのでしょう。。。


 まぁ、朝方、はやい段階で、

 神秘の髪の封印は(ほど)け、柔肌(やわはだ)が、

 のぞいていらっしゃるが。


 はっ・・・!?

 そ、それとも、まさか"(まゆ)"の状態でも、

 内部(ないぶ)では、総力戦(そうりょくせん)がッ・・・!?


 ぉ、お嬢様方なら、ありえるぅっ・・・!!

 それなら密封(みっぷう)状態で、

 より密度(みつど)が、ミツミツで、

 ヤバ(みつ)な気もしますがっっ……!!?


 ナカで、ナニしてるか、

 分かったモンじゃ、ありませんし・・・。

 もしや、生たまごのように、

 愛液で満たされているのかもしませんっっ。


 たまに、朝ごはんの水分を、

 まったく取りませんからね、

 あの御二方は・・・!!


 あ り え ま す か ら ね ・・・ !!!



 とはいえ、今回も また、

 お嬢様方は、

 (まち)単位で、人々を、

 お救いになっていらっしゃる。


 そして・・・"七人の神の引き継ぎ"か……。


 まさか、そのような……。


 あの方たちの御使命は、




 "すべての未来を(とど)ける"、




 ことに、ほか、なりません。


 なんという、重圧でしょう。


 おひとりなら、吐き気を(もよお)すほどです。




「おふたりで・・・よかった」




 まじわりかた、は、

 ちょっと、アレですが、

 御二方(おふたかた)は、夜戦時(やせんじ)

 ほんとうに、幸せそうなのです。


 クルルカンと、オクセンフェルトは、

 誰もが知るとおり、

 切っては、切れない仲なのですよ。



 ふ……思う存分、

 飲ませ放題を、試愛(シアイ)なさってくださいませ。


 我ら、銅の姉妹。

 いついつまでも、お嬢様方を、

 死守(しまも)り、致します故──。




 と思ったら、今日も、朝方に、

 何事も無く、"(まゆ)"が解けました。


 ほぉう……今日は"ロック"ではなくて、

 "シェルフィッシュ"なのですね。

 上同士、下同士、ごっちゅんこ。


 幸せそうな顔です。

 髪の毛の先端(せんたん)は、

 見事に(つな)がり、融合しています。

 ま、繋がってるのは、

 上だけでは無いのですが。


 ははっ、ここ、笑うトコロです。


 しかし……どれくらいの強度なのでしょうか。

 少し、気になりますね( ˊᗜˋ )。



「ちょっと、イヴ……指、なくなるよ?」



 メーチに、心配されましたが、

 なぁに、そこまで強くはしません。


 金色の髪を右手に、

 銀色の髪を左手に持って、

 左右に、引っぱってみました。


 ぐぐぐ・・・!?


 す、すごい……。

 ここまで強固(きょうこ)に、

 (つな)がって、おられるのか……。


 当然、髪の毛の強度ではない。

 まるで……麻のロープだわ……。


 体毛で、ここまでの強度が出るなら、

 この御二人は、産毛(うぶげ)を使って、

 (はだ)何処(どこ)でも、

 接着できるのでは……?


 ────はっ・・・!!


 な 、 な る ほ ど ・・・!!


 夜な夜な、

 どのような無茶な体勢(たいせい)でも、

 パーフェクトに維持(いじ)して戦い抜くのは、

 このためか・・・!!!!!


 フツーなら、寝返りとかで、

 ファイティング・ポジション、

 (くず)れますもんね・・・!?


 考えたら、呼吸でさえ、

 気管内にゲート開いちゃえば、

 (おぼ)れずに済みますもんねぇ……。


 それは、長期の飲み放題バトルにも、

 ()えうる(わけ)です・・・!!!


 それにしても、丈夫(じょうぶ)なカミですね。

 ちょっと研究したいですね。

 きれい。



 と、思ったら、とっくに()きておられて、

 金銀パンチ、喰らいました。




「──ぷぱっ!//////

 にゃ、にゃーにをやってんだあ、

 テミャーはあああああああ!//////」

 

「──ぱぴっ!//////

 なれてもっ、はずかしいものは、

 はずかしーんですからねーっ//////」




 ()(はじ)めてる時点で、

 ヤバいのですよ、


 お嬢様方ったらぁぁ───(( ⑉´ᯅ`⑉ )).*・゜。







 ──さて。


 お嬢様方の、ウェットに()んだ、

 性なる聖戦(セイント・ウォー)(みず)をさした私は、

 

 気分を切り替え、

 ナトリの城下に来ておりました。


 もちろん、あのゲテモノを従獣化した、

 小さな魔女を、監視するためです。



 ──"オオマガツブリ"。

 


 知る人ぞ知る。伝説のバケモノです。

 SランクとAランクの、

 中間と言われている危険度の、魔物──。


 変幻自在の、鋼鉄を(はじ)く触手。

 すべての軌道(きどう)()げられる、魔法。

 気に入ったモノを、喰らい尽くす、(クチ)──。



 

 ──世の太平に(あだ)なす存在ならば、


   消さねば、なりません。



 あの変な杖の子の孤児院は、

 とうに、調べあげています。


 残念ながら……容赦(ようしゃ)をする気は、

 いっさい、有りません。


 (おさな)いからといって、

 (ゆる)されない、間違いもある。


 ()(きわ)めねば────。




「──うわあああああああああ!!!???」




 孤児院のある方へ近づくと、

 悲鳴が聞こえました。


 まさか。


 いそぎます。



「──うっ、うわああ、

 あんた、た、助けてやってくれ!!?

 向こうで、小さな、おんなの子が、

 化け物に、食われているんだっ!!!」



 最悪なことが、起きたようです。


 銅の装甲メイド服は、

 今、残像と共に、()き進みます。



「────シッ!」



 距離は、一瞬で、()まりました。




「よいしょ、よいしょっ」

『 マガマガ♡ 』


「……」



 低空浮遊している、

 オオマガツブリのクチから、

 女の子の足が、プラプラと、

 干された布団のように、なっています。


 質問しました。



「……なにを、なさっているのです?」


「ぇっ? はみがき!」

『 マガァ♡ 』



 なぁにを、ゆっとんのや、この子ぁー。


 よく見ると……トドメ・テングノーズは、

 壊れた、持ち手の無いブラシを手に持って、

 信じられないことに、

 オオマガツブリの口の中に、

 上半身ごと突っ込んで、

 歯を、みがいていたようです。


 そりゃ、喰われていると、

 勘違い、されるでしょうよ…………。


 というか、食われています。



「マガちゃんの、()

 みがいてあげてたんだぁー!」

『 マガぁぁぁああ♡ 』



 かわいいポーズすんな。

 なかよしか・・・。



「…………じょ、上半身を口に入れて、

 空中浮遊しながら、歯を磨くのは、

 おやめになった方が、よろしい……」


「でも、お魚屋さんに、

 タダで もらった、

 ゴミのブラシじゃ、

 こぉ、やらないと……」

『 マッガぁぁ〜〜っ♪ 』



 ゴミで相棒の口内(こうない)、みがくなよ……。


 仕方が無いので、マイ・時限バッグから、

 ひとつ、持ち手が、

 ちゃんと付いたデッキブラシを、

 小さな(はい)の魔女に、進呈(しんてい)しました。



「使いなさい」


「ぇ……!? で、でも……。

 わ、わるいので、やっぱり、

 この、ブラシで……」

『 マッガ 』


「その、やり方ですと、

 もう……ヨダレまみれに、

 なっているでしょう・・・」


「マガちゃんのクチの中、

 いいにおいだよ?」

『 マッガぁぁああ〜〜////// 』



 どれだけフローラルな香りでも、

 レディがベチョベチョになっては、

 いけません。


 お嬢様方みたいに、

 なってよいのですかっ!?

 ホンットに、毎朝すごいんですよっ!?









「……むかっ。今、なんか、

 ムショーにムカッぱら立ったわ」

「わたしもー」


「お嬢様方……朝ごはんの際には、

 たまには……//////

 服を、お召しになって、

 くださいまし……///

 可愛らしい お胸に、

 たれて、おりますよ……///」


「えっ、うわ、ホントじゃん!」

「大丈夫 アンティ、わたしが舐める」

「ぬぁっ!? きゃっきゃ、ケラケラケラ///」

「ぬべらーっ」


「……、……/////////」

「……メーチ、あきらめろ、

 だれにも勝てん」

「(こくこくこくこくこく)」










 ともかく、少女に、

 お説教をしておきました。



「……いいですか、トドメさん。

 小さな女の子が、

 でっかい魔物の口から、

 足だけ出して、バタバタしていたら、

 ただの事件現場です」


「婦長さんみたいなこと、いう……」

『 マッガぁぁああぁ〜〜〜〜 』


「孤児院の責任者の方ですか?

 今は、何処(いずこ)へ?」


「貧血で、ねてるよ!」




 でしょお、ねぇい。




「ちょっと待て、トドメさん。

 その包丁は何だ」


「マガちゃんに、朝ごはん、つくるの!」

『 マガぁあああああ〜〜〜〜っ♡ 』


「いや、ちょっと待て、

 いいから包丁おけ」




 思わず素で(しゃべ)りました。

 このままでは、いけません。


 どうやら、本来この子を、

 指導する立場の人間は、

 今日は寝込んでいるようです……。


 そりゃそうです……。


 自分の保護下にある子供が、

 ある日とつぜん、

 触手・肉だるまと、

 トモダチになってきなさい……。



「ちっ……ここは、

 私が、世界平和のために、

 ひと肌、脱ぐ時でしょうか……」


「えっ、手伝ってくれるの!?」

『 マッガぁぁあああああ〜〜〜〜っ♡♡ 』




 うるせぇぞ、

 可愛いポーズすんなゲテモンが。


 い、いけない……、

 アンティお嬢様の気性(きしょう)が、

 (うつ)りかけてしまいました。


 落ち着け、ダメダメ……私は、

 あんな夜戦(やせん)(ぐる)い じゃなーいっ……///


 ……よぉーっし!




「……というか、

 その肉だんごさんの主食って、

 くさった果物でしょう……。

 なにゆえ、包丁が いるのですか……。

 (かわ)ごと(たね)ごと、

 (クチ)()()みなさい」


「で、でも、マガちゃん、

 毎日、くだものだと、

 あきちゃうと思って……」

『 マッガぁぁああ〜〜〜〜? 』




 いや……街のためにも、

 果物を、食べ続けてもらわねば、

 ならないのですが……。


 偏食、万歳。偏食(へんしょく)万歳(ばんざい)



「この(ぴぃち)、お()()みたいに、

 してあげたいの!」

『 ──マガぁ……っ!?!? 』



 なにをゆうとんのや、この子は・・・。



 いや、待て……、つまり、

 果物に飽きさせないように、

 見た目で、楽しませたい、と、

 そういう事か・・・?


 お、おぉ……確かに、

 この肉塊(にくかい)に果物を、

 食べさせ続けるることは、

 すなわち、

 この街の平和の継続を意味する。


 うーむ、重要だ・・・。



「わ、わかりました・・・。

 この、じゅくじゅく(ピーチ)を、

 お刺し身のように、したいのですね……?」


「ほうちょお、おしえてくれるですか?

 やったー!」

『 マッガぁー☆ 』



 ほっぺを押さえるポーズを やめろっ。

 どんなに可愛くたって、触手(しょくしゅ)だぞ……。

 ふざけやがっ……おっと。


 ふ、ふぅ、落ち着け、精神統一だ……。

 ダメだ、鍛錬(たんれん)が足りないぞ、

 キュイーヴルよ……。



「やったー! きれいに、

 できたーっ♪」

『 マッガああああああああああああ!! 』



 ……。

 思った以上に、

 刺し身に、見えますね……。


 くさった(もも)で、

 ぜったいに、やってはいけない、

 イタズラ1位が決定したでしょ。



『 マッガぁああああぁ〜〜♡♡♡

  バリバリバリバリ 』



 皿ごと食うなよ、バケタレがぁぁ・・・。

 きさまソレ、いい(やつ)だぞぉ・・・?



「えへへ♡ おいしい?」

『 マッガぁぁあ〜〜っ♪ 』



 陶片(とうへん)は、

 良いスパイスに なったようです……。



「はぁ……それで、どうするのですか。

 このような食事量では、

 この巨体……維持(キープ)できないでしょう」


「……! ぅ、うん……。あの、

 街の、みんなから……生ゴミ、

 もらおうと、おもって……」

『 マガぁぁ〜〜〜〜?? 』



 いやっ、それは、

 ひとつの案として、

 アリかもしれないが……、

 ソレ、もはや、襲撃(しゅうげき)では・・・。


 トウゼンロー氏が、

 かなり綿密に、街には、

 伝達しているようですが……。


 それでも、先ほどの男性は、

 完全に、幼女が喰われたと、

 勘違いしておりましたし。



「まずは、魚屋さんに、いってみる!」

『 マガぁあ〜〜♡ 』


「いや、ちょっと……!

 ゃ、やはり、街の外で、

 自然に成っている、

 果樹とかを、ですねぇえ……!?」




 おい、ちょっと待て。

 平然と、触手に乗るな。


 飛ぶな。


 おい、待てゴラ。





「ぉ……………………、……おぉ……。

 トドメ、ちゃ、ん…………。

 よく、きた、ナ……」




 魚屋よ。


 この、キュイーヴル、

 きさまに、称賛(しょうさん)(おく)ろう。


 普通なら、漏らしている。

 よく、耐えている。

 これが、心のチカラか──。



「生ゴミ、ください!」

『 マガぁあああ〜〜〜〜っ♪♪ 』



 可愛いポーズすんなっ。

 イミないぞ。



「 ひ、ひぃ・・・!?

  ちょ…………………、

  ちょ、と………、待ってな…… 」




 魚屋、私はナトリを見くびっていた。

 足は(ふる)えようと、

 この肉塊(にくかい)の前で、歩行が出来ようとは。


 本能が、逃げろと叫んでいるだろうに。

 ……見事だ──……!!!



「──ほ………ほらよぅ!

 そ、その……お、お気に召す? か、

 わっかん、ねぇが……」


「わーい! ありがとう!

 マガちゃん、ごはんだよーっ♪」

『 マガあああああああ〜〜〜〜っ♪♪♪ 』


「ぉ、うぉぉ……メイドさんよ、

 あんた、その装甲(ヨロイ)、、、

 ただモンじゃ、ねーな……。

 この子の、お()りか……?

 す、すみゃねぇナ……!?」


「魚屋よ、もう、しゃべるな。

 お前は良くやっている」



 お前は世界一の魚屋だ。

 思わずメイド言葉を忘れ、

 ()で話してしまった。



「見て──っ♪♪ メイドさんっ!

 マガちゃん、くだものだけじゃなくて、

 おさかなも、食べてるよおお──っ♪」

『 マガぁああああバクバクバクバクっ♪♪♪ 』






「  な  、ん、だ、と・・・ !?  」






 バカ、な・・・、・・・・!




 オオマガツブリは、

 決まったものしか、食べないのでは、

 ないの、か・・・!? 




 ──……、


 ────────ハッ!!?



 ま、まさ、か・・・。



 さっき、" 刺し身みたいな果物 "を、



 食 べ た か ら ・・・ !!




 こ、コイツ・・・!!



 "魚肉"を、"果物"と、


 認識(にんしき)、して、


 しまって、いるのかっっ・・・・・!?





『 マガマガマガぁぁぁああ♡♡♡ 』

「わーっ♡ おやさいも食べれて、

 えらいねーっ♪♪」


「おおぅ……生ゴミ、さらえてくれりゃ、

 まぁ、オレは、

 有り難いけどよォォー……?

 ふーぃい……! においが臭くないのが、

 (すく)いだよなァあ……!」




 言ってる場合か、魚屋よ・・・!!!


 コイツは今、

 "草食(そうしょく)"から"雑食(ざっしょく)"に、

 なったんだぞ……!?!?!?


 ぁ、あわわわわわわわわわわわぁぁ・・・。



 ────ぇ"、私ぃッッ!?


 私のせいじゃ、ないですよ!!



 だっ・・・、ち、ちょっと、


 くさったフルーツ、

 刺し身っぽく切った、

 だけじゃ、なななないですかぁああああ

 ああああああああああああああああああ。





「ぉ、うおぉ……アレが、

 トドメちゃんがテイムしたっていう、

 肉ボールかぁぁぁ……」


「本当に、生ゴミ、食ってるぞ……」


「こえぇぇええ!!!

 あんな魔物が、世界には!

 いるんだなぁあああああ!!!」


「ぅ、ううむ……正直、

 生理的には無理だが、

 街を、守ってくれたそうだな……」


「見た目は振り切れてキモいけど、

 動きは可愛いわね……」





 に、人間を、フルーツだと思われたら、

 終わりだ……。


 だ、大丈夫ですよ、ね……?

 その、ど、ドたまカチわって、

 "完熟ぅ〜〜っ♪"とか、

 いうバカが、いなければ……。



「さかなやさん、ありがとーっ!」

『 マガあああ〜〜♡ 』


「 ぉ、おお……!

  トドメちゃん、表情、

  明るくなったなっ……!

  ──また来いよっ♪」




 魚屋、オメーすげーな……。




「へへーっ♪ 今はね、

 孤児院のみんな、

 マガちゃんのこと、怖がってるけど、

 いつか、マガちゃんの触手に、

 みんなで乗って、おさんぽ、

 するんだぁ──♪♪♪」

『 マガぁぁあああ〜〜〜〜っ♪♪♪ 』



 想像するだけで、

 すごい、絵面(えづら)ですね・・・。


 肉だんごに乗って、

 街の通路を、滑空(かっくう)する子供たち……。


 さいしょの1ヶ月は、

 孤児院の職員たちは、

 胃が、液体になりますね。



「だからねっ、マガちゃん。

 ごはん……もらうから、

 街のみんなも……、

 まもって、あげてほしい」

『 マガぁ? 』

「 トドメ、この街、好きだから 」

『 ……、──マッガあっ☆ 』

「ほんと! ありがとおーっ!」



 しゃ、しゃべれて、いる……!!

 なんと、いうことでしょう……。


 頭が、クラクラしてきますね……。



『 マガっ────    』




 ──ジュパンッ──ずどぉおおおんん・・・。





「   ゜  д  ゜  ……。 」





 オオマガツブリが、

 いきなり、上空に向かって、

 触手を まっすぐ伸ばしたので、

 呆気(あっけ)に とられます。

 

 おそろしい速さです。


 ゆうに……2ケルメルトルテくらいは、

 伸びている。


 いや、先が見えません……。


 どっから、質量が、

 生まれているんだ・・・。


 と思ったら、

 ────シュたッ、っと、

 巨大スイカほどの太さがある触手が、

 元の長さに戻った。




『 マガあああ〜〜〜〜♡♡ 』

「 とりが、ささってる! 」




 おい、小さな魔女よ。

 それは、鳥では、ない……。


 ギルドに、持ち込んだ。




『 マガああああああ 』


「ひ………………………ひぃ、きゅーっ……」




 受付嬢が、ひとり、気絶する。




「……わ、わたくしめが、

 代わりに、用件を お受けします」


「──ぉ、おいっ! 誰かっ!?

 チホちゃんを(はこ)ぶの、

 手伝ってくれえええ!?!?」


「だ、だから、やめとけって、

 言ったのに……!?

 は、はやすぎたのよっ……!」



『 マガぁぁ??? 』




 笑顔って、凶器。


 着物が、ぴしっとした、

 男性の、ギルド職員が、対応する。



「それで、あの……。

 この、魔物の遺骸は……、

 まるで、レッサーグリフォンに、

 見えるのですが……」


「マガちゃんが、とったんだよーぉ!」

『 マッガぁぁぁああ〜〜〜〜っ♪♪ 』




 はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……。


 さわぎに、なるだ、ろーなぁぁぁ。


 肉だんごが、グリフォン、

 ()ってきたン、だもんなぁあああああああ。


 劣化種(レッサー)とはいえ、

 ほぼ、"伝説"だもんなぁ……。



 ごめんなさい、メーチ、

 (たの)まれていた紅茶は、

 買えそうにありません。




「ほ、ほ、報酬は……、

 どの、ように……」


「とりあえず、余裕を持って渡せる分を、

 この子に、あげてくださいまし」


「わ、わかりました」




 ほぉう。7(けた)ですか、

 すごいですね。







婦長(ふちょう)さん、また、寝込んじゃった……」

『 マガァぁぁぁ…… 』


「でしょう、ねぇー」



 いきなり、

 900万イェルくらい、

 持って帰って、きたら、ねぇー。。。




「でも、孤児院に、

 おんがえし、できたっ!」

『 マガぁあーっ♡ 』

「ありがとっ……! マガちゃんっ……!」

『 マガぁぁぁああ///////// 』




 ……。

 はぁあ、やれやれ……。


 世の中、何が起こるか、

 分からない、ものです。




「わたしも、負けていられないっ!

 今度、また、お空を飛んで、

 トドメ・きゃのんで、

 やっつけてやるっ!」

『 マッガあああああ!!! 』


「ま、待て……!! また直接、

 触手に乗る気か、バカめ……!?」




 コイツ、何にも分かっていませんね……。



 あ ぶ ね ぇ 、

 つ っ て ん だ ろ 。




「空高くから、

 すべって ブッチャンしたら、

 危ないでしょう……。

 赤い、お花になりたいのですか?」


「で、でも……また、マガちゃんが、

 キャッチ、してくれる……し?」

『 マッガ♪ 』


「はぁぁ……おバカ。

 頭を、お使いなさい!」




 このままだとヤバいので、

 (カゴ)()さんに、

 立ち寄りました。




「ひ、ひぃぁっッッ……!?

 よ、よ、ォ……トドメちゃん、と、

 肉だんご、さん、と……、

 給仕(きゅうじ)……の、ねぇちゃん……?」


「よく耐えました。

 ……この子が入るくらいの、

 大きく、丈夫な、カゴをください」




 チビッこ魔女を、

 (へん)(つえ)ごと、

 カゴの中に入れ、


 肉だるまさんに、

 触手で、持ち上げてもらいます。




「──ほれ。

 これなら、格段に、

 事故で落ちる可能性は、

 低くなるでしょう」


「──す、すごいっ!

 カゴに、乗るんだねっ!!!」

『 マガああああああ〜〜〜〜っ♪♪♪ 』


「──あっ、コラ!! 待ちなさい!!!

 今は、あんまり高く飛んでは……!?

 せめて、底を補強してからにしなさい。

 ぉ……降りてこい!!

 こんの、バカタレ(ども)がああああ!!! 」






 帰路に、つきます。




 今日は、疲れました。


 はぁ……疲れ、ました……。


 メーチに、起こった事を話して、

 紅茶、どころでは無かったと、

 謝罪しました。



「よく、がんばったねぇえええ……!!」



 姉妹・総出(そうで)で、

 よく休めと言われました。






 ──()(じつ)(だん)









「なぁ、聞いたか……?

 森で、強い魔物に、

 襲われてる冒険者がいると、

 空から、見たこともない魔法が、

 ふりそそぐんだってよ……!!」


「あ、それ、聞いたぜ!!

 なんか、ヤベぇ威力で、

 ほぼ、一撃必殺らしいな・・・!!!」


「えぇ……!? 俺は、

 ピンチの冒険者がいると、

 いきなり、天空から、

 見えない(やり)みたいなので、

 (つらぬ)かれるって聞いたぜ!?」


「んだぁ、ソレは……?

 ナトリは、女神かなんかに、

 (まも)られてンのか……?????」




「んーだぁ……おまえら!

 知らねーのかよぉ!!

 それは……トドメちゃんだよォ!」




「「 ──えぇ……ッ!? 」」




「はんっ……♪

 今日も、笑顔で──。

 あの、カゴに乗って、

 アイツと、空に、飛んでったろ?」


「「 ま・・・マジでぇえ・・・ッ!? 」」







   ────はっ・・・♪


   聞いて、おどろけぇいい・・・?



   次の──"至高の魔術職プレミオム・マジナリー"の、


   (さい)(ゆう)(りょく)候補(こうほ)、なんだぜっ ── !



   我らが、トドメ・テングノーズ、


   ちゃん、はよぉおおお・・・!!!

                      」



「「「 マジ、でぇええええええ!?!?!? 」」」












 わ、私の、せいじゃ、ありませんよ。




 だって、あの時の、カゴのせいで、、、。






 " (てん) (くう) (てん) (げき) " なんて、



  ふたつ名が、つくとは、




 


  思わないじゃあ、



  ありません、かあああぁっ・・・!//////
















           天 ()

             ()

           狗 ()

            、


           天 ()


           空 ()


           ヨ


           リ

            、


           天 ()

             ()

           撃 ()


           ト


           成 ()


           リ


           テ


            ゜

 










「──えへへっ♪ いくよ、マガちゃん!」

『 マッガぁあああ〜〜〜〜っ♪♪♪/// 』












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[良い点] 良いコンビじゃねぇかb
[良い点] あらゆる情事の可能性を秘めたシュレディンガーの繭。さらに産毛に新たな可能性が…アンマイはこれからは未処理確定なのか らぶりー♡マガちゃん。うさ丸さんの愛くるしさに匹敵するポテンシャルを秘め…
2022/06/13 04:46 ズブロッカ
[良い点] ( ᗜ )マガァァァァ♡ [気になる点] 多分だけどマガちゃんの「偏食家」はトドメちゃんが食べさせるもの“だけ”という意味じゃない? [一言] 「ピンクのあくま」という言葉が頭に浮かんだ。…
2022/06/12 23:13 退会済み
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