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も少し後でハサむ話でしたが、
もぅええやろ と思い、
今 投稿します(笑)
複座式の戦闘機が、空を飛んでいる。
最新鋭のエンジンは青い光を放ち、
雲の上、緑色の空を、飛んでいる。
「通信は」
「だめだ、応じない」
「おかしい……この位置なら、
光射塔は二柱、
視認できるはずだ」
「C9-2は、ポイントが転移した、
という通信を最後に連絡が取れない」
「ここは、造環廟の、真上だぞ……。
そんなはずは無い……。
引き続き、頼む」
「空の色がおかしい」
「ああ、わかっている。
まるで、オーロラが、
隠れんぼしてるみたいだ」
「俺たちは、まだ飛べている。
世界はまだ、
サッカーボールには、なっていない」
「そうだな……。
計画は、失敗したのか……?
くそ、通信は……ダメだろうな」
「まだ、空に、国境は無い。
飛ぼう。見届けるんだ」
「……!
おまえが……そんな事を言うとは」
「少し、聞きたい」
「?」
「昔の空は、こんな、だったのか?」
「……! ふ、ふ……。
お前さんは……俺が、お前より、
そんなに、歳上に見えるのか?
ふ、ふ……」
「……。今の空には、
視界を遮る物が無い。
これが、本来の姿なのかと。
そう、思っただけだ」
「……そう、だな。
いつ、"空の国境"に突っ込んで、
お陀仏、になるかも、
わからないが。
飛行機乗りとして、
これが見れたのは、
良かったと思う」
「あんたも、知らないのか」
「昔、ジジイに聞いただけさ」
「……そうか」
「ああ」
「 」
「 」
「──。この空にも、
もうすぐ」
「かも、しれないな。
事実、俺たちは、歴史的な、
捨て駒、なんだろう」
「だが、今は」
「ああ。まだ、、、だな。
学者どもは……し損じたのか?
あんな馬鹿げた建造物を、
いくつも、造りあげて……?
お前は信じるか?
"国境"が、瞬時に できるなど」
「多元拡張現光体の実験は、
実際に、この目で見た。
技術は、存在している」
「だが、それを成すバベルの塔は、
どっかの神様が……隠しちまった」
「……ぁ」
「ふ、バカスカ、建てすぎたのさ。
なんにせよ、異常事態だ。
どーすんのかねぇ、
お空の、"はぐるまさん"に、
乗っているヤツらは」
「あれは……何に見える?」
「なに? なんだ? ……ぉ」
「……空を、飛んでいる」
「……はぁ。
ジジイの骨董品のカメラを、
持ってくれば良かったな」
「あれは……魚か?」
「クジラだよ。
一部の国は、神だと思ってた」
「それは……本当なのか?」
「勘違いしているようだが、
あれは、海の生き物らしい」
「22……23」
「世界の終わりだと、思うか?」
「……逆、だ」
「?」
「はじまった」
「!」
「なにかが……はじまったんだ」
「ちがいない。
高度は向こうさんが高いが、
どうする? 接近してみるか」
「もう少し、ここで眺めていたい」
「賛成だ。ふ、あれは家族なのかな」
「……空が、自由だと言う意味を、
今、理解した」
「──はっはっはっはっは!!
長官の、古臭い教えの、アレか!」
「美しいな……」
「ああ。炭酸が欲しくなるぜ。
──おっと」
「……、」
「……お前にも、見えてるよな」
「レーダーには、映っていない」
「あいつが、新しい神かもしれない」
「人の形をしているのは、
人の幻想の証拠だ」
「しかし、でかいな……。
雲を突き破っている所を見ると、
おおよそ、身長は、
23,000フィートってとこだろう」
「神は、あんなに黒いモノなのか」
「悪魔も度が過ぎれば、
神になるのさ」
「モヤの、ようだ」
「アニマル、ネコ耳に、
みえないか……?」
「俺には、黒い王冠を被った、
女のように見える」
「こっちを向くぞ」
「人が造った……、
人では、ないものだ」
「エンゲージ。
ごきげんよう、新しい世界」
「フォックス スリー」
次話はトドメちゃんでシメます( •̀ω•́ )✧










