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先見の若様 さーしーえー

おまたんたん( ̄▽ ̄;)

お店の改装と、引越しの用意は

流石にムリやん?(笑)






     (あり)  (……と、)   (ぴょ──…)








挿絵(By みてみん)


  「 にょ……? 」


「どうした、たまうさ」

「くゅくゅう?」





 うさ丸の、大きな耳に、

 それは、聞こえた気がした。


 だが、種貸(たねがし)(しろ)にて、

 それは、あまりにも遠く。


 勇敢(ゆうかん)な、うさ耳の心には、

 ()(がた)い、、、

 切なさのような、ものが、よぎる。



「にょ・・・」



 なにか、、、()き、(のが)しては・・・?

 ききのがしては、いけなかった。

 のでは、ないか──。



「 にょき…… 」



 そんな、焦燥(しょうそう)が、

 じんわりと、まぁるい(むね)の、中に、ひろがる。



「にょ、にょや……」



 ──だが、それも。

 やがて、聞こえたか、分からなくなり。



 消えて、いった──。





「──おぬしは、ふしぎな、うさぎじゃのぅ・・・」

「にょ……?」

「こころが、()んでおる」



 うさ丸は、まさに今、

 ひざの上に乗る、ヒナメの顔を見上げる。


 その(みやび)な顔、

 乙女(おとめ)()()(ちが)えようとも。

 御身(おんみ)(まさ)しく種貸(タネガシ)()の、

 (すえ)()()なり。



「このように、心穏やかなのは、久しぶりじゃ」

「にょっき?」

「かんかん?」

「いつ……人の最後を先見るか、分からぬ身であれば、な……」

「にょきっとな……」



 うさ丸は、考える。

 もし、近しいヒトや、大切なヒトの、

 あくる日の、寿命(じゅみょう) ()きる時が、

 なんの前触れも無く、突然わかったとしたら、

 どのような気持ちになるだろう。


 どんなカオをして、

 そのヒトのそばに、居ればよいのだろうか。

 自分が強ければ・・・真実を伝えたり、

 もしくは、やさしい嘘を、(つらぬ)いたり、

 できるのだろうか。



「にょきっと、な・・・」



 でも、目の前の少年は、

 どう見ても、成体には見えない。

 自分の種族で言えば、子ウサギだ。


 まだ・・・心が、強くなるには、

 少し、はやすぎる……。


 うさ丸は、気遣(きづか)った。



 ──ポム、ポムっ。



「にょきっと、にょきっとなぁ」

「──! なんじゃあ! きゅうに、ぐろーぶで、

 ぽむぽむ、しよって! もしや、わらわを、

 (はげ)ましておるのか!」

「にょっきぃ!」



 ヒナメは、兄のように、

 からから、にきき、と、ひと笑いした。



「は、は、は! なんと心優しく、

 まぁるい、うさぎじゃあ!!」

「に"ょんやぁぁぁ~~~~」

「かんかーん!」



 今は丸いのは、カンケイないだろ、と、

 思わなくもない、うさ丸だが。

 ヒナメの、(やさ)しく()でる手に、

 怒りは消え去る。



「……感謝する。

 たまには、ワクワクし、

 たまには、ヒトを助け、

 たまに、絶望するチカラじゃ」


「にょきっと、な……」


「うまく、付き合って、いかねばな──」




 ──光明(こうみょう)先見(さきみ)


 ランダムに、()()垣間見(かいまみ)るチカラ。

 ヒナメ・タネガシは、その、色違いの(まなこ)で、

 いつ、なにを見るのか ──。




 ──コォオ──、コオぉ──。


 ── キ ン 。




「……おどろいた……」


「にょん?」

「かんくぅ?」


「……たまうさよ。ぬしの未来が、

 少し、()えたぞ」


「にょにょっっ!?」


「うさぎの先見を得たのは、

 生まれて、はじめてじゃあ・・・!」



 うさ丸が、ヒナメの両目を見ると、

 左目が、氷の色に、

 右目が、炎の色に、光っている。



 神気(しんき)ゆらめく、(おさな)きヒナメが、


 うさ丸に、問うた────。




「ふしぎな、うさぎよ。

 おぬしが、決めよ。

 (みずか)らの未来──、


 ──きくか、きくまいか 」



「にょ・・・!」






    ▼ きく      きかない





「にょきっと、な・・・!!!」


「・・・!! ふ、よかろう。

 もふもふの、礼じゃ。

 伝えて、しんぜよう」



 ヒナメは、少し、わざとらしく、仰々(ぎょうぎょう)しく言い、

 すぅ、、と、息を吸い、

 しかし、真剣に、言った。



大切(たいせつ)なすべてを、(てき)(まわ)し、

 (おのれ)(こころ)(つらぬ)いた(とき)

 (ぬし)は、かけがえのないものを、

 ()()れるじゃろう──── 」


「にょ・・・にょき・・・?」

「くゆっくゆ」



 ヒナメの(りょう)()(かがや)きが()せ、

 (おさな)()()は、にきき、と笑う。



「下手な勘繰(かんぐ)りは、よせよ?

 今の、わらわには、コレしか、見えなんだ」


「にょっきにょき・・・???」

「かんくーる」


「だが、必ず、それは、やってくるだろう」



 ヒナメは、そっと言う。



「……わらわの、先見(さきみ)は・・・、

 "死"の、ようなモノだ。

 必ず、(おとず)れ……(あい)まみえる。

 ──だからこそ」


「にょ?」

「かん?」


「逃げも、隠れも、せぬ」



 幼い言葉には、しかし、強さがあった。

 うさ丸は、そう、感じる。

 自分にも・・・このような、

 心の強さが、あるだろうか。


 しばらく、かなりの間、

 同じ種族には、会っていない。


 こんな、からだの丸いウサギは、

 どこにも、いないのかもしれない。


 いや、どこかに居たと、しても。


 まったく違う、別の場所で、

 生まれ、育ち、死んでいるかも、知れないのだ。



「にょきっとな・・・」



 うさ丸は、先の気持ちを、思い出した。

 あれは・・・そう。

 故郷を、失った時の、音に、似ている。

 長老や・・・みんなの。

 あの時の、音に。



「にょき・・・── 」


「むっ……!?」



 ──何故かは、分からないが。

 その時の、ヒナメには、分かった。



(いの)って、おるのか・・・?」

「──」

「うさぎ、が・・・祈る、だと・・・?」



 うさ丸も、何故、そうしたか、わからない。

 感覚が、すべてを動かし、

 勇者は、自然と、一体となった。


 ヒナメは、自身の理解に唖然となったが、

 ポツリと、言葉が()れた。



「 ──気高き、うさぎ(なり) 」



 なぜ、そう言ったかも、わからない、

 しかし、真実の、ことば。





 その、小さき、いのりは。


 はたして、意味が、あっただろうか────。












「アンティ、あれ……!」

「え……?」





 ウサギのカゲたちが消し飛んだ、


 発光の、湖に。


 ひとつの、歯車が、飛来(ひらい)する。





「なにか、おちて、くるよ……!」

「えっ、え"っ!? わ、わとと……!?」





 それは、(おだ)やかに落下し。


 黄金の、義賊の手へと、


 (とど)き、(たま)う────。




「アンティ、とって!」

「ょ、よいしょ、っと……!」






 それは、ギア。

 まっしろな、"歯車(ギア)"。


 ()しくも、それは、




 あの、巨人の、魂に似て────。









 太陽神は、分析す。









『────分析完了(アナライジング)


 対象名:〖 テンセイドライブ 〗


   効果:すべてをかけて

      テンセイする。


    タクティカル ドライブ です☼ 』







 

((((∑(๑ºдº๑)!!))))*.+゜

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― 新着の感想 ―
[良い点] 勇者が祈りを捧ぐ時、祈りはカタチを成してアンマイに託された [一言] ふつうのラビットだとソテーかシチューな未来しか見えないかも
2022/02/23 03:48 ズブロッカ
[一言] やっぱりマザーはアンマイなのかねぇ 前からそれっぽい気はしてたけど、 世界からは、アンマイが一人に認識されてるっぽいし 転生&逆行でもしたんですかねぇ・・・
[良い点] 展性する。 びにょ~~~ん。
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