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とりいのしれん 上

連投です⊂⌒~⊃。Д。)⊃








幼侍:「 ここは……? 」








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          ●、

          △






 みあげると、鳥居で あった。


 白い、立ち()める(きり)のなか、


 ばかでかい、火のような(あざ)やかな色の、


 大鳥居(おおとりい)が、(れつ)をなして、


 道を、つくっている。




 それは、トンネル。


 神意の、とんねる──。





 ──夢……?










「 そっか……()は、

  あそびに、きておったかな? 」





 おさない、すがたの、


 ヒナワは、はしる。




 おなごの、ような、


 かみを、()わせ、


 キャッキャ、きゃっきゃと、


 白霧(しらぎり)を、走る。




 なぁに、怖くはない。


 こんなにも、鳥居の(あけ)は、


 きれい、なのだから────。





「 はぁ、はぁ、とおい、のお──。

  こんなに、ながい道が、

  かのん、じんじゃに、あったかや──? 」





 息を、きらし、


 だが、やはり、恐怖など、ない。


 夢のなかの、おさないヒナワは、


 楽しそうに、鳥居を行く──。





「 はぁ、はぁ、秘密の、ばしょじゃ☆

  だあれも、しらぬ、わたしの、ばしょ 」





 たのしい。


 たのしい。


 たのしい。


 ぶんぶんと、りょうてを、ふって、


 はしる、はしる、すすむ。


 いつか、この、りょうてで。


 ちちうえに、剣技を、(なら)ぅて。


 かよわきものを、助けるのだ──……!




「手は、自由に、うごく……!

 ふふ、私は、

 とても、すごい、剣士に、なるぞ……!」




 未来。


 ワクワクする。


 努力は、むくわれる。


 そうに、ちがいない。


 おさなき、ヒナワが、のぼる。




「ふふ、ぁはは……っ♪」




 それは、無邪気(むじゃき)な、希望。


 かつて、見た、夢──。





 鳥居を、のぼりきり。


 その、小汚(こぎたな)本殿(ほんでん)に、



 女が、座っていた。




 どうも、大人の女性のようである。





「ん……っ」





 ヒナワが、よく見る前に、



 それは、声を(はな)った。







『 ヒナワ よ……

  おまえの 命とは……なんじゃ? 』







 ヒナワは、ハッと、思い出した。


 急に、恐怖を、感じた。




 逃げなければ。


 そうだ。


 命を、とられてしまう。





「──ぃッ〜〜〜〜……!!!!???」





 そうだ、そうだ、思い出した。


 いのち、だ。


 わたしは、いのちを、


 とられそうに、なったのだ。



 あのときは……かみ!


 そう、(かみ)、だ……!!


 かみを、()わりに……!


 かわりに、したのだ……ッ!!!





「うわぁぁあああああ〜〜〜!?!?!?」





 はしった。


 おさないヒナワは、


 白い、朝霧(あさぎり)のような中を、


 鳥居に沿()って、逃げた。


 まずい。


 こわい。


 バレたのだ。


 こんどは……カミじゃ、済まない。


 おんなのイノチは、カミ、などと。


 いいわけは、つうようしない。


 わたしは、オトコだ。


 こんど、今度こそ、は、


 とられてしまう。




 ────" 生命(イノチ) "を──。





「 し、死にとうないっ!

  まだ……私は、死ぬわけには、

  いかぬっ! りっぱな、

  剣士に、なって──  」




 わけも分からず、


 ただ、泣きながら、


 逃げる。


 逃げる。


 おさない、ヒナワ。



 鳥居は、つづく。


 どこまでも、つづく──。






『 ──にげるな ヒナワ…… 』



「うわぁあああっっっ……!?」





 気づけば、また、あの女がいる。


 ツノのはえた、変な、おんなだ。





『 ヒナワ…… 』


「 こっ、こない、でぇ〜〜ーっ!!? 」





 ヒナワは、にげる。


 ひたすら、にげる。


 今は、なんとか、


 おしろに、帰って、


 それで……そなえる、のだ!


 ここから、出れば、


 わたしは、りっぱな。




「りっぱな、けんしに……!」





 はしる、はしる、はしる。



 しかし──……。






「……、はあ、はぁ、ハァハァ」






 ここは、どこだ。






「いえは、どこじゃ……」






 ふあんが、たちこめた。


 白い、(きり)は、驚くほど、しろく。


 トリイの赤は、強烈(きょうれつ)である。





「 なぜ、じゃ……。

  なぜ、しろ、と、あか、しか、

  ないのじゃ…… 」





 意味の分からない、不安。


 未知の、得体(えたい)の知れなさ。





「 わたしは、帰る、ぞ……!

  そして、立派な、

  剣士に、なって……! 」



『 ならぬ 』



「 ──うわっ……!? 」






 赤い、ツノの生えた女は、


 すぐ、そばにいた。






「 くっ、くるな! 」


『 ヒナワ、逃げるな……。

  見よ── 』


「 えぇ……っ? 」





 赤い、大人の女は、


 ヒナワの、(うで)(ゆび)さす。


 (おさな)き子供は、絶句する。




「 う、うわあぁぁぁ………!!!!! 」




 (つぶ)れている。


 りょううでが、つぶれて、いる……ッ!!


 みにくく、ひどく。


 おさない、(かたな)をにぎるはずの、


 未来のカタチが、ゆがんでいる……!!



 トリイの、赤。


 じぶんの、赤。




 なげき。





「う、うわぁぁあぁぁぁぁ」


『 ……ヒナワよ。事実から、

  目を、(そむ)けるな 』




 赤いツノの女は、そっと言う。


 ヒナワは、恐怖より、


 悲しさが、勝った。





「 こ、こんなぁぁぁ 」





 それは、絶望。


 りょうほうの、うで。


 かつて、味わった、


 むごい、おもいで。





「 こ……、こん、な、うでで、は、

  かたな、など……にぎ、られぬ。

  わ、わたし、は……、

  やく、たたず、じゃ……。

  とんだ、はじ、さらし、じゃ…… 」





 ヘビのように、涙が、つたった。


 未来が……夢が、


 希望が……。


 ついえる、心。


 思い出す。


 ヒナワは、たしかに、思い出す。


 あの日の、おそろしい。


 おそろしい、意味の無さを──。





「 なさ、けない…… 」


『 …… 』


「 それ、でも……わたしは 」




 ヒナワは、思い出していた。


 そう、たしかに、思った。




「 こんな、うでに、なっても──。

  私は、生きて……いたいのじゃ……、……っ! 」




 それは、涙ながらの、(うった)えであった。


 その日、馬の事故にあった日。


 ヒナワは、剣は(にぎ)れぬと、


 そう、決まった。


 それ、でも。


 それでも、ヒナワは、


 とっても、恥ずかしくても。


 生きたいと、思えたのである。




「 いぎだい、のじゃあ…… 」




 それを、ヒナワは、恥じていた。


 はじて、いたのである。


 なんと、軟弱(なんじゃく)な、ことか。




「 はじさらしな、私を、

  ゆるして、たもれ……! 」




 ヒナワは、泣く。


 思い出して、泣く。


 タネガシの家の者が、


 なんと、(なげ)かわしいモノか、と──。




「 それでも、

  それでも、私は── 」


『 …… 』


「 しなねば、ならんの、かぇ──? 」





 ショボンと、言う、(おさな)いヒナワに、


 赤い、ツノある怪異の女は、


 ばっ……! と、(おお)(かぶ)さる。




 ヒナワは、びっくりしたが。


 それは、実に優しい、抱擁(ほうよう)であった。





「 ……!! 」


『 ヒナワよ……聞くのじゃ 』





 その声は、火の慈愛に満ちて。






  ヒナワ……ヒナワ、よ!


  あの時……(わらわ)は、確かに、言うたな?

  生命と同等のモノと共に、チカラを、

  与えると──。


  お前は、幼き、罪のない無知で、

  その、美しい髪を(もっ)て、

  命の、代わりとした──じゃが、な……!


                     』



「 ……! 」






 怪異の女は、涙ながらに、言う。






  此度(こたび)は、そうは、いかんのじゃ……!!

  ヒナワ、ヒナワよ……!

  おまえは! もう、(すで)に……!


  ──生命(いのち)を、()()()()()()()っ……!

                    』



「 っ……!! 」




  だからこそ、おぬしは、

  立ち向かわねば、ならぬっ……!!

                  』




 ガバッと、火の女は、はがれ、


 その顔は、優しさだけは、あらず──。


 涙の中に、燃えるは──"闘志(とうし)"。






『 ──ヒナワよっ!! 宣言、せよ!

  火たる、(わらわ)に、センゲン、せよっ!!

  おぬしが……何故(なにゆえ)

  生命(いのち)を、かけるのか──!

  それしか、道は、ないのじゃ……!!! 』


「 わ……?

  わたし、が……何故、

  いのちを、かける、のか……!! 」


『 ヒナワよ、そうじゃ……!

  それだけ、が──……!!

  ──……!? 』





 ごごごごご、ごごごごごごごご……。


 鳥居たちが、くずれはじめる。







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  ■           ■

   ■          ■

   ■   ぐにゃあぁ…… ■

    ■            ■

               ■






『 いかん、時間が、ない……、 』


「 …… 」


『 ヒナワ……! たのむ……!!

  それしか、ないのだ……!!!

  なぜ、お主は、

  生命(いのち)を、かけるのか……!? 』


「 わたしは…… 」


『 ヒナワっっ……ッ!! 』





 うつむく。


 おさなき、わかは、うつむく。


 灰色に、なる、(きり)


 (くず)れる、鳥居門──。






「 私は……、か弱き、ものの、

  みかた、に…… 」


『 ヒナワっ……! 』


「 でも、私は、いちばん、

  よわくて…… 」


『 そんなことはないっ!! 』


「 だから、いのちにも、

  ほんとうは、いみは…… 」


『 ちがうっ……!!! 』






 ズドドドドド、ドドドド……。





 鳥居が崩壊する中で、


 それでも、異火神は、


 幼子(おさなご)を、はげました。



 それは、心からの、叫び。


 神を超えた、人に近い声。






  いいか、おぬしは、弱くなどないっ!

  おぬしは、強くなる!

  弱きを守るためなら……それで良い!


  大切なのは……おぬしが、

  心から、思うことっ……!!


  思い出せ、ヒナワ……!

  お前が守ると言うなら、

  いつも、そばにいる、

  弱き、ものたちを……!

                 』


「 ……、……よわき、もの、たち……? 」





 涙目を持ち上げる、ヒナワの後ろで、


 大きな音をたてて、


 鳥居が、倒れた。








 ドぉぉぉぉぉぉおオンンン・・・!!!













レプリカントのサブクエで

時間とけまくるんだが((;゜Д゜))

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― 新着の感想 ―
[良い点] 復活フラグにょきっとです。 [一言] 『姫が王子を助けるのもいいですが:  王子が姫を助けるのがいいですね。』
2021/12/19 12:14 退会済み
管理
[良い点] 自力?(異火協力?取引?)復活の可能性キタ━(゜∀゜)━! [気になる点] あっ、プレミオムズパーツはさしえで場所きまってましたね(^^;
[一言] 鳥居が人に見えるナリィw かつてと同じ、なのか……ツキがあるやらないやら……。
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