表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1000/1216

ここに、おるねん。

せんわぁぁぁぁぁあああああ

ああああああああ!!!!!


((((((o(。>ω<。)o))))))










 怪人が。


 その、少女たちに。


 つかみかかろうと、していた。













 ── 原作:『 はぐるまどらいぶ。』 ──






















当然:「 ──なぜ、

     動かぬ──……っ!?!? 」





 "至高"と呼ばれる、冒険者たちに、


 わずかな、"おごり"があった。




 " あの二人は、強い "。


 " 何とか、してしまうんじゃないか? "




 それが、決定的な、


 一秒の、空白を生む。





当然:「──く・・・!!」





 娘を(かば)い、

 

 (はな)れ、見ていたトウゼンローが、


 (たば)ねた、長い後ろ髪を(しず)ませ、


 ()の、炎の刀剣(とうけん)を、()く──……!




 ()の水晶球から、噴き出す、豪炎……!


 殿(でん)()み込み、


 ──しかし、


 ()めるは、(どう)の者……!!





銅壱:「──……お待ちを──!!」


当然:「 な……!? 」




 怪異に斬りかかろうとした所を、


 前に(さえぎ)られ、戸惑う、殿(との)


 この、青銅(せいどう)の従者にとって、

 

 今にも襲われる金と銀は、


 (しゅ)で、あるはずである。




銅壱:「──"時"が……遅いのです!!」


当然:「 ……ッ!? 」




 トウゼンローは、

 どういう意味か!? と(うたが)ったが、

 よく見ると──前の至高たちが、

 いまだに、動かぬのは、

 有り得ぬ事態である。



当然:「──ま、さか……!!」



 よく見ると、何人かの至高は、

 動こうとしている。


 ──だが、そのスピード、は……!




熊神:「 くそ……! うでが、

     重、いゼッ・・・!!! 」


白童:「 ひどい、ところだ・・・ 」


銃侍:「 (どろ)の中に、いるようでッ……ござる!! 」




当然:「 "時"が……おそい、とは、

     よもやッ・・・!? 」





 " ゆっくりとしか、動けない空間 "。


 " 重力の、支配した空間 "。


 " 魔法が、上手く使えない空間 "。




 ──コオオオオオオオオオオオ──……!




 大聖堂の、壁一面の、"時限石"が、


 あやしく、せつなく、光っていた。




当然:「 特殊な力場(りきば)と、

     化しておるのか……!!? 」


銅壱:「 くっ……! 」


姉乳:「──ヒキハっっ!

    力場(りきば)のエリア外から、

    斬撃!! 撃ち込むわよっ──!!」

妹乳:「──はいっっっ!!!」



 先制攻撃により、空間が(ゆが)む前に、

 反対側へ通り抜けていた剣の姉妹が、

 躊躇(ちゅうちょ)することなく、

 半・吸血鬼化する。



 ──ザシュッ・・・!!

 ──オオオオオオ・・・!!!



姉乳:「──だぁああァァァアアアアア!!!」

妹乳:「──らぁああァァァアアアアア!!!」



 血風(けっぷう)(まと)った剣撃(スラッシュ)が、

 (ゆが)む空間へと、

 撃ち込まれる──……!!!




 ──ゾォォォオオオ ン ン ン ン !!!!

 ──ズラしゃァァァァァァァ──!!!



 ──── パ ・ キ ・ ン ・・・!!?




姉乳:「 ──……!!? まったく、

     と・お、らな、い──……ッ!? 」

妹乳:「 な、そんな・・・ッ!! 」



 赤い、血の(まなこ)となった、

 二人の女剣士が、(おどろ)く。


 時の流れが違う空間の(さか)()で、

 " ブラッド・スラッシュ "は、

 あっけなく、文字通り、

 "霧散(むさん)"、する──……!




獣王:「 グ、オォオオオオオ・・・!!? 」


熊神:「 た、(たて)が、(つか)めねえええ……!! 」




 スローモーション。


 あせり。


 ゆがんだ時の中心。



 ただ、せまる怪異を、


 まちうける、ふたり──。






■失:《 ァ・ァ・ァ・ア・ア・・・、 》






当然:「 ──ぃ、いかんっ・・・!! 」


銅壱:「 お嬢様っ……!! 」





 ゾ ・ ゾ ・ ゾ ・・・ ! !




 (おぼろ)の怪人の、伸ばす両手が、


 まさに、金と、銀の、肩に、


 触れようとした────瞬間・・・!!





魔王:{{ ──ち・・・!! }}




 ──きゅぅおおおおおおおおんんん!!!




 怪人の、背中側から、


 空間転移した、


 イニィ・スリーフォウが、


 大きく、振りかぶる──!!



 手には、"(サイス)"と化した、


 死神のような、" 十字杖 "……!!



 動きを遅くする、" (とき)障壁(しょうへき) "は、


 彼女が得意とする、"重力魔法"によって、


 相殺(そうさい)されている──……!!




萌殺:「 ──" ラグエル領域 "なのに、

     マジ、すげぇ……!!!

     マジ、イケんぞ──!!!

     ──魔王さまっっ!!! 」




 背後から、


 魔王の()()げた、


 (サイス)によって、


 ノロマな怪異など、すぐさま、


 袈裟斬(けさぎ)りにされるはずである……!!



 もうすぐだ──。


 もうすぐ、この、悪い夢は、おわる──……!?



 そして……!








 (ほろ)ぼされる、前に。



 ──── 怨念(おんねん)は、言った。







■失:《 コワサネバ・・・ナラナイ ── 》



金銀:「   、  」






 ── そして、きづいた。


 かのじょは。








魔王:{{ ──、えッ・・・ッ!? }}






 ピ タ ! 、、、と。


 魔王の"処刑鎌(エンドサイス)"が、


 背後の宙空(ちゅうくう)にて、止まる──……!




当然:「 なッ・・・!? 」



魔王:{{ ・・・、──、、──…… }}





 あろう事か、魔王(イニィ)は、


 すたり、と、そのまま、


 間抜けに、着地する。



 (やいば)の行き先を失った戦術杖は、


 ポカン、と、魔王の手に、


 にぎられている。





銅壱:「 ど、どうしてッ……!? 」

銃侍:「 何故で、ござるかッッ……!? 」


当然:「 なにゆえに、止めた・・・、、? 」





 見た、皆が、愕然(がくぜん)とする。


 魔王は、なぜ、


 攻撃を……止めた?





魔王:{{ ・・・・・・ }}





 ──そう。


 イニィは、見たのである。




 " 黄金の瞳 "を。


 その、" 心の色 "を──。






金娘:「 ── 」






 アンティが、いちばん。


 さいしょに、きづいた。






■失:《 オ・オ・オ・ォ・ォ・・・……、、 》





 黒く燃える男は、


 黄金の義賊と、

 白銀の狂銀の、


 小さな、肩に。




 ──その手を、のせる──。





 みなは、緊張(きんちょう)した。

 呼吸を、忘れた。


 しかし──。





■失:《 コワサネバ・・・ナラヌ・・・! 》





 (おそ)れていた、


 無慈悲は、なく。


 顔のない怪異は、




 ────泣いていた。






妹乳:「 ……、お姉ちゃん、アレ…… 」

姉乳:「 かお、が…… 」






 首のない、燃える怪異に、


 しかし……、


 " 目 "と、" 口 " だけが、あった。




 何も無い、頭があるべきはずの場所に、


 それだけが……"福笑(フクワラ)い"のように、


 浮いている。




 それは、不気味であった。


 気持ち悪くも、あった。




 ただ──、その、表情は。




 黒い、、、インクのような、(なみだ)を流し。


 泣いているのである。






 その怪異は、


 アンティと、マイスナの肩に、手を置き。



 うなだれるように、(つむ)いだ──。






■失:《 コワサネ、バ・・

     ナラナイ・・・・。

     ナオサネバ・・・・・ナラナイ 》





 それは、" 絶望 "の声。


 すべての、あきらめが、にじむ、(あじ)──。




■失:《 コノ・セカイヲ・・・

     ワタシタ・チ・ノ・・・

     テニ・トリモドス・タメ・ニ・・


     ワタシ、ガ・・・

     アイシテ・イルト・・・

     ツタエラレ・ナカッタ・・・

     ココロノ・トモノ・タメニ・・・ 》





 亡霊は、(ふる)えている。


 オボロな、暗黒を、まとって、


 がっくりと、肩を、落とし──。



 ふたりの少女に、


 肩を借りていなければ、


 倒れ込んで、しまう、ほどに──。




 何かを、悲しみと共に、


 あきらめた、男──。






熊神:( なんなんだ、アイツは…… )


姉乳:( ……、…… )






 不思議な、沈黙があった。


 亡霊が、()き出すように、燃える音。


 それ以外は、聞こえない。



 みな、わけが分からず、立ち尽くす。




 そう。


 ────彼女、以外は。







金娘:「 ── きいて ── 」





 アンティは。


 とっても、


 やさしかった。








金娘:「

     " 時間 " は……ぜんぶ、


      ──とりもどしたわ

                 」





 マイスナも。


 この頃には、


 わかっている。





銀娘:「

      あなたの、したことは、

      むだじゃあ、ないよ──

                  」





■失:《      》





金娘:「

     " ジカ "も、" フヌ "も、

      もう、ないわ──。


      ────" 教授 "。

                」




■失:《         ──…  》








 亡霊は、もちあげた。


 うなだれた、首を、もちあげた。




 消失した、斬り落とされたであろう、


 目と、口だけの、表情を──。





 その、眼光が、とらえる。


 ふたりの、少女の、


 首元に、光る──、




 とある、至高の、


 " 紋章(エンブレム) "を──……!!





■失:《 ──・・・!!

     ラ イ ダ ァ ア ア ア

     ア ア ・・・ !!!!! 》




 泣く、(ひとみ)が、見開(みひら)かれる。




■失:《 レタアアア・・・ッッッ!!!

     ライダァアアアアア・・・!!? 》





 怪異は、驚愕(きょうがく)した。


 ちいさな、おんなのこ。


 その、ふたり。


 おせじにも。


 つよそうには、みえない、



 ふたりの、しょうじょ、たち──。






■失:《 ト・・・、

     トキ、ハ・・・!?

     タダ、シイ・・・?

     カタチ、ハ・・・? 》



金娘:「 "じかん"、"ふん"、"びょう"── 」

銀娘:「 せかいは、アップデートされた 」



■失:《 ──・・・!!!!!!! 》





 だが、その言葉は。


 チカラ、づよく──……!!




金娘:「まだ……おわらせは、しない」

銀娘:「ほうりだされては……いない」




 にぎられる、


 金と、銀の、こぶし……!




金娘:「 ──わたしらが、

     ひきついでるから……!! 」


銀娘:「 ──このさきに、

     つなげていくから……!! 」





 その、輝く四つの目は、


 パワーに、満ちている──・・・!!! 





金銀:「「 かならず、とどけるよ 」」



信失:《 ────・・・・・! 》






 怪人は、泣いている。


 目を、かっぴらいている。



 しかし……!


 それは、先ほどまでの、


 絶望、ではない……!





 " 希望 "。


 " 未来 "。


 " 受け継ぎしもの "。




 光を、みる、眼差し────。






信失:《 ・・・ヨク・キクンダ・・!! 》






 ふたりの、ライダーは、


 すなおに、(うなず)いた。





信失:《 " カコ "・ノ、セイカイ・ハ・・・

     " イマ "・ノ、コタエ・

      デハナイ・・・!! 》


金銀:「「 ──……!! 」」



信失:《 コトバハ──、

     " イキテイル "・・!!

     ヒトビトノ・

     イトナミニ・ヨッテ、

     ソノ・セカイノ・

     ソウイ・ニヨッテ・・!!

     タエマナク・

     ヘンカ、スルノダ・・・! 》






 それは──" 忠告 " であった。




 怪人が、ライダーにする、


 世にも、、、不思議な────。




 アンティと、マイスナも、


 全てが、わかるワケではない。


 だが、その、怪異の言葉を。




 ふたりは、いちもじも、()(のが)す、


 つもりは、ない──……!





信失:《 セイカイ・ダト・

     オモウコト・スベテヲ・・

     ウタガッテ・カカレ・・!

     ミナ・ソウシタ・・・!

     ワガ、トモモ、ソウシタ・・!!

     イトシイ・トモモ・・。

     ライダーハ・ソウシタ・・・!!! 》


金娘:「「 ──、……!! 」」


信失:《 カコノ・テガミヲ・シラべ!

     イマノ・テガミヲ・シラべ!

     ヘンカヲ・ヨミトキ・

     アップデート・スル・・!!


     オモイコンデハ・イケナイ!

     ケッシテ・ダ・・・!!!!! 》



 アンティと、マイスナは、

 ふかく──(うなず)く。



信失:《 " ジカン "ト、" ジカ "が、

     ユレ・ウゴイテ・イタノハ・・・

     ヘンカガ・ハジマッテ・

     イタカラダ・・!

     ケッシテ・・・、

     イソグナ・・・ライダー・・・ッ!

     モハヤ・エダ・ヲ・ナオシテハ・・

     マニアワヌ・ノカモ・

     シレヌ・・・!!!!! 》





 怪人の目は、輝いている。


 それは、"たくす"、(おも)いの言葉。



 未来への──、


 ──" お(とど)(もの) "──……!!







信失:《 コトバ・ハ・オトノハ・ダ・・!!

     ダカラ・ハ・デハナク!!!

     スベテノ・" コンカン "ヲ、

     サガセ・・・ッ!

     タノムッッッ・・!!!

     レター・ライダー・・・!!!!! 》





 ふたりの肩を持つ、

 黒く、燃える腕は。


 小刻(こきざ)みに、()れ動いている。





 金と銀の、主人公たちは。


 三度(みたび)、ふかく、


 (うなず)いた──。





金娘:「……まだ、わからないコトも、

    たくさん、ある。けど──ッ!!!」

銀娘:「かならず、ふたりで、

    ────やりとげますっっ……!!!」




信失:《 フ・・・ 》






 怪人の、燃える黒が、


 紫、透明な桃へと、変化していく──。






信失:《 ──……カンシャ・スル 》






 怪人は、泣いていた。


 しかし、微笑(ほほえ)んでいた。


 それは、もう、あきらめでは、なく。


 




信失:《 アノヨデ・・・トモニ・モ

     ツタエヨウ── 》






 ────さいごに。


 その、おじさんは。






信失:《 ワレラノ・オモイハ・・

     つむがれて、いると── 》





 ニカッと、笑った。








 まるで、金属の(こな)が燃えるように。


 その怪人は、白く、発光し、





 消えた。







金銀:「「   、 ──    」」








 時の(ゆが)みは消え去り。




 そこには、美しい、


 大聖堂だけが、のこった。







熊神:「 ……………… 」


萌殺:「 ……………… 」






 まだ、じっと、立っている、


 黄金と、白銀に、


 ヒキハが、近づく。







 ──……コツ。




 コツ………、コツ………、コツ………──。






妹乳:「 ……アンティ。今の、は── 」



金娘:「 ──" 天才 "よ。 」






 そっと。


 主人公は、こたえる。






金娘:「 300年前に処刑された、

     ホンモノの────、ね 」


妹乳:「 ──ッ!!! ま、さ……── 」










 メルージュ・シンエラーの、


 プログラムは。



 この日、世界から、消失した。








 ただし、" 引き継ぎ "は。



 きぼうと、ともに。









 たしかに、おこなわれたのだ。

































   ここまでの ぼうけんを

   セーブ しますか? ▼


    ▼ はい   いいえ











うわああああああんんん!!!!!

。・゜・(இωஇ`。)・゜・。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『今回の目次絵』

『ピクシブ百科事典』 『XTwitter』 『オーバーラップ特設サイト』 『勝手に小説ランキングに投票する!』
『はぐるまどらいぶ。はじめから読む』
― 新着の感想 ―
[良い点] 今さらだけど メルージュ・シンエラーってメール受信エラーで 信失(シン・エラー)だったか。 メルージュって前からあったけ? かばさんの名前付け好きだわ
[一言] 1000話おめでとおおおおおおお!!!!!! いつも楽しく読んでます!!! ありがとうカバー(*´▽`*)
[良い点] 1000話、おめでとうございます。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ