ここに、おるねん。
せんわぁぁぁぁぁあああああ
ああああああああ!!!!!
((((((o(。>ω<。)o))))))
怪人が。
その、少女たちに。
つかみかかろうと、していた。
── 原作:『 はぐるまどらいぶ。』 ──
当然:「 ──なぜ、
動かぬ──……っ!?!? 」
"至高"と呼ばれる、冒険者たちに、
わずかな、"おごり"があった。
" あの二人は、強い "。
" 何とか、してしまうんじゃないか? "
それが、決定的な、
一秒の、空白を生む。
当然:「──く・・・!!」
娘を庇い、
離れ、見ていたトウゼンローが、
束ねた、長い後ろ髪を沈ませ、
背の、炎の刀剣を、抜く──……!
柄の水晶球から、噴き出す、豪炎……!
殿は踏み込み、
──しかし、
止めるは、銅の者……!!
銅壱:「──……お待ちを──!!」
当然:「 な……!? 」
怪異に斬りかかろうとした所を、
前に遮られ、戸惑う、殿。
この、青銅の従者にとって、
今にも襲われる金と銀は、
主で、あるはずである。
銅壱:「──"時"が……遅いのです!!」
当然:「 ……ッ!? 」
トウゼンローは、
どういう意味か!? と疑ったが、
よく見ると──前の至高たちが、
いまだに、動かぬのは、
有り得ぬ事態である。
当然:「──ま、さか……!!」
よく見ると、何人かの至高は、
動こうとしている。
──だが、そのスピード、は……!
熊神:「 くそ……! うでが、
重、いゼッ・・・!!! 」
白童:「 ひどい、ところだ・・・ 」
銃侍:「 泥の中に、いるようでッ……ござる!! 」
当然:「 "時"が……おそい、とは、
よもやッ・・・!? 」
" ゆっくりとしか、動けない空間 "。
" 重力の、支配した空間 "。
" 魔法が、上手く使えない空間 "。
──コオオオオオオオオオオオ──……!
大聖堂の、壁一面の、"時限石"が、
あやしく、せつなく、光っていた。
当然:「 特殊な力場と、
化しておるのか……!!? 」
銅壱:「 くっ……! 」
姉乳:「──ヒキハっっ!
力場のエリア外から、
斬撃!! 撃ち込むわよっ──!!」
妹乳:「──はいっっっ!!!」
先制攻撃により、空間が歪む前に、
反対側へ通り抜けていた剣の姉妹が、
躊躇することなく、
半・吸血鬼化する。
──ザシュッ・・・!!
──オオオオオオ・・・!!!
姉乳:「──だぁああァァァアアアアア!!!」
妹乳:「──らぁああァァァアアアアア!!!」
血風を纏った剣撃が、
歪む空間へと、
撃ち込まれる──……!!!
──ゾォォォオオオ ン ン ン ン !!!!
──ズラしゃァァァァァァァ──!!!
──── パ ・ キ ・ ン ・・・!!?
姉乳:「 ──……!!? まったく、
と・お、らな、い──……ッ!? 」
妹乳:「 な、そんな・・・ッ!! 」
赤い、血の眼となった、
二人の女剣士が、驚く。
時の流れが違う空間の境い目で、
" ブラッド・スラッシュ "は、
あっけなく、文字通り、
"霧散"、する──……!
獣王:「 グ、オォオオオオオ・・・!!? 」
熊神:「 た、盾が、掴めねえええ……!! 」
スローモーション。
あせり。
ゆがんだ時の中心。
ただ、せまる怪異を、
まちうける、ふたり──。
■失:《 ァ・ァ・ァ・ア・ア・・・、 》
当然:「 ──ぃ、いかんっ・・・!! 」
銅壱:「 お嬢様っ……!! 」
ゾ ・ ゾ ・ ゾ ・・・ ! !
朧の怪人の、伸ばす両手が、
まさに、金と、銀の、肩に、
触れようとした────瞬間・・・!!
魔王:{{ ──ち・・・!! }}
──きゅぅおおおおおおおおんんん!!!
怪人の、背中側から、
空間転移した、
イニィ・スリーフォウが、
大きく、振りかぶる──!!
手には、"鎌"と化した、
死神のような、" 十字杖 "……!!
動きを遅くする、" 時の障壁 "は、
彼女が得意とする、"重力魔法"によって、
相殺されている──……!!
萌殺:「 ──" ラグエル領域 "なのに、
マジ、すげぇ……!!!
マジ、イケんぞ──!!!
──魔王さまっっ!!! 」
背後から、
魔王の振り上げた、
鎌によって、
ノロマな怪異など、すぐさま、
袈裟斬りにされるはずである……!!
もうすぐだ──。
もうすぐ、この、悪い夢は、おわる──……!?
そして……!
滅ぼされる、前に。
──── 怨念は、言った。
■失:《 コワサネバ・・・ナラナイ ── 》
金銀:「 、 」
── そして、きづいた。
かのじょは。
魔王:{{ ──、えッ・・・ッ!? }}
ピ タ ! 、、、と。
魔王の"処刑鎌"が、
背後の宙空にて、止まる──……!
当然:「 なッ・・・!? 」
魔王:{{ ・・・、──、、──…… }}
あろう事か、魔王は、
すたり、と、そのまま、
間抜けに、着地する。
刃の行き先を失った戦術杖は、
ポカン、と、魔王の手に、
にぎられている。
銅壱:「 ど、どうしてッ……!? 」
銃侍:「 何故で、ござるかッッ……!? 」
当然:「 なにゆえに、止めた・・・、、? 」
見た、皆が、愕然とする。
魔王は、なぜ、
攻撃を……止めた?
魔王:{{ ・・・・・・ }}
──そう。
イニィは、見たのである。
" 黄金の瞳 "を。
その、" 心の色 "を──。
金娘:「 ── 」
アンティが、いちばん。
さいしょに、きづいた。
■失:《 オ・オ・オ・ォ・ォ・・・……、、 》
黒く燃える男は、
黄金の義賊と、
白銀の狂銀の、
小さな、肩に。
──その手を、のせる──。
みなは、緊張した。
呼吸を、忘れた。
しかし──。
■失:《 コワサネバ・・・ナラヌ・・・! 》
恐れていた、
無慈悲は、なく。
顔のない怪異は、
────泣いていた。
妹乳:「 ……、お姉ちゃん、アレ…… 」
姉乳:「 かお、が…… 」
首のない、燃える怪異に、
しかし……、
" 目 "と、" 口 " だけが、あった。
何も無い、頭があるべきはずの場所に、
それだけが……"福笑い"のように、
浮いている。
それは、不気味であった。
気持ち悪くも、あった。
ただ──、その、表情は。
黒い、、、インクのような、涙を流し。
泣いているのである。
その怪異は、
アンティと、マイスナの肩に、手を置き。
うなだれるように、紡いだ──。
■失:《 コワサネ、バ・・
ナラナイ・・・・。
ナオサネバ・・・・・ナラナイ 》
それは、" 絶望 "の声。
すべての、あきらめが、にじむ、味──。
■失:《 コノ・セカイヲ・・・
ワタシタ・チ・ノ・・・
テニ・トリモドス・タメ・ニ・・
ワタシ、ガ・・・
アイシテ・イルト・・・
ツタエラレ・ナカッタ・・・
ココロノ・トモノ・タメニ・・・ 》
亡霊は、震えている。
オボロな、暗黒を、まとって、
がっくりと、肩を、落とし──。
ふたりの少女に、
肩を借りていなければ、
倒れ込んで、しまう、ほどに──。
何かを、悲しみと共に、
あきらめた、男──。
熊神:( なんなんだ、アイツは…… )
姉乳:( ……、…… )
不思議な、沈黙があった。
亡霊が、噴き出すように、燃える音。
それ以外は、聞こえない。
みな、わけが分からず、立ち尽くす。
そう。
────彼女、以外は。
金娘:「 ── きいて ── 」
アンティは。
とっても、
やさしかった。
金娘:「
" 時間 " は……ぜんぶ、
──とりもどしたわ
」
マイスナも。
この頃には、
わかっている。
銀娘:「
あなたの、したことは、
むだじゃあ、ないよ──
」
■失:《 》
金娘:「
" ジカ "も、" フヌ "も、
もう、ないわ──。
────" 教授 "。
」
■失:《 ──… 》
亡霊は、もちあげた。
うなだれた、首を、もちあげた。
消失した、斬り落とされたであろう、
目と、口だけの、表情を──。
その、眼光が、とらえる。
ふたりの、少女の、
首元に、光る──、
とある、至高の、
" 紋章 "を──……!!
■失:《 ──・・・!!
ラ イ ダ ァ ア ア ア
ア ア ・・・ !!!!! 》
泣く、瞳が、見開かれる。
■失:《 レタアアア・・・ッッッ!!!
ライダァアアアアア・・・!!? 》
怪異は、驚愕した。
ちいさな、おんなのこ。
その、ふたり。
おせじにも。
つよそうには、みえない、
ふたりの、しょうじょ、たち──。
■失:《 ト・・・、
トキ、ハ・・・!?
タダ、シイ・・・?
カタチ、ハ・・・? 》
金娘:「 "じかん"、"ふん"、"びょう"── 」
銀娘:「 せかいは、アップデートされた 」
■失:《 ──・・・!!!!!!! 》
だが、その言葉は。
チカラ、づよく──……!!
金娘:「まだ……おわらせは、しない」
銀娘:「ほうりだされては……いない」
にぎられる、
金と、銀の、こぶし……!
金娘:「 ──わたしらが、
ひきついでるから……!! 」
銀娘:「 ──このさきに、
つなげていくから……!! 」
その、輝く四つの目は、
パワーに、満ちている──・・・!!!
金銀:「「 かならず、とどけるよ 」」
信失:《 ────・・・・・! 》
怪人は、泣いている。
目を、かっぴらいている。
しかし……!
それは、先ほどまでの、
絶望、ではない……!
" 希望 "。
" 未来 "。
" 受け継ぎしもの "。
光を、みる、眼差し────。
信失:《 ・・・ヨク・キクンダ・・!! 》
ふたりの、ライダーは、
すなおに、頷いた。
信失:《 " カコ "・ノ、セイカイ・ハ・・・
" イマ "・ノ、コタエ・
デハナイ・・・!! 》
金銀:「「 ──……!! 」」
信失:《 コトバハ──、
" イキテイル "・・!!
ヒトビトノ・
イトナミニ・ヨッテ、
ソノ・セカイノ・
ソウイ・ニヨッテ・・!!
タエマナク・
ヘンカ、スルノダ・・・! 》
それは──" 忠告 " であった。
怪人が、ライダーにする、
世にも、、、不思議な────。
アンティと、マイスナも、
全てが、わかるワケではない。
だが、その、怪異の言葉を。
ふたりは、いちもじも、聞き逃す、
つもりは、ない──……!
信失:《 セイカイ・ダト・
オモウコト・スベテヲ・・
ウタガッテ・カカレ・・!
ミナ・ソウシタ・・・!
ワガ、トモモ、ソウシタ・・!!
イトシイ・トモモ・・。
ライダーハ・ソウシタ・・・!!! 》
金娘:「「 ──、……!! 」」
信失:《 カコノ・テガミヲ・シラべ!
イマノ・テガミヲ・シラべ!
ヘンカヲ・ヨミトキ・
アップデート・スル・・!!
オモイコンデハ・イケナイ!
ケッシテ・ダ・・・!!!!! 》
アンティと、マイスナは、
ふかく──頷く。
信失:《 " ジカン "ト、" ジカ "が、
ユレ・ウゴイテ・イタノハ・・・
ヘンカガ・ハジマッテ・
イタカラダ・・!
ケッシテ・・・、
イソグナ・・・ライダー・・・ッ!
モハヤ・エダ・ヲ・ナオシテハ・・
マニアワヌ・ノカモ・
シレヌ・・・!!!!! 》
怪人の目は、輝いている。
それは、"たくす"、想いの言葉。
未来への──、
──" お届け物 "──……!!
信失:《 コトバ・ハ・オトノハ・ダ・・!!
ダカラ・ハ・デハナク!!!
スベテノ・" コンカン "ヲ、
サガセ・・・ッ!
タノムッッッ・・!!!
レター・ライダー・・・!!!!! 》
ふたりの肩を持つ、
黒く、燃える腕は。
小刻みに、揺れ動いている。
金と銀の、主人公たちは。
三度、ふかく、
頷いた──。
金娘:「……まだ、わからないコトも、
たくさん、ある。けど──ッ!!!」
銀娘:「かならず、ふたりで、
────やりとげますっっ……!!!」
信失:《 フ・・・ 》
怪人の、燃える黒が、
紫、透明な桃へと、変化していく──。
信失:《 ──……カンシャ・スル 》
怪人は、泣いていた。
しかし、微笑んでいた。
それは、もう、あきらめでは、なく。
信失:《 アノヨデ・・・トモニ・モ
ツタエヨウ── 》
────さいごに。
その、おじさんは。
信失:《 ワレラノ・オモイハ・・
つむがれて、いると── 》
ニカッと、笑った。
まるで、金属の粉が燃えるように。
その怪人は、白く、発光し、
消えた。
金銀:「「 、 ── 」」
時の歪みは消え去り。
そこには、美しい、
大聖堂だけが、のこった。
熊神:「 ……………… 」
萌殺:「 ……………… 」
まだ、じっと、立っている、
黄金と、白銀に、
ヒキハが、近づく。
──……コツ。
コツ………、コツ………、コツ………──。
妹乳:「 ……アンティ。今の、は── 」
金娘:「 ──" 天才 "よ。 」
そっと。
主人公は、こたえる。
金娘:「 300年前に処刑された、
ホンモノの────、ね 」
妹乳:「 ──ッ!!! ま、さ……── 」
メルージュ・シンエラーの、
プログラムは。
この日、世界から、消失した。
ただし、" 引き継ぎ "は。
きぼうと、ともに。
たしかに、おこなわれたのだ。
ここまでの ぼうけんを
セーブ しますか? ▼
▼ はい いいえ
うわああああああんんん!!!!!
。・゜・(இωஇ`。)・゜・。










