5の4 エピローグ
「ばば様、竜神様って本当にいるの?」
「ああ、昔々、そのまた昔のことでな。この世界をお創りになった、とても謙虚な神様じゃ。」
「けんきょ?ってなあに?」
「余り目立たない、影にかくれで出しゃばらないって事かな?まあ、存在感のない方じゃったそうじゃ。」
「ふーん」
「ふぉふぉっ。よく分らないな。まあ良い。そのお方が、我らの住むこの国をお造りになってな、その頃の人達は、生れて直ぐに自分の事が解ってナ、素晴らしい国を作ったのじゃと。」
「今はもういなくなってしまったの?」
「いや、お前もその生まれ変わりじゃぞ。只覚えていないだけじゃ。だから、昔のことを学校で、勉強しているのだぞ。」
「勉強は好きじゃない。ばば様の方が面白い。」
「ほ、ほ。そうかえ、そうかえ。じゃあ、もっと話をしてやるかの。」
僕はこの話をそばで聞いていた。
今では龍の姿は辞めて、以前のように魂の丸い形に戻っている。
神様は、僕がじっと見守ることは許してくださった。
「手出しをしては、彼等の成長の妨げになる。」
と言われたからだ。ただ、
「神が手出しをするときはこの世界を壊すときだ。」
僕はこの世界が壊されないようにじっと見ていて、何かあれば、直ぐに神様に報告している。
折角創った世界を壊されないようにおかしな変化が起きないように、影から、そっと口を出す。
手は出していないから・・・口だけだから・・・許してください。




