第十話裏編・『幼馴染』
そのまま中に入る。元の姿のまま中に入って
「違う」
それだけ答えると彼は首を横に傾げていた。多分……あの子と勘違いしてるのか……そこは分からないけど……
「じゃ……妹?」
「……違う。その子は私の使い魔。私が本当の神華星月。聞きたいことがあれば聞く。何でも答えれる
君にはその資格があるから」
それだけ言うと彼は私を見て
「お姉ちゃんは……」
「死んだ。それは紛れもない事実。私は頼まれて君の姉になろうとしたけど……あの警察官にバラされたからこうして誰も居ない……誰かが見る事も無い時間帯を選んで来た」
「……そうなんだ。記憶も……?」
「私。意味無くなったから戻した」
「……貴女はどうするの?」
「変わらず。どの道……準備は進めてたからそのまま。暮らすつもりだし普通にするつもり。あの子もいつも通り妹として居てもらうし、不自由なくさせるつもり
ただ、私は帰れないし、仕事もある。後……面倒な事もしないといけないから……人は寄越すつもり」
「……居て欲しい」
「…………それは無理。私、これでも狙われていたりするから、だから……護衛する人間を呼ぶし、その人に色々と頼んだりするから。私は君を不幸にした人間を怒りに行くだけ」
「…………」
「少しは帰れるように調整はする。不器用だけど……私は何とかするつもりだし、絶対に守る。それだけは約束する。もし何かあってもあの子を通じて必ず戻る。だから……安心して約束を守って欲しい」
「……分かった……でも、あの数日だけは本当のお姉ちゃんだった。だから……たまにでいいから……なってくれる?」
「……善処する」
「なら……もう言うことは無いし責めない……助けてくれたから」
「ありがとう」
そのまま病室に出ると悠が呆れた顔をしていた。私は肩を竦めて
「一人だったから……いや、居たけど……会うのは嫌かな」
「もう良いわ。満足した?」
「した」
そのまま来た道を戻りつつ手を振って病院の外へと戻った。そのまま歩いてると歩いてくる音が聞こえて深くため息をついた
振り返ると先程雨が降ったかのようにずぶ濡れになった金髪のギャルの様な少女が立っていて
「ハロハロ。うちの子達うるさかったからそのまま泳いだ帰りに星月が居たから。それで、そっちはどうなの?。楽しんでる?」
「……不都合が起きたけど丁度良かった。頼みたかった事ある。その二つをあやしてる華奏に頼みたい事がね。勿論……その子達にもお願いしたい」
「珍しい。良いけどさ。どうしたの?。不機嫌?」
「……何でもない」
行こうとしたら腕を優しく掴まれてそのまま引き寄せられると抱き締められ優しく撫でられる
私は彼女を拒絶しないでなされるがままに受け入れていた。そのまま近くの場所で座ると彼女が飲み物を目の前で渡して来て
「風邪引く」
「もう乾いてる。うちの子どうも過保護だから。それよりも懐かしいね。あの日もこんな空だったし……星月。忘れてないよね?」
「……忘れるわけ無い。大切だったから」
くすんだヘヤピンを見て私はそう呟いて、ポケットからあの時から渡そうとしていたヘアピンを取り出して
「捨てて」
それだけ言うと彼女は私の手のヘアピンを手にして付けて
「捨てないよ。大切な思い出だかりね。さて、不機嫌な理由を聞くよ。私じゃダメ?」
「……」
一通り話すと彼女は納得したような顔をして
「仕方が無いなぁ。相棒として復帰するからさ、裏で動く。星月の頼みなら私は全力でやるからさ……頼って?」
彼女を見ると笑みを浮かべていた。変わらないと分かりきっていたし……彼女は変わらないと分かってる。自然変幻の異能力を持っていても……
だから、私は立ち上がり
「頼るよ。と言うよりか……今現状……頼れるの華奏しかいない。他はね……組織上……部外者で私が知る強い異能力者は、この病院と華奏だけだから」
「嬉しい。取り敢えず……どうしたらいい?」
「明日、実家に来て。お父様に話はしてあるから詳しくは……」
「転生さん!」
「居ない」
「残念。でも、弦月さん居るんなら大丈夫」
お父様……ご愁傷さま……
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次の日になり、病院、悠の元に来ていた。欠伸をしつつ聞いていて、悠は呆れたように
「今日で良かったじゃないか」
「そんな、悠こそ、何で普通?」
「さぁ。で、あの子に関しては大丈夫。で、万が一の方は?」
「……私と同じ子に頼んでる」
「なら、安心だ」
「悠に無茶でお願いをしたいけど……」
「……何?」
「その子と一緒に居て欲しい。どうも……嫌な予感しかしてなく……変幻した彼の姉の異能力は持っていたけど……何か変な感じがする
言葉に出来ないけど……多分、珍しいとは思う。何も無い普通の異能力だけど……私が変幻出来るのが飽くまで人間のみだから……」
「なるほど。まぁ、その感は外れた試しないし……私も少し調べたい事あるから、永続的で構わないぞ?」
予想外の回答で困惑したけど、悠がそう言うなら……願ったり叶ったり
取り敢えずは……こっちの組織を作りたいし、仲間として迎えるなら多い方がいいし……タイミングかぁ
「悠……考えてる事あるけど……」
「聞きたくはないが……私も考えてはある。個人だろ?」
「……まぁ個人的に。組織は自由に出せないし動かせない。だから、個人的に自由に動かせる人が欲しい。だから……お願いしていい?」
「そんな事か……まぁ、こっちの計画とかもあるけど、基本的にはお前が不自由無く動く為に独立するつもりだったしな
場所も既に検討付けてるし、問題無い。私設部隊的な奴だろ?。お前的には……必要なんだろ?」
「うん。でも……大丈夫?」
「問題無い。どの道……未来の無い場所に居るよりかは未来ある場所に居た方が幾分かマシだからな。それに……この世界は歪で壊れ過ぎた
私には幾分かは興味無いが……お前が必要となるなら幾らでも協力はする。もし不一致になったら敵だが」
「それは無い。そうならないようにしてたし……敵対したくない。それに……医者で腕が良くて信用出来るのは悠だけだから。それは断言出来る」
私はそう答えた。だって……私は彼女に勝てない。それは答えれるし、断言出来る。私は弱いのだから
だけど、組織自体は信用はしてない。絶夏叔母さんだからこそ居るだけで、自由に動かせないのは当たり前だけど……必要な時に動かせないのは意味は無いから
だから、私設で作った方が早かったから。まぁ、まだ計画段階だけど……事足りそうだし……取り敢えずはなかな
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寝ている彼の前に。膝枕してる少女は私を見てから少しだけ警戒してそのまま解くと
「寝てる。どうしたの?」
「星月が頼んできたから、ビックリさせようと迎えに来た。鏡彌」
「……嫌」
「まだ引きずってる?。黒霧からも言ってあげてよ。異能力でしょ?」
「鏡彌。いい加減にしたら?。華奏に見つかった時点でもう無理なんだから。異能力が強すぎて私には勝てない……いや、勝てるけど、争いたくないから。それに私も妹に会いたいし。良いでしょ?」
「……合わせる顔無いし、何より黒霧のせいだしな。華奏。悪いが……」
「もう。本当に。うちの子達イライラしてるしさ、いい加減諦めて行くよ。黒霧……手伝って?」
「うん!」
そのまま引っ張って行く事に。引きずられる鏡彌を見て何とも言えないが自業自得。取り敢えずは……これでようやくかな




