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恋愛を学んだらハーレム作れた件。  作者: ミルクソフト
20/56

異変

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川本のまえではおくびにも出さなかったが、正直かなり動揺していた。

付き合っても無い子にキスしちゃったよ、しかも直後ビンタだし…茜にバラされたりしないかな、というかセクハラって訴えられるかも…俺は学校でも人気ツートップと言っても良い美女2人の唇を奪った事実よりも、その後の報復が無いか恐れていた。

そんなことを考えていたため、ふと電柱の影から出できたメガネで小太りの男性を轢きそうになる。


「うおっと」


そこまでスピードは出してなかった為、難なく対応は出来たが危ない危ない、事故につながる前にキッチリ安全運転を意識しなくては。




バイクを戻し、着替えたところで携帯を見ると着信が入った、師匠からだ。


『よぉ、今戻っただろ』


『はい、何かありました?』


『さっきよ、撮影用のドローンをテスト飛行してたんだが、あの子ストーカーされてんぞ』


『頼みってそういう…戻らないとっ』


『まぁ待て、落ち着けよ。見てたが何事もなく家に入ったところでストーカーも帰ったよ』


『そうですか…よかった』


『けど要注意だな。おそらく、放課後から帰ってくるまでずっと張ってたんだろうし、帰った後にはグチャグチャに丸められた雑誌が落ちてた』



『ちなみに見た目は!?』


『小太りのメガネ野郎だ、おそらく30代前半だろうな』


小太りのメガネ…俺が轢きそうになった奴のことか。そのまま轢いてしまうべきだったか??


『とにかくこれもチャンスだ、明日から下校は家まで送ってやれ。何かあったら必ず守ってやれよ』


『わかりました』



遅くなったが、帰宅し着替えてランニングに出る。

夏休みが終わろうとこの日課は変わらない。

走り始めたところで、茜からLINEが来た。


『部活終わった〜、疲れたよー』

『今日も走った?』


『今から走るところ』



そこでやりとりは途切れ、俺は走り始めた。

10分ほど走りようやく体も温まり始めた頃、前から人影が見える。

ようやく顔がハッキリわかるくらい近付いた時、彼女は口を開いた。


「少しでも会いたくて来ちゃった…」


鞄を後ろで組んだ手に持ち、少し上目遣いでそう言う彼女が愛おしくて俺は彼女を抱きしめた。


「もうっ、そんなに嬉しかった?」


イタズラな表情で俺を見上げる彼女を更に強く抱き締める。


「んっ苦しいー、けど幸せ。明日も学校で会えるのに…私、蓮のこと大好きみたい」


なんだこの可愛い生き物は。


「茜、顔上げて」


「ん」


俺の一言で何をされるのか察したのか目を瞑り唇を差し出すように俺を向く。


こんなに可愛い女の子にここまでされて理性なんて保ってられない。

貪るように彼女の唇を奪い、舌を這わせる。

それに必死で応える、彼女の姿はより俺を本能へと引き寄せる。

お互いに呼吸も忘れ必死に絡み合う。


時折り漏れる、彼女の甘い声や腕の中に感じる柔らかさに周りのことなんてどうでも良くなりこのまま彼女の全てを手にしたいと思ってしまう。

彼女の制服の裾から手を入れ、下着に触れたところで小さく抵抗される。


「ダメっ、外じゃイヤ。続きはまた今度、ね?」


そう諭されて、なんとか理性を取り戻す。

冷静さを取り戻すために、無理やり意識を会話に向け、川本がストーカーに遭っていること心配な為しばらく下校は送って帰ることを伝える。


「そっか、それで2人は今日一緒に帰ってたんだ」


見ていたのか…

安心したかのように呟く彼女に、自分が今日した行いに後悔する。


「あゆを守ってあげてね」


こんなにも健気な子の友達をも手に入れようとしている自分に、嫌悪感を感じながら茜が帰った後も走り続けた。



おねがいー

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