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第七話 ググリーマン

「いいか、ググ男」

定年間近の上司は、缶コーヒーを片手に言った。


「仕事ってのはな、一人じゃ乗り越えられん時がある」


「……はい」


「だから“良き相棒”を見つけろ」

 上司は少し笑った。


「相談できる相手でもいい。支え合える奴でもいい。組織ってのは、そういうので回ってる」

 ググ男は真面目に頷いた。


「わかるか?」


「はい!」

 翌日。

ググ男はデスクにノートPCを二台並べていた。


「何してるの?」

 同僚が聞く。


「相棒導入しました」


「……は?」


「ChatGPTとGeminiです」

 誇らしげだった。


「資料作成、要約、文章校正、壁打ち、全部できます」


「いや、そういう意味じゃ……」


「仕事には良き相棒が必要なので」

 ググ男は満足そうに頷く。


「しかも二十四時間対応」


「……。」


「否定もしないし、愚痴も漏らさない」

 同僚は静かに席へ戻った。



 一週間後。

「最近、ググ男くん会話減ったよね」


「AIに相談した方が早いらしいよ」


「人に聞かなくなったな……」


ググ男は気づかない。

“効率の良い相棒”を得るほど人との距離が離れていることに。


そして今日も誰にも相談せず完璧な資料を作る。


ググ男相棒は増えた。

でも味方は減った。

上司は呆れた。


 だから嫌われる。

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