第51話「思いがけない再会」
絆は揺るぎないものへ。覚悟の先にある未来とは?
結衣の実家近くの道。涼也と結衣が並んで歩いている。
「今日、すっごく緊張したけど……みんな優しくて、ホッとしたよ」
「俺も。結衣ちゃんの家族に会えて、本当によかった」
そのとき、前方から一人の男性が歩いてくる。
「……ん? 涼兄? てか、結衣さんも?」
「あれっ、翔平くん?!」
「お、翔平。こんなところでどうしたの?」
「ちょっと買い物のついでに、実家に寄ろうかと思って。二人は?」
「結衣ちゃんのご家族にご挨拶してきた帰り。ちょうど、うちにも寄って行こうかって話してたところ」
「マジ? じゃあ一緒に帰ろうよ。母さん、絶対びっくりするぞ」
「緊張する〜……でも、涼ちゃんのお母さんに会えるの、ちょっと楽しみかも」
3人で笑いながら、実家の方へ歩いていく。
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結衣は、涼也と一緒に彼の実家に向かう途中、少し緊張していた。
初めて会うお母さんのことを思うと、自然と背筋が伸びる気がした。
「結衣ちゃん、大丈夫?」
「うん、緊張してるけど……大丈夫」
涼也は優しく手を握りながら言った。
「緊張しすぎないで。うちの母さん、本当に優しいから」
やがて涼也の実家に到着。玄関のドアが開くと、涼也のお母さんが温かい笑顔で迎えてくれた。
「あら〜結衣さん、いらっしゃい。ゆっくりしていってね」
「こんにちは。今日は、お邪魔します」
結衣は少し緊張しながらもしっかりと頭を下げた。
「はいはい、どうぞ。こっちに座ってね」
涼也のお母さんがテーブルにお茶を並べながら、にこやかに言った。
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3人でお茶を飲み始める。
「結衣さん、本当に来てくれてうれしいわ。涼也がどんな方と一緒にいるのか、ずっと気になってて」
「私も、こうしてご挨拶できてよかったです」
「ふふ。とっても優しそうな方で安心したわ。ねぇ翔平?」
「うんうん。兄貴、結衣さんと出会ってから、ほんと表情やわらかくなったよね」
結衣が少し照れくさそうに笑う。
「……もう、“さん”は やめて、“ちゃん”って呼ばせてもらおうかしら。ね、結衣ちゃん?」
「えっ、あ、はい……! ありがとうございます」
結衣が思わず笑顔になる。
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その後、みんなでお茶を飲みながら、和やかな時間が流れていく。涼也のお母さんや翔平との会話も自然に弾み、結衣の緊張も徐々にほぐれていった。
「結衣ちゃん、これからも涼也をよろしくね。私たち家族、みんなで応援してるから」
「ありがとうございます。こんなに優しいお姑さんもいるんだって、感動しました。涼ちゃんは、お母さん似なんですね。涼ちゃんのことを大切に育ててくれたから、今こうして出会えたんだと思うと……本当に、感謝しかないです」
「まぁ〜結衣ちゃん、いい子ねぇ。さすが、うちの自慢の息子が選んだ子だわ」
涼也と翔平とともにリビングでくつろぎながら、結衣は静かに思った。
──こうして少しずつ、家族になっていくんだな、と。
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