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再生回数7回のラブストーリー  作者: 市善 彩華
第4章 勿忘草 ── 伝えたい想い
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第19話「クリスマスの贈り物」

プレゼントに添えられたのは、言葉にしきれない優しさとぬくもり。

いつものやりとりも、今日だけは ちょっと特別に感じる――。

静かに、けれど確かに近づく心。

“好き”という気持ちは、もうすぐその輪郭をはっきりと見せ始める。


※クリスマス3部作(1/3)

クリスマスの夜。

結衣と涼也は、約束通りイルミネーションの見える駅前で待ち合わせをしていた。


「メリークリスマス、涼ちゃん」

「メリークリスマス、結衣ちゃん」


きらめく光の下、二人は自然に笑い合い、肩を並べて歩き出す。

イルミネーションも、街の音も、全てが優しく背中を押してくれるようだった。


ディナーの帰り道。少し照れたように、涼也が足を止めて、結衣に小さな包みを差し出す。


「これ、結衣ちゃんに渡したかったんだ。クリスマスプレゼント」


「えっ……涼ちゃん……」


包みの中には、結衣の好きなブランドの小物が丁寧にラッピングされていた。


「何が喜んでもらえるか、結構悩んだんだけど……これなら、結衣ちゃんに似合うかなって」


結衣は、ふわっと笑いながら受け取った。


「うん……すごく嬉しい。ありがとう、涼ちゃん」


そして、結衣もそっとバッグから紙袋を取り出す。


「実は、私も……今日渡したいなって思って持ってきてたの」


袋の中には、小さなお菓子とコーヒー豆、それにホットアイマスクが入っていた。

そして、小さなメッセージカード。


「毎日がんばってるから、癒しになればいいなって……」


結衣は、少し視線を逸らしながら言葉を続ける。


「全然プレゼントって感じじゃないし、いつも渡してるのと同じようなものなんだけど……ごめんね、涼ちゃんみたいにちゃんとしたプレゼントじゃなくて」


その言葉に、涼也は優しく笑って、そっと結衣の頭を撫でる。


「結衣ちゃんからなら、俺にとっては何でも特別なものになるから」


結衣の頬がほんのり赤くなる。

あたたかい気持ちが、胸いっぱいに広がっていった。


静かなイルミネーションの下、二人は そっと見つめ合う。

でも、まだ“その言葉”は、お互いに胸の中に留めたまま。


けれど、今日という日が――確実に、その“気持ち”を確かめ合う瞬間へと近づいているのは間違いなかった。

お忙しい中、読んでいただきありがとうございました!

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