↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
6/6

第五話 大人の男同士

 父の下で働き始めてからのことだった。二〇〇〇年四月~二〇〇二年三月あたりのことだったと思う。自宅二階にいた時、訪れていた父方叔父が、自宅一階の階段付近から声を上げた。


「竜虎!」


 私は自宅一階に降りた。そして、台所に入った。


 声を掛けてくれたり、一言二言言葉を交わしたことはあったかも知れないが、席に着き、向かい合って二人で話すのは、これが最初だった。


「何したいんや」

「暴力団担当の刑事になりたい」


 父の下で働きつつも、この時の私がなりたいと思っていたことだった。そして、父方叔父にも聞いた。


「何しとん」

「土建屋で人を回しとる」


 父方叔父の風貌は、明らかに一般人のものではなかった。恐らくはこの時、既に暴力団員だったのだろう。服役も経験していたのではと思っている。


 父方叔父が既に暴力団員だったにせよ、暴力団員ではなかったにせよ、この時の私は知らなかった。にも関わらず、暴力団担当の刑事になりたいと思っていたわけだ。


 一緒ではないにせよ、似た一面があるということなのだろう。血は争えないということか。


 いつだったか、父方祖母に言われたことがある。


「竜虎は正義感が強い」


 ただ、私自身そうは思っていない。人間誰しもそうだろうが、悪い一面もある。


 暴力団担当の刑事になりたいと思っていたのも、正義感からではない。若かったこともあってか、血の気が多かった。暴れたかっただけなのだ。その対象として、悪い連中を締め上げてやろうと。


 良い恰好をする気はない。本心としては、ただそれだけだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。