裏切り そして……(5)
闇に暗躍し、ターゲットの命を奪い取る裏稼業・殺し屋。
これは、その中でも最強と謳われた1人の殺し屋と仲間達の終わりの物語。
「別れは済んだか? 黒猫」
話に区切りがついたと思った黒龍からそう聞かれると、首を縦に振った。
当然、青龍は納得がいかない。
「待ってよ柚! 話はまだ……!」
「気安く呼ばないで。龍君。仇敵に名前を呼ばれるなんて、反吐が出る」
初めて本性を現した時と同じ冷たい口調と態度。今まで自分に見せていた泣いたり笑ったり、甘えたりする姿が、全て演技だと思い知らされた青龍は、それ以上言葉が出てこなかった。
そんなハートブレイク真っ最中の彼に、追い打ちをかけるように、黒猫は青龍の相手を任せてもらうよう要請した。
「できるのか? かつて完敗を喫した相手だろう?」
「確かに以前はそうでしたが、彼らと行動を共にし、多くのスキルをコピーした今なら、勝機はあるかと」
それを聞いた黒龍は、ならばと黒猫に青龍の相手を一任。彼女が戦いに赴くのを見送ると、自分は休憩がてら高みの見物をすることにした。
この状況に危機感を感じて白虎は、せめて黒猫の攻撃手段を制限するために、武器の回収だけでもしようと動くが、その手は読まれており、行く手を阻まれてしまう。
ペガサスの協力者であるユニコーンによって。
「悪いけどさせないよ。白虎」
「キララ先輩! やっぱりあんたもっすか……」
ここまでくるともうお気付きかもしれないが、昼間に翔馬を追いかけた者達は全部で3人おり、その全員がもれなくペガサスの誘いを受けて裏切ったことになる。
「上等っす! そっちがその気なら相手になります。最悪寝落ちさせりゃいいわけですし」
「そんな弱気でいいの? こっちは瞬殺する気満々だというのに」
「関係ないっすよ。要は全力でぶつかればいいだけっすから」
そう言って2人は構えた後、互いに拳をぶつけ合った。
翔馬の真意を問うために追いかけ、寝返ったのは何度も述べているとおり全部で3人。(多重人格者である朋美らは、便宜上5人で1人とする)その内名前が出ていない1人いますが、それももうおわかりかと思います。
彼女達は翔馬に追いつき、ペガサスから真意を聞くと、これに同調。その場で彼から裏切った時の手順と役割を説明されました。




