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死獣神~死の書~  作者: 天馬光
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思わぬ助っ人(5)

 闇に暗躍し、ターゲットの命を奪い取る裏稼業・殺し屋。

 これは、その中でも最強と謳われた1人の殺し屋と仲間達の終わりの物語。

 さて、そんな後日談はともかく、敵はまだ目の前にたくさんいる。彼の圧倒的な強さに、影や被害者の会の面々は戦意を喪失しつつあるが、今更命乞いをしたところで逃しはしない。

 といっても、雑魚を一掃するのはペガサスの仕事ではないのだが。


「いいですね? 凜華さん」

 そう尋ねられて頷くと、凜華は持参していたガスマスクを仲間に渡し、全員が装着したのを確認すると、流星錐を地面に叩きつけて破壊した。


 彼女の流星錐の特性を知る者達は、何を血迷ったことを思っただろうが、今の流星錐の中に入っているのは、青酸化合物ではなく、ペガサスが改良に携わり、気化しても効果が薄まらない代物。

 そのため、破壊しても無毒化せず、毒霧となって広範囲に散布される。

 雑兵達は咄嗟に鼻と口を押さえるも、気付いた時にはもう遅く、即効性も高いそれの餌食となって、苦しみ悶えながらバタバタと倒れていった。


 ガスマスクを渡された青龍達や、黒猫のヒドラスラッシャーの毒霧対策に用意していたブラック・ナイト、そして、ペガサスによって何故か生かされた青龍と朱雀の両親を除いて。


「ん? ねぇ、ペガサス君。どうして青龍君と朱雀さんの両親を生かしてるの?」


「あぁ、彼らは後のお楽しみって奴ですよ」

 その回答に、質問した獅子は腑に落ちないながらも、演出家気質のペガサスなりのこだわりがあるのだろうと、深くは聞かなかった。


「てことは、必然的に……」


「そう。そのためにも、まずは彼をどうにかしないとね」

 そう言って、ペガサスと青龍らはある人物の方へと視線を向ける。


 そこには、田中親子らの死など気にも留めず、人志達が来た時から、影や電話の向こうにいる誰かと話をし、不満そうにしている黒龍の姿があった。


「来ないんですか? あの人」


「あぁ。どうやら、静観を決め込むつもりらしい。『身内の手綱ぐらい握っておけ』と注意したんだが、のらりくらりとかわされた。あの様子では、おそらく聞き流しているだろう」


「相変わらずですね。あの人も」


「まったくだ。チッ、黒仙人(こくせんにん)め。相談役なのをいいことに好き勝手してくれる……」

 そう言って黒龍は、ため息をつきながら携帯電話をしまい、


「まぁ、いい。日本にいない外様に期待するだけ無駄というものだ。我々だけで対処しよう」

 と言い、青龍らと正対した。

 ようやく真打ち登場といったところである。

 黒仙人が誰なのか。それは、勘のいい方ならわかるかもしれません。

 ヒントは助っ人の親族で現在日本にいない『仙人』みたいな人です。

 って、ヒントを与えすぎましたかね?

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