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死獣神~死の書~  作者: 天馬光
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因縁との再会(4)

 闇に暗躍し、ターゲットの命を奪い取る裏稼業・殺し屋。

 これは、その中でも最強と謳われた1人の殺し屋と仲間達の終わりの物語。

 しかし、近くにいたあいつが、それに待ったをかける。青山夫妻の同盟相手である黒龍だ。


「まぁまぁ。逸る気持ちはわかりますが、もう少しだけ待ってください。おたくの息子さんに挨拶をしたいのは、俺も同じなんですから。君もそうだろう? 少年」

 悪びれもせずそう言う黒龍に、青龍は殺意の目を向ける。


「ふっ、いい目をするようになったな。どうやら、俺の想像を遥かに超える殺人者になったようだな。そんな君とこうして再戦できるとは嬉しいよ」


「黒龍さん。あなたはちっとも変わっていませんね。できれば、柚やブラック・ナイトの人達の為にも変わっててほしかったんですが」


「それはできない相談だ。蘇ってすぐに変わる者などいないし、そうでなくても、俺はブラック・ナイトの体現者だ。故に変わる必要などない。常に正しいからな」


「そんなこと……!」


「それはそうと……蠍。いや、今は黒猫だったか。お前はそんなところで何をしている?」

 青龍と話していた黒龍に視線と疑問を向けられた黒猫は、恐怖のあまり青龍の背に隠れる。彼女がここまで怯えるのは、初めてかもしれない。


「怖いぐらいなら、そこにいなければいいものを。黒猫。お前の居場所はどっちだ? 答えろ」

 そう尋ねられて、返答に困った黒猫はまごついた。黒龍を討つ手筈はちゃんと整っているが、質問の答えを用意していなかったのと、黒龍の威圧感に当てられて畏縮してしまったからである。

 それを見かねた朱雀は、遮るように黒猫の前に立ち、


「あんたにビビりまくって答えられへんようやから、うちが代わりに答えたる。黒猫の、柚の居場所はこっちや! あんたんとこやない!」

 と、死獣神の総意を代弁した。


「外野が……部外者は引っ込んでいろ」

 立場を弁えずに割り込んできた小娘に、突き放すようにそう言う黒龍に対し、玄武と青龍は反論する。


「そうはいきません。彼女は僕ら死獣神の中核を担う者の1人であり、かけがえのない仲間ですから」


「それに、仮に柚がそっちに行こうとしても、僕が全力で阻止します。大切な恋人を、あなたの元になんか行かせません!」

 そう言って青龍は龍人化した。黒龍を相手にする以上、手を抜いてる場合ではないからだ。

 そんな少年の成長した姿に、黒龍は感嘆の声を上げる。


「ほう。ついにその段階に到達したか。その上、黒猫が君と恋仲になっているとは、世の中わからんものだ。が、黒猫。本当にそれでいいのか? お前がそうでは、あの時死んでいった鴉や蝙蝠達が報われんぞ?」


「そうやって……柚の動揺を誘うなーっ!」

 そう怒鳴って、青龍が先陣を切ったのを合図に死獣神と黒龍達は衝突。黒猫も、最初は躊躇いがあったが、ペガサスや朱雀、青龍に尻を叩かれたことで、やる気を奮い立たせ、雑魚の相手をすることにした。

 こうして、死獣神と黒龍達との決戦の火蓋が切って落とされた。

 ついに開戦です。

 対策を講じているとはいえ、相手はデミ・ミュータントになった黒龍と特殊装甲を着込んだ雑兵数百人。

 激戦は必至で楽に勝たしてはくれないでしょう。

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