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我、南雲機動部隊 ―85年の時を超えて―  作者: 土御門惟愛


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第4章 電文による対話

第4章 電文による対話

午前11時56分

護衛艦「みょうこう」艦橋では必死の接触が続けられていた。

「我々は1941年から85年後の日本の海上自衛隊である。

貴艦隊の突然の出現に我々も混乱している。

攻撃意図はない。貴艦隊の航行目的を確認したい。

応答を求める」

数分後、南雲艦隊から返信が来た。

受信電文

「作戦行動中によりお答えできない。

貴艦は帝国海軍の艦艇ではない。

正体を明らかにせよ」

海野艦長は深く息を吸い、指示を受けた次の電文を指示した。

送信電文

「第三護衛隊群司令より。

我々は貴艦隊を知る『未来の日本海軍』である。

貴艦隊がハワイに向かう目的は、真珠湾攻撃であると認識している。

対話を求める」

しばらくの沈黙の後、再び南雲艦隊からの返信。

受信電文

「信じがたき話であるが、状況は異常。

我々も困惑している。

直接対話なら応じる。

貴艦隊の代表を我が旗艦『赤城』へ派遣せよ」

海野艦長は静かに頷いた。

そして、第三護衛隊群司令部に即時報告を行った。

「第三護衛隊群司令へ。南雲機動部隊より返信あり。

『信じがたき話であるが状況は異常。我々も困惑している。貴艦隊の代表を我が旗艦赤城へ派遣せよ』とのこと。

如何対応すべきか」

数分後、第三護衛隊群司令から返信があった。

「了解。危機管理センターに報告済み。暫し待て」

首相官邸地下危機管理センターでは激しい議論が繰り広げられた。

防衛大臣が強い口調で言った。

「赤城への派遣は危険すぎる!

相手は1941年の日本海軍だ。

我々が未来から来たと言っても信じるとは限らない。

最悪の場合、捕虜にされる可能性もある」

統合幕僚長が冷静に反論した。

「しかし、放置すれば彼らは真珠湾に向かう。

リスクを考えると、直接対話は避けられない。

第三護衛隊群は、みょうこう艦長海野一佐を派遣するのはどうかと具申しています。

海野一佐は、冷静な判断力を持つ士官として適任です」

首相は腕を組み、苦悩の表情を浮かべた。

「わかった。海野一佐に委ねよう。ただし、銃器を携帯の上、一人ではなく最低でも、もう一名は同行させる。

最低限の護衛を付けて、万一に備えるんだ」

みょうこうの甲板に、SH-60Kヘリコプター下り立ち、準備が進められた。

午後0時43分。

みょうこう艦橋で、海野艦長は全乗組員に対し宣言した。

「これより私は第一航空艦隊旗艦『赤城』へ向かう。

副長に一時的に艦の指揮権を委譲する。

総員、最高度警戒を維持せよ」

副長が敬礼した。

「了解しました。艦長、無事に戻ってきてください」

海野艦長は静かに頷き、甲板向へと向かった。

午後1時02分。

みょうこうの甲板で、SH-60Kヘリコプターのローターがゆっくりと回り始めた。

海野艦長は、通信士を一名を伴い、厳しい表情でヘリに乗り込んだ。

ヘリはゆっくりと浮上し、第一航空艦隊の旗艦『赤城』に向かって飛び立った。

85年の時を超えた者とうしが、

ついに直接顔を合わせようとしていた。

お読みいただき、ありがとうございます。


いよいよ、85年の時を超えた二つの日本の間で、対話が始まりました。


第5章は明日夕方18時前くらいに投稿予定です。

どうぞよろしくお願いいたします。

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