表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
四つの基本的な力の魔法使い ー 物理学者から魔法使いへ、状態変化を経て  作者: Adriano_P


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

52/100

「周波数とホルモン」

ヘリオの研究室は、かつて倉庫だった部屋だった。




今では:粗削りの木製の長いテーブル、震える字で書かれたラベルの付いたサンプルが並ぶ棚、まともな科学者なら泣き出すような原始的な器具、そして苛立ち。




大量の苛立ち。




「うまくいかない」とヘリオはその朝七回目に言った。




リキはすぐには答えなかった。




『濃度を変えてみたか?』




「ああ。三回。濃すぎると細胞が死ぬ。薄すぎると何も起きない」




『pHは?』




「確認した。再確認した。安定している」




『温度は?』




「蝋燭と氷でできる限り一定に保っている」




間を置いた。




『じゃあ何が問題なんだ?』




ヘリオは手作りの顕微鏡の下のスライドガラスを見た——銅管に取り付けた二枚のガラスレンズ、鏡で反射させた蝋燭の光で照らしている。




原始的。粗末。だが機能した。




細胞が見えた。あの忌まわしい形態形成細胞、体の第二の設計図を持つ細胞が。




そして止まらなかった。




常に活性化している。準備している。引き金を待っている。




「問題は」とヘリオは言った、「俺は物理学者だってことだ。生物学者じゃない。医者じゃない。力、エネルギー、粒子は分かる。細胞は分からない。ホルモンも。こういうのは……分からない」




椅子にどさっと座った。




両手で顔を覆った。




「即興でやっている。錬金術師でも笑うような道具で。そして誰も研究したことがない症状を治そうとしている」




『本物の科学へようこそ』とリキが乾いた口調で言った。『八十パーセントは失敗で、二十パーセントは何かを教えてくれる失敗だ』




「慰めになるな」




『慰めるためにいるんじゃない。助けるためだ。で、何が分かっている?』




ヘリオは背筋を伸ばした。




メモを取った——何ページもの注釈、スケッチ、仮説。




「形態形成細胞は存在する。普通の人では休眠している——そもそも存在するならば。人狼では存在し、活性化し、準備状態にある」




「月は電磁的な引き金。一定だ——満月になれば、変身は確実。教団の薬は増幅する。変身をより激しく、外部からより制御しやすく、化学的依存を生む」




「だが薬がなくても、変身は起きる」




間を置いた。




「だから細胞を……消す方法を見つけなければ。少なくとも眠らせる」




『今まで何を試した?』




「植物性化合物。天然の鎮静剤——濃縮バレリアン、メリッサ、カモミール。効果なし。細胞は完全に無視する」




「極度の低温。活動は遅くなるが止まらない。それに誰かを氷点下の温度に保つことはできない」




「鉱物性化合物。塩、鉄、銅。いくつかは細胞を殺す。役に立たない」




止まった。




「暗闘の中で手探りしている」




***




五日目、ヘリオは新しいサンプルを準備していた。




薄めたウーロの乳——栄養成分が細胞の成長に影響するかテストしていた。




弱い理論だった。必死の。




だが強い仮説は尽きていた。




スライドガラスに乳を一滴垂らした。




それから、間違えて——疲労で手が震えて——多すぎる量を垂らした。




乳が隣に準備していた人狼の血液サンプルにもかかった。




「くそ」と呟いた。




急いで拭いた。




だが汚染されたスライドを捨てる前に、習慣で見た。




形態形成細胞が……




……止まっている?




いや。止まってはいない。




遅い。




ヘリオは固まった。




もう一度見た。




形態形成細胞——普段は常に活動し、微妙に動き、絶え間なく準備している——がほとんど動いていなかった。




まるで……




まるで眠っているかのように。




リキ。




『見えている』




乳が。何かをした。




『そのようだ』




ヘリオは新しいサンプルを準備した。




今度は意図的に。




人狼の血液。ウーロの乳を一滴。観察。




同じ結果。




細胞が遅くなった。




死んではいない。消えてもいない。




だが活動が落ちた。劇的に。




「乳に何が入っている?」とヘリオは囁いた。




『脂肪。タンパク質。糖。ビタミン。ミネラル』




「何か特定のもの。ウーロが……何のために生産するもの?」




考えた。




ウーロは巨大だ。二トンの筋肉と骨。




あれほどの成長には精密なホルモン調節が必要だ。




成長しすぎれば腫瘍、奇形。




成長不足なら死。




「ホルモン」と言った。「成長調節ホルモン」




『普通の哺乳類にも存在する。細胞がいつ成長し、いつ止まり、いつ死ぬかを制御する』




「もしウーロがその……強化版を生産しているとしたら? あれほど大きな体を制御するために?」




『そしてそのホルモンが形態形成細胞にも効くとしたら?』




「その通り」




ヘリオは丸三日間働いた。




原始的な分離——マナを調整して超高速回転を作り出す遠心分離、密度による分離、複数のろ過。




最後に残ったのは:透明で、わずかに粘性のある液体、かすかに乳の香りがするが別のもの。




粗製ホルモン抽出物、とメモした。純度:約六十パーセント? まともな器具なしでは分からない。




テスト。




形態形成細胞サンプル+抽出物。




六時間観察。




結果:細胞活動が七十パーセント低下。




対照テスト。




通常細胞サンプル+抽出物。




悪影響なし。




『機能している』と気づいた。『形態形成細胞には効くが、他には効かない』




これは……




『……特異的だ』とリキが続けた。『まるで形態形成細胞が成長シグナルに敏感で、これが停止を促すかのように』




「治療じゃない」




『いや。眠りだ』




「でも眠りは何もないよりまし」




『ずっとましだ』




ヘリオは抽出物の小瓶を見た。




おそらく……十回分ほど。




生産可能なウーロが三頭いれば、もっと抽出できる。




無限ではない。だが十分。




「テストしなければ」と言った。「本物の人間で」




『トリンが志願するだろう』




「分かっている。でもその前に……」




壁の簡素なカレンダーを見た。




月。満ち欠け。日付。




「その前に、別のことを片付けなければ」




***




手紙は三日後にヴァルデメーレから届いた。




ヴィヴィアンが直接開けた——マーレン・ホルストの封印を見分けた。




中には:短いメモと包み。




「ヴァロリン男爵へ




ご依頼の笛。三百個、入手可能な最高品質。




なぜかは聞きません。




(でも気になります。)




——M.H.」




ヴィヴィアンは包みを開けた。




笛。犬用の。




三百個の小さな金属の筒、甲高い音を出すよう穴が調整されている。




それらを見た。




それから、ちょうど入ってきたヘリオを見た。




「ヘリオ」




「何?」




「笛が届いた」




「完璧」




「説明してくれる?」




「しない」




「ヘリオ」




「ヴィヴィアン」




見つめ合った。




彼女はため息をついた。




「分かった。でもこれがまたあなたの狂った発想の一つなら——」




「そうだ」




「やっぱり」




***




その夜、ヘリオは研究室の裏の小部屋にエリーゼを呼んだ。




扉を閉めた。




ヴィヴィアンが廊下を通りかかった——声が聞こえた。低く。真剣に。




言葉ではない。調子だけ。




ヘリオが何かを説明している。




エリーゼが疑わしげに答えている。




ヘリオが主張する。




長い間。




それからエリーゼ:「……分かった。あなたを信じる」




十分後に出てきたとき、エリーゼはヴィヴィアンには読み取れない表情をしていた。




困惑。疑念。だが決意。




「大丈夫?」とヴィヴィアンが尋ねた。




「ええ」とエリーゼが言った。




それからヘリオを見た。




「でも戻ったら、全部説明してもらうから。いい?」




「約束する」




***




ヘリオは夜明けに出発した。




六頭の馬。四人の兵士。十日分の食料。武器——使わずに済むことを願いながら。




ソーンが隣を馬で進んだ。




「これでいいのか?」と老魔術師が尋ねた。




「いいや」




「心強いな」




「でも必要だ。教団はまだそこにいる。十五人の子供を薬漬けにした。他にもやらないと誰が言える?」




「見つかると思うか?」




「手がかりはある。礼拝堂から。不完全な文書。子供たちの証言。何かは」




ソーンは頷いた。




出発した。




***




三日間、痕跡を追った。




打ち捨てられた礼拝堂は空だった——すでに分かっていた。




だが回収した文書には手がかりがあった。




村の名前。日付。曖昧な座標。




「東の山」とトリンが言っていた。「侍祭の一人が話していた。洞窟。複数の隠れ家」




東の山は二日の行程だった。




最初の隠れ家を見つけたのは四日目。




浅い洞窟。最近の焚き火の跡。食べ物の残り。




だが誰もいない。




「ここにいた」と兵士の一人が言った。「二日前。たぶん三日」




「方角は?」




兵士が痕跡を調べた。




「北東。深い洞窟の方へ」




続けた。




六日目、二つ目の隠れ家を見つけた。




ここには人がいた。




侍祭が一人。若い——たぶん二十五歳。




食事を準備しているところを兵士たちに囲まれた。




戦わなかった。即座に降伏した。




ソーンが尋問した。




「他の者はどこだ?」




「知らない……知りません!」




「嘘だな」




「違います! サエルが分散させたんです! グレンマールで失敗した後! その方が安全だと!」




「サエルはどこだ?」




侍祭がためらった。




ソーンが手を上げた。マナが輝いた。




「どこだ。サエルは」




「カーシムの洞窟です! 北に! ここから三日!」




ヘリオが近づいた。




「何人いる?」




「分かりません! たぶん十人! たぶん二十人!」




「他に人狼は?」




「いません! あれで全部でした! 十五人! 他にはいません!」




間を置いた。




「でもサエルは……サエルは探しています。いつも探している。追われた子供。孤児。絶望した者たち」




「薬漬けにするために」




侍祭は目を伏せた。




「……はい」




ヘリオは怒りを感じた——あの冷たく、制御された怒り——がより強く燃えるのを。




「カーシムの洞窟は正確にどこだ?」




「北に。ケス川に沿って。三日。印があります。木に赤い十字が」




ヘリオはソーンを見た。




「必要なものは得た」




「こいつは?」ソーンが侍祭を示した。




「連れていく。証人として」




侍祭を縛った。馬に乗せた。




そして北へ向かった。




だが洞窟へではない。




まだ。




まずグレンマールに戻る、とヘリオは思った。皆が無事か確かめる。それから……




『それから戻る』とリキが続けた。『そしてこれを終わらせる』




***




グレンマールでは、ヘリオが出発して三日目の夜、満月が昇った。




エリーゼは眠っていなかった。




アルダスと北の見張り台にいて、森を見つめていた。




「戻ってくると思うか?」とアルダスが尋ねた。




「ええ」




「なぜ?」




「依存しているから。依存が薬を求めさせる。または最後に薬を打たれた場所に戻らせる」




「グレンマール」




「グレンマール」




アルダスはエリーゼから渡された笛を見た。




「これが……本当に効くと思うか?」




「ヘリオはそう思っている」




「そしてお前は彼を信じている」




「ええ」




アルダスは静かに笑った。




「俺もだな、たぶん。怪物に笛を吹けと言われても」




間を置いた。




「これが効いたら、一生忘れない」




「効かなかったら、忘れられるほど長く生きられない」




「いつも楽観的だな」




***




見張りが影を見たのは夜の十時だった。




森の中の動き。速い。複数。




警報の鐘が鳴った——三回の素早い打音。




住民がトンネルへ走った。




兵士たちが配置についた。




そしてエリーゼが柵の上に登り、震えない声で叫んだ。




「笛を配れ! 全員に!」




ヴィヴィアンはすでに動いていた——自動的な組織化。




三百の笛。住民から選ばれた三百人に。




子供にも。老人にも。




「私が『今だ』と言ったら、吹いて! 強く! 全員一斉に!」




疑わしげな視線。恐怖。困惑。




だが信頼。




エリーゼへの信頼。




ヘリオへの信頼。




影が森から出てきた。




十二匹の人狼。




逃げた全員。




戻ってきた。




飢えて。必死で。依存して。




変身はすでに始まっていた——体がねじれ、骨が軋み、毛が生えてくる。




グレンマールに向かって闘の波のように走ってきた。




エリーゼは笛を上げた。




「構え!」




三百の手が笛を上げた。




人狼は五十メートル。




四十。




三十。




エリーゼは笛を上げた。手は震えなかった。




だが心臓は震えた。




もし効かなかったら?




「今だ!」




三百の笛が同時に鳴った。




音は……奇妙だった。




人間には、かろうじて聞こえる。甲高い、不快だが耐えられる笛音。




人狼には……




止まった。




十二匹全員。見えない壁にぶつかったかのように。




手が——爪のある、毛に覆われた——耳に飛んだ。




叫び。咆哮ではない。純粋な苦痛の叫び。




アフゥゥゥゥゥ……




「もう一度!」とエリーゼが叫んだ。




二度目の一斉の笛。




人狼たちがのたうち回りながら崩れ落ちた。




次々と。




身をよじっていた。耳を覆おうとしていた。だが音は貫通した。




超音波。二万五千ヘルツ。同時に。狼の感覚には耳をつんざくほど。




肉体的なダメージではない。




だが痛み。混乱。集中不能。




「もう一度!」




三度目の笛。




立ち上がる人狼はいなかった。




地面に横たわっていた。震えていた。泣いている者もいた——半分人間、半分獣の声で。




荒い息をしていた。




「網を! 今だ!」




兵士たちが動いた。




素早く。効率的に。




十二の網。十二匹の人狼を捕獲。




五分で、終わった。




負傷者ゼロ。




死者ゼロ。




五分。




十二匹の人狼が罠にかかり、朦朧とし、敗北した。




笛で。




前回は剣がかすり傷しか与えられなかった。




魔法は効きもしなかった。




そして今……




笛。




続いた沈黙は完全だった。




それから誰かが笑った。




神経質な、ヒステリックな、解放的な笑い。




それから別の笑い。




また別の。




三十秒で、グレンマール全体が笑っていた。




残酷な喜びではない。




安堵。信じられなさ。馬鹿げた勝利。




アルダスは手の中の笛を見た。




「あの天才野郎め」と呟いた。




ヴィヴィアンは足を垂らして柵に座っていた。




「笛よ」と呟いた。「三日間かけて笛を配った。そして効いた」




何ヶ月ぶりかに、何も計算していなかった。




笑っていた。




エリーゼは捕獲された十二匹の人狼を見た。




それから笛を見た。




そして彼女も笑った。




「笛……」と誰にともなく言った、「いったいどうやって思いつくの?」




***




ヘリオは五日後に戻った。




囲いを見た。




十五匹の人狼。




十五匹全員。最初の三匹と、逃げた十二匹。




ゆっくりと馬を降りた。




「何が……」




エリーゼが笛を投げてよこした。




反射的に受け取った。




「効いた」と彼女は言った。「あなたの魔法の笛。完璧に効いた」




「全員……全員捕まえたのか?」




「全員。負傷者ゼロ。こちらも向こうも」




ヘリオは笛を見た。




それからエリーゼを見た。




そして微笑んだ。




本物の、輝く、誇らしげな笑み。




「効くと分かっていた」




「八十パーセントって言ってたでしょ」




「控えめに言った」




エリーゼが肩を叩いた。




強くはない。だが十分。




「次に天才的で狂った発想があったら、説明して。分かった?」




「まあ……説明しようとしても……」




「ええ分かってる……私たちには何も分からない。そうね」




間を置いた。




「教団は見つかった?」




ヘリオの笑みが消えた。




「手がかりが。位置が。証人が」




馬に縛られた侍祭を示した。




「居場所は分かっている」




「それで?」




「人狼たちが安定したら、戻る。そしてこれを終わらせる」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ