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四つの基本的な力の魔法使い ー 物理学者から魔法使いへ、状態変化を経て  作者: Adriano_P


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記憶する金属

鋳造室の扉が閉まった。


バタン。重い、決定的な音。


ヘリオは作業台の上に置かれた屑鉄のサンプルを見つめた。錆びている。見た目は悪い。だが、可能性に満ちている。


三日間。三日でやると約束した。今、守らなければ。


炉に火を入れた——小さいが、十分だ。オレンジ色の炎が踊る。熱が部屋を満たしていく。


さあ、始めよう。


外では、人々が気づき始めていた。鋳造室の隙間から煙が漏れ出している。奇妙な音——槌の音、金属の悲鳴、時折くぐもった爆発音。


一人の子供が扉に近づいた。


「男爵様、何してるの?」


母親が慌てて引き戻す。


「実験よ。邪魔しちゃだめ」


「でも——」


「行くの。今すぐ」


エリーゼは二時間おきに様子を見に来た。確認のため。中には入らない——ヘリオがプライバシーを求めていたから。だが扉の前で立ち止まる。耳を澄ます。


槌の音。金属音。ヘリオが数式をつぶやく声。


大丈夫そうね。たぶん。……おそらく。


ヴィヴィアンが彼女のもとへ来た——両腕に羊皮紙を抱えて。


「また来てるの?」


「ただの確認よ」


「今朝からずっとでしょ。何回来た? 七回?」


エリーゼは少し気まずそうに彼女を見た。


「……八回」


ヴィヴィアンは微笑んだ。


「いいんじゃない。『確認』続けて」


エリーゼが何か言い返す前に立ち去った。



午後二時、鋳造室の中で——


パキッ。


最初の試作が砕けた。ヘリオは作業台に散らばった破片を見つめた。


クソ。温度が高すぎた。組成が変質している。結晶構造が壊れた。


苛立ちながら破片を捨てた。もう一度だ。



二日目の朝、煙は絶え間なく上がり続けていた。灰色。濃い。焼けた金属の臭い。


アルダスが心配そうに鋳造室に近づいた。


「ヘリオ? 中で大丈夫か?」


沈黙。それから——


「大丈夫! 入るな!」


「本当か?」


「ああ! もう少しで——」


ドカン。くぐもった爆発音。黒い煙が隙間から噴き出した。


「——クソッ!」


アルダスは一歩下がった。


「……わかった。続けてくれ」


首を振りながら去っていく。最近の若者は。完全にイカれてる。



午後四時、鋳造室の中——二度目の試作は脆すぎた。触れただけで崩れる。


ダメだ。炭素が多すぎる。結晶が大きすぎる。精製が必要だ。


ヘリオはこれも捨てた——疲労困憊で。汗だく。煤で汚れた手。煙で充血した目。


——休憩しないのか?——リキが提案した。


『しない』


——三十時間起きてるぞ——


『関係ない』


——自分を殺す気か——


『三日間だ。もう二日使った。明日には成功させなきゃならない』


——頑固だな——


『いつもだろ』



同じ夕方、中央広場では——ヴィヴィアンは作業を続けていた。いつものように。


深淵樹の下に臨時の作業台——今や七メートルの高さに成長している。羊皮紙があちこちに。最新の在庫リスト。労働者名簿。将来の計画。


セラフィンが近づいてきた。


「ヴィヴィアン、子供たちが——」


「Aグループは水汲み担当。Bグループは漁。Cグループはトンネル整備。詳細は三番の羊皮紙に」


「もう決めてあるの?」


「当然」


セラフィンは感心したように彼女を見た。


「あなた、寝てないでしょ?」


「十分寝てるわ」


嘘だった。一晩四時間しか寝ていない。残りは全て管理業務。彼女がやらなければ、誰もやらないから。


ソーンが隣に座った——温かいお茶を持って。


「食べたか?」


「ええ」


「いつ?」


「……今朝」


「今は夜の八時だぞ」


「十分食べたわ」


ソーンは彼女の前にカップを置いた——動じない。


「飲め。何か食べろ。それから続けろ」


ヴィヴィアンはため息をついた。だが飲んだ。ソーンの言う通りだから。



三日目の夜明け、ヘリオは眠っていなかった。血走った目。ボサボサの髪。疲労で震える手。


だが——作業台の上に——一片の金属。小さい。粗い。不完全。だが機能する。


曲げた。熱した。動いた。


疲れ切った笑みが浮かんだ。


——やったな——リキがつぶやいた。


『やったんだ』


——あとは……本物を作るだけだな——


笑みが消えた。


クソ。そうだった。デモンストレーション。


サンプルを見つめた——小さく、醜く、粗い。これじゃ誰も感動しない。もっといいものが必要だ。美しいもの。誰かのための……


エリーゼのことを考えた。いつもそこにいる。いつも守ってくれる。いつも傍にいる。


彼女のために。彼女のために何かを作ろう。



朝八時、ヘリオは羊皮紙に描いていた。肩当て——左肩の防具。優雅で、機能的で、美しく。解剖学的に完璧にフィットする曲線。可動性のための重ね合わせたプレート。快適さのための滑らかな縁。


そして——一つのディテール。小さいが意味のある。


花。上縁に彫り込まれた薔薇。繊細な花弁。絡みつく茎。


なぜだろう……わからない。正しいと思えた。


——本当にわからないのか?——リキが皮肉っぽく言った。


『黙れ』


——俺は男だぞ——


『……知ってる』



十時から夜更けまで——十四時間。ヘリオは休みなく働いた。


『金属の溶融。正確な温度、1420℃』


マンガン添加、2.3パーセント。シリコン添加、1.8パーセント。ニッケル微量、0.7パーセント。完璧な混合。型への流し込み。制御された冷却。


それから——加工。鍛造。研磨。仕上げ。


全ての細部に注意を払う。全ての曲線を完璧に。


花——手彫りで。忍耐強く。正確に。繊細に。


『完璧でなければ。彼女のために。完璧でなければ』


疲労で手が震えていた。目が痛む。だが続けた。槌を振る。また。また。最後の研磨。艶出し。確認。再確認。


完璧だ。ついに完璧だ。


肩当てを作業台に置いた。銀色。光沢。美しい。花が輝いている——花弁が光を捉えて。


疲れ切った笑み。やった。


椅子に崩れ落ちた。頭を作業台に伏せる。そして眠りに落ちた。一瞬で。



四日目の朝、誰かが扉を叩いた。


ドンドンドン。


ヘリオは飛び起きた——混乱して。


「んん……何……」


「ヘリオ! 開けて!」


エリーゼだ。


立ち上がった——足がふらつく。扉を開けた。朝日が目を刺した。


エリーゼは衝撃を受けた顔で彼を見た。


「神々よ……ひどい顔ね」


「ありがとう」


「最後に寝たのいつ?」


「……今?」


「今の『前』よ」


「……三日前?」


彼女はため息をついた——彼の腕を掴んだ。


「来なさい。食べて。寝て。それからやることやりなさい」


「でも——」


「口答えしない」


彼を外へ引きずり出した。ヘリオは振り返った——作業台の肩当てを見て。


後でだ。まずは……食事。それから少し眠ろう。少しだけ。



昼過ぎ、エリーゼに強制された六時間の睡眠の後、ヘリオは……人間らしくなった。多少は。まだ疲れているが、機能はする。


よし。今だ。


立ち上がって——部屋を出た。


ヴィヴィアンが彼を見た——羊皮紙から顔を上げて。


「ヘリオ。元気そうね」


「ああ。エリーゼが強制してくれたおかげで」


「彼女に感謝ね」


間。


「できた」


ヴィヴィアンは目を瞬いた。


「何が?」


「プロジェクト。経済問題の解決策」


彼女はペンを置いた——完全な集中。


「うまくいくの?」


「ああ」


「確かなの?」


「絶対に」


ヴィヴィアンは立ち上がった。


「何が必要?」


「全員。中央広場に。一時間後」


「全員?」


「そうだ。見せたい」


彼女は頷いた——すでに頭の中で段取りを組んでいる。


「伝えてくるわ」


素早く動き出した——いつもの効率で。


ヘリオは見つめた——感謝しながら。ヴィヴィアン。君がいなかったらどうなっていたか。



噂はすぐに広まった。


「男爵様が全員広場に来いって!」


「なんで?」


「知らない!」


「何か見つけたのかな?」


「それとも完全にイカれたとか?」


人々が集まった——好奇心と困惑と興奮を抱えて。子供たちが走り回る。老人たちは即席のベンチに座った。労働者たちは手を止めた——道具を持ったまま。


エリーゼが到着した——鎧は磨かれ、腰に剣。


「何が起こってるの?」


ヴィヴィアンは肩をすくめた。


「ヘリオが何か見せたいって」


「何を?」


「わからない。でも『うまくいく』って言ってた」


ソーンが加わった——興味深そうに。


「三日間鋳造室に籠もってたんだ……重要なことに違いない」


キラは遠くから見ていた——いつものように。静かに。距離を置いて。だが、そこにいる。


ヘリオが鋳造室から出てきた。布に包まれた何かを持って。


群衆がざわめいた——憶測が飛び交う。


彼は広場の中央で立ち止まった。全員を見渡した。深く息を吸った。


よし。真実の瞬間だ。


「集まってくれてありがとう」と切り出した。落ち着いているが、力強い声。


「質問がある。鎧を修理するのにいくらかかる?」


困惑した沈黙。アルダスが眉をひそめた——彼がどこに向かっているのかわからない。


「損傷次第だな。深い凹みなら? 五十金貨くらいか。深刻なひび割れなら? 修理不能で新しいのを買うしかないことが多い」


ヘリオは頷いた。


「新しい鎧を買うとしたら?」


「良質なもので? 三百金貨。最高級なら? 千以上だな」


群衆がざわめいた。なんて高いんだ。


ヘリオはもう一歩前に出た。


「では、自分で修復する鎧にはどれだけの価値がある?」


間。それから——笑い声。誰かが吹き出した。


「豚が空を飛んだらどうする?」


別の誰かが——「ついでに飼い慣らされた竜の値段も聞いてくれ!」


さらに笑い声。


エリーゼが前に出た——苛立って。


「ヘリオ。そろそろ真面目にやって、なぜここにいるのか説明してくれない?」


群衆が同意のざわめき。そうだ、何が言いたいんだ? なんでバカな質問を?


ヘリオは微笑んだ——謎めいて。


「見せよう」


布を広げた。


肩当てが現れた。


銀色。光沢。美しい。彫り込まれた花が光の中で輝いている。


感嘆のざわめき。


「美しい……」


「素晴らしい仕事だ……」


ヘリオはそれを岩の上に置いた——広場の中央に。全員が見える。


「ソーン先生」と呼んだ。


ソーンが前に出た——困惑して。


「何だ?」


「これを叩いてくれないか? 強く。壊すつもりで」


完全な沈黙。


「……何だって?」


「肩当てを叩いてくれ。全力で。破壊するつもりで」


ソーンは肩当てを見た——それからヘリオを。


「なぜだ?」


「信じてくれ」


長い間。それからソーンはため息をついた。


「わかった。そこまで言うなら」


魔力を込めた杖を構えた——集中する。マナが揺らめいた。打ち下ろした。


ガァン!


激しい衝撃。肩当てが潰れた。深い凹みができた。金属が歪んだ——醜く変形して。花弁が押し潰された。


台無しだ。


群衆から衝撃の声が上がった。


「何を——」


「無理だ——」


「なぜ壊した?!」


エリーゼが前に出た。


「ヘリオ——」


ヘリオは手を上げた——落ち着いて。


「待ってくれ」


準備しておいた松明を取った。火をつけた。オレンジの炎が踊る。


「さあ……よく見ていてくれ」


損傷した肩当てに炎を近づけた。熱。金属が温まり始めた。


十秒。二十秒。三十秒。


何も起きていないように見えた。群衆がざわめき始めた——困惑して。


「何を見れば——」


そのとき——動き。


かすかな。ほとんど知覚できない。金属が……動いた。ほんの少し。だが、動いた。


凹みが平らになり始めた。ゆっくりと。見えない手が伸ばしているかのように。歪みが真っ直ぐになった。変形した縁が元に戻った。


花が——押し潰されていた——花弁が開いた。ゆっくりと。繊細に。まるで咲いているかのように。


金属は動き続けた。修正していく。修復していく。戻っていく。


そして一分後——肩当ては完璧だった。以前と同じ。凹みはない。変形もない。まるで打たれたことがないかのように。花が輝いている——完璧に。


沈黙。完全な。絶対的な。


誰も息をしていなかった。誰も話さなかった。誰も動かなかった。


全員が見開いた目と開いた口で見つめていた。純粋な驚愕。


子供が何か言おうとした——だが声が出なかった。


一分間の沈黙。二分間。


松明は燃え続けた。肩当ては完璧なまま。動かない。美しい。あり得ない。


それから——ついに——エリーゼが声を絞り出した。震えている。かすれている。衝撃を受けている。


「どうやって……そんなことが可能なの?」


間。


「どんな魔法なの?」


ヘリオは微笑んだ——穏やかに。


「魔法じゃない。熱で結晶構造が再活性化する。原子が元の配置に戻るんだ。形状記憶合金——金属が自分の形を『記憶』して、そこに戻る」


エリーゼは彼を見つめた——異星の言語を聞いたかのように。


「金属は生き物じゃない!」


声が大きくなる。怒っているようにさえ聞こえた。


「『記憶』なんて持てるわけがない、『感情』がないのと同じように!」


彼に向かって一歩踏み出した——苛立って。


「あなたは私を狂わせるわね、ヘリオ!」


群衆が爆発した。全員が同時に話し始めた。


「どうやって——」


「あり得ない——」


「触らせてくれ——」


「もう一度見せてくれ!」


子供たちが冷めた肩当てに駆け寄った。大人たちも続いた。全員が触りたがった。見たがった。理解したがった。


制御されたカオス。


ヘリオは質問の波に飲まれた。


「どうやって動くんだ?」


「いくらかかる?」


「俺にも一つくれないか?」


「黒魔術か?」


「作るのにどれくらいかかる?」


アルダスが群衆をかき分けて前に出た——年老いているが決意を持って。


肩当てを手に取った。今は冷めている。重さを量った。調べた。分析した。


それからヘリオを見た——真剣な表情で。


「四十年の軍歴で」とゆっくり言った。「魔法の鎧を見たことがある。Sランクの大魔術師がエンチャントした。宮殿一つ分の値段がした」


重い間。群衆が静まった——聞き入って。


「あの鎧は魔力の補充が必要だった。戦闘中に消耗した。維持費に財産がかかった。そして壊れたら……修理できる者を見つけられたら幸運だったな」


肩当てを見た。


「これは……温めるだけでいい。焚き火で。松明で。誰でもできる。どこでも。戦闘の最中でさえ」


ヘリオの目を真っ直ぐ見た。


「お前は今、王国中の全ての魔法鎧を時代遅れにしたんだ」


沈黙。


しまった。そこまで考えてなかった。


——そうだな——リキが皮肉っぽくコメントした。——お前は今、全ての鍛冶屋と全ての鎧エンチャンターに経済戦争を宣言したわけだ——


『素晴らしい』


ヴィヴィアンが前に出た——目が輝いている。彼女は暗算していた。速い。正確。見事な。


「ヘリオ。製造コストは?」


「材料? ほとんどタダだ。捨てていた屑鉄だから」


衝撃のざわめき。


「ゴミだと?」


「ゴミからこれを作ったのか?」


ヴィヴィアンは続けた——容赦なく。


「時間は? こういう肩当て一つ作るのに」


「二日。最適化すればもっと短くなるかも」


「完全な鎧一式なら?」


「一週間。十日くらいかな」


彼女は計算した——いつも持ち歩いている羊皮紙に走り書きしながら。


「肩当てを……二百金貨で売るとして。製造コストは三金貨。完全な鎧を千で。週に……十個生産するとして……」


間。全員を見渡した。


「グレンマールは一ヶ月で、王国全体の一年分より多く稼ぐことになるわ」


沈黙。それから——爆発。全員が同時に叫んだ。喜び。衝撃。驚愕。


「俺たち金持ちだ!」


「信じられない!」


「男爵様は天才だ!」


子供たちが跳ね回った。大人たちが抱き合った。誰かが泣いていた——幸せで。


希望。本当の希望。何ヶ月もの絶望の後に。ついに。


ヘリオはその光景を見た——驚いて。やったんだ。本当に。


エリーゼが近づいてきた——まだ困惑しているが……目に何か別のものがあった。


「あなたの『物理学』はわからない」と静かに言った。


「わからなくても——」


「でも……動いた。そしてまた全員を救うのね」


小さな笑み。


「ありがとう」



一時間後、群衆は散っていった——まだ興奮して。だが「評議会」は残った。ヘリオ、ヴィヴィアン、アルダス、ソーン、エリーゼ。


卓を囲んで座った——真剣に。


「全部一人では作れない」とヘリオが言った。


ヴィヴィアンは頷いた——すでにこれは考えていた。


「組織が必要ね。溶融炉——最低三基。訓練された労働者。交代制」


「労働者は準備できているか?」とソーン。


アルダスは笑った。


「一ヶ月前は骸骨同然だった。今は?」トンネルで働く男たちのグループを指した。「見ろ。筋肉がついた。力がある。一ヶ月間の肉と魚が彼らを変えたんだ」


「完璧ね」とヴィヴィアン。「じゃあこう組織するわ」


羊皮紙を広げた——すでに計画を立てていた。当然だ。


「溶融炉三基。建設は明日開始。Aグループが溶融担当——ヘリオの監督下で。Bグループが加工——鍛造、仕上げ。Cグループが研磨と品質管理」


全員を見渡した。


「六時間ごとの交代制。継続生産。目標:最初は週五個。その後増産」


ソーンは目を瞬いた。


「もう全部組んであるのか」


「当然よ」


ヘリオは彼女を見た——感謝して。


「ヴィヴィアン……何と言えばいいか」


「何も言わなくていい。働いて。私は組織するから」


微笑んだ——小さいが本物の。


「それが私の一番得意なことだから」



夕方、評議会が解散した後——ヘリオは肩当てを手に取った。今は冷えている。完璧。美しい。


エリーゼを探した。トンネルの上で見つけた——夕日を見ていた。


「エリーゼ」


彼女は振り返った。


「ヘリオ。もう寝たと思ってた」


「後で。でもまず……これは君のだ」


肩当てを差し出した。


彼女はそれを見た——困惑して。


「何?」


「肩当て。君のために作った。左肩に合わせて、オーダーメイドで」


「ヘリオ、私には——」


「戦闘でテストしてくれ。思った通りに機能するか教えてほしい。君を守れるかどうか」


エリーゼは肩当てを受け取った——手が震えていた。重い。しっかりしている。


そして見た——花を。縁に繊細に彫り込まれている。薔薇。完璧な花弁。絡みつく茎。


「なぜ……花を?」


ヘリオは恥ずかしそうだった。


「可愛いと思って」


彼女は彼を見た——目に何かがある。ヘリオには理解できない何か。だが彼女を微笑ませる何か。小さく。甘く。内密に。


「ありがとう、ヘリオ」


彼を抱きしめた。素早く。強く。


ヘリオは動けなかった——驚いて。


彼女は彼が反応する前に離れた。


「試してみるわ。明日の朝。訓練で」


「わかった」


「それと、ヘリオ?」


「何?」


「花、とても綺麗」


去っていった——肩当てを胸に抱えて。大切なもののように。


ヘリオはそこに立ったまま——困惑して。


——バカだな——リキがコメントした。


『何が?』


——何でもない。気にするな——



夜更け、ヴィヴィアンはまだ卓に座っていた——羊皮紙に囲まれて。計算。計画。リスト。生産計画。労働者のシフト。材料の供給。将来の収入管理。


いつものように。


ヘリオが入ってきた——温かいお茶を持って。


「まだ起きてるのか?」


彼女は顔を上げた——疲れているが集中している。


「チームを組織しないと。溶融炉三基。六時間ごとの交代。それに見つけないと——」


「ヴィヴィアン」


「——炉を常に動かすのに十分な炭を。それと誰かが温度を監督しないと——」


「ヴィヴィアン」


彼女は止まった。


「何?」


ヘリオは彼女の隣に座った。お茶を前に置いた。


「ありがとう」


「……何に対して?」


「全てに。数字のこと。組織のこと。僕が金属で遊んでいる間、グレンマールをまとめてくれたこと」


間。


「全てを可能にしてくれたこと。君がいなかったら……何一つうまくいかなかった」


ヴィヴィアンは彼を見た——驚いて。それから羊皮紙に目を落とした。


「仕事だから」


「いや。仕事以上のものだ。君がこの街を支えている。毎日。休みなく。休息なく」


沈黙。


「君なしでは無理だった、ヴィヴィアン」


彼女は答えなかった。だがヘリオは見た——わずかに震える手。止まる息。小さな笑み——ほとんど見えない。


「寝なさい、ヘリオ。明日から生産開始よ。体力がいるわ」


「君は?」


「私も。もうすぐ」


嘘だ。あと三時間は働き続けるだろう。いつものように。


ヘリオは立ち上がった——ためらいながら。


「ヴィヴィアン?」


「何?」


「本当に。全てにありがとう」


彼女は頷いた——彼を見ずに。


「どういたしまして」


彼は出て行った。彼女を一人にして。


ヴィヴィアンは動かずに——羊皮紙を見つめていた。それから——ゆっくりと——一筋の涙が流れた。静かに。


素早く拭った。必要ない。彼は私をそんな風に見ない。それでいい。グレンマールが栄える限り。人々が救われる限り。彼が幸せな限り。それでいい。


仕事に戻った。計算。リスト。組織。いつものように。


一時間後——ヘリオがまた出てきた。毛布を持って。


ヴィヴィアンが卓で眠っているのを見つけた——頭を伏せて。羊皮紙が周りに散らばっている。まだペンを握ったまま。


穏やかに微笑んだ。


彼女の肩に毛布をかけた。静かに。優しく。彼女は眠りの中で何かつぶやいた——だが目を覚まさなかった。


ヘリオは羊皮紙を見た。全て整理されている。完璧。完全。


ヴィヴィアン。君がいなかったら僕たちはどうなっていただろう。


静かに出て行った。彼女を眠らせたまま。ようやく。

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