剣士の怒り
エリーゼ・ソーンウィックはその朝、軍事戦略の授業に行かなかった。
重要な授業だった。武器教官オールドレッドが都市防衛の高度な陣形を教えると約束していた――最終試験に出るもの。
でも夜明けの最初の光でソーンウィック家に使者が到着した時、「重大な事故」と「ヘリオ・ヴァロリンが危篤状態」と書かれた封印された手紙を持って、エリーゼは試験のことを一秒も考えなかった。
急いで服を着た。剣を取った。出た。
「お嬢様!」家政婦ミレイユが呼んだ。「どこに行かれるのですか? 朝食が――」
「時間がない」
「でも学校が――」
「時間が。ない」
そして走った。
ソルマール王立アカデミーの保健室は自宅から馬車で二時間だった。
エリーゼは一時間半で着いた。馬を限界まで押して。
太陽が高く、額に汗、手綱をきつく握って到着した。
厩舎に馬を残し、主要建物に走った。
守衛が保健室の入口で止めた。
「誰だ?」
「エリーゼ・ソーンウィック。ヘリオ・ヴァロリンのために来た」
「家族だけが――」
「私は彼の――」止まった。幼なじみ? 十分じゃない。「彼の婚約者よ」
嘘だった。
でも効いた。
守衛が通した。
三階、十七号室。
ドアが半開きだった。
エリーゼがゆっくり押した。
中に、ベッドの近くの椅子に座って、男性と女性がいた。二人とも疲れた目、眠れない夜に刻まれた顔。
ヘリオの両親。すぐに認識した。
ベッドに...
エリーゼが閾値で止まった。
世界が止まったように見えた。
ヘリオが動かずに横たわっていた。頭に包帯。左腕が包帯で固定されている。木製の支えで持ち上げられた脚。
蝋のように青白い顔。
いや
彼であるはずがない
ヘリオはこんなに...脆くなかった
いつも痩せた様子はあった、確かに。でも生きていた。全てについて質問するあの好奇心旺盛な目で。
これは...
これは空の殻のようだった。
「ヘリオ...」声が割れた。
女性――セレスト――が顔を上げた。泣いて赤い目。
「エリーゼ!」
急に立ち上がり、彼女に走り、抱きしめた。
エリーゼが抱擁を返した。「ヴァロリン夫人! 勇気を!」
セレストが一瞬彼女の上で泣いた。
五歳の時からヘリオと遊びに来て、大理石の床にチョークで絵を描いていた時から知っていた。
息子を本当に愛し、社会的地位を見なかった唯一の人。
オルドリックも立ち上がり、近づいた。エリーゼの肩に手を置いた。
「来てくれてありがとう」しゃがれた声で言った。
エリーゼが抱擁から離れた。オルドリックを見た。それからセレスト。
老けて見える、と突然思った。何ヶ月も会っていなかったが何年も老けた
「申し訳ありません」囁いた。「ここにいられなくて。もし戦士学校ではなくアカデミーにいたら――」
「あなたのせいじゃない」セレストが子供の頃にしていたように顔を撫でて言った。「あなたは今ここにいる。それが大切」
エリーゼがうなずいた。自分の声を信じられずに。
それからベッドに向き直った。
ゆっくり近づいた。かつて一緒に絵を描いた少年を見た。
木の剣の持ち方を教えようとした時に笑った少年。
今壊れそうな少年。
「何が...何があったんですか?」震える声で聞いた。
オルドリックが話した。「実技授業。グレイスパイア山。崖から落ちたと言っている」
「言っている」
オルドリックが顔を上げ、彼女の目に会った。「言っている。でも信じていない」
エリーゼが空いている椅子に座った。「なぜ?」
「ヘリオは滑らないから。注意深すぎるから。なぜなら...」拳を握りしめた「なぜなら彼と一緒に他の学生がいたから。何ヶ月も彼を苦しめていた学生が」
「誰?」エリーゼの声が冷たくなった。
「確実には分からない。オールドウィン教授がクラスを尋問した。みんな事故だったと言う。別々のグループで歩いていて、ヘリオが一人の時に――」
「嘘」エリーゼが急に立ち上がった。「ヘリオは危険な場所に一人で行かない。誰かと一緒だった。誰が一緒だった?」
セレストが折りたたまれた紙を取り出した。「教授がグループのリストをくれた。ヘリオは...トーマス・グリーブス、ミラ・ベルフォード、カエル・アイアンフィスト、マーカス・ブラックウッドと一緒だった」
エリーゼが名前を記憶した。
「どこで見つけられる?」
「エリーゼ――」オルドリックが始めた。
「どこ?」
男が躊躇し、それから言った:「学生寮。ミラは女子棟、男子は男子棟。でも聞いて、もしそこに行ったら――」
「ありがとう」
ドアに向き直った。
「エリーゼ」セレストが呼んだ。「お願い...気をつけて。もし本当に...私たちが思っていることなら...」
「見つけ出す」エリーゼが振り返らずに言った。「そしてもし誰かがヘリオを傷つけたなら...」
間。
「代償を払う」
そして出た。
アカデミーの学生寮は中央中庭の周りの四つの建物の複合施設だった。
エリーゼは女子棟から始めることに決めた。
北の建物は女子学生専用だった。二階建て、赤レンガ、白いカーテンの窓。
守衛が入口に立っていた。
「女子学生だけが――」
エリーゼが完全に無視して入った。
「おい! できない――」
わずかに振り返り、剣の柄に手を置いた。彼を見た。
守衛が止まった。
彼女の目の何かが止めることが間違いだと告げた。
エリーゼが階段を上った。二階。ドアのプレートを探した。
203号室 - A. シルバーブルック、M. ベルフォード
ここだ。
ノックした。
返事なし。
もっと強くノックした。
まだ何もない。
開けようとした。鍵がかかっている。
「ミラ・ベルフォードはいない」後ろで声が言った。
エリーゼが振り返った。
若い女の子、多分十四歳、隣のドアから見ていた。
「どこ?」エリーゼが聞いた。
「授業、だと思う。元素魔法の実技。なぜ探してる?」
「どうでもいい」
階段を降り、建物を出た。
守衛が何も言わずに通るのを見た。
男子棟は南の建物だった。
より大きく、三階建て、入口に別の守衛。
「男子学生だけ――」
エリーゼが通り過ぎた。
「おい!」
守衛が腕を掴んだ。
間違い。
本能的な動き――何年もの訓練。
エリーゼが手首を回し、守衛の手首を掴み、圧力をかけた。
関節レバー。最大痛点。壊さない――固定するだけ
男が叫び、膝をついた。
「次は」エリーゼが落ち着いて言った「丁寧に頼んで」
彼を放した。彼が後ずさり、痛む手首を握った。
「お前は――狂ってる!」息を切らした。
エリーゼが彼に向き直った。見た。
何も言わなかった。
必要なかった。
守衛が目を下げた。
エリーゼが建物に入った。
後ろで、守衛が立ち上がったが、追わなかった。
あの女の子、と思った、危険だ
守衛が痛む手首を握った。建物の内部を見た。
でも追わなかった。
エリーゼが階段を上った。二階。
部屋から出ていた学生に聞いた:「トーマス・グリーブス。どこ?」
少年が彼女の表情に怯えて示した。「208号室。廊下の端」
エリーゼがドアを見つけた。
208号室 - T. グリーブス、D. アシュウェル
ノックした。
返事なし。
もっと強くノックした。
中から音。足音。ドアがわずかに開いた。
痩せた少年、茶色の髪、神経質な目。約十六歳。
「はい?」隙間から見ながら言った。
「トーマス・グリーブス?」
「誰が聞いてる?」
「エリーゼ・ソーンウィック。ヘリオ・ヴァロリンについて話す必要がある」
少年が青ざめた。「僕は...何も知らない。事故だった――」
「ドアを開けて」
「できない、授業があと――」
エリーゼが押した。ドアが完全に開いた。
トーマスが後ずさり、ほとんどつまずいた。「おい! できない――」
エリーゼが入り、後ろでドアを閉めた。部屋は小さかった。二つのベッド、机、至る所に散らばった本。
トーマスは一人だった。
「座って」エリーゼが言った。
「僕は――」
「座って」
トーマスがベッドに座った。震えて。
エリーゼが前に立った。腰のベルトに運んでいた剣の柄に手を置いて。
「ヘリオ・ヴァロリンは昏睡状態」穏やかだが鋭い声で言った。「治癒師は目を覚ますか分からない。グレイスパイア山で何があったか教えて」
「落ちた。それは――」
「嘘をつかないで」
トーマスが飲み込んだ。「真実だ。事故だった――」
「嘘をつかないで」エリーゼが繰り返した。声がより低く。より危険に。
トーマスが目を逸らした。「混乱していた。地形が危険で――」
「あなたは彼のグループにいた?」
「はい、でも――」
「なら落ちた時そこにいた」
「はい、でも僕は何もしていない! 遠くにいた、歩いていて――」
「他に誰がそこにいた?」
「僕、ミラ、カエル、マーカス。でもみんな離れていて――」
「離れて」エリーゼがわずかに身をかがめ、目を見つめた。「四人、みんな『離れて』いて、誰もヘリオに何が起こったか見なかった?」
トーマスが答えなかった。
「トーマス」エリーゼの声がさらに低くなった。「ヘリオは私の友達。子供の頃から。そして誰かが彼をあの状態にした」
間。
「真実を教えて。今。さもないと良くない」
「できない! もし話したら、もし何か言ったら――」
「彼らをより恐れている」エリーゼが真っ直ぐになって言った「それとも私を?」
トーマスが顔を上げた。初めて本当に彼女を見た。
腰のベルトに剣を持つ女の子を見た。背が高く、運動的、旅行用チュニックの下に見える筋肉。固い目。疑いの余地を残さない表情。
これは普通の学生じゃない。
戦士だった。
「僕は...」トーマスが震える声で始めた。
「誰がヘリオを押したか教えて」
「誰も――」
エリーゼが手を動かした。
剣を抜かなかった。打たなかった。ただジェスチャーをした――速く、正確に、制御されて――そして彼女の手がトーマスの喉から一センチで止まった。
彼が完全に固まった。目が見開かれた。
「これは」エリーゼが落ち着いて言った「あなたを殺すのにかかる時間。一秒未満。魔法を使う時間はない。助けを叫ばない。ただ...死ぬだけ」
手を引いた。
トーマスが息を切らして呼吸していた。額に汗。
「さあ」エリーゼが言った「何を見たか教えて。さもないと次は止まらない」
「僕は――僕は――」トーマスが激しく震えた。「できない! ルシアンが言った――もし話したら――」
「ルシアンはここにいない。私はいる」
沈黙。
トーマスが目を閉じた。涙が落ち始めた。
長い沈黙。
それから、ほとんど聞こえない声:
「多分...多分マーカスを見た。ヘリオの近く。とても近く」
エリーゼが動かなかった。「続けて」
「そして...それからヘリオが落ちた」
「マーカスが触れる前? 後?」
トーマスが震えた。「僕は――分からない――」
「イエスかノー、トーマス」
「多分――多分後――」
「多分」エリーゼの声が平坦だった。「マーカスが近くにいた。ヘリオが落ちる。そしてあなたは『多分』と言う」
「速かった! 確信がない! かもしれない――」
「事故」エリーゼが彼のために終えた。「便利ね」
「嘘をついていない! ただ――混乱していて――」
「そしてカエルはどこにいた?」
トーマスがまばたきした。「何?」
「カエル。マーカスがヘリオの『近く』にいた時どこにいた?」
「僕は...反対側。彼も近くに」
「だから」エリーゼが指で数えた。「マーカスが近く。カエルが近く。ヘリオが落ちる。そしてあなたは何も確信していない」
トーマスが目を下げた。
「多分では十分じゃない」エリーゼが言った。
「分かってる!」トーマスが絶望的に目を開けた。「分かってる! でもこれが全て! 混乱していて速くて僕は怖くて――そして『多分』で証言できない! 法廷では決して通らない! 混乱しているか嘘をついていると言うだろう――」
「法廷に興味ない」
トーマスが混乱して彼女を見た。
エリーゼがドアに向き直った。
「どこ――どこに行く?」
「マーカスを見つけに」単純に言った。「そしてカエル」
「でも――でも何をする?」
エリーゼが閾値で止まった。半分振り返った。
「ずっと前にすべきだったこと」
そして出て、ドアを閉めた。
トーマスがベッドに座ったまま、震えていた。
ドアの向こうで、エリーゼの足音が遠ざかるのが聞こえた。
速い。決意に満ちた。
獲物を見つけたばかりの捕食者のように。
エリーゼが中庭を横切った。
学生が通り過ぎるのを見た。戦士学校の制服を認識する者もいた。剣を見て移動する者も。
誰も止めなかった。
少年のグループに聞いた:「カエル・アイアンフィストとマーカス・ブラックウッド。どこ?」
少年が示した。「訓練場。魔法戦闘の実技」
完璧。
エリーゼが寮の複合施設を出て、訓練場に向かった。
手が剣の柄を握りしめていた。
ヘリオがベッドに横たわっていた。多分死にかけている。
そして二人の少年――カエルとマーカス――が外にいて、何もなかったかのように人生を続けていた。
もう違う。
太陽が高く空にあった時、エリーゼ・ソーンウィックが訓練場の門を通った。
何人かの学生が気づいた。
「あれ誰?」
「剣を持ってる...」
「怒っているように見える」
どれだけかは知らなかった。




