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戦国魔法記―藤堂高虎  作者: 可月フミヤ
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家臣を探しに

 大名になった俺、藤堂高虎が気付いた1つの深刻な問題、俺の家臣少なすぎじゃね?問題を解決するため、俺は板島から大阪までやって来た。


 つい先日板島に行ってみたが、大阪と比べると人が少なく、実際に人を探してみても、これだ‼という人はいなかった。


 以上の理由から大阪に戻ってきた俺だが、今回はユタもいない、俺一人だ。流石に俺に加えてユタも板島からいなくなると、人手が足りなくなるのは目に見えている。


 俺が板島からいなくなるのも相当ヤバいのだが、事情が事情だ、今回ばかりは仕方がない。


 特にこれといった心当たりもなく城下町をプラプラ歩いていると、前から槍を肩に担いだ一人の男が歩いているのが見えた。


 当然俺や、その男以外にも大勢の人が周りにもいるのだが、その男はやけに目立った。槍のせいかもしれないが、俺はその男に決めた。


「すまないが、少し話を聞いてくれないか、あの茶屋で話そう」


 こういう時は、話しませんか?と言うより、少し強引に話を聞いてもらった方がいい。


「はぁ、分かりました……」


 その男は戸惑いながらも俺についてくる、茶屋の椅子に二人共座ると店主が注文を聞いてくる。

それに適当に答え、俺は話を進める。


「突然お誘いして申し訳ない、名は藤堂高虎と言います」


「藤堂高虎様⁉私は渡辺了と言う者で、山崎の戦いにも参加していた時に、あなたの名前を聞いた事があります」


 向こうは驚いているようだが、実は俺も驚いた。渡辺了と言えば、槍の勘兵衛と言われる槍の名手だ、浪人しているとは聞いていたが、まさかここで会えるとは……俺は運がいい。だが同姓同名の他人と言うこともあり得るな。


「そうですか、実はあの後の戦でも功を立てて大名になったのですが、なかなか家臣が集まらずに困っているんです、了殿の得意な事を見せてもらってもいいでしょうか?」


「構いませんよ、高虎様のお気に召すかは分かりませんが……」


 すると渡辺了はすぐそばに置いた槍を持ち、構えた。


 オオ‼と了が叫びながら槍術を見せてくれた。その槍術は決して美しい物ではなかったが、なんとも言えない力強さがあった。これなら実戦でも通用するどころか、武将の首もとれてしまうかもしれない。


 この男は槍の勘兵衛、渡辺了で間違いない。


 やはり俺の目に狂いはなかった。


 

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