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Invisible to the Eye 〜目には見えない大切なもの〜  作者: ダークキング


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すれ違う恋心〜崩れ出す日々〜

前作のThe Best Youth〜君と一緒に〜のネタバレを含みます

「さて、そろそろ行くか」

今日は芽依めいとの久々のデート。

十三時待ち合わせだったので、十二時半に到着。

数分後――

「俊太、お待たせ」

待ち合わせ場所に走ってくる芽依。

「おはよう芽依。走らなくていいのに……」

「俊太を待たせたくないし、少しでも早く会いたいんだからいいでしょ?」

「ほんと……いい彼女を持ったよ俺は」

「もう……なに言ってんのよ!」

照れてる芽依もめちゃくちゃ可愛い。

「今日は映画を見に行くんだよな?」

「ええ、今流行りの青春ラブストーリーの映画よ」

芽依は基本的に映画の予告は見ない。

本人曰く予告はネタバレになるとのことらしい。

映画のタイトルだけで見る見ないを決めるので、期待以下の映画の時もあるが、今回はどっちになることやら……。

「最高の青春ってタイトルだったからいい映画だと思ったんだけどなぁ」

映画を見終わった俺たちだったが、芽依はご機嫌斜めなようだ。

「俺はいい映画だと思ったけど?みんなで楽しそうに学校生活を送って、少しずつ揺れ動く青春映画って感じで」

「最後に結ばれるのが結局幼馴染ってのが、私的には面白みに欠けたわ」

「まぁ、ベタではあるかもな」

「転校生と付き合うことになる方が意外ってなったと思うわ」

えらく幼馴染に突っかかるなぁ。

その時――

「あ……」

映画館の外でばったり葵に会った。

「おう、葵も映画見に来てたのか?」

「う、うん。友達に勧められた映画見に来てたの」

「なんてやつ?」

「The Best Youth〜君と一緒に〜」

「っ!」

偶然にも同じ映画を見ていたようだが、芽依の表情が少し強張こわばった気がする。

「芽依?」

「な、なに?」

「俺ちょっとトイレ行ってくるよ」

「分かった。ここで待ってるわね」

俺はまた二人を残してトイレに向かった。

前みたいに口論にならなければいいんだが……。

「あんた、なんで毎回人のデートの時に同じ場所にいるわけ?」

「そんなこと言われても、たまたまなんだから仕方ないじゃん」

「幼馴染が結ばれる映画を見て、俊太と結ばれたらいいのにって思いながら見てたんでしょ?」

「そ、そんなこと……」

「前にも言ったけど、俊太の彼女は私なの。あんたの出る幕はないんだからね!」

「そんな言い方しなくてもいいじゃない!芽依が彼女ってことは言われなくても分かってるわよ!」

「ただでさえ幼馴染が結ばれる映画でイライラしてるのに、タイミングよく出てくるんじゃないわよ!あんたは俊太を奪われた負け犬なんだからね!」

「芽依……」

「っ!」

俺はなにか聞き間違いをしたのかと思った。葵が負け犬?なんだこの会話は……。

「芽依、これはどういうことだよ」

「しゅ、俊太……これは違うの!」

「なにも違わないだろ……葵が負け犬?芽依ってそんなひどいこと言う人だったの?」

「そんなつもりじゃなかったの!ただ、映画の内容といいタイミングよく出てきた葵についカッとなってしまって……」

「まぁ言いたいことは分かるけど、だからって言っていいことと悪いことがあるだろ」

「でも!」

「でもじゃない!」

「ご、ごめんなさい……」

「芽依、謝る相手が違うぞ」

「え?」

「葵にちゃんと謝ってくれ」

「ご、ごめんなさい葵……」

「……」

無言でうつむく葵。

「葵、悪かったな。芽依には俺からよく言っておくから、許してやってくれないか?」

「俊くんがそこまで言うなら……」

あまり納得はしてくれていないようだ。当然の話だけど。

「ありがとな葵。また明後日学校で」

「うん、またね」

「芽依、行くぞ」

「う、うん」

バツが悪そうな顔の芽依。まさか芽依がこんなに口の悪い子だったとはなぁ。

「なぁ、芽依」

「な、なに?」

恐々とこちらを見る芽依。

「俺たち……」

「別れるなんて言わないで」

俺の言葉を遮る芽依。俺が言おうとしたことは分かっているようだ。

「お願い……本心であんなことを言ったんじゃないの。ただ気が立ってただけなの」

「俺は芽依を好きになった理由は、可愛いからってだけじゃない。誰とでも仲良く出来て、楽しそうに笑っている芽依を見て、俺は芽依のことを好きになったんだ」

「芽依なら俺の周りの人も大切にしてくれる。そう思ってたんだ」

「そこまで私のことを……」

「葵は俺の大切な幼馴染だ。その葵のことを侮辱ぶじょくされれば俺が怒るのも当然だろ?」

「ごめんなさい……」

今にも泣き出しそうな顔の芽依。

「もう二度と、葵にあんなこと言わないでくれ」

「はい……許してくれる?」

「ああ、でも二度目はないからな」

「分かってる……」

「今日はもう帰ろうか」

「う、うん……本当にごめんなさい」

映画の内容が幼馴染と結ばれる内容だっただけに、葵とバッタリ会ったのが余計にイラっとしてしまったのだろう。それでも人として言っていいことと悪いことがある。

芽依も反省してくれてるみたいだし、今回は信じてみよう。

もしかしたら前のデートの時の言い合いも……なんていうのは俺の考えすぎかもしれないが、胸の奥に小さな違和感いわかんが残っていた。

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