炎の覚醒
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翌朝、いつものように学校に着いた。エリセナがいるのに気づき、席に向かう。
アストン:「おはよう、エリセナ。昨日突然倒れてびっくりしたけど、もう大丈夫?」
エリセナ:「アストン......おはよう! 昨日はありがとう!」
アストン:「友達として当然だよ。」
エリセナ:「うん......」 *少し頰を赤らめる
授業開始のベルが鳴る。
アストン:「じゃあ、席に戻るね!」
エリセナ:「うん!」
背を向けると、エリセナは微弱な魔力の波を感じた。でも弱すぎて、気のせいかと思った。
授業中、エリセナは僕をじっと見つめ続ける。視線が強くなり、僕も緊張してくる。
昼休みのベルが鳴る。エリセナに昨日のことを聞こうと立ち上がるが、突然放送が入る。
放送:「お知らせです。1-Bクラス、アストン・ヘイルファイアくんとヴァルヨネッセ・ターコイズくんは、リシテア先生の研究室までお越しください。以上。」
ため息をつき、ヴァルヨネッセの席へ。
アストン:「ヴァルヨネッセ、リシテア先生に呼ばれてるよ。一緒に行こう。」
ヴァルヨネッセ:「やっほー! アストン!」
アストン:「やっほーって......もうすっかり学校に馴染んでるね。悪魔の王女とは思えないよ。」
ヴァルヨネッセ:「ふふ、最近クリスタルって子とよく遊んでるの! 彼女、めっちゃトレンド知ってるしおしゃれなんだよ!」 *ギャルっぽいクラスメイトを指差す
指の先に、ラベンダー色の短髪でスタイル抜群のクリスタルがいた。僕たちに気づき、笑顔で手を振る。ヴァルヨネッセが振り返し、僕もぎこちなく手を振って笑う。
研究室で、リシテア先生が出迎える。
リシテア:「また会ったわね、お二人とも!」
ヴァルヨネッセ:「はい、先生! 入学の支援ありがとうございます! 本当に恩に着ます!」
リシテア:「心配しないで、ヴァイオレット王女。将来、私も君の力を借りる時が来るわよ!」
ヴァルヨネッセ:「もちろん! 王女である私に不可能はありませんわ! おほほほ!」
リシテア:「ふふ、頼もしい! 君の協力は大いに助かるわ! おほほほ!」
ヴァルヨネッセ:「おほほ!」
リシテア:「おほほほ!」
二人の高飛車な笑い声にイラッとする。
アストン:「二人ともやめて!!」
リシテア:「あら、ごめんなさい。本題に入りましょう。」
先生はヴァルヨネッセの保護者になり、アパートで一緒に暮らすことを説明した。
アストン:「なるほど......」
ヴァルヨネッセ:「でもアストン! それじゃあ私たちは--」
リシテアが言葉を遮る。
リシテア:「強制はしないわ、王女。でもこれがみんなにとって最善よ。」
ヴァルヨネッセの目が潤む。僕の家から離れたくない様子。正直、僕も残ってほしい。でも法的に問題がある。ヴァルヨネッセが僕を見つめてくる。何か言わなきゃ!
リシテア:「アストン、何か言いたいことがあるならどうぞ。」
アストン:「リシ先生......わかりました。」
優しくヴァルヨネッセの目を見つめる。
ヴァルヨネッセ:「......アストン」 *涙声
アストン:「ヴァルヨネッセ......辛いのはわかるけど、人間界には秩序と平和を守るための法律があるんだ。」
ヴァルヨネッセ:「秩序と平和......」
アストン:「そう。だから、リシ先生の決定を受け入れてほしい。」
ヴァルヨネッセは素直に頷くが、顔は悲しげ。僕は優しく頭を撫でる。
アストン:「大丈夫だよ、ヴァルヨネッセ! ステラやおじさんが恋しくなったら、いつでも遊びに来て!」
ヴァルヨネッセ:「本当!?」 *パッと笑顔になり、目が輝く
アストン:「もちろん! もう君は家族の一員だよ。」
感情が溢れ、ヴァルヨネッセは僕の胸で泣き始めた。5分後、いつもの元気で高飛車な彼女に戻る。
ヴァルヨネッセ:「わかりました! 王女として、秩序と平和を守るのは当然ですわ! リシ先生、条件を受け入れます!」
リシテアが微笑み、僕の肩を叩く。
リシテア:「よく言ったわ、アストン!」
アストン:「本当? ありがとう、かな......」
書類にサインを終え、解散。その後、一緒に昼食を取った。
放課後のベルが鳴る。生徒たちが荷物をまとめ、教室を出ていく。
エリセナが笑顔で僕の席にスキップしてくる。
エリセナ:「アストン! 一緒に帰ろう?」
アストン(笑顔):「うん、いいよ。」
廊下を並んで歩いていると、窓に映る自分の姿に--頭上にそれが見えた。
死の時計。
不吉にカウントダウンしている。僕は足を止め、顔が凍りつく。
エリセナ(振り返る):「アストン? どうしたの?」
アストン(無理に笑顔):「あ、ごめん! 忘れ物した! また明日ね!」
エリセナ:「アストン! 待って!」
エリセナは眉をひそめ、あの声の言葉を思い出す。僕から感じる魔力の波が強くなっていた。間違いない。
心配になり、後をつけることにした。
僕は心臓を高鳴らせ、普段と違う道を選び、死の時計が示す運命を避けようとする。
アストン:「道を変えれば......生き延びられるかも......」
でもどれだけ迂回しても、カウントは止まらない。冷や汗が流れ、体が震える。
カウントが残り1分を切った時、足元に魔方陣が現れる。
アストン(息を飲む):「なっ--!?」
黒い魔鎖が飛び出し、四肢を縛り、体を宙に吊るす。影からマントの悪魔が現れる。
ネクロム:「新しい道を選ぶとは賢い......だが無駄だ。死が追う時、逃げ場はない。」
アストン:「お前は誰だ!? 離せ!」 *もがく
ネクロム:「死にゆく者に名乗る必要はない......」
ネクロムが掌を掲げ、暗黒のエネルギーを渦巻かせる。死の時計の呪力を魔石に吸い取る。
アストン:「うあああああ!!」
ネクロム:「お前の力が我が主に使われるのは光栄だ、人間よ......」
アストン:「主!? ぐっ!」
ネクロム:「そう、トロイジール様がこの世界を支配なさる!」
アストン:「トロイジール!?」
ネクロム:「トロイジール様だ!! このガキが!」 *呪力吸収を強める
アストン:「うああああああ!!」
ネクロム:「魔石は満タンだが、まだ呪力が流れ続ける......将来、脅威になるかもしれない。今ここで終わらせておくか......」 *殺意の呪文を構える
殺意を感じ、僕は必死にもがく。死の時計が残り10秒を切り、一秒ごとに音を立てる。
ネクロム:「死ね、人間!」
だがその瞬間--
「彼から離れて!!」
背後から怒りの炎が轟音を立てて飛ぶ。炎はネクロムの腕と肩をかすめ、マントを燃やす。彼は痛みにうめき、横に跳ぶ。
ネクロム(驚愕):「なっ!?」
そこに立っていたのはエリセナ。目が微かに輝き、震える手から炎が渦巻いている。
炎が魔方陣を砕き、縛りを解く。僕は落下し、転がって着地。
アストン(息を切らす):「エリセナ!?」
ネクロム:「ちっ! 人間どもめ! 今は退く。」 *影に消える
エリセナは膝をつき、荒い息をつく。手は熱で赤くなっている。
エリセナ:「はあ......はあ......疲れた......」
アストン:「大丈夫か!?」 *駆け寄る
エリセナ:「それはこっちのセリフよ......バカ。」 *弱く笑う
アストン(笑顔):「でも......ありがとう。本当に助かった!」
エリセナ(囁き):「だって......君は大事だから......」
アストン:「ん? 何か言った?」
エリセナ(慌てる):「な、何でもない!」
彼女はよろける。
アストン:「かなり消耗してるね。ここは僕が。」
お姫様抱っこで持ち上げる。
エリセナ(真っ赤):「え、ええ!?」
アストン(笑顔):「すごかったよ! 君、最高だ!」
エリセナ:「恥ずかしさで死にそう......」 *顔を隠す
学校に戻り、保健室で傷の手当てをする。包帯と火傷クリームで応急処置。
アストン:「僕も......本当のことを話すよ。」
死の時計の能力を説明する。
エリセナ:「ずっと、こっそり人を助けてたの!?」 *目を丸くする
アストン:「できることを、やってるだけさ。」 *頰をかく
エリセナ:「じゃあ、私も本当のことを......」
母方の火の魔術師の血筋を明かす。
アストン:「火の魔術師!?」 *目を丸くする
エリセナ:「そう! 本来は18歳で覚醒するはずだったけど、早まったみたい。」
アストン:「めっちゃかっこいい! 人間に魔法使える人なんているんだ。」
エリセナ(得意げ):「ふふ......今、目の前にいるでしょ!」
二人で静かに笑い合う。
エリセナ:「でも、あのマントの人は......どうして君を狙ったの?」
アストン:「......わからない。でも、必ず突き止めるよ。」 *拳を握る
――
第6章 炎の覚醒 終
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