蒼真日路の日常⑧
日路君のモテ期?
「新川さん?」
「蒼真君、少し話せるかな?」
「良いけど、菓子パン食べながらでもいい?」
「うん、良いよー」
購買で菓子パンを買って新川さんと屋上に行く。
屋上にある椅子に座り菓子パンを食べながら新川さんの話を聞く。
「蒼真君、この前は本当にありがとうございました。」
「無事で本当に良かったよ。」
「今さらなんだけど新川さんは何で俺だって分かったんだ?」
「あの時も名乗ってなかったし初対面だったよね?」
「うん、あの後、会長さんと遠山さんに聞いたの。」
「そうなんだ、それなら納得。」
「けど、あんな事があったのに、身体や心は大丈夫なのか?」
「うん、昨日までは夢に出てきたりしてたけど蒼真君に会えるって思ったら勇気が出てきて今日学校に来れたんだ。」
「そうなんだ、、、」
俺と会って何が嬉しいんだ?
「親御さんは大丈夫かい?」
「うん、元々お父さん絡みの誘拐だったみたいで凄い責任を感じちゃってずっと私に謝ってる。」
「そっか、けど皆んなが無事で本当に良かったよ。」
「会長たちや蒼真君には本当に感謝しかないよ、だから恩返しさせて欲しいんだ。」
「いや、本当にそう言うのは良いから。」
「そんな訳にはいかないよ、蒼真君のお願いなら何でも言う事聞くよ?」
「そんな事言われても思いつかないし、困るよ。」
「私の全てをあげても良いよ?」
何を言ってるんだ?この娘は。
「冗談でもそんな事言ったら駄目だよ。」
「冗談じゃないよ、本気だよ。」
「そう言うのは大切な人に言ってね。」
「だから蒼真君に言ってるんだよ?」
俺はモテないで有名なんだ、だから決して騙されないぞ‼️
「じゃ、じゃあさ、陸上頑張って欲しいな。」
「俺のためにさ、大好きな陸上で1番目指して欲しい。」
「駄目かな?」
「分かった‼️
じゃあ蒼真君のために1番取るよ‼️」
「1番になったら私を貰ってね‼️」
「えっ?、えっ⁈」
「じゃあ早速頑張ってくるね‼️」
「い、いや、新川さん???」
「話がおかしく、、、」
「またねー蒼真君❤️」
「新川さーん‼️
カムバッーーーーク‼️」
新川さんに訳のわからない事を言われ、ため息を吐きつつ教室に戻る。
教室に入るなり委員長がこちらを睨んでいる。
えっ?何かした?
「日路君、モテるねー?」
「いきなり、何の話?」
「日路君、自覚した方が良いよ?」
「いや、だから何の話さ?」
委員長のほっぺが膨らむ。
今日は良く膨らむな笑
「あっそうだ、日路君、今日は生徒会のメンバー皆んな来るからねー」
「そうなんだ、あと何人いるんだ?」
「2人だよー」
恐らくその2人も能力者か気の使い手だな。